21 / 359
第二章 初遠征、菌床処分
第21話 廃棄処分
しおりを挟む
「ニコチン。訊きたい事があるのだが、ウミヘビの中にステージ5の感染者を生きたまま保護できる者はいるだろうか?」
「あ゙ぁ゙? ウミヘビは『珊瑚』の処分を仕事にしている連中だぞ、そんな器用なことした事ねぇよ」
「例えばそう、セレンは人を無力化できる力があるのだろう? それを感染者にも応用したりとか、出来ないだろうか? 感染者も人間、理論上は可能だと思うのだが」
「『珊瑚』の感染者は頑丈さの他、毒の耐性が跳ね上がっている。じゃなきゃ俺らを派遣するまでもなく、軍が処分出来る。そも感染者にゃ『珊瑚』の菌糸が全身に巡っているんだ、人間と同じ構造とはとても言えねぇよ」
ニコチンの指摘にモーズはハッと気付きを得る。
「そうか。まずは感染者の解剖記録から当たるのが無難か。有難う、ニコチン。参考になった」
まずは構造を把握してから対策を練る。当たり前の事だが失念をしていた。やはりモーズは今焦っていて冷静な思考力が落ちている。
その中でニコチンのような冷淡さを持ち、かつ歯に衣着せぬ物言いをしてくれる者の存在は非常に有り難かった。
「また相談してもいいだろうか? ウミヘビとの連絡手段はどうしているんだ? 内線か? 支給された携帯端末には君たちの連絡先がないようだが?」
「いや、そういうのは俺に聞くんじゃなくて懐っこいセレンとかに……」
距離を詰めて畳み掛けるように質問をしてくるモーズに、ニコチンは困惑している。
しかし答えるまで引く気がないのを察したのか、彼はタバコの火を携帯灰皿で消すとまた盛大にため息を吐いた。
「はぁ~……。おい、端末を見せろ」
***
戸建ての脇に設置されていたベンチに腰を下ろして、モーズはニコチンからレクチャーを受けていた。
「ウミヘビとの連絡はこのアプリを使うんだよ。ただし、好き勝手やり取りできる訳じゃない。メッセージも通話も全部記録されるしクスシにゃ筒抜けだ。それに直接会った事のないウミヘビと連絡は不許可。交流っつぅか、訓練を挟まないと使役が難しいと判断される。わかったか?」
必要最低限ながらわかりやすい説明にモーズは感謝する。そして監視された端末の構成を知って、居住区の建物を見渡してみると彼方此方に、過剰なまでの監視カメラが設置されている事にようやく気付いた。
ちなみにベンチの裏など、人が集まりやすい場所には盗聴器が設置されているのだともニコチンは教えてくれる。
「……ウミヘビとクスシは囚人と看守、か。私は君たちが、厳しい制限や監視が必要な罪人のようには見えないのだがな」
「何度も言うが俺たちは人間じゃねぇ。生物兵器だ。兵器に安全装置付けるのは当たり前だろが」
鉄も火薬も使われていない、人の形をした兵器。自律型環境汚染物質。よく考えなくとも人類を滅ぼしかねない危険物だ。
そんな兵器が隣に座って喋っているのにモーズが危機感を覚えられないのは、美しい容姿をしているからだろうか。
「俺達ウミヘビが不始末を起こしたその時には、お前ぇらクスシが俺達を《廃棄》するんだぞ。今からそんな日和ってて、やってられるのかよ」
ニコチンが告げた言葉をモーズが飲み込むまで、暫しの時間を要する。
「……殺すのか、私達が」
「死刑執行も、看守の仕事だろ?」
《廃棄》。《廃棄処分》。
ニコチンやクロール、タリウムやセレン。どれも使用が終われば一定の手順に従って廃棄処分をしなくてはいけない毒物。
現実で試薬として扱う時と同じように、ウミヘビらも扱わなくてはいけないのだと言われて、直ぐに飲み込める訳がない。
「何となく、察してはいたが……」
尤もラボに向かう道中まででニコチンは既に廃棄について口にしていた。セレンもウミヘビには人権がないと教えてくれていた。フリーデンもウミヘビらはあくまで〈備品〉として扱わないといけないのだと言っていた。
廃棄処分をするのに、人権は確かに邪魔である。
「殺生与奪の権利まで委ねられているのだと、改めて突き付けられるとなかなか堪えるな」
「一丁前に常識人ぶってんな。お前ぇは所長が認めた変人なんだ、どうせそのうち慣れちまうさ」
