200 / 355
第十章 イギリス出張編
第197話 被災者
しおりを挟む
薔薇の庭園を一通り巡った後、モーズ達はエドワードの案内に従い感染病棟のエントランスに場所を移していた。
「エドワードさん。案内の途中で悪いのですが、個人的な質問をしてよいでしょうか?」
「えぇ。いいですよ」
沢山の患者とその身内が行き来するエントランス。その者達の視線は派手な容姿をした水銀と砒素へ集まっているが、その2人は副院長のエドワードが連れている、つまり病棟の関係者とわかるからか、ゲストタレントか何かと判断し遠巻きに見るに留まっているようだった。
そこでモーズは、毎日様々な人と顔を合わせる機会が多いだろうエドワードに、依頼とは関係のない質問を投げかける。
腕時計型電子機器で映し出した、セレンが写生してくれた絵を見せながら。
「この絵に描かれている『フランチェスコ』という、亜麻色の髪に琥珀色の目をした、私と同じ年頃の男性を探しているのですが……。見かけた事はあるでしょうか?」
「フランチェスコ……。名前的にイタリアの方ですか?」
「はい。ただ私もいたフランスの孤児院で育ちましたので、フランス語の方が流暢かもしれません」
「フランス人っぽいイタリア人……。亜麻色の髪に琥珀色の……。うーん、見かけた事はない、ですかね」
「そうですか。お答え頂き、ありがとうございます」
元々あまり期待はしていなかったものの、何の情報を得られなかった事にモーズは少し気落ちしてしまう。イギリスも欧州の一国とは言え、大陸とは離れた島国。モーズの探す昔馴染みフランチェスコとは縁がなかったのかもしれない。
すると気落ちしたモーズの姿を見てか、エドワードは院長のジョンの名前を出してきた。
「人探しなら、ジョン院長の方が何か知っているかもしれませんね」
「ジョン院長が?」
「特殊学会は必ず参加されている他、各国で開催されるセミナーにもコンスタントに参加していますし、僕よりも色んな人と会っていると思うので。勉強熱心なんですよ、ジョン院長は。昔から」
「昔……」
「あぁ、すみません。プライベートな事を話してしまいました」
「いいえ、先に私事を話したのは私の方ですし。それにジョン院長の話は気になりますね。どうぞ、続けてください」
かつて、いや現在でも英雄と謳われるジョンの昔の姿。モーズもひょんな事で彼と同じように英雄と呼ばれるようになってしまったので、彼の話は気になっていた。
話の続きを促されたエドワードは遠慮がちに、しかしどこか嬉しそうに、ジョンとの思い出を語りだす。
「ジョン院長と僕が出会ったのは20年前のロンドン。都市で災害が発生した日でした」
それは24世紀最悪の幕開けとされる、感染爆発が引き起きた年。
「僕はいつものようにスクールバスに乗って、学校に向かっていたら、ステージが進んだ感染者に襲われバスは横転。運転手や同乗していた他の生徒は全滅。後方席に座っていた僕だけが運良く、感染者に襲われる事も事故の怪我で致命傷を負うこともなく助かりました。……しかしその後が、駄目だった」
エドワードは横転したスクールバスの中で、他の生徒の死体が偶然にもクッションとなって、難を逃れた。スクールバスを襲ってきた感染者も前方席に座っていた運転手や生徒から養分を吸い取った後、どこかへ消えてしまった。
運良く取り留めた、エドワードの命。真っ赤に染まった肉片に塗れるという心的外傷と引き換えに、生き延びられた命。
だが悲劇はそれで終わらなかった。
「『珊瑚』の名もまだ定まっていない頃です。陽性か陰性か調べる手段もない中、災害に巻き込まれた僕は家族に感染者とみなされ帰る場所を失ってしまった」
血濡れの身体を引きずって家に戻ったエドワードに、居場所はなくなってしまっていた。
仕方のない話だ。感染者の情報が錯綜している中、いくら健常者に見えても、健常者と自認していても、生物災害に巻き込まれてしまった以上、それでいて生き残ってしまった以上、同じ化け物として警戒するのも無理はなかった。家族とてその判断を下すのは断腸の思いだっただろう。
