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教会の鐘は死者を数える
大反乱
しおりを挟むゆっくり時間が流れていく。
毎日のように開催されている中央議会。
貴族を中心に多くて200名程が集うこの会議は、午後に開催されている。
貴族身分の役職をもつ議員が主役だが、構成として副議員までは列席が可能だ。
その他に、書記係や実務を調整する議員室長が、彼らの議事進行を支えている。
建国より、200年。
はじめは、この小さな都市国家だけだった。
緩やかな流れの大河の傍らにその穏やかな風土を好んで多くの芸術・文化が集ってきていた。
その文化人達の暮らしを支える食糧や鉱物、織物や工芸品の流通の為に、次第に連合国家になり、当時の国王の計らいによって連邦国として成立してきたのが、このフェルトリア連邦だ。
煉瓦造りの堂々たる中央議場は、重厚に年季を刻んだ独特の空間だ。
建国と時間を共にしてきたこの建築物は、敷物から調度品に至るまで高級品に満ちている。
議場に入る廊下に敷かれた高級な赤い絨毯は、程良い踏み心地だ。
グランスは、高価な絨毯の一部に点々とした黒い染みがあることに気付いて、足を止めた。
先導してくれている年配の書記係に声をかける。
「失礼ですが、そこで誰か書液をこぼしたのでは―――」
書記係が慌ててシッと口許に指を立て、小さい声で囁いた言葉は、つめたく空気を冷やす。
「それはもう、落ちない。オークリス議員の血痕だ」
書記係は、強いて気にとめないふうに顔を背けてグランスを先導した。
目をあげれば、グランスの視線に気付いた他の書記係達だけでなく、近くにいた人間達も強いて視線を逸らした。
―――平和のうちに生きてきた彼らにとっては、衝撃的な事件だったろう。
そこに死人が出た、という事を、無かった事にしたかった筈だ。
中央議場の重厚な扉を通り、多くの貴族議員達が列席する議場に足を踏み入れる。
本来平民であるグランスが立ち入る事は出来無い場所だ。
だが、今回は多くの議員に助言を与えてきた『蒼き展望の聖女』威厳が、通った。
召喚者席についてまもなく、中央議会が開始された。
吹き抜けの中2階のような高座に議席を持ったウインツ総議長が、よく通る声をあげる。
「中央教会より、グランス=カークランド。発言を許可する」
発言台に立つと、黒い魔術師の姿のグランスに、視線が集中した。
「・・・作法に昏く、不快な言動が多いかと思いますが、ご容赦ください。中央教会聖女アイス=カークランドの弟、グランス=カークランドです」
ここに立つグランスの存在は異色だ。
聖女の弟とはいえ、今まで表舞台に出ることはなかった。
「既に小耳に挟んでいる方もいるかも知れませんが、『蒼き展望の聖女』は聖女の職から離れます。次の聖女につきましては、後継を選抜してありますので、ご安心ください」
ひと呼吸おくと、議員のあいだに動揺が走る。
聖女の『展望』の助言は、実際多くの議員を助けてきたのだ。
「姉が直接ご挨拶する前に、お報せさせて頂きました。そして、私からは、この書について」
グランスは携えた荷物の中から、厚い古本を出した。
「それは禁書ではないか・・・! どうしてそれを平民の君が持ち出した?!」
席を立って声を荒げる議員達の声は、想定済みだ。
「発言の前に、挙手を」
冷ややかなよく通る声が、議員の罵声を鎮める。
議場を見渡す壇上の席に立つウインツ総議長だけが、平然とこのやりとりを見つめている。
「―――この歴史書は、貴族であった先代の『白き展望の聖女』より、姉が継いだものです。先代の教えによってアイス=カークランドは『展望の聖女』の名を継ぎました。ご存知とは思いますが、展望は、物事の先を見通す能力。皆により良い結果になるよう、助言を尽くす事が『展望の聖女』の使命です。では、より良い方向性を示すには何が必要でしょうか? それこそが、歴史です。歴史の裏と表、縦と横、風土と人々の傾向に、現在状況を加算して客観的に筋道をつくる事で、これから社会の中でのあるべき傾向を推察できます。勿論、昔とは状況が違い、人々の考え方も変化している部分も計算に入れなければいけませんが」
「それが―――」
言いさして、総議長のひと睨みに気付いた議員があらためて挙手し指名されてから、言葉を続けた。
「失礼。東方地区代表議員、ケルン=アンディーだ。それは聖女の展望の正体だということか?」
「すみません、誤解を招く言い方をしましたね。展望の力は、魔力の一種だとお考えください。学識と推測力だけの力であれば、聖女として教会に立つのではなく、総議長の傍らにいるべきです」
グランスがゆっくり話を遠回りしている間に、議員達も書記係も、この話題を勝手に解釈し始めた。
聖女は議員になろうとしているのだとか、行政顧問のような地位を欲求しているのだろうとか、王政に戻して自分が王位に就こうとしているのではないかという者までいる。
そうした動揺の中で、ウインツ総議長は、この召喚人の話に、小さく眉を寄せていた。
本当に言いたい事が、わからない。
これがただの教会の伝言なら、平民出身の聖使の浅慮な発言だと、半分程度聞き流しても良い。
しかし未来を展望する聖女の指示があって、禁書―――為政者達だけの歴史書を掲げたからには、何か別の意図がある筈だ。
「―――大分話が逸れたようだが。その書を掲げて、どうしようというんだね? 簡潔にまとめて発言したまえ。聖女の解説が必要なら、一緒に発言台に立っても構わない」
「では、聖女と一緒に必要な者の列席もお許しいただけますか」
「聖使か? まぁ、良いだろう」
面倒そうに眉を寄せて出した許可によって、議場の正面入り口が騒然となった。
どっと、土埃がなだれ込んだような空気に満ちる。
警備員が槍を構えたさきから、水の壁が弾けるようにぶつかって宙を舞った。
何事だと腰を浮かせた入り口近くの議員たちは、わけのわからないままに侵入した金髪の奴隷に打ち倒されて、重厚な絨毯に倒れていく。
椅子を蹴って逃げ腰になった各地区代表と、高座に席を占める上級議員達の視界に、水魔法の濃霧が満ちた。
「何だ、これは!!」
総議長の叫びが、一瞬で混乱に陥った議場の悲鳴を代表した。
「新しい歴史を始める、手順よ。ウインツ総議長」
突入してきた奴隷の集団の中から、凛とした声が響いた。
銀色の髪。
強力な水魔法の魔力が、丈の長い聖衣をふわりと揺らす。
カツ、と発言台に立った『蒼き展望の聖女』に、誰もが静かに息を呑んだ。
「聖女、これは何の真似だ?!」
さっき最初に口をひらいた議員の頭は、次の瞬間、聖女の背後から現れた上級軍服の女に打ち倒された。
聖女はそれを一瞥もしない。
「本日、私アイス=カークランドは、この貴族政権に、異議を申し立てます」
空気が、凍て付いた。
「・・・反乱だぞ、これは」
やっと吐き出した誰かの声が、厭というほど大きく響く。
「お分かり頂いて、幸いです」
にっこりと発言台に立った聖女の両脇を、最高指揮隊長の改造軍服で身を固めた男女が固めている。
いったいどうしてこうなっているのか、と、ぼうっとした議員から、いつのまにか迫った奴隷にのされて次々に倒れた。
「―――蒼き展望の聖女。助言者である貴女がこのような事態を起こすとは、まったく信じがたい。どういう事だ?」
「あら。グランスからお伝えさせて頂きましたよね。聖女の位を、お返しさせていただきます。私は、アイス=カークランド。東方地区出身の、国民の一人です」
