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商業都市《ボムフォード》
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「いやぁ、世話になったな嬢ちゃん方」
ウォーターリーパーを追い払った後、大きなトラブルもなくアタシたちは無事に商業都市《ボムフォード》の東門前に辿り着いていた。
乗合馬車から降りたし、ローブのお兄さんとその幼馴染のおじさんとはここでお別れだ。
「いえいえ、こちらこそ。あんまりいいアドバイス出来なくってすみません」
折角、相談を請け負ったのにカイルが意地悪言うだけで終わっちゃったから、アタシは二人に深々と頭を下げた。あとカイルの後頭部も掴んで頭を下げさせた。
「もし今後、俺たちの故郷に寄ることがあれば顔だしな。俺は大抵、鍛冶屋にいるからよ」
「はい、是非っ!」
おじさん鍛治士さんだったんだ。力仕事だよね。だからムキムキなのかな?
「ほら、おめぇも挨拶ぐらいしろって」
「僕は別に……。……」
お兄さんは気難しそうな顔でそっぽを向いていたけど、おじさんに促されて渋々といった様子でアタシたちの方を見た。でも挨拶とかはしないで、ぶっきらぼうに手を突き出してくる。
その手の平には10ガルコインが乗せられていた。
「ほら」
「えっ? えっ?」
「何だよ、いらないのか?」
「い、いえっ! 頂戴しますっ!」
てんてこ舞いな珍道中だったのに、お代を頂けるなんてっ!
アタシは困惑しながらも嬉々として10ガルコインを受け取った。
「ぶふっ! おめぇも素直じゃねぇなぁっ!」
おじさんは不器用なお兄さんを見てげらげら笑っている。そのおじさんもアタシに10ガルコインを手渡してきた。
「嬢ちゃん、これは俺からな」
「ええっ!? で、でも」
「いいから貰っときな! ……あいつに発破かけてくれてありがとよ。あいつ外面気にして、なかなかがむしゃらになれない奴だったからな」
おじさんはお兄さんに聞こえないよう小声でそう言った。お兄さんプライド高そうだから気を遣っているんだろうなぁ。
「それとこれは余計なお世話かもしれねぇが、《ボムフォード》は人口が多いから気を付けた方がいいぞ。銀髪の兄ちゃん」
「……俺か?」
「あぁ。少数民族ってだけで差別的な態度を取ってくる奴がいるのは知っているだろが……。兄ちゃん元は剣闘士なんだろ?」
「よくわかったな」
「興行師がどうのって喋っていたし、逞しい体してるし、言動も全体的に物騒だったからなぁ。ただそういう話は町中じゃ控えた方がいい。剣闘士はファンも多いだろうが一般庶民からすれば娼婦並みの卑業って思われているからな、吹聴すんのはトラブルの元だ」
「……。気を付ける」
奴隷とか娼婦は卑しい扱いされているのは知っていたけど、剣闘士もそうなんだ。アタシも勉強になっちゃった。
「おい、いつまで長話しているんだ」
「おっ、悪い悪い! それじゃな、嬢ちゃんたち!」
お兄さんに急かされて、おじさんたちはひと足先に《ボムフォード》の門を潜って町中に入って行った。
アタシは大きく手を振って二人の姿が見えなくなるまで見送って、それからカイルの方にずいと詰め寄る。
「ところでカイル、橋で大波起こしたでしょ?」
「……。ナンノコトダカ」
「やましくないなら顔逸らさないでっ! 目を見て喋ってっ!」
カタコトで喋っているし視線が斜め上を向いているし、嘘ついているのバレバレだけどさっ!
「も~っ! おかしいと思った! 大波被った割にアタシたちは無傷でウォーターリーパーはダメージ受けるって、そんな都合のいい波、偶然じゃ起きないでしょうっ!!」
お兄さんたちの前じゃ話せなかったけど、もう別れたからガンガン追求しちゃう!
「そもそもモンスターが近くにいるのわかっているなら直ぐに教えて! 遭遇しちゃったら悠長にしていないで! 何より他人に無茶振りしないの!!」
「心配性だな、マーシャは」
「ヒーラーがいないのに怪我をしたら大事になっちゃうでしょ~っ!?」
ちょっとの怪我でも破傷風になったりで直ぐ致命傷になるんだから、ヒーラーがいない中で無茶は厳禁だ。そのヒーラーの能力にも限度があるんだし、なるべく怪我は避けるに限る。
これ冒険者の基本なんだけどなぁ。あっ、でもカイルはまだ冒険者じゃないから知らないのかな? じゃあ今のうちに鉄則叩き込んでおこうっと。
「怪我をしないっ! 無茶をしない、させないっ! わかった!?」
「わかった、わかった」
「ううう、まだちょっと怪しい感じがするけど……。わかったんならそれじゃ、いざ《ボムフォード》へ!」
そうしてアタシたちは門番の入門手続きを済ませて、いよいよ商業都市《ボムフォード》へ足を踏み入れた!
そこは石畳で舗装された街道が伸びていて、その上を沢山の人々が往来していて、街道沿いの建物はほとんどお店のようだった。町の中心にそびえ立つ階層が十階近くある、お空に届きそうな建物もお店で、複数の店が入っているんだとか。町が広いからって門番に貰ったマップに書いてある。訪問者にマップを配るぐらい栄えていて、広い町なんて初めて来るからワクワクしちゃうっ!
