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4 恐怖の獣からーの
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ズドンッズドンッ
重い足音、一体どのくらいの大きさなのか予想もつかない。
「ギャォオオオァァァァァァギィーー~グゥルルルルル」
現れた。余りにもデカすぎて声が出ない、こんな奴俺に倒せるのか?!
大きさは体長2メートル?いやそれ以上、見た目はドス黒く、猪と熊をさらに凶暴化させたような感じで、目は殺気立っているのか鋭く瞳は赤い。
爪は鋭く、牙は長く4本ある。
その牙と爪には赤い血痕がついていた。
一体今までに何人の人を殺めたのか。
考えただけでもゾッとする。
「後ろを向いた時がチャンスか……」
木を持った手が震える。
これが恐怖か、強い相手に出会えた武者震いか桃太はわからなくなっていた。
当たって砕ける精神で、その時を待った。
ふと、コツンっと向こうの方で音がした。
獣はその音に反応して向こうを向いた。
今がチャンス。
桃太は全力で走り跳び上がり武器をその獣目掛けて振りかぶった。
そして渾身の力を込めて勢いよく振り落とした。
ドガッ!!!バキッ!!!
「ギギャァアアア!!!」
振り落とした石の部分が獣の目に命中した、獣は暴れ狂いながら俺に突進してきた。
速さはやはり尋常ではなった。
ダメだ……こんなのに突き飛ばされたら骨が砕け散る。
俺も、もう本当に終わりなのか……。
ふと諦めかけたその時。
(エアリアルフローズン)
謎の言葉と共に獣の頭上からいくつもの氷の刃が現れ、一気に獣は氷漬けにされてしまった。
や、やっぱ。ここは異世界なのか。しかも魔法まで。
(大丈夫かい?)
急に目の前に、小綺麗な長身男性が現れた。
容姿は男前。髪色は白金。前髪が目にかかるか、かからないかの長さのショートヘア、瞳は澄んだ青。
白のローブに銀色の花の刺繍。中は白の隊服?なのかカチッとした服装にシルバーの膝宛を付けている。両手には黒い皮のグローブに腰には長い剣。
小綺麗な男性は俺に手を差し伸べてきた。
この人は何者なんだ?しかも何語なんだろうか、言葉が通じない。
(酷い怪我だ。しかも変わった服装をしているね)
ヤバい、全然言葉わかんねーや。
「あんた誰だ?ここはなんつーとこだ?」
一生懸命話してみるもののやはり言葉が通じない、困惑していると、小綺麗な男性は、にっこりして、チョイチョイっと指を自分の方に動かした。
こっちにこい……って事か。こいつ信用できるのか?
でも何も出来ないここで、誰かに縋らないと生きてはいけない。背に腹はかえられない。
仕方なく桃太は白金ヘアーの男に近付いた。
すると男は、俺の口を手で塞いだ。
そして、詠唱を始めた。
「もがっむががっ!!?」
数秒間詠唱が続き、その男の顔を食い入るように見つめる。
一体何が起こっているんだ。
こいつは何をしているんだ。
重い足音、一体どのくらいの大きさなのか予想もつかない。
「ギャォオオオァァァァァァギィーー~グゥルルルルル」
現れた。余りにもデカすぎて声が出ない、こんな奴俺に倒せるのか?!
大きさは体長2メートル?いやそれ以上、見た目はドス黒く、猪と熊をさらに凶暴化させたような感じで、目は殺気立っているのか鋭く瞳は赤い。
爪は鋭く、牙は長く4本ある。
その牙と爪には赤い血痕がついていた。
一体今までに何人の人を殺めたのか。
考えただけでもゾッとする。
「後ろを向いた時がチャンスか……」
木を持った手が震える。
これが恐怖か、強い相手に出会えた武者震いか桃太はわからなくなっていた。
当たって砕ける精神で、その時を待った。
ふと、コツンっと向こうの方で音がした。
獣はその音に反応して向こうを向いた。
今がチャンス。
桃太は全力で走り跳び上がり武器をその獣目掛けて振りかぶった。
そして渾身の力を込めて勢いよく振り落とした。
ドガッ!!!バキッ!!!
「ギギャァアアア!!!」
振り落とした石の部分が獣の目に命中した、獣は暴れ狂いながら俺に突進してきた。
速さはやはり尋常ではなった。
ダメだ……こんなのに突き飛ばされたら骨が砕け散る。
俺も、もう本当に終わりなのか……。
ふと諦めかけたその時。
(エアリアルフローズン)
謎の言葉と共に獣の頭上からいくつもの氷の刃が現れ、一気に獣は氷漬けにされてしまった。
や、やっぱ。ここは異世界なのか。しかも魔法まで。
(大丈夫かい?)
急に目の前に、小綺麗な長身男性が現れた。
容姿は男前。髪色は白金。前髪が目にかかるか、かからないかの長さのショートヘア、瞳は澄んだ青。
白のローブに銀色の花の刺繍。中は白の隊服?なのかカチッとした服装にシルバーの膝宛を付けている。両手には黒い皮のグローブに腰には長い剣。
小綺麗な男性は俺に手を差し伸べてきた。
この人は何者なんだ?しかも何語なんだろうか、言葉が通じない。
(酷い怪我だ。しかも変わった服装をしているね)
ヤバい、全然言葉わかんねーや。
「あんた誰だ?ここはなんつーとこだ?」
一生懸命話してみるもののやはり言葉が通じない、困惑していると、小綺麗な男性は、にっこりして、チョイチョイっと指を自分の方に動かした。
こっちにこい……って事か。こいつ信用できるのか?
でも何も出来ないここで、誰かに縋らないと生きてはいけない。背に腹はかえられない。
仕方なく桃太は白金ヘアーの男に近付いた。
すると男は、俺の口を手で塞いだ。
そして、詠唱を始めた。
「もがっむががっ!!?」
数秒間詠唱が続き、その男の顔を食い入るように見つめる。
一体何が起こっているんだ。
こいつは何をしているんだ。
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