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4. 新たなスキル
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これ以上の戦闘は不可能。そう判断し、俺は部屋に戻った。
それともう一つ、レベル10まで上げたことでスキルも増えていると予想したからだ。
早速ステータスを開いてみる。
―――――――――――――――
イトウ ハルト(18・男) Lv.10
HP:16/35
魔力:9
筋力:34
体力:32
物防:27
魔防:31
クラス(18)
スキル(18)
睡眠 Lv.3
―――――――――――――――
色々強化されていた。HPの現在値も少し増えている。
睡眠スキルもレベルが上がっていた。
クラスの欄が気になるが、それよりも先に睡眠スキルだ。
スキル名を長押ししてみる。
『手から一定範囲のものを眠らせられるスキル。使用者の意思により効果時間が変わる。使用者には効かないように変更可能。Lv.上昇により性能が強化される』
触れなくても良くなってる!
自分には効かないように設定も出来るらしい。どうやるのか分からないけど。
もしかしたら「寝たい」「寝ろ」の違いとか?
よし、試してみよう。
──ということで試した結果、俺の予想が合っていたと確認できた。
ちなみに範囲は20センチくらいだった。
次はクラスだ。
『クラス』の文字を長押ししてみる。すると、こんな表示が出てきた。
『クラスはLv.11になると解放されます』
そういえばそうだった。
それなら取得可能スキルだ。
―――――――――――――――
習得可能スキル一覧
チャット(1)短刀(2)奇襲(2)移動(5)自動回復(5)錬金術(5)
―――――――――――――――
色々増えていた。
短刀はアシストスキルだろう。要らないけど。
奇襲は効果がイマイチ分からない。奇襲の成功率を上げるとかか? そうだとすれば、ありがたい。
失敗して取っ組み合いになることがあったからな。まあ、ゴブリンはすぐ寝たけど。そのゴブリンが刃物を持ってなかったのが幸いだった。
移動スキルは取っておいて損は無さそうだ。
自動回復は必須だろう。だってHP回復しないから。
少しは回復してるけど、多分これは人間生来の回復力のおかげだと予想している。
怪我してないのにどうやって回復してるのかは分からないが、あくまでも仮説だ。
錬金術は、これはもうお決まりのアレだろう。ナイフとか作れるやつ。
今の俺には必須のスキルだ。ご都合主義か知らないけど、運がいいらしい。
とりあえず、移動・自動回復・錬金術・奇襲を取ることに決めた。
残りは1ポイント。これはチャットに使おう。いい加減に家族と連絡が取りたい。
早速スキル名をポチってみる。
すると上に新しく表示が出てきた。
『ポイント5を消費して、スキル【錬金術】を習得しますか?〈はい・いいえ〉』
確認画面まで窓のOSに似ている。すごいな、これの設計した人。いや、ただのパクリか。
もちろん「はい」を押す。
他のスキルも同様にポチポチ。
ステータスはこんな感じになった。
―――――――――――――――
イトウ ハルト(18・男) Lv.10
HP:16/35
魔力:9
筋力:34
体力:32
物防:27
魔防:31
クラス(18)
スキル(0)
睡眠 Lv.3 錬金術Lv.1 奇襲Lv.1 移動Lv.1 自動回復Lv.1 チャットLv.1
―――――――――――――――
ステータスに変化は無さそうだ。スキルが増えただけだな。
スキル名を長押ししてみる。
何も起きない。
どうやら睡眠以外の説明は見れないらしい。
うん、困った。錬金術ってどうやって使うのさ?