「わ、わぁ~っ! どこから回ろうかなぁ。迷っちゃうね、カイルっ!」
「まず真っ先に行くべきところがあるんだが……。忘れているな、マーシャ」
「えっ、どこどこ?」
そんなところあったけっけ? って思っていたら、カイルは呆れた様子でこう言った。
「冒険者ギルド」
ウォーターリーパーを追い払った後、大きなトラブルもなくアタシたちは無事に商業都市《ボムフォード》の東門前に辿り着いていた。
乗合馬車から降りたし、ローブのお兄さんとその幼馴染のおじさんとはここでお別れだ。
「いえいえ、こちらこそ。あんまりいいアドバイス出来なくってすみません」
折角、相談を請け負ったのにカイルが意地悪言うだけで終わっちゃったから、アタシは二人に深々と頭を下げた。あとカイルの後頭部も掴んで頭を下げさせた。
「もし今後、俺たちの故郷に寄ることがあれば顔だしな。俺は大抵、鍛冶屋にいるからよ」
「はい、是非っ!」
おじさん鍛治士さんだったんだ。力仕事だよね。だからムキムキなのかな?
「ほら、おめぇも挨拶ぐらいしろって」
「僕は別に……。……」
お兄さんは気難しそうな顔でそっぽを向いていたけど、おじさんに促されて渋々といった様子でアタシたちの方を見た。でも挨拶とかはしないで、ぶっきらぼうに手を突き出してくる。
その手の平には10ガルコインが乗せられていた。
「ほら」
「えっ? えっ?」
「何だよ、いらないのか?」
「い、いえっ! 頂戴しますっ!」
てんてこ舞いな珍道中だったのに、お代を頂けるなんてっ!
アタシは困惑しながらも嬉々として10ガルコインを受け取った。
「ぶふっ! おめぇも素直じゃねぇなぁっ!」
おじさんは不器用なお兄さんを見てげらげら笑っている。そのおじさんもアタシに10ガルコインを手渡してきた。
「嬢ちゃん、これは俺からな」
「ええっ!? で、でも」
「いいから貰っときな! ……あいつに発破かけてくれてありがとよ。あいつ外面気にして、なかなかがむしゃらになれない奴だったからな」
おじさんはお兄さんに聞こえないよう小声でそう言った。お兄さんプライド高そうだから気を遣っているんだろうなぁ。
「それとこれは余計なお世話かもしれねぇが、《ボムフォード》は人口が多いから気を付けた方がいいぞ。銀髪の兄ちゃん」
「……俺か?」
「あぁ。少数民族ってだけで差別的な態度を取ってくる奴がいるのは知っているだろが……。兄ちゃん元は剣闘士なんだろ?」
「よくわかったな」
「興行師がどうのって喋っていたし、逞しい体してるし、言動も全体的に物騒だったからなぁ。ただそういう話は町中じゃ控えた方がいい。剣闘士はファンも多いだろうが一般庶民からすれば娼婦並みの卑業って思われているからな、吹聴すんのはトラブルの元だ」
「……。気を付ける」
奴隷とか娼婦は卑しい扱いされているのは知っていたけど、剣闘士もそうなんだ。アタシも勉強になっちゃった。
「おい、いつまで長話しているんだ」
「おっ、悪い悪い! それじゃな、嬢ちゃんたち!」
お兄さんに急かされて、おじさんたちはひと足先に《ボムフォード》の門を潜って町中に入って行った。
アタシは大きく手を振って二人の姿が見えなくなるまで見送って、それからカイルの方にずいと詰め寄る。
「ところでカイル、橋で大波起こしたでしょ?」
「……。ナンノコトダカ」
「やましくないなら顔逸らさないでっ! 目を見て喋ってっ!」
カタコトで喋っているし視線が斜め上を向いているし、嘘ついているのバレバレだけどさっ!
「も~っ! おかしいと思った! 大波被った割にアタシたちは無傷でウォーターリーパーはダメージ受けるって、そんな都合のいい波、偶然じゃ起きないでしょうっ!!」
お兄さんたちの前じゃ話せなかったけど、もう別れたからガンガン追求しちゃう!
「そもそもモンスターが近くにいるのわかっているなら直ぐに教えて! 遭遇しちゃったら悠長にしていないで! 何より他人に無茶振りしないの!!」
「心配性だな、マーシャは」
「ヒーラーがいないのに怪我をしたら大事になっちゃうでしょ~っ!?」
ちょっとの怪我でも破傷風になったりで直ぐ致命傷になるんだから、ヒーラーがいない中で無茶は厳禁だ。そのヒーラーの能力にも限度があるんだし、なるべく怪我は避けるに限る。
これ冒険者の基本なんだけどなぁ。あっ、でもカイルはまだ冒険者じゃないから知らないのかな? じゃあ今のうちに鉄則叩き込んでおこうっと。
「怪我をしないっ! 無茶をしない、させないっ! わかった!?」
「わかった、わかった」
「ううう、まだちょっと怪しい感じがするけど……。わかったんならそれじゃ、いざ《ボムフォード》へ!」
そうしてアタシたちは門番の入門手続きを済ませて、いよいよ商業都市《ボムフォード》へ足を踏み入れた!
そこは石畳で舗装された街道が伸びていて、その上を沢山の人々が往来していて、街道沿いの建物はほとんどお店のようだった。町の中心にそびえ立つ階層が十階近くある、お空に届きそうな建物もお店で、複数の店が入っているんだとか。町が広いからって門番に貰ったマップに書いてある。訪問者にマップを配るぐらい栄えていて、広い町なんて初めて来るからワクワクしちゃうっ!
「わ、わぁ~っ! どこから回ろうかなぁ。迷っちゃうね、カイルっ!」
「まず真っ先に行くべきところがあるんだが……。忘れているな、マーシャ」
「えっ、どこどこ?」
そんなところあったけっけ? って思っていたら、カイルは呆れた様子でこう言った。
「冒険者ギルド」
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