皆が皆、自分の命を守るのに必死だった。
「とは言え感染者の拡大と災害の頻発で政府は混乱、秩序は崩壊。支援は望めない。13歳となったばかりの、生活能力のないただの子供だった僕は、そのうち他の放浪者と同じようにテムズ川に流される事になるんだろうな、と思っていましたよ」
エドワードは話しながら、診察室が並ぶ廊下へ視線を向ける。
今のように確立した医療システムが整っていなかった時代。埋葬が追い付かない感染者の焼死体は、テムズ川のほとりに山のように積み上がっていた。
「そんな僕に、ジョン院長は声をかけてくださった。道端でボロ布にくるまっていた、薄汚い子供にですよ?」
その日の事を、エドワードは昨日の事のように思い出せる。
『部屋が余っている。来たいなら来るといい』
エドワードを一瞥した後、投げかけてきたジョンの言葉。
最初は自分に向かって言っているのかもわからず、エドワードは随分と戸惑ったものだ。
「それだけぶっきらぼうに言って、さっさと歩き始めるものですから、慌てて追いかけました。ついて行った先にあったジョン院長の家は、確かに部屋が沢山あった。というのも、ジョン院長のご家庭は10人兄弟という大家族で、ちょっと前までご両親や兄姉が暮らしていたそうなんです」
診察室が並ぶ廊下を過ぎた先、病棟の待合所で診察を待つ親子の姿を見て、エドワードはマスクの下で目を細める。
「大半が亡くなってしまったとの事でしたが」
20年前は一家全滅なんて、珍しい話ではなかった。
家族の中で一番年若いジョンを含めて何人か生き残った(ただし他の家族は感染を警戒して田舎に疎開したそうだが)だけ、まだマシな状況でさえあった。
「がらんどうになってしまった家の小間使いとして、たまたま目に付いた僕に声をかけてくれたのかもしれませんが、理由はどうあれ屋根のある部屋を頂けたのです。僕は恩に報いる為に奔走しましたよ。ジョン院長はどうでもよさそうというか、寧ろ鬱陶しそうでしたが、感染者のご遺体の解剖の手伝いも一生懸命取り組むとひとまず助手として認めてくださいました。吐きそうになりながも必死に喰らい付いた姿勢を評価してくださったようです」
「あぁ、そうして感染源である『珊瑚』と胞子を発見したのですね」
「そうなんです!」
エドワードは明るい声で肯定する。
「ジョン院長は今でもご厚意で寄贈いただいたステージ4感染者のご遺体を定期的に解剖して、研究を進めているんです!」
フローレンスの事を話していた時もそうだったが、彼は身内の事を話す時が一番いきいきしているようだった。
それだけ敬愛しているのだろう。
「あの人はいつも患者を第一に、最善を考えているお方です。いつか必ず、治療法を見付けてくださるでしょう!」
「エドワードさん。案内の途中で悪いのですが、個人的な質問をしてよいでしょうか?」
「えぇ。いいですよ」
沢山の患者とその身内が行き来するエントランス。その者達の視線は派手な容姿をした水銀と砒素へ集まっているが、その2人は副院長のエドワードが連れている、つまり病棟の関係者とわかるからか、ゲストタレントか何かと判断し遠巻きに見るに留まっているようだった。
そこでモーズは、毎日様々な人と顔を合わせる機会が多いだろうエドワードに、依頼とは関係のない質問を投げかける。
腕時計型電子機器で映し出した、セレンが写生してくれた絵を見せながら。
「この絵に描かれている『フランチェスコ』という、亜麻色の髪に琥珀色の目をした、私と同じ年頃の男性を探しているのですが……。見かけた事はあるでしょうか?」
「フランチェスコ……。名前的にイタリアの方ですか?」
「はい。ただ私もいたフランスの孤児院で育ちましたので、フランス語の方が流暢かもしれません」
「フランス人っぽいイタリア人……。亜麻色の髪に琥珀色の……。うーん、見かけた事はない、ですかね」
「そうですか。お答え頂き、ありがとうございます」
元々あまり期待はしていなかったものの、何の情報を得られなかった事にモーズは少し気落ちしてしまう。イギリスも欧州の一国とは言え、大陸とは離れた島国。モーズの探す昔馴染みフランチェスコとは縁がなかったのかもしれない。
