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27. レイラside 妃教育

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 クラウス様の婚約者になってから1週間、私は王太子妃教育に励んでいますわ。
 思ってた以上に大変だから、ご褒美の一つや二つくださってもよろしいのに、クラウス様は未だにくれる素振りを見せていませんの。

 だから、直接お願いしてみることにしましたの。


「クラウス様、何かプレゼントが欲しいですわ……」


 今日の妃教育が終わったところで、後ろから見ていたクラウス様を上目遣いで見ながらそう口にしました。


「プレゼントか……レイラはどんなものが好みなのかな?」

「そうですわね……。こんな感じの可愛らしいデザインのものが好みですわ」

「分かった。来週にはレイラに渡せるように手配しておくよ」

「ありがとうございますっ!」


 私が笑顔を浮かべると、クラウス様は微笑みを浮かべてくれました。

 それから少しして、人払いをした彼はこう口にしました。


「レイラ、僕の部屋に来てもらえないかな?」

「分かりましたわ」


 今日も抱かれるようですわ……。
 子を成す行為は流石にしないのですが、クラウス様は激しいので毎日抱かれてる私の身体が持つか不安ですの。

 でも、クラウス様に離れられるのが怖くてお断りするなんて出来ませんわ。
 だから家に帰る頃には疲れ切ってしまうのです。


 その翌日も朝から王宮に行って王太子妃教育に励みます。
 大変なのは覚悟していましたけど、これがあと1年続くのは耐えられる気がしませんから、クラウス様にお願いして減らして頂こうと思っていますわ。


「今日もお疲れ様。お菓子を用意したから食べるといいよ」

「ありがとうございます。相談したいことがあるのですけど、よろしいですか?」

「もちろん」

「このまま王太子妃教育が続いたら、身体が持ちそうにありませんの……。少し減らしていただけると嬉しいのですわ」

「分かった。相談してみるよ」

「ありがとうございます」


 この後はクラウス様とお茶をしてから再び王太子妃教育に励みました。

 いつも通り、帰る前には疲れ果てるまで抱かれましたわ。
 きっかけを作ったのは私ですけど、少しは我慢して頂かないと身体が持ちませんわ……。



 それから一週間、妃教育がお休みの日にクラウス様に呼ばれた私は彼の私室に来ています。


「試しに着けてみて」


 そう言ってクラウス様が差し出してきたのは、可愛らしいデザインのサファイアが付いた首飾りでした。
 宝石は大きくありませんけど、これが私が望んだ通りのデザインなので着ける前から笑顔になっています。


「どうでしょうか?」

「うん、似合ってる。作らせた甲斐があったよ」


 嬉しそうに口にするクラウス様。
 喜ばれるのは予想外でしたけど、お願いして良かったですわ。
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