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第三章 芸術祭といえば秋、なら実りと収穫でしょ!
わたしの可愛いシスターズ
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わたしがマリアーマーを見ていると後ろから声を掛けられてた。
「姫さま!」
振り向くとラケシスが満面の笑みを浮かべてこちらにやってきた。
先ほどのを見てなければ可愛らしいで済んだのに。
だが彼女はわたしがやろうとしていたことを先にやってくれたので、そこはしっかり褒めてあげないといけない。
「ラケシス、学生の士気を上げてくれていたのですね。大変助かります」
「いいえ、姫さまのために何か出来ることを探すのは側近の仕事です。ですが姫さまから喜びの言葉を聞けるのならこれより嬉しいことはありません」
ラケシスの忠義に厚い言葉を聞きながら、カオディに顔を向けた。
「カオディ、後日にお茶会を開く予定ですので、貴方とエリーゼさんは参加してもらえないですか?」
「はぁ……、男の自分がマリアさまの主催するお茶会に参加できるのですか?」
確かにわたしは自分の気に入った者、基本的に女性としかお茶会をしないが別に男性禁制にしているわけではない。
だがやはり少しばかり疑問があるようだ。
「今回のお茶会は少し変わっているの。ゼヌニムと管理する三領とお茶会することになったのよ」
わたしの言葉を聞いて、カオディは目を見開いた。
周りにいる学生もわたしの声が聞こえた者からどんどん広がっていき、ざわざわとざわつき始めた。
「ゼヌニムとお茶会なんてなんでまた? マリアさま自体があれほどアクィエルさまを苦手としているのに」
「理由については長くなるから今度文官を通して書面で出しますね。基本的に参加してほしいのですが、無理にとは言いません。ただ相手はしっかり人数を揃えているのにこちらは欠席者が多いなんて、あっていいものかしらね?」
わたしは優しく自由参加と脅しを入れてあげた。
カオディは少し怯えながらもなんとか乾いた笑い声を上げて、参加することをこの場で承諾してくれた。
「マリアお姉さま、いらしてくださったのですね!」
ちょうどエリーゼも研究所に入ってきたようで、この場で参加の可否を聞いておこう。
「ちょうどよかったです。エリーゼーー」
わたしはにこやかな笑顔を作ってお茶会のことを伝えようとしたが、その前にエリーゼが早足でこちらに来てわたしの手を掴んだ。
「この前はお見舞いに来てくださったのに何一つ歓迎できず申し訳ございません。シュティレンツを出た後大変だったと聞きます。わたくしどもがマリアお姉さまに大変迷惑を掛けたせいでお身体を壊してしまうのではないかと、もう眠れない夜が続いて……それでそれでーー」
泣きそうなほど顔を歪めているので、わたしはそっと頰を触った。
エリーゼはネツキの件でかなりショックを受けていた。
わたしに迷惑をかけたことを気に病んでいたので、一度寮まで慰めにいったのだが、かなり憔悴して会わせることが出来ないというのでこちらからも接触を避けていたのだ。
それでまた気に病んでしまったのだろう。
だが彼女が何かをしたわけではない。
「貴女が無事で良かったです。どうか気にしないでくださいませ。貴女はわたくしの可愛い妹なのですから」
そっと抱き寄せて彼女が泣くのを誰にも見せないようにした。
わたしはカオディに目を向けて、学生を外に出すように指示を出す。
こちらの意図を察したカオディはすぐさま動いてくれた。
しばらくして泣き止むのを待つと、先程よりは顔色も良い。
「大変お見苦しいところをお見せしました」
「いいのよ。あのようなことが起きれば誰だって責任を感じるわ。そういえばアビにはかなりきつい言葉を掛けてしまったけど大丈夫ですか?」
「父のことなら気にしないでください。これは我々領主一族の怠慢が起こしたことです。……そういえば本日はどのような御用だったのですか?」
わたしはアクィエルたちとのお茶会について説明した。
やはりカオディのように驚いてくれた
「ゼヌニム領とお茶会をするとは思いもしませんでした。おそらくマリアさまのことだからユリナナさまのあの件について考えての行動なのでしょうが」
「エリーゼさんも知っているのですね」
「はい。わたくしはマリアさまならゴーステフラートを渡さずにユリナナさまの恋を叶えてくれると信じています。何かお役に立てることがあればいつでも命令してください。兄共々すぐにでも馳せ参じます」
エリーゼは力強く拳を握って勇んだ。
微笑ましくもわたしは笑って期待していることを伝えた。
「ではアスカ、ラケシス、わたくしはパラストカーティにも伝えてきますので後はよろしくお願いします」
「かしこまりました。そういえば、今朝ヴェルダンディが言っていましたが、メルオープさまとマンネルハイムの稽古をするそうです」