すると気落ちしたモーズの姿を見てか、エドワードは院長のジョンの名前を出してきた。
「人探しなら、ジョン院長の方が何か知っているかもしれませんね」
「ジョン院長が?」
「特殊学会は必ず参加されている他、各国で開催されるセミナーにもコンスタントに参加していますし、僕よりも色んな人と会っていると思うので。勉強熱心なんですよ、ジョン院長は。昔から」
「昔……」
「あぁ、すみません。プライベートな事を話してしまいました」
「いいえ、先に私事を話したのは私の方ですし。それにジョン院長の話は気になりますね。どうぞ、続けてください」
かつて、いや現在でも英雄と謳われるジョンの昔の姿。モーズもひょんな事で彼と同じように英雄と呼ばれるようになってしまったので、彼の話は気になっていた。
話の続きを促されたエドワードは遠慮がちに、しかしどこか嬉しそうに、ジョンとの思い出を語りだす。
「ジョン院長と僕が出会ったのは20年前のロンドン。都市で災害が発生した日でした」
それは24世紀最悪の幕開けとされる、感染爆発が引き起きた年。
「僕はいつものようにスクールバスに乗って、学校に向かっていたら、ステージが進んだ感染者に襲われバスは横転。運転手や同乗していた他の生徒は全滅。後方席に座っていた僕だけが運良く、感染者に襲われる事も事故の怪我で致命傷を負うこともなく助かりました。……しかしその後が、駄目だった」
エドワードは横転したスクールバスの中で、他の生徒の死体が偶然にもクッションとなって、難を逃れた。スクールバスを襲ってきた感染者も前方席に座っていた運転手や生徒から養分を吸い取った後、どこかへ消えてしまった。
運良く取り留めた、エドワードの命。真っ赤に染まった肉片に塗れるという心的外傷と引き換えに、生き延びられた命。
だが悲劇はそれで終わらなかった。
「『珊瑚』の名もまだ定まっていない頃です。陽性か陰性か調べる手段もない中、災害に巻き込まれた僕は家族に感染者とみなされ帰る場所を失ってしまった」
血濡れの身体を引きずって家に戻ったエドワードに、居場所はなくなってしまっていた。
仕方のない話だ。感染者の情報が錯綜している中、いくら健常者に見えても、健常者と自認していても、生物災害に巻き込まれてしまった以上、それでいて生き残ってしまった以上、同じ化け物として警戒するのも無理はなかった。家族とてその判断を下すのは断腸の思いだっただろう。
皆が皆、自分の命を守るのに必死だった。
「とは言え感染者の拡大と災害の頻発で政府は混乱、秩序は崩壊。支援は望めない。13歳となったばかりの、生活能力のないただの子供だった僕は、そのうち他の放浪者と同じようにテムズ川に流される事になるんだろうな、と思っていましたよ」
エドワードは話しながら、診察室が並ぶ廊下へ視線を向ける。
今のように確立した医療システムが整っていなかった時代。埋葬が追い付かない感染者の焼死体は、テムズ川のほとりに山のように積み上がっていた。
「そんな僕に、ジョン院長は声をかけてくださった。道端でボロ布にくるまっていた、薄汚い子供にですよ?」
その日の事を、エドワードは昨日の事のように思い出せる。
『部屋が余っている。来たいなら来るといい』
エドワードを一瞥した後、投げかけてきたジョンの言葉。
最初は自分に向かって言っているのかもわからず、エドワードは随分と戸惑ったものだ。
「それだけぶっきらぼうに言って、さっさと歩き始めるものですから、慌てて追いかけました。ついて行った先にあったジョン院長の家は、確かに部屋が沢山あった。というのも、ジョン院長のご家庭は10人兄弟という大家族で、ちょっと前までご両親や兄姉が暮らしていたそうなんです」
診察室が並ぶ廊下を過ぎた先、病棟の待合所で診察を待つ親子の姿を見て、エドワードはマスクの下で目を細める。
「大半が亡くなってしまったとの事でしたが」
20年前は一家全滅なんて、珍しい話ではなかった。