ニコチンは尊大に足を組み、またタバコに火を付けて煙を吐いた。
「……一人」
「うん?」
しかし不意に、彼は思案する素振りを見せたと同時にモーズにこう話してくれた。
「一人、生け捕りが得意そうなウミヘビに声をかけておくわ。存分にこき使え」
「……っ! 有難う、ニコチン」
「礼はいいからさっさと帰れ、帰れ。見送りが必要なガキでもなし。だからこれ以上、迂闊な事して俺の仕事増やすなよ」
「あぁ、わかった」
予想外に有意義な時間を過ごせた事にモーズは内心慶ぶ。
言われた通り素直に帰ろうと腰を浮かそうとして、その前に気になっていた事を最後に解消しておこうとまた口を開いた。
「そうだ、ニコチン。最後に一つ訊きたいのだが」
「んだよ。手短に言え」
「女性のウミヘビはどこに居るんだ?」
「……は?」
「ここには居ないようだから別に居住区が用意されている、と踏んでいるのだが。それともアバトンにはそもそも居ないのだろうか」
「えぇ、お前そんな事も……。……いや、そりゃ知らねぇか。アイギスもまだいねぇ新人だ、寧ろ知っている方が変、か……? え、これ俺が言わねぇといけねぇのか?」
「ニコチン?」
モーズの素朴な疑問に対して、ニコチンは何故だか非常に困惑している。
そして暫し面倒そうな顔で言い渋っていたが、黙っていても仕方ないと思ったのか彼は教えてくれた。
「ウミヘビに女はいねぇよ。全員、男だ」
自然の摂理に真っ向から反する事を。
「し、雌雄同体、という理解でいいだろうか?」
「気持ち悪いこと言うなよ。身体自体は人間の男性体そのものだわ」
「しかしそれでは可笑しいだろう!?」
男性しかいない。百人以上いるウミヘビ全てが突然変異でそう産まれたとは考え難い。
故に女性が存在しない理屈は通らない。
「ウミヘビが人でなかろうとも、生物である以上どこかしらで女性体の要素がなければ『産まれる事が出来ない』ではないか!?」
生物は単性でも増える事は出来る。クラゲのように分裂をしたり、魚や鳥でも単為生殖をする事例は幾らでもある。
しかし構造上、雄がいない状態で子は作れても雌がいなくては作れない。ウミヘビは身体が人間、哺乳類なのだから特にそうだ。子宮も卵子もなしに一体どう産まれてくるというのか。それとも人ではあり得ない形で繁殖をするのだろうか。
医者として学者として興味が尽きない話に思わず前のめりになってしまうモーズに対して、ニコチンは片手で顔を覆い話した事を心底後悔している様子であった。そして案の定もう教えてくれなかった。
「これ以上話すのはクッッッソ面倒臭ぇから他当たってくれ」
「ニコチン!? ここで話を切り上げるのは非道では!?」
「うるせぇ。もうお前ぇ帰れ。帰ってクソして寝ろよホント」
そのままニコチンに襟首掴まれ、開いたままだった門から鉄柵の外にポイと投げ捨てられてしまうモーズ。しかも門はモーズが出たと同時に自動で閉まってしまった。
疑問を解消するつもりが新たな疑問が生じて追い出されてしまった事に消化不良を覚えつつも、日がすっかり沈んでしまった時間なのもあり、モーズは諦めて重い足取りで寄宿舎に戻ったのだった。
「あ゙ぁ゙? ウミヘビは『珊瑚』の処分を仕事にしている連中だぞ、そんな器用なことした事ねぇよ」
「例えばそう、セレンは人を無力化できる力があるのだろう? それを感染者にも応用したりとか、出来ないだろうか? 感染者も人間、理論上は可能だと思うのだが」
「『珊瑚』の感染者は頑丈さの他、毒の耐性が跳ね上がっている。じゃなきゃ俺らを派遣するまでもなく、軍が処分出来る。そも感染者にゃ『珊瑚』の菌糸が全身に巡っているんだ、人間と同じ構造とはとても言えねぇよ」
ニコチンの指摘にモーズはハッと気付きを得る。
「そうか。まずは感染者の解剖記録から当たるのが無難か。有難う、ニコチン。参考になった」
まずは構造を把握してから対策を練る。当たり前の事だが失念をしていた。やはりモーズは今焦っていて冷静な思考力が落ちている。
その中でニコチンのような冷淡さを持ち、かつ歯に衣着せぬ物言いをしてくれる者の存在は非常に有り難かった。
「また相談してもいいだろうか? ウミヘビとの連絡手段はどうしているんだ? 内線か? 支給された携帯端末には君たちの連絡先がないようだが?」
「いや、そういうのは俺に聞くんじゃなくて懐っこいセレンとかに……」
距離を詰めて畳み掛けるように質問をしてくるモーズに、ニコチンは困惑している。
しかし答えるまで引く気がないのを察したのか、彼はタバコの火を携帯灰皿で消すとまた盛大にため息を吐いた。
「はぁ~……。おい、端末を見せろ」
***
戸建ての脇に設置されていたベンチに腰を下ろして、モーズはニコチンからレクチャーを受けていた。
「ウミヘビとの連絡はこのアプリを使うんだよ。ただし、好き勝手やり取りできる訳じゃない。メッセージも通話も全部記録されるしクスシにゃ筒抜けだ。それに直接会った事のないウミヘビと連絡は不許可。交流っつぅか、訓練を挟まないと使役が難しいと判断される。わかったか?」
必要最低限ながらわかりやすい説明にモーズは感謝する。そして監視された端末の構成を知って、居住区の建物を見渡してみると彼方此方に、過剰なまでの監視カメラが設置されている事にようやく気付いた。
ちなみにベンチの裏など、人が集まりやすい場所には盗聴器が設置されているのだともニコチンは教えてくれる。
「……ウミヘビとクスシは囚人と看守、か。私は君たちが、厳しい制限や監視が必要な罪人のようには見えないのだがな」
「何度も言うが俺たちは人間じゃねぇ。生物兵器だ。兵器に安全装置付けるのは当たり前だろが」
鉄も火薬も使われていない、人の形をした兵器。自律型環境汚染物質。よく考えなくとも人類を滅ぼしかねない危険物だ。
そんな兵器が隣に座って喋っているのにモーズが危機感を覚えられないのは、美しい容姿をしているからだろうか。
「俺達ウミヘビが不始末を起こしたその時には、お前ぇらクスシが俺達を《廃棄》するんだぞ。今からそんな日和ってて、やってられるのかよ」
ニコチンが告げた言葉をモーズが飲み込むまで、暫しの時間を要する。
「……殺すのか、私達が」
「死刑執行も、看守の仕事だろ?」
《廃棄》。《廃棄処分》。
ニコチンやクロール、タリウムやセレン。どれも使用が終われば一定の手順に従って廃棄処分をしなくてはいけない毒物。
現実で試薬として扱う時と同じように、ウミヘビらも扱わなくてはいけないのだと言われて、直ぐに飲み込める訳がない。
「何となく、察してはいたが……」
尤もラボに向かう道中まででニコチンは既に廃棄について口にしていた。セレンもウミヘビには人権がないと教えてくれていた。フリーデンもウミヘビらはあくまで〈備品〉として扱わないといけないのだと言っていた。
廃棄処分をするのに、人権は確かに邪魔である。
「殺生与奪の権利まで委ねられているのだと、改めて突き付けられるとなかなか堪えるな」
「一丁前に常識人ぶってんな。お前ぇは所長が認めた変人なんだ、どうせそのうち慣れちまうさ」
ニコチンは尊大に足を組み、またタバコに火を付けて煙を吐いた。
「……一人」
「うん?」
しかし不意に、彼は思案する素振りを見せたと同時にモーズにこう話してくれた。
「一人、生け捕りが得意そうなウミヘビに声をかけておくわ。存分にこき使え」
「……っ! 有難う、ニコチン」
「礼はいいからさっさと帰れ、帰れ。見送りが必要なガキでもなし。だからこれ以上、迂闊な事して俺の仕事増やすなよ」
「あぁ、わかった」
予想外に有意義な時間を過ごせた事にモーズは内心慶ぶ。
言われた通り素直に帰ろうと腰を浮かそうとして、その前に気になっていた事を最後に解消しておこうとまた口を開いた。
「そうだ、ニコチン。最後に一つ訊きたいのだが」
「んだよ。手短に言え」
「女性のウミヘビはどこに居るんだ?」
「……は?」
「ここには居ないようだから別に居住区が用意されている、と踏んでいるのだが。それともアバトンにはそもそも居ないのだろうか」
「えぇ、お前そんな事も……。……いや、そりゃ知らねぇか。アイギスもまだいねぇ新人だ、寧ろ知っている方が変、か……? え、これ俺が言わねぇといけねぇのか?」