とりあえず包丁をイメージしながら「出てくれ」って祈ってみた。
するとびっくり、少し力が抜けるような感覚がしたと思ったら、目の前に魔法陣のようなものが現れて、紫色に光り始めた。
中心から包丁の柄が生えてくる。
10秒ほどで包丁全体が生え終わると、魔法陣はスッと消えて包丁が床に転がった。
「とりあえず何か切ってみるか」
冷蔵庫を開けて、消費期限切れの肉を出す。
これ使い忘れて、腐ってハエが湧くのが嫌で冷蔵庫で保管してたんだよな。
みんなすぐゴミ箱に捨てるけど、これ意外と重要。ハエも臭いもあまり湧かなくなる。捨てるのはゴミ出しの前日にしよう。
それはさておき、肉を切ってみる。
驚くほどアッサリ切れた。
さっきの包丁よりも切れ味良くないか、これ。
武器の強化は素直に嬉しい。
いや待て待て、先に家族への連絡だ。
「家族にメッセージを送りたい」と祈ってみる。すると、目の前に半透明な板が現れた。
『連絡先一覧
検索:
・イトウ ユイナ
・イトウ ナツミ
・イトウ ユウジ
・ハットリ タカユキ
・ヤガミ ケン
……
』
まだ下にたくさん続いている。高校の頃のクラスメイトの一部の名前、更には知らない人の名前まであった。
まあ、検索機能があるから探すのには困らないだろう。
とりあえず、結菜にチャットしよう。
結菜の名前をタッチしてみる。
すると、板が上に出てきて『|』が点滅を始めた。パソコンでお馴染みのキーボードもある。デザインはSNSのDMに似てるな。
早速キーボードを使って文章を打つ。
触る感覚が無いせいでかなり打ちにくいが、なんとか打てた。
あ、誤字。マウスが無いから文章に直接指で触れて、『|』が点滅している位置を移動させる。
この仕様はスマホみたいだな。狙ったところに入ってくれないとこも含めて。
やりにくい。
矢印キーで動かして、打ち直してから送信ボタンをタッチ。
すると右下のチャット欄に俺が送ったメッセージが表示された。青色の文字で。板のチャット表示も同様だ。
〈イトウ ユイナ
お兄ちゃんだ。そっちは無事か? もし無事だったら、チャットスキルを習得して返信してほしい。
ステータスの開き方は……〉
これ以下は俺が知っている情報の説明だから省略しよう。
とりあえず、家族に連絡するという目的は達成した。
……腹減ったな。
食パン一枚はやっぱりキツかったらしい。まだ12時過ぎだけど、腹の虫が鳴った。
それともう一つ、レベル10まで上げたことでスキルも増えていると予想したからだ。
早速ステータスを開いてみる。
―――――――――――――――
イトウ ハルト(18・男) Lv.10
HP:16/35
魔力:9
筋力:34
体力:32
物防:27
魔防:31
クラス(18)
スキル(18)
睡眠 Lv.3
―――――――――――――――
色々強化されていた。HPの現在値も少し増えている。
睡眠スキルもレベルが上がっていた。
クラスの欄が気になるが、それよりも先に睡眠スキルだ。
スキル名を長押ししてみる。
『手から一定範囲のものを眠らせられるスキル。使用者の意思により効果時間が変わる。使用者には効かないように変更可能。Lv.上昇により性能が強化される』
触れなくても良くなってる!
自分には効かないように設定も出来るらしい。どうやるのか分からないけど。
もしかしたら「寝たい」「寝ろ」の違いとか?