激しく困惑する貴族達の前に、アイスは傍の改造軍服の少年を前に押し出した。
それをみてはっと息を詰まらせた上級議員達の驚愕が、静けさになる。
上級貴族に、ユリウスの顔を知らない者は、いない。
「聖女―――」
このままこの女性の顔だけでも押し通せそうだと感じたのは、甘かった。
突然再び政界に立たされて面食らったユリウスは、アイスの微笑に、肩を竦めた。
ユリウスは発言台に、まっすぐに立つ。
「・・・ギルバート=ハーシェルの子、ユリウス=ハーシェルです。ウインツ総議長―――」
平静を保っていた総議長の表情が、きびしく、歪む。
「奴隷に落としめられた私が、この服装でこの場に立っているという事には、驚かれた事でしょう。けれどどうか長年総議長を務めた父に免じて、今この場だけ、ご容赦下さい」
しん、と一瞬に静寂が通り抜けた。
侵入した奴隷に倒された人間を差し引いた現在の議員達は、ハーシェルをよく知っている。
リッドのように、同世代の親の顔もある。
「まわりくどい言い方はしません。私達が本日こうして議会に参加させて頂いている目的は、奴隷制度の廃止です。・・・自分が奴隷になったから廃止したいという事ではありません。以前から出ていたこの案件に、私は縁あって関わらせて頂いた立場です。奴隷というのは、社会生活の中での向上心の芽を摘むものだと考えます。面倒な事を奴隷に任せることで、創意工夫を持って物事を向上させる契機を無くしている。・・・しかし実際に奴隷制度を廃止するには、無限ともいえる課題があるでしょう。平穏に議題にのぼったところで、決議される内容でないのは、わかっています。―――既に、この是非で争った議員2名が、命を落としているのですから」
ユリウスの言葉の前半には眉を吊り上げていた議員たちも、最後の言葉に下を向いた。
(触れたくない出来事。無かった事にして目を背けてきた現実。それに、咄嗟に返す言葉が無い―――か)
下を向いた議員達に、ゆるやかに、胆の底から怒りがこみ上げてきた。
父ギルバートを即時処刑に処す事を認めた、目の前の大人たちを、昨夜の魔物のように木端微塵に消し去りたい衝動に駆られる。
―――そのとき。
扉近くの床から黒い塊が立ち上がり、一瞬のうちに大きな魔物が出現した。
声をあげる間もなく近くの人間をその長い爪で斬り散らして、血糊をべったりとつけた獣の顔面が、ぴたりとユリウスに向かう。
ぞっと総毛立つような嫌悪感が背筋を駆け抜ける。
一直線に赤黒い魔物が跳び掛かってくる。
『水よ、我が意に従え!』
宙を漂っていたアイス=カークランドの魔力の霧が瞬時に集まって、バンと魔物を叩き落す。
水滴に頬を叩かれ、嫌悪感で竦んだ身体がすっと冷静になった。
「アローク、軍服は良いけれど、私に武器は無かったんですか?」
「あら。議場は口先で戦う所だもの。あなたの役目は剣を振り回す事じゃないわ」
そうにっこり笑って、隣の女装男は、上着の下に隠していた長剣を引き抜いた。
議席の上に叩きのめされた魔物が、喉を鳴らしながら再び顔をあげる。
逃げ散る議員たちの背中を狙って躍り掛かり、議場は完全に悲鳴と混乱に陥った。
「―――まさか、これが狙いか。聖女・・・いや、アイス=カークランド!!」
離れた壇上にいるウインツ総議長があげた声に、彼女は目を眇めた。
「とんでもない。魔物は予測不能な自然の摂理よ。あなたこそ、この魔物を呼んだんじゃない? シェリース王国からの贈り物に、心当たりがないかしら」
「・・・馬鹿を言うな」
虚を突かれて一瞬ぽかんと口をひらいた総議長の顔に、議員達の視線が集中する。
アロークが魔物の相手を開始して、こちらに意識を向ける余裕が少しだけ出来ていた。