「ニコチン?」
モーズの素朴な疑問に対して、ニコチンは何故だか非常に困惑している。
そして暫し面倒そうな顔で言い渋っていたが、黙っていても仕方ないと思ったのか彼は教えてくれた。
「ウミヘビに女はいねぇよ。全員、男だ」
自然の摂理に真っ向から反する事を。
「し、雌雄同体、という理解でいいだろうか?」
「気持ち悪いこと言うなよ。身体自体は人間の男性体そのものだわ」
「しかしそれでは可笑しいだろう!?」
男性しかいない。百人以上いるウミヘビ全てが突然変異でそう産まれたとは考え難い。
故に女性が存在しない理屈は通らない。
「ウミヘビが人でなかろうとも、生物である以上どこかしらで女性体の要素がなければ『産まれる事が出来ない』ではないか!?」
生物は単性でも増える事は出来る。クラゲのように分裂をしたり、魚や鳥でも単為生殖をする事例は幾らでもある。
しかし構造上、雄がいない状態で子は作れても雌がいなくては作れない。ウミヘビは身体が人間、哺乳類なのだから特にそうだ。子宮も卵子もなしに一体どう産まれてくるというのか。それとも人ではあり得ない形で繁殖をするのだろうか。
医者として学者として興味が尽きない話に思わず前のめりになってしまうモーズに対して、ニコチンは片手で顔を覆い話した事を心底後悔している様子であった。そして案の定もう教えてくれなかった。
「これ以上話すのはクッッッソ面倒臭ぇから他当たってくれ」
「ニコチン!? ここで話を切り上げるのは非道では!?」
「うるせぇ。もうお前ぇ帰れ。帰ってクソして寝ろよホント」
そのままニコチンに襟首掴まれ、開いたままだった門から鉄柵の外にポイと投げ捨てられてしまうモーズ。しかも門はモーズが出たと同時に自動で閉まってしまった。
疑問を解消するつもりが新たな疑問が生じて追い出されてしまった事に消化不良を覚えつつも、日がすっかり沈んでしまった時間なのもあり、モーズは諦めて重い足取りで寄宿舎に戻ったのだった。
10
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
―異質― 激突の編/日本国の〝隊〟 その異世界を掻き回す重金奏――
EPIC
SF
日本国の戦闘団、護衛隊群、そして戦闘機と飛行場基地。続々異世界へ――
とある別の歴史を歩んだ世界。
その世界の日本には、日本軍とも自衛隊とも似て非なる、〝日本国隊〟という名の有事組織が存在した。
第二次世界大戦以降も幾度もの戦いを潜り抜けて来た〝日本国隊〟は、異質な未知の世界を新たな戦いの場とする事になる――
大規模な演習の最中に異常現象に巻き込まれ、未知なる世界へと飛ばされてしまった、日本国陸隊の有事官〝制刻 自由(ぜいこく じゆう)〟と、各職種混成の約1個中隊。
そこは、剣と魔法が力の象徴とされ、モンスターが跋扈する世界であった。
そんな世界で手探りでの調査に乗り出した日本国隊。時に異世界の人々と交流し、時に救い、時には脅威となる存在と苛烈な戦いを繰り広げ、潜り抜けて来た。
そんな彼らの元へ、陸隊の戦闘団。海隊の護衛艦船。航空隊の戦闘機から果ては航空基地までもが、続々と転移合流して来る。
そしてそれを狙い図ったかのように、異世界の各地で不穏な動きが見え始める。
果たして日本国隊は、そして異世界はいかなる道をたどるのか。
未知なる地で、日本国隊と、未知なる力が激突する――
注意事項(1 当お話は第2部となります。ですがここから読み始めても差して支障は無いかと思います、きっと、たぶん、メイビー。
注意事項(2 このお話には、オリジナル及び架空設定を多数含みます。
注意事項(3 部隊単位で続々転移して来る形式の転移物となります。
注意事項(4 主人公を始めとする一部隊員キャラクターが、超常的な行動を取ります。かなりなんでも有りです。
注意事項(5 小説家になろう、カクヨムでも投稿しています。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる