205 / 208
連載
346 アインヴェルク②
しおりを挟む
「おおおおおおおおっ!!」
アインヴェルクを構え、ティアマットに斬りかかる。
狙うは足。
すぐに回復されるとはいえ、足を失えば一時的に動きを止めることが出来る。
動きさえ止めてしまえば、あとは滅多切りに出来る。
「グルゥ!?」
だがアインヴェルクの放つ魔力に気づいたのか、ティアマットは足元に迫るワシを見下ろした。
ばさりと翼を広げ、爆風を叩きつけてくる。
舞い上がる土煙に、足を止めざるを得ない。
「く……」
直後、聞こえてくる風切り音。
右か! 咄嗟に剣を構えるワシを、レディアが抱きかかえる。
「あっはは、危ないとこだったねー」
土煙を抜けると、ゴーグルをかけ土煙をガードしたレディアが、ワシを抱きかかえティアマットの一撃を躱していた。
「ゼフっち、前上げたゴーグルはどうしたの?」
「悪いな、先刻の戦闘で壊してしまったのだ」
「んじゃこれを使いなさい」
そう言って自分のゴーグルを外し、ワシに被らせる。
その間に模様を変える土煙、ティアマットは躱された尾を翻し、鞭のようにしならせ追撃を仕掛けてきたのだ。
迫る尾撃、だがレディアは逃げずに突っ込んでいく。
遠心力をつけた長斧での一撃で、ティアマットの尾は逸れ遠くへ吹き飛んだ。
「じゃ、トドメはよろしく」
「レディア!」
ワシに手を降って、レディアは土煙の中に突っ込んでいく。
ワシへの攻撃を逸らそうとしているのだろうが、いかにレディアでもあの土煙の中では目が見えぬ。
「……くそっ!」
今はレディアを信じるしかない。
剣戟音の響く土煙を、走り抜ける。
その先に見える、無数の影。
「ガルル……!」
「グゥゥゥアアア!!」
影の主は、見覚えのある無数の小さなトカゲ。
……そういえば、首都にあらわれた奴の影も似たようなモノを呼び出していたっけか。
舌打ちをするワシの両側に、シルシュとメアが並走してきた。
「ゼフさん、援護します!」
「私たちを遠慮なく、盾としてお使いくださいましぃ」
大事な仲間を盾としてなど、使えるはずがなかろうに。だが、恩に着る。
シルシュとメアは速度を増し、ワシの前の敵を全て、排除していく。
散らばる敵の群を抜け、ワシはティアマットの足元へ辿り着いた。
「悪いが速攻で終わらせて貰うぞ」
ざりざりと土煙を上げながら、アインヴェルクを大きく振りかぶり、タイムスクエアを念じる。
いかに凄まじい攻撃力があるとはいえ、アインヴェルクだけでは足りない。
ワシの合成魔導を同時にブチ込む。
時間停止中に念じるのはレッドボール、ブルーボール、グリーンボール、ブラックボール、ホワイトボール。
――――五重合成魔導、プラチナムスラッシュ。
白銀に輝く魔導の光が、アインヴェルクを包む。
ティアマットの、まるで大木のような足めがけ思い切り斬りつけた。
ずぶりと重い泥に埋まるような感覚、アインヴェルクは奴の足を半分ほど切り裂いたところで、止まってしまった。
(重い……っ!)
あれだけ魔力を込めたアインヴェルクに、プラチナムスラッシュを乗せて尚、この強度!
接触部から火花が散り、刃がミシミシと軋み音を上げている。
「グォォォォオオオオ!!」
咆哮と共に、ティアマットがこちらを見下ろし、ワシを踏み潰すべく片足を振り上げてきた。
「ぐ……くそっ! 抜けん……っ!」
逃げようとアインヴェルクを引き抜こうとするが、奴の身体を構成する粘っこい魔力のせいで剣が動かない。
それだけではない。溢れる魔力がワシの身体にまで絡み付いてくる。
これでは剣を手放そうにも、動く事が出来ない。
(こいつはマズイな……)
そう考えるワシの手に、無骨な手甲が重ねられた。
後ろから抱きかかえるように、そうしてきたのはクロードである。
気づけば淡い光がアインヴェルクを包み込んでいた。
「ゼフ君と剣の周囲をスクリーンポイントで覆いました。これである程度自由に動けるはずです」
クロードの言葉通り、刃に絡む魔力が薄まっている。
粘土のような感触が、徐々に水のように溶けていくのを感じる。よし、これなら剣を動かせる。
「……助かる、クロード」
クロードと共に握ったアインヴェルクに全魔力を込めた。
刀身を魔力が迸り、それを淡い光が優しく包み込む。
スクリーンポイントで魔力が絡みつくのを防ぎながらも、アインヴェルクの攻撃力は損なっていない。
刃の側面に触れる部分だけを上手く覆っているのだろう。
魔導と魔導師殺し、相反する技を使ってきたクロードだからこその技術。
「やあああああああっ!」
「はあああああああっ!」
裂帛の気合を込め、黒い竜の身体へと切り込んでいく。
それにしても斬り進む程に増していく力。
アインヴェルクの刀身は、先刻とは比べ物にならぬ程、まばゆい光を発している。
(気のせいかと思ったが……違う。これはティアマットの魔力を吸い取っているのか?)
そう言えばアインが言っていたか。
――――アインヴェルクは魔力を吸い取り、自分の力とする……だったか。
成程、吸い取る魔力は柄からだけでなく、その刀身からもというわけか。
アインらしい、何とも大喰らいな能力ではないか。
黒い壁画に白線を描くが如く、振り抜かれた剣閃はティアマットの足を二つに裂く。
振り上げた片足は、踏み下ろされる事なく空を掻きながら明後日の方へと墜ちた。
ずずん、と土煙を上げて転がるティアマットへ向け、追撃の刃を振るう。
そのたびに輝きを増す、アインヴェルク。
「うふふ、あははははっ! 力が漲ってくるわぁ!」
飛び散る黒い魔力体を吸収しながら、歓喜の声を上げるアインにクロードが引いている。
歓喜というかなんというか……興奮しすぎだろう。
とはいえ、これほどの魔力を吸収したとならばある意味仕方ないのかもしれない。
それほどの力を、今のアインヴェルクからは感じる。
(おかげでワシの方は冷静でいられるしな)
アインの叫び声が響き渡る中、ワシはクロードと剣を振り下ろし続ける。
アインヴェルクの力は斬りつけるたびに増していき、もはやはちきれんばかりとなっていた。
「あは……はは……うぷ、ちょっとそろそろ、お腹いっぱいになったかも……」
「おいおい、大丈夫かよ」
そういえば、いつの間にかアインヴェルクの魔力の上昇が止まっている。
これ以上は吸収出来ないのか? まだ随分とティアマットの魔力値は残っているぞ。
「……出ちゃう」
「は?」
ワシの疑問の声を待たず、アインヴェルクに込められた魔力が突如、膨れ上がる。
その魔力量は今までのモノとは比較にならない……よもや今まで吸収した魔力全てだとでもいうのか。
ま、マズイ! このままでは制御しきれず爆発してしまう!
