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19. フィーナ父side 調査開始(2)
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「殿下の最近の様子、ですか?」
「はい。出来るだけ詳しく聞かせてください」
私は王太子の側に普段からいる使用人に話を聞いている。
側付きなら異変があれば分かっている可能性が高いと考えたからだ。
私は軍部のトップである兵部卿の一つ下の座についているから、王族に近付くことも常に許されている。
「特に変わった様子はございませんでした。ただ、フィーナ様を抱きたいと相談された事がございます」
「ふむ。他にはあるか?」
「私は見ていないので断言出来ませんが、どうやら数日前にレイラ様を寝室に連れ込んでいたそうです」
「そうか……。協力感謝する」
「いえ、お役に立てたようで何よりです」
殿下は欲求が溜まってたのか、レイラ嬢を抱いたらしい。
婚約者だったフィーナに言い出せばいいものを、何故わざわざあまり関わっていない令嬢を抱くのか不思議だ。
ちなみにだが、この使用人は嘘をついていないはずだ。嘘に反応する魔導具が反応していないから。
次は王太子の側付き侍女に話を聞こう。
殿下の私室を覗くと、やはりというべきか、レイラ嬢と寄り添っていた。
殿下がレイラ嬢のスカートの中に手を入れているのは……気のせいではないな。
なんだこの光景は……。
ちなみに、殿下は私が覗いていることに気付いていないようだ。
光の魔法を使って隙間から覗いているので気付ける筈が無いのだが。
何がどうしてこうなったのか分からないが、殿下は浮気相手に相当お熱のようだ。
こんな男と婚約させていたと思うとフィーナに申し訳なくなる。
とりあえず、使用人に頼んで王太子付きの侍女を呼んでもらった。
「お待たせしてしまい申し訳ありません」
「構わない。早速本題に入るが、殿下はいつから浮気を始めた?」
「私が見ていた限りでは、4日前からですわ。その時にレイラ様が色仕掛けをなさいました。
最初は相手にしていませんでしたのに、途中から様子がおかしくなりまして、そのまま寝室に移られました」
聞く限りだと、殿下が色仕掛けに抗いきれなかったようにも思える。
だが、
「様子がおかしいとは、どんな感じだった?」
「最初の色仕掛けの時よりもお顔を赤くされていました」
「情報感謝する。もう戻って構わない」
「この程度のこと、礼は必要ありませんわ。では、失礼いたします」
そう言って、侍女は王太子殿下の私室へ戻っていった。
今日の調査を終えて王宮内の職場である騎士団の本部に戻った私は頭を抱えていた。
というのも、王太子殿下が薬を盛られた可能性が高いことが分かったからだ。
殿下が顔を赤くしていた状態というのは恐らく惚れ薬の類だろう。
もう何年も前のことだが、パーティーでアイリスが匂いを嗅ぐタイプの惚れ薬を盛られた時、それはもう大変だった。
詳しくは言えないが、あの時アイリスは疲れて気絶してしまった程なのだ。
強い惚れ薬なら王太子でも十二分に効いてしまうだろう。
これは護衛が大変になりそうだ……。
すぐに近衛隊に指示を出しに行こう。
そして、確かな証拠を掴ませようと思う。
「はい。出来るだけ詳しく聞かせてください」
私は王太子の側に普段からいる使用人に話を聞いている。
側付きなら異変があれば分かっている可能性が高いと考えたからだ。
私は軍部のトップである兵部卿の一つ下の座についているから、王族に近付くことも常に許されている。
「特に変わった様子はございませんでした。ただ、フィーナ様を抱きたいと相談された事がございます」
「ふむ。他にはあるか?」
「私は見ていないので断言出来ませんが、どうやら数日前にレイラ様を寝室に連れ込んでいたそうです」
「そうか……。協力感謝する」
「いえ、お役に立てたようで何よりです」
殿下は欲求が溜まってたのか、レイラ嬢を抱いたらしい。
婚約者だったフィーナに言い出せばいいものを、何故わざわざあまり関わっていない令嬢を抱くのか不思議だ。
ちなみにだが、この使用人は嘘をついていないはずだ。嘘に反応する魔導具が反応していないから。
次は王太子の側付き侍女に話を聞こう。
殿下の私室を覗くと、やはりというべきか、レイラ嬢と寄り添っていた。
殿下がレイラ嬢のスカートの中に手を入れているのは……気のせいではないな。
なんだこの光景は……。
ちなみに、殿下は私が覗いていることに気付いていないようだ。
光の魔法を使って隙間から覗いているので気付ける筈が無いのだが。
何がどうしてこうなったのか分からないが、殿下は浮気相手に相当お熱のようだ。
こんな男と婚約させていたと思うとフィーナに申し訳なくなる。
とりあえず、使用人に頼んで王太子付きの侍女を呼んでもらった。
「お待たせしてしまい申し訳ありません」
「構わない。早速本題に入るが、殿下はいつから浮気を始めた?」
「私が見ていた限りでは、4日前からですわ。その時にレイラ様が色仕掛けをなさいました。
最初は相手にしていませんでしたのに、途中から様子がおかしくなりまして、そのまま寝室に移られました」
聞く限りだと、殿下が色仕掛けに抗いきれなかったようにも思える。
だが、
「様子がおかしいとは、どんな感じだった?」
「最初の色仕掛けの時よりもお顔を赤くされていました」
「情報感謝する。もう戻って構わない」
「この程度のこと、礼は必要ありませんわ。では、失礼いたします」
そう言って、侍女は王太子殿下の私室へ戻っていった。
今日の調査を終えて王宮内の職場である騎士団の本部に戻った私は頭を抱えていた。
というのも、王太子殿下が薬を盛られた可能性が高いことが分かったからだ。
殿下が顔を赤くしていた状態というのは恐らく惚れ薬の類だろう。
もう何年も前のことだが、パーティーでアイリスが匂いを嗅ぐタイプの惚れ薬を盛られた時、それはもう大変だった。
詳しくは言えないが、あの時アイリスは疲れて気絶してしまった程なのだ。
強い惚れ薬なら王太子でも十二分に効いてしまうだろう。
これは護衛が大変になりそうだ……。
すぐに近衛隊に指示を出しに行こう。
そして、確かな証拠を掴ませようと思う。
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