家族の中で一番年若いジョンを含めて何人か生き残った(ただし他の家族は感染を警戒して田舎に疎開したそうだが)だけ、まだマシな状況でさえあった。
「がらんどうになってしまった家の小間使いとして、たまたま目に付いた僕に声をかけてくれたのかもしれませんが、理由はどうあれ屋根のある部屋を頂けたのです。僕は恩に報いる為に奔走しましたよ。ジョン院長はどうでもよさそうというか、寧ろ鬱陶しそうでしたが、感染者のご遺体の解剖の手伝いも一生懸命取り組むとひとまず助手として認めてくださいました。吐きそうになりながも必死に喰らい付いた姿勢を評価してくださったようです」
「あぁ、そうして感染源である『珊瑚』と胞子を発見したのですね」
「そうなんです!」
エドワードは明るい声で肯定する。
「ジョン院長は今でもご厚意で寄贈いただいたステージ4感染者のご遺体を定期的に解剖して、研究を進めているんです!」
フローレンスの事を話していた時もそうだったが、彼は身内の事を話す時が一番いきいきしているようだった。
それだけ敬愛しているのだろう。
「あの人はいつも患者を第一に、最善を考えているお方です。いつか必ず、治療法を見付けてくださるでしょう!」
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
「日本人」最後の花嫁 少女と富豪の二十二世紀
さんかく ひかる
SF
22世紀後半。人類は太陽系に散らばり、人口は90億人を超えた。
畜産は制限され、人々はもっぱら大豆ミートや昆虫からたんぱく質を摂取していた。
日本は前世紀からの課題だった少子化を克服し、人口1億3千万人を維持していた。
しかし日本語を話せる人間、つまり昔ながらの「日本人」は鈴木夫妻と娘のひみこ3人だけ。
鈴木一家以外の日本国民は外国からの移民。公用語は「国際共通語」。政府高官すら日本の文字は読めない。日本語が絶滅するのは時間の問題だった。
温暖化のため首都となった札幌へ、大富豪の息子アレックス・ダヤルが来日した。
彼の母は、この世界を造ったとされる天才技術者であり実業家、ラニカ・ダヤル。
一方、最後の「日本人」鈴木ひみこは、両親に捨てられてしまう。
アレックスは、捨てられた少女の保護者となった。二人は、温暖化のため首都となった札幌のホテルで暮らしはじめる。
ひみこは、自分を捨てた親を見返そうと決意した。
やがて彼女は、アレックスのサポートで国民のアイドルになっていく……。
両親はなぜ、娘を捨てたのか? 富豪と少女の関係は?
これは、最後の「日本人」少女が、天才技術者の息子と過ごした五年間の物語。
完結しています。エブリスタ・小説家になろうにも掲載してます。

ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

海道一の弓取り~昨日なし明日またしらぬ、人はただ今日のうちこそ命なりけれ~
海野 入鹿
SF
高校2年生の相場源太は暴走した車によって突如として人生に終止符を打たれた、はずだった。
再び目覚めた時、源太はあの桶狭間の戦いで有名な今川義元に転生していた―
これは現代っ子の高校生が突き進む戦国物語。
史実に沿って進みますが、作者の創作なので架空の人物や設定が入っております。
不定期更新です。
SFとなっていますが、歴史物です。
小説家になろうでも掲載しています。

【VRMMO】イースターエッグ・オンライン【RPG】
一樹
SF
ちょっと色々あって、オンラインゲームを始めることとなった主人公。
しかし、オンラインゲームのことなんてほとんど知らない主人公は、スレ立てをしてオススメのオンラインゲームを、スレ民に聞くのだった。
ゲーム初心者の活字中毒高校生が、オンラインゲームをする話です。
以前投稿した短編
【緩募】ゲーム初心者にもオススメのオンラインゲーム教えて
の連載版です。
連載するにあたり、短編は削除しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる