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第28話 【令和天皇という存在_元号や天皇制は必要なのか】

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【令和天皇という存在_元号や天皇制は必要なのか】

ボーロンの感想を含む引用と意見となります。

“元号や天皇制は必要なのか? 「元号廃止論」と「近代日本=昭和」と「現代=令和」という【公私混同】の【権威】が創る元号

(作者:隠居老人)“

令和天皇は勿論、天皇という存在ですね。

天皇という存在、その権威の本質について。

☆☆☆

“王の権威(権威の本質)資本論(マルクス)

「この人が王であるのは、ただ他の人々が彼に対して臣下として振る舞うからでしかない。ところが、人々は反対に、この人が王だから自分たちは臣下なのだと、思っているのである」。(弁証法)

☆☆☆

現憲法天皇制

一条;国民の総意、天皇の地位が国民統合の象徴。

一条は法的フィクション(リーガルフィクション)である。(来栖三郎、法とフィクション)

フィクションの背後の真実とは、現憲法天皇制は律令制以来の天皇制の本質(権威.権力秩序)の現代的変容形態である。という事だ。(天皇制史論P.2)



憲法一条は、象徴天皇制を国民主権のうえに基礎付けており、これら両者の関係について、普通は論理的には両立しがたい二つのものが歴史的な背景の下で、結び付けられている、と説明される事が多い。しかし、本当は国民主権と両立可能な象徴天皇制を論理的には想定する事はできるが、日本社会の歴史的風土のもとでは多くの困難がある。といった方が正確であろう。

(樋口陽一、『憲法』、創文社、P.121)



そのような困難を克服できるかどうかは、かつて帝国憲法の構想した天皇に伊藤博文が託そうとした、欧米での「宗教なるもの」にかわる国家の「機軸」としての役割を清算し、国民自身が、国民主権原理を掲げる社会の「機軸」となるべきモラルの担い手となる事ができるかどうかに、かかっている。

(天皇制史論。P314)(純論理的には可能である。)

☆☆☆

西欧近代的市民社会の法的フィクション

制度的領域国家体制において支配の形式は純然たる命令となる。

西欧的近代制度的領域国家体制の場合、国家の制定法は、社会契約や国民主権の思想により、人々の合意によって基礎付けられたが、それはフィクションであり、現実の個々人(citoyen)にとってみれば、制定法は不同意を主張する事のできない抽象的な国民(nation)の命令なのであり、近代市民社会も〈命令的秩序〉である事にはかわりなかった。(P.26、天皇制史論)



☆☆☆

国民統合の象徴―天皇と国体。

『この地上から、トランプの四つの王が消えうせるとも、日本の天皇制は繁栄し続けるであろう』 と豪語した神社本庁の人がいた。ご自分で確かめてください。



“また、美濃部達吉博士によれば、国体という語は、―わが国家組織の歴史的倫理的特色、すなわちわが国民が、万世一系の天皇を国家の中心として奉戴し、他国には類を見ないほどの尊崇忠誠を致し、天皇は国民を子の如く慈しみ給い君民一致挙国なお一家のごとくなることの事実を指す意味に用いられている。国体という語を、もしかくのごとき意義に理解するならば、新憲法はあえてかかる意義においての国体を変革するものではない”。

注目すべきは、【他国には類を見ないほどの尊崇忠誠を致し、】の部分である。全て事物はその内に自分の否定者をもつ矛盾物として自分自身にとどまり得ない。どういう事か大雑把にいいますと、当為として決断するということなんですね。実践的解釈と言い換えてもよろしいでしょう。



投稿者: ボーロン [2019年 04月 11日 22時 26分] ---- ----

良い点

元号はなくなっても良いと思っています。ですが、

なくそうとすれば、政治運動としては、国民多数の反発を受け支持されないでしょうね。違う方法取るべきです、

気になる点

愚民主義を支持はしておりません。

愚民政策の結果、愚民化しているとは思っています。

理解されないのです。私は嘆いていますね。

一言

天皇制を維持し続けてきた歴史の慣性は大きいですね。

利用価値がある。天皇直系の人たちが拒否してくれれば、それで天皇制は終了ですけども。

それと、今の憲法下でも日本は共和国だという解釈も成立しない事もない。共産党には方針転換して欲しい。本気で政権を取るつもりがあるのでしょうか。



私は微力ですが無力では無いと信じて発信しています。方法は一つではありません。仰る通りです。

前回の感想で失礼なことを申しました。謝罪します。



私の結論は、【日本は共和国であり、国民統合の象徴としての天皇という存在を支持し、現憲法天皇制(権威・権力秩序)を堅持する】 で在ります。
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