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第1章
第10話 極端な性能
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「一緒に帰るのは構わないけど、どうして急に?」
「パートナーになったんだからさ、もう少しお互いの事を知りたくない?」
「それは……確かにそうだけど」
この子から俺がどう見えているのか分からないけど、その点については同感だ。あまりにも異質な留学生の、その根源は何なのか知りたい。
今日はずっと見学していたけど、結局答えは分からず仕舞いだ。もう本人に聞く以外に真相を知る機会は得られないだろう。
お互いにカバンを手に、A組の教室を出る。下駄箱に向かいながら、何ともぎこちない距離感で会話を試みる。
「なぁ……その、君は何なんだ?」
「うん? どう言う意味かな?」
「君はあまりにも異質過ぎる。魔術師として」
「あぁ~そう言う意味ね」
駆け引きが上手い人間なら、もっと上手く聞き出すのだろう。しかし生憎だが、俺はそう言うタイプではない。
策を弄するのは亮二達の様な、諜報に長けた人物がやる事だ。前に出て戦うのが役目の人間には、別に無くても困らない技術だ。
俺の様な人間がそんな周りくどい事をするぐらいなら、最初から直球ストレートに聞いてしまえば良い。
ただ彼女は軍属で、アメリカ本部の秘蔵っ子でもある。だから正直に話してくれる保証はどこにもない。
むしろ、隠すか濁す方が正しい対応だろう。いくら同盟国と言えども、自分の事を馬鹿正直に話す程に信用されては居ないだろう。
「私はね~呪われてるの」
「……は?」
思わず下駄箱から取り出した靴を取り落としてしまった。今なんと言った? 呪われている? それを放置していると言うのか?
有り得ないだろうそれは。今すぐにでも、魔導協会京都支部に行って解呪をして貰うべきだ。何なら俺がやっても良い。
Sランクが呪われているなど、これ以上ない危険な状況だ。下手に操られでもしたら甚大な被害が出る。
「な、な、馬鹿か君は!? 今すぐ解呪を」
「待って違うの、自分で掛けた呪いだから」
「………………はぁ?」
これまでの人生で、一番マヌケな顔を晒している自信がある。いや、むしろ自信しかない。何なんだこの留学生は?
自分で自分に呪いを掛けた? ブードゥー教にそう言ったやり方があったのは知っているし、日本にもかつては呪術を自らに施す事があった。
しかし現代では、それらは全て禁忌とされている。自らに呪術を施す場合は反動が大きく、下手をすれば死に至る。それで済めばまだ良い方で、最悪周囲にも被害が出てしまう。
暴走なんてしたら、周囲一体を封鎖せねばならない大事件だ。それもあり、呪術師になるには厳しい試験と面接を突破せねばならない。
無資格での呪術の使用は、重い罰を受ける事になる。……この子、錬金術しか使って無かったよな? まさか……
「お察しの通りで、魔導協会の問題児なんだ私。アハハ」
「アハハじゃないだろ……何やってんだよ」
「まあ小さい頃の話だからね。保護観察処分ってヤツ」
なんて事だ、俺のパートナーは札付きらしい。勘弁してくれ。これならソロの方がよっぽどマシじゃないか。
義姉さん、厄介事を押し付けたな? こいつが何かしないか、俺に監視しろって意味だろうコレ。
可愛い顔してとんでもないモンスターじゃないか。これならシャーロットをパートナーに選ぶ方が遥かにマシだ。疲れるだろうけど、それはそれで。
「あぁ~~酷いな~厄介事を押し付けられたと思ってるでしょ?」
「…………別にそんな事は」
「私はこれでも、地元じゃ魔導犯罪の検挙率トップなんだからね!」
「……本当かぁ?」
「見なさいよ! ホラ!」
ずいと突き出された腕には、スマホが翳されていた。そこに表示されていたのは、魔導協会に所属する魔術師だけが閲覧出来るページだった。
国ごとの優秀者が掲載されるそのページには、アメリカ本部の優秀者にアイナ・クラーク・三島と書かれていた。
にこやかに笑う彼女の写真付きで。魔導協会のサイトを改竄なんてしたら、一発で資格停止処分だ。ここに彼女がいる以上は、本当の事なんだろう。
「だったら、何で呪術なんて……」
「どうしても、強くなりたくて」
その言葉に偽りは無さそうだった。目を見れば分かる。力を求めるその強い意思には覚えがある。
あの日、俺が求めた物と同じだ。どうしても強くなりたいと願う、渇望があったのは分かった。
「だから私はなんちゃってSランクなんだ」
「どう言う意味だ?」
「呪いによる制約で戦えてるだけ」
聞いた事はある。まだ魔術が隠されていた頃だ。魔術師の魔力量は遺伝する。両親が一般人なら子供が魔術師になれる可能性は低い。不可能ではないが、それ相応の努力が必要だ。
そして、当然その逆も有り得る。魔力の低い子が魔術師の家庭に生まれる事だってある。そう言った場合、家格を保つ為に呪術を利用する。
無理やり魔力を高めて、魔術師としての性能を最優先にする。そして呪術はそんな便利なモノではない。当然その代償はちゃんと払わねばならない。
「じゃあ、何を捧げたんだ?」
「錬金術以外の全ての適正だよ」
「ばっ……そんな事をしたら魔術師としては!」
「そう、欠陥品だよね」
まだ魔術が隠蔽されていた頃なら通用しただろう。自分の血筋さえ維持していれば良かった頃ならば。
しかし今は違う、1人の魔術師が使う魔術は1種類じゃない。様々な系統の魔術を使い分けるのが現代の魔術師だ。1種類しか使えないなんて、欠陥も良い所だ。
大昔の魔術師は、一番得意な魔術を子や孫に継承して行く。当然適正も遺伝するから、その一族は一番得意な魔術も同じだ。
別系統の魔術を併用する必要が無かったから、覚えないだけで適正自体はある。魔術師になれる人間には、得意不得意はあれど全ての魔術に適正を持つ。
特別秀でた何かがある人も居れば、突出はしないでも満遍なく扱える人も居る。大小様々あれど、一番得意な魔術を中心に複数の魔術を使うのが現代魔術の常識だ。
例えば俺は満遍なく使うタイプだから、特に苦手な魔術はない。神道系が一番相性が良い程度で、扱えない魔術はない。
仕事柄あった方が便利だったから、呪術師の資格も持っている。呪うよりも解呪がメインになっているが。
「それだけじゃなくてね、私が作れるのは銃火器や兵器に関する物だけ」
「そこまで制限したのか!? 有り得ないだろうそんなの!?」
「でもほら、ここに居るでしょ? 実際に魔術師として」
それはそうなんだがなぁ。あまりにも異質な錬金術師の正体は、あまりにも常識外れだった。こんなの早々成功する事は無い。
この子の血の滲む様な努力と、結果を引き寄せた幸運によるものだ。真似をして成功出来るのは、1000人に1人、いや10000人に1人かも知れない。
とんでもない大博打だ。失敗すれば魔術師生命を絶たれた、ただ高い魔力を持つだけの一般人になってしまう。そうなればもう、ただ呪われただけの人でしかない。
「呪いの効果で、私の魔力は私の錬金術以外を弾いてしまう」
「なら、あの阻害効果は」
「副産物だね。私の魔力自体が持つ、強力な呪いが原因だよ」
なるほど、だからあんなにも簡単に他人の魔術を阻害出来るのか。普通なら他人の魔力を受けた所で消費してしまえばそれまでだ。
しかし彼女にしか使う事が出来ない、呪われた特殊な魔力が混じれば別問題だ。消費しようがない魔力を無理矢理混ぜ込まれたら、魔術の行使に支障を来す。
彼女は自身の魔力を相手に押し付けるだけで、相手の魔術師を弱体化、無力化出来てしまう。だが、それは同時にある可能性を考えざるを得ない。
「じゃあ、君はもしかして……」
「うん、他者の魔術を受け付けない。回復も支援もね」
「それで良く今まで生きて来たな?」
「凄いでしょー」
ある意味で考えればデメリットではあるが、同時に呪いの類も効かないと言う事になる。なんともピーキーな能力をした錬金術師だ。
最前線に立たされる執行者は、当然ケガだけでなく最悪命を落とす。そんな環境の中で通常の医療でしか傷を癒せないと言うのは、あまりにもリスキー過ぎる。
同じ事をやれと言われても、俺には出来ると思えない。毎日が綱渡りの様な生活だ。どこまでも博打で生きている。明るく笑っているけれど、とんでもない胆力の持ち主だ。
「こりゃまた、凄いパートナーが出来たもんだ」
「ハハハ! もっと褒めてくれて良いよ」
「うん、褒めてないよ……」
「パートナーになったんだからさ、もう少しお互いの事を知りたくない?」
「それは……確かにそうだけど」
この子から俺がどう見えているのか分からないけど、その点については同感だ。あまりにも異質な留学生の、その根源は何なのか知りたい。
今日はずっと見学していたけど、結局答えは分からず仕舞いだ。もう本人に聞く以外に真相を知る機会は得られないだろう。
お互いにカバンを手に、A組の教室を出る。下駄箱に向かいながら、何ともぎこちない距離感で会話を試みる。
「なぁ……その、君は何なんだ?」
「うん? どう言う意味かな?」
「君はあまりにも異質過ぎる。魔術師として」
「あぁ~そう言う意味ね」
駆け引きが上手い人間なら、もっと上手く聞き出すのだろう。しかし生憎だが、俺はそう言うタイプではない。
策を弄するのは亮二達の様な、諜報に長けた人物がやる事だ。前に出て戦うのが役目の人間には、別に無くても困らない技術だ。
俺の様な人間がそんな周りくどい事をするぐらいなら、最初から直球ストレートに聞いてしまえば良い。
ただ彼女は軍属で、アメリカ本部の秘蔵っ子でもある。だから正直に話してくれる保証はどこにもない。
むしろ、隠すか濁す方が正しい対応だろう。いくら同盟国と言えども、自分の事を馬鹿正直に話す程に信用されては居ないだろう。
「私はね~呪われてるの」
「……は?」
思わず下駄箱から取り出した靴を取り落としてしまった。今なんと言った? 呪われている? それを放置していると言うのか?
有り得ないだろうそれは。今すぐにでも、魔導協会京都支部に行って解呪をして貰うべきだ。何なら俺がやっても良い。
Sランクが呪われているなど、これ以上ない危険な状況だ。下手に操られでもしたら甚大な被害が出る。
「な、な、馬鹿か君は!? 今すぐ解呪を」
「待って違うの、自分で掛けた呪いだから」
「………………はぁ?」
これまでの人生で、一番マヌケな顔を晒している自信がある。いや、むしろ自信しかない。何なんだこの留学生は?
自分で自分に呪いを掛けた? ブードゥー教にそう言ったやり方があったのは知っているし、日本にもかつては呪術を自らに施す事があった。
しかし現代では、それらは全て禁忌とされている。自らに呪術を施す場合は反動が大きく、下手をすれば死に至る。それで済めばまだ良い方で、最悪周囲にも被害が出てしまう。
暴走なんてしたら、周囲一体を封鎖せねばならない大事件だ。それもあり、呪術師になるには厳しい試験と面接を突破せねばならない。
無資格での呪術の使用は、重い罰を受ける事になる。……この子、錬金術しか使って無かったよな? まさか……
「お察しの通りで、魔導協会の問題児なんだ私。アハハ」
「アハハじゃないだろ……何やってんだよ」
「まあ小さい頃の話だからね。保護観察処分ってヤツ」
なんて事だ、俺のパートナーは札付きらしい。勘弁してくれ。これならソロの方がよっぽどマシじゃないか。
義姉さん、厄介事を押し付けたな? こいつが何かしないか、俺に監視しろって意味だろうコレ。
可愛い顔してとんでもないモンスターじゃないか。これならシャーロットをパートナーに選ぶ方が遥かにマシだ。疲れるだろうけど、それはそれで。
「あぁ~~酷いな~厄介事を押し付けられたと思ってるでしょ?」
「…………別にそんな事は」
「私はこれでも、地元じゃ魔導犯罪の検挙率トップなんだからね!」
「……本当かぁ?」
「見なさいよ! ホラ!」
ずいと突き出された腕には、スマホが翳されていた。そこに表示されていたのは、魔導協会に所属する魔術師だけが閲覧出来るページだった。
国ごとの優秀者が掲載されるそのページには、アメリカ本部の優秀者にアイナ・クラーク・三島と書かれていた。
にこやかに笑う彼女の写真付きで。魔導協会のサイトを改竄なんてしたら、一発で資格停止処分だ。ここに彼女がいる以上は、本当の事なんだろう。
「だったら、何で呪術なんて……」
「どうしても、強くなりたくて」
その言葉に偽りは無さそうだった。目を見れば分かる。力を求めるその強い意思には覚えがある。
あの日、俺が求めた物と同じだ。どうしても強くなりたいと願う、渇望があったのは分かった。
「だから私はなんちゃってSランクなんだ」
「どう言う意味だ?」
「呪いによる制約で戦えてるだけ」
聞いた事はある。まだ魔術が隠されていた頃だ。魔術師の魔力量は遺伝する。両親が一般人なら子供が魔術師になれる可能性は低い。不可能ではないが、それ相応の努力が必要だ。
そして、当然その逆も有り得る。魔力の低い子が魔術師の家庭に生まれる事だってある。そう言った場合、家格を保つ為に呪術を利用する。
無理やり魔力を高めて、魔術師としての性能を最優先にする。そして呪術はそんな便利なモノではない。当然その代償はちゃんと払わねばならない。
「じゃあ、何を捧げたんだ?」
「錬金術以外の全ての適正だよ」
「ばっ……そんな事をしたら魔術師としては!」
「そう、欠陥品だよね」
まだ魔術が隠蔽されていた頃なら通用しただろう。自分の血筋さえ維持していれば良かった頃ならば。
しかし今は違う、1人の魔術師が使う魔術は1種類じゃない。様々な系統の魔術を使い分けるのが現代の魔術師だ。1種類しか使えないなんて、欠陥も良い所だ。
大昔の魔術師は、一番得意な魔術を子や孫に継承して行く。当然適正も遺伝するから、その一族は一番得意な魔術も同じだ。
別系統の魔術を併用する必要が無かったから、覚えないだけで適正自体はある。魔術師になれる人間には、得意不得意はあれど全ての魔術に適正を持つ。
特別秀でた何かがある人も居れば、突出はしないでも満遍なく扱える人も居る。大小様々あれど、一番得意な魔術を中心に複数の魔術を使うのが現代魔術の常識だ。
例えば俺は満遍なく使うタイプだから、特に苦手な魔術はない。神道系が一番相性が良い程度で、扱えない魔術はない。
仕事柄あった方が便利だったから、呪術師の資格も持っている。呪うよりも解呪がメインになっているが。
「それだけじゃなくてね、私が作れるのは銃火器や兵器に関する物だけ」
「そこまで制限したのか!? 有り得ないだろうそんなの!?」
「でもほら、ここに居るでしょ? 実際に魔術師として」
それはそうなんだがなぁ。あまりにも異質な錬金術師の正体は、あまりにも常識外れだった。こんなの早々成功する事は無い。
この子の血の滲む様な努力と、結果を引き寄せた幸運によるものだ。真似をして成功出来るのは、1000人に1人、いや10000人に1人かも知れない。
とんでもない大博打だ。失敗すれば魔術師生命を絶たれた、ただ高い魔力を持つだけの一般人になってしまう。そうなればもう、ただ呪われただけの人でしかない。
「呪いの効果で、私の魔力は私の錬金術以外を弾いてしまう」
「なら、あの阻害効果は」
「副産物だね。私の魔力自体が持つ、強力な呪いが原因だよ」
なるほど、だからあんなにも簡単に他人の魔術を阻害出来るのか。普通なら他人の魔力を受けた所で消費してしまえばそれまでだ。
しかし彼女にしか使う事が出来ない、呪われた特殊な魔力が混じれば別問題だ。消費しようがない魔力を無理矢理混ぜ込まれたら、魔術の行使に支障を来す。
彼女は自身の魔力を相手に押し付けるだけで、相手の魔術師を弱体化、無力化出来てしまう。だが、それは同時にある可能性を考えざるを得ない。
「じゃあ、君はもしかして……」
「うん、他者の魔術を受け付けない。回復も支援もね」
「それで良く今まで生きて来たな?」
「凄いでしょー」
ある意味で考えればデメリットではあるが、同時に呪いの類も効かないと言う事になる。なんともピーキーな能力をした錬金術師だ。
最前線に立たされる執行者は、当然ケガだけでなく最悪命を落とす。そんな環境の中で通常の医療でしか傷を癒せないと言うのは、あまりにもリスキー過ぎる。
同じ事をやれと言われても、俺には出来ると思えない。毎日が綱渡りの様な生活だ。どこまでも博打で生きている。明るく笑っているけれど、とんでもない胆力の持ち主だ。
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