よし、試してみよう。
──ということで試した結果、俺の予想が合っていたと確認できた。
ちなみに範囲は20センチくらいだった。
次はクラスだ。
『クラス』の文字を長押ししてみる。すると、こんな表示が出てきた。
『クラスはLv.11になると解放されます』
そういえばそうだった。
それなら取得可能スキルだ。
―――――――――――――――
習得可能スキル一覧
チャット(1)短刀(2)奇襲(2)移動(5)自動回復(5)錬金術(5)
―――――――――――――――
色々増えていた。
短刀はアシストスキルだろう。要らないけど。
奇襲は効果がイマイチ分からない。奇襲の成功率を上げるとかか? そうだとすれば、ありがたい。
失敗して取っ組み合いになることがあったからな。まあ、ゴブリンはすぐ寝たけど。そのゴブリンが刃物を持ってなかったのが幸いだった。
移動スキルは取っておいて損は無さそうだ。
自動回復は必須だろう。だってHP回復しないから。
少しは回復してるけど、多分これは人間生来の回復力のおかげだと予想している。
怪我してないのにどうやって回復してるのかは分からないが、あくまでも仮説だ。
錬金術は、これはもうお決まりのアレだろう。ナイフとか作れるやつ。
今の俺には必須のスキルだ。ご都合主義か知らないけど、運がいいらしい。
とりあえず、移動・自動回復・錬金術・奇襲を取ることに決めた。
残りは1ポイント。これはチャットに使おう。いい加減に家族と連絡が取りたい。
早速スキル名をポチってみる。
すると上に新しく表示が出てきた。
『ポイント5を消費して、スキル【錬金術】を習得しますか?〈はい・いいえ〉』
確認画面まで窓のOSに似ている。すごいな、これの設計した人。いや、ただのパクリか。
もちろん「はい」を押す。
他のスキルも同様にポチポチ。
ステータスはこんな感じになった。
―――――――――――――――
イトウ ハルト(18・男) Lv.10
HP:16/35
魔力:9
筋力:34
体力:32
物防:27
魔防:31
クラス(18)
スキル(0)
睡眠 Lv.3 錬金術Lv.1 奇襲Lv.1 移動Lv.1 自動回復Lv.1 チャットLv.1
―――――――――――――――
ステータスに変化は無さそうだ。スキルが増えただけだな。
スキル名を長押ししてみる。
何も起きない。
どうやら睡眠以外の説明は見れないらしい。
うん、困った。錬金術ってどうやって使うのさ?
とりあえず包丁をイメージしながら「出てくれ」って祈ってみた。
するとびっくり、少し力が抜けるような感覚がしたと思ったら、目の前に魔法陣のようなものが現れて、紫色に光り始めた。
中心から包丁の柄が生えてくる。
10秒ほどで包丁全体が生え終わると、魔法陣はスッと消えて包丁が床に転がった。
「とりあえず何か切ってみるか」
冷蔵庫を開けて、消費期限切れの肉を出す。
これ使い忘れて、腐ってハエが湧くのが嫌で冷蔵庫で保管してたんだよな。
みんなすぐゴミ箱に捨てるけど、これ意外と重要。ハエも臭いもあまり湧かなくなる。捨てるのはゴミ出しの前日にしよう。
それはさておき、肉を切ってみる。
驚くほどアッサリ切れた。
さっきの包丁よりも切れ味良くないか、これ。
武器の強化は素直に嬉しい。
いや待て待て、先に家族への連絡だ。
「家族にメッセージを送りたい」と祈ってみる。すると、目の前に半透明な板が現れた。
『連絡先一覧
検索:
・イトウ ユイナ
・イトウ ナツミ
・イトウ ユウジ
・ハットリ タカユキ
・ヤガミ ケン
……
』
まだ下にたくさん続いている。高校の頃のクラスメイトの一部の名前、更には知らない人の名前まであった。
まあ、検索機能があるから探すのには困らないだろう。
とりあえず、結菜にチャットしよう。
結菜の名前をタッチしてみる。
すると、板が上に出てきて『|』が点滅を始めた。パソコンでお馴染みのキーボードもある。デザインはSNSのDMに似てるな。
早速キーボードを使って文章を打つ。
触る感覚が無いせいでかなり打ちにくいが、なんとか打てた。
あ、誤字。マウスが無いから文章に直接指で触れて、『|』が点滅している位置を移動させる。
この仕様はスマホみたいだな。狙ったところに入ってくれないとこも含めて。
やりにくい。
矢印キーで動かして、打ち直してから送信ボタンをタッチ。
すると右下のチャット欄に俺が送ったメッセージが表示された。青色の文字で。板のチャット表示も同様だ。
〈イトウ ユイナ
お兄ちゃんだ。そっちは無事か? もし無事だったら、チャットスキルを習得して返信してほしい。
ステータスの開き方は……〉
これ以下は俺が知っている情報の説明だから省略しよう。
とりあえず、家族に連絡するという目的は達成した。
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