「どうしてそれを・・・いや、展望の聖女にはお見通しという事か。だがシェリースからの品は魔物を喚ぶようなものではない。ただの、友誼の証だ。王国で身分証に使われているものと大差無い」
大声で言ってから、小さく唇を噛んでいた。
隣国の王からの友誼。
その影響力は、同等の貴族達よりひとつ上の権力を持つに等しい。
ウインツがいきなり総議長に就いた原因が、ひとつ暴かれて、ユリウスは親友の顔を思い浮かべていた。
(魔女のせいでも何でもない。単純に、権力に心を奪われた親の姿を、認めたくなかっただけじゃないか)
そう思うと、やりきれない。
何かのせいにしないと認められないのはわかるが、それをのみ込んで立ち向かっていくのが、本当じゃないのか。
確かにシェリース王国がウインツに友好の品を贈った根拠はわからない。
だがそれを得たウインツの政界の渡り方は、権力をもつ人間として、自然なものだろう。
今はそれを考えている場合ではないと、苛立ちを抑える。
文句を言うのは、リッドが帰ってきてからだ。
「私達は貴方を責め立てるつもりは無いわよ。貴方は為すべき事をしているもの。そう―――寧ろ、混乱することなくギルバート=ハーシェル亡き後の総議長の座を奪ってくれた事で、余計な手間が省けた事に、感謝しているくらい」
「だから、シェリース王国の品が魔物を喚ぶ訳がないだろうが。のんびり喋っていないで、人命を助けてはどうだ、元・聖女。もう貴女の発言に付き合っている場合ではない」
警備は何をしている、と怒鳴ったのがきこえたかのように、この惨事にかなり遅れて、ようやく警備員がなだれ込んできた。
入り口付近に立ち塞がっていた奴隷達に驚き、上級議員達のところにいる魔物より目の前の奴隷の確保にとりかかり、わっと混乱がひろがる。
その騒ぎを嗅ぎ分けて、魔物の興味がそちらに向く。
一瞬の隙に、アロークの長剣が魔物の喉笛に食い込み、ザっと切り上げる。
斬られた魔物は、空中で砂になって霧散した。
安全になった議員達が安堵の息をついたのも束の間、魔物を斬り倒したばかりの剣を彼らに向かって振りかざした軍服のアロークに、全員が硬直した。
「国の利益は貴族の利益じゃない。国民の為の資源の筈よ。―――賛成してくれる人はいるかしら?」
壮絶に美しい笑顔と、入り口で難儀している警備員を見比べて、議員達はぎゅっと黙り込んだ。
いずれこの反逆者は取り押さえられるにしても、剣を向けられている状況では下手な発言はできない。
「あら、いないのね。よかった、嬉しいわ。これで心置きなく死んで貰えるわね」
にっこり言い終えるや、その剣がまっすぐ横にきらめいて、宙に血潮を噴出させた。
彼の前にいた数人の議員が、喉を抑えようとした両手を前にのべたまま崩れ落ち、痙攣する。
驚きを通り越して茫然自失となった議員達を、アロークはまったく躊躇いなく惨殺していく。
ユリウスは瞬く間に空気が血に濡れていくのをみて、戦慄した。
―――奴隷商人の彼には、貴族に深い恨みがあったんじゃないか―――
「アローク!! やめてくれ、それ以上は・・・!」
思わず声をあげる。
警備員が突入してきた時点で退くべきだった筈だ。
震えながら逃げようとする大人たちを容赦なく捕まえて、喉を切り裂くアロークは、最高に楽しそうに、笑っている。
「これは、私からの愛情表現よ。わかって頂けるかしら」
迫ってきた警備員に、アロークは捕まえた議員の首を斬りながら突きつけた。
その腕力が女のものではない事は瞭然だが、あまりに壮絶な惨状に、蒼白になった警備員の口から呻くような息が零れる。
「ま―――魔女・・・」
一瞬きょとんと目をひらいたアロークは、もういちど、にっこり笑ってみせた。
「素敵な褒め言葉ね」
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