「クロード、スクリーンポイントを!」
「も、もう張っていますっ!」
ワシに言われるまでもなく、クロードは淡い光を纏っていた。
すぐ横に立ち、いつでも動けるよう待機している。
ナイスだクロード。……そしてもう持ちそうにない。
限界まで引き締めていた魔力の制御、それが緩んだ瞬間である。
大量という言葉では生ぬるい程の、魔力の濁流がティアマットへ向け叩きつけた。
直後、身体に力が溢れてくる。
レベルが上がった感触! まだまだ上がらないと思っていたが、一気に来るか。
流石、大ボス二連戦である。
どおん、という爆音――――と共に目の前が真っ白になる。
目が眩むほどの光に飲まれる寸前、クロードがワシの身を守るように抱きつくのだった。
アインヴェルクを構え、ティアマットに斬りかかる。
狙うは足。
すぐに回復されるとはいえ、足を失えば一時的に動きを止めることが出来る。
動きさえ止めてしまえば、あとは滅多切りに出来る。
「グルゥ!?」
だがアインヴェルクの放つ魔力に気づいたのか、ティアマットは足元に迫るワシを見下ろした。
ばさりと翼を広げ、爆風を叩きつけてくる。
舞い上がる土煙に、足を止めざるを得ない。
「く……」
直後、聞こえてくる風切り音。
右か! 咄嗟に剣を構えるワシを、レディアが抱きかかえる。
「あっはは、危ないとこだったねー」
土煙を抜けると、ゴーグルをかけ土煙をガードしたレディアが、ワシを抱きかかえティアマットの一撃を躱していた。
「ゼフっち、前上げたゴーグルはどうしたの?」
「悪いな、先刻の戦闘で壊してしまったのだ」
「んじゃこれを使いなさい」
そう言って自分のゴーグルを外し、ワシに被らせる。
その間に模様を変える土煙、ティアマットは躱された尾を翻し、鞭のようにしならせ追撃を仕掛けてきたのだ。
迫る尾撃、だがレディアは逃げずに突っ込んでいく。
遠心力をつけた長斧での一撃で、ティアマットの尾は逸れ遠くへ吹き飛んだ。
「じゃ、トドメはよろしく」
「レディア!」
ワシに手を降って、レディアは土煙の中に突っ込んでいく。
ワシへの攻撃を逸らそうとしているのだろうが、いかにレディアでもあの土煙の中では目が見えぬ。
「……くそっ!」
今はレディアを信じるしかない。
剣戟音の響く土煙を、走り抜ける。
その先に見える、無数の影。
「ガルル……!」
「グゥゥゥアアア!!」
影の主は、見覚えのある無数の小さなトカゲ。
……そういえば、首都にあらわれた奴の影も似たようなモノを呼び出していたっけか。
舌打ちをするワシの両側に、シルシュとメアが並走してきた。
「ゼフさん、援護します!」
「私たちを遠慮なく、盾としてお使いくださいましぃ」
大事な仲間を盾としてなど、使えるはずがなかろうに。だが、恩に着る。
シルシュとメアは速度を増し、ワシの前の敵を全て、排除していく。
散らばる敵の群を抜け、ワシはティアマットの足元へ辿り着いた。
「悪いが速攻で終わらせて貰うぞ」
ざりざりと土煙を上げながら、アインヴェルクを大きく振りかぶり、タイムスクエアを念じる。
いかに凄まじい攻撃力があるとはいえ、アインヴェルクだけでは足りない。
ワシの合成魔導を同時にブチ込む。
時間停止中に念じるのはレッドボール、ブルーボール、グリーンボール、ブラックボール、ホワイトボール。
――――五重合成魔導、プラチナムスラッシュ。
白銀に輝く魔導の光が、アインヴェルクを包む。
ティアマットの、まるで大木のような足めがけ思い切り斬りつけた。
ずぶりと重い泥に埋まるような感覚、アインヴェルクは奴の足を半分ほど切り裂いたところで、止まってしまった。
(重い……っ!)
あれだけ魔力を込めたアインヴェルクに、プラチナムスラッシュを乗せて尚、この強度!
接触部から火花が散り、刃がミシミシと軋み音を上げている。
「グォォォォオオオオ!!」
咆哮と共に、ティアマットがこちらを見下ろし、ワシを踏み潰すべく片足を振り上げてきた。
「ぐ……くそっ! 抜けん……っ!」
逃げようとアインヴェルクを引き抜こうとするが、奴の身体を構成する粘っこい魔力のせいで剣が動かない。
それだけではない。溢れる魔力がワシの身体にまで絡み付いてくる。
これでは剣を手放そうにも、動く事が出来ない。
(こいつはマズイな……)
そう考えるワシの手に、無骨な手甲が重ねられた。
後ろから抱きかかえるように、そうしてきたのはクロードである。
気づけば淡い光がアインヴェルクを包み込んでいた。
「ゼフ君と剣の周囲をスクリーンポイントで覆いました。これである程度自由に動けるはずです」
クロードの言葉通り、刃に絡む魔力が薄まっている。
粘土のような感触が、徐々に水のように溶けていくのを感じる。よし、これなら剣を動かせる。
「……助かる、クロード」
クロードと共に握ったアインヴェルクに全魔力を込めた。
刀身を魔力が迸り、それを淡い光が優しく包み込む。
スクリーンポイントで魔力が絡みつくのを防ぎながらも、アインヴェルクの攻撃力は損なっていない。
刃の側面に触れる部分だけを上手く覆っているのだろう。
魔導と魔導師殺し、相反する技を使ってきたクロードだからこその技術。
「やあああああああっ!」
「はあああああああっ!」
裂帛の気合を込め、黒い竜の身体へと切り込んでいく。
それにしても斬り進む程に増していく力。
アインヴェルクの刀身は、先刻とは比べ物にならぬ程、まばゆい光を発している。
(気のせいかと思ったが……違う。これはティアマットの魔力を吸い取っているのか?)
そう言えばアインが言っていたか。
――――アインヴェルクは魔力を吸い取り、自分の力とする……だったか。
成程、吸い取る魔力は柄からだけでなく、その刀身からもというわけか。
アインらしい、何とも大喰らいな能力ではないか。
黒い壁画に白線を描くが如く、振り抜かれた剣閃はティアマットの足を二つに裂く。
振り上げた片足は、踏み下ろされる事なく空を掻きながら明後日の方へと墜ちた。
ずずん、と土煙を上げて転がるティアマットへ向け、追撃の刃を振るう。
そのたびに輝きを増す、アインヴェルク。
「うふふ、あははははっ! 力が漲ってくるわぁ!」
飛び散る黒い魔力体を吸収しながら、歓喜の声を上げるアインにクロードが引いている。
歓喜というかなんというか……興奮しすぎだろう。
とはいえ、これほどの魔力を吸収したとならばある意味仕方ないのかもしれない。
それほどの力を、今のアインヴェルクからは感じる。
(おかげでワシの方は冷静でいられるしな)
アインの叫び声が響き渡る中、ワシはクロードと剣を振り下ろし続ける。
アインヴェルクの力は斬りつけるたびに増していき、もはやはちきれんばかりとなっていた。
「あは……はは……うぷ、ちょっとそろそろ、お腹いっぱいになったかも……」
「おいおい、大丈夫かよ」
そういえば、いつの間にかアインヴェルクの魔力の上昇が止まっている。
これ以上は吸収出来ないのか? まだ随分とティアマットの魔力値は残っているぞ。
「……出ちゃう」
「は?」
ワシの疑問の声を待たず、アインヴェルクに込められた魔力が突如、膨れ上がる。
その魔力量は今までのモノとは比較にならない……よもや今まで吸収した魔力全てだとでもいうのか。
ま、マズイ! このままでは制御しきれず爆発してしまう!
「クロード、スクリーンポイントを!」
「も、もう張っていますっ!」
ワシに言われるまでもなく、クロードは淡い光を纏っていた。
すぐ横に立ち、いつでも動けるよう待機している。
ナイスだクロード。……そしてもう持ちそうにない。
限界まで引き締めていた魔力の制御、それが緩んだ瞬間である。
大量という言葉では生ぬるい程の、魔力の濁流がティアマットへ向け叩きつけた。
直後、身体に力が溢れてくる。
レベルが上がった感触! まだまだ上がらないと思っていたが、一気に来るか。
流石、大ボス二連戦である。
どおん、という爆音――――と共に目の前が真っ白になる。
目が眩むほどの光に飲まれる寸前、クロードがワシの身を守るように抱きつくのだった。
0
お気に入りに追加
4,129
あなたにおすすめの小説


(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
【完結】夫は私に精霊の泉に身を投げろと言った
冬馬亮
恋愛
クロイセフ王国の王ジョーセフは、妻である正妃アリアドネに「精霊の泉に身を投げろ」と言った。
「そこまで頑なに無実を主張するのなら、精霊王の裁きに身を委ね、己の無実を証明してみせよ」と。
※精霊の泉での罪の判定方法は、魔女狩りで行われていた水審『水に沈めて生きていたら魔女として処刑、死んだら普通の人間とみなす』という逸話をモチーフにしています。
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。