そうすると、訓練場にいるのだろう。
無駄足をせず済んでよかった。
わたしはラケシスにお礼を言ってすぐさま訓練場へ向かった。
「姫さま!」
振り向くとラケシスが満面の笑みを浮かべてこちらにやってきた。
先ほどのを見てなければ可愛らしいで済んだのに。
だが彼女はわたしがやろうとしていたことを先にやってくれたので、そこはしっかり褒めてあげないといけない。
「ラケシス、学生の士気を上げてくれていたのですね。大変助かります」
「いいえ、姫さまのために何か出来ることを探すのは側近の仕事です。ですが姫さまから喜びの言葉を聞けるのならこれより嬉しいことはありません」
ラケシスの忠義に厚い言葉を聞きながら、カオディに顔を向けた。
「カオディ、後日にお茶会を開く予定ですので、貴方とエリーゼさんは参加してもらえないですか?」
「はぁ……、男の自分がマリアさまの主催するお茶会に参加できるのですか?」
確かにわたしは自分の気に入った者、基本的に女性としかお茶会をしないが別に男性禁制にしているわけではない。
だがやはり少しばかり疑問があるようだ。
「今回のお茶会は少し変わっているの。ゼヌニムと管理する三領とお茶会することになったのよ」
わたしの言葉を聞いて、カオディは目を見開いた。
周りにいる学生もわたしの声が聞こえた者からどんどん広がっていき、ざわざわとざわつき始めた。
「ゼヌニムとお茶会なんてなんでまた? マリアさま自体があれほどアクィエルさまを苦手としているのに」
「理由については長くなるから今度文官を通して書面で出しますね。基本的に参加してほしいのですが、無理にとは言いません。ただ相手はしっかり人数を揃えているのにこちらは欠席者が多いなんて、あっていいものかしらね?」
わたしは優しく自由参加と脅しを入れてあげた。
カオディは少し怯えながらもなんとか乾いた笑い声を上げて、参加することをこの場で承諾してくれた。
「マリアお姉さま、いらしてくださったのですね!」
ちょうどエリーゼも研究所に入ってきたようで、この場で参加の可否を聞いておこう。
「ちょうどよかったです。エリーゼーー」
わたしはにこやかな笑顔を作ってお茶会のことを伝えようとしたが、その前にエリーゼが早足でこちらに来てわたしの手を掴んだ。
「この前はお見舞いに来てくださったのに何一つ歓迎できず申し訳ございません。シュティレンツを出た後大変だったと聞きます。わたくしどもがマリアお姉さまに大変迷惑を掛けたせいでお身体を壊してしまうのではないかと、もう眠れない夜が続いて……それでそれでーー」
泣きそうなほど顔を歪めているので、わたしはそっと頰を触った。
エリーゼはネツキの件でかなりショックを受けていた。
わたしに迷惑をかけたことを気に病んでいたので、一度寮まで慰めにいったのだが、かなり憔悴して会わせることが出来ないというのでこちらからも接触を避けていたのだ。
それでまた気に病んでしまったのだろう。
だが彼女が何かをしたわけではない。
「貴女が無事で良かったです。どうか気にしないでくださいませ。貴女はわたくしの可愛い妹なのですから」
そっと抱き寄せて彼女が泣くのを誰にも見せないようにした。
わたしはカオディに目を向けて、学生を外に出すように指示を出す。
こちらの意図を察したカオディはすぐさま動いてくれた。
しばらくして泣き止むのを待つと、先程よりは顔色も良い。
「大変お見苦しいところをお見せしました」
「いいのよ。あのようなことが起きれば誰だって責任を感じるわ。そういえばアビにはかなりきつい言葉を掛けてしまったけど大丈夫ですか?」
「父のことなら気にしないでください。これは我々領主一族の怠慢が起こしたことです。……そういえば本日はどのような御用だったのですか?」
わたしはアクィエルたちとのお茶会について説明した。
やはりカオディのように驚いてくれた
「ゼヌニム領とお茶会をするとは思いもしませんでした。おそらくマリアさまのことだからユリナナさまのあの件について考えての行動なのでしょうが」
「エリーゼさんも知っているのですね」
「はい。わたくしはマリアさまならゴーステフラートを渡さずにユリナナさまの恋を叶えてくれると信じています。何かお役に立てることがあればいつでも命令してください。兄共々すぐにでも馳せ参じます」
エリーゼは力強く拳を握って勇んだ。
微笑ましくもわたしは笑って期待していることを伝えた。
「ではアスカ、ラケシス、わたくしはパラストカーティにも伝えてきますので後はよろしくお願いします」
「かしこまりました。そういえば、今朝ヴェルダンディが言っていましたが、メルオープさまとマンネルハイムの稽古をするそうです」
そうすると、訓練場にいるのだろう。
無駄足をせず済んでよかった。
わたしはラケシスにお礼を言ってすぐさま訓練場へ向かった。
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