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第1部
ケンカとクリスマスの夜
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結夏との同居生活が始まってから半年が経ち、僕もこの生活に慣れきっていたある朝のこと。
結夏を探しているという男性が訪ねてきた。
一軒一軒聞いて回っていると言う。
その男性は結夏の母の秘書をしているという。
僕はなぜ結夏を探しているのかを聞いてみた。
すると秘書さんは半年前の出来事について話してくれた。
半年前結夏には婚約している男性がいたらしい。
その婚約は結夏の母親が用意したもので、相手は40代の有名会社の社長。
ある日結夏はその婚約についての書類を見つけ母親を問い詰めたらしい。
そして自分の知らない間に婚約させられていたことを知り、結夏は翌日に家出したらしい。
僕は結夏の過去を知り胸が痛くなった。
もしも自分が結夏と同じ立場だったら気が狂ってしまうと思う。
そして秘書さんに「ここには居ない」と嘘をついた。
まだあまり頭の整理できてなく、結夏とも色々と話し合いたかったので今「いる」と答えるわけにはいかなかった。
僕は今日学校から帰ってから話し合おうと決めた。
「おはよぉーえー君!なんか今日元気ないね」
「そんなことないだろ」
朝のことがあって今日はあまり元気が出ない。
もうすぐ結夏との生活も終わってしまうのではと思うと少し寂しいから。
「で、なんで陽葵はそんなに元気なんだ?」
「今日は半年に1度の席替え日だよ!!。覚えてないの?えー君」
ヒャッハー!席替えだァ!!
今まで後ろの方の席だったから、黒板が前の奴の頭で見えにくくて勉強が捗らなかった。
これで席が前の方になれば…
6時間目までの授業が放課後クジでの席替えが始まり、結果は…
「え・・・」
一番後ろじゃないか!
前の方のヤツ達が羨ましそうに見てくる。
それに……。
……横に結夏がいる!?
「き、桐花さんよろしく」
「よろしく天野くん…」
一番後ろの席でもって隣はクラス人気NO.1美少女。
男子みんな僕への圧が半端ない。
僕は前の方の席がよかったのに…
席替えも終わり家に帰宅し結夏の帰りを待っていた。
少しすると結夏が帰ってきた。
「ただいま」
「おかえり、ちょっと大事な話があるから来てくれ」
「う、うん」
結夏は水を汲んでテーブルに置き椅子に座った。
そして僕は今日の朝あったこと聞いたことをすべて話した。
「私はあそこには一生帰らないと決めてるの。
「でも心配してるんじゃないのか?」
「心配?、あの人は私を会社のための道具としか見てない!。おかしなこと言わないで!」
彼女はそう言って自分の部屋に行ってしまった。
僕は彼女のふれてはいけない部分にふれてしまったのだと思った。
その夜彼女が寝室に来ることはなかった。
次の日の朝。
結夏はいつもどうり僕に美味しい朝食を作ってくれた。
そしていつもどうり学校へ行った。
でもいつものように楽しく会話をすることはなかった。
そんな日も長く続き、気づけば1ヶ月以上まともに喋っていなかった。
今日は土曜日のクリスマス。
写真部の活動が終わり僕は陽葵(七海陽葵)と陽葵の妹へのプレゼント選びに付き合うことになった。
「ねぇ~えー君!私にもプレゼント買ってよ~」
「私もって、僕にプレゼントをあげる予定はない」
あ、でも…もし結夏にプレゼントをあげたら喜んでくれるだろうか。
そんなわけないよな…。
「えー君!。えー君!」
「なんだよ」
「今は私以外のこと考えないで」
「なんでだよ」
「…知らない」
結夏といい陽葵といいホントに何考えてるのかわからん。
高校生男子の僕には女子の攻略は難しいようだ。
そして陽葵は妹に手袋とアロマキャンドルを買った。
ほんといい姉だと僕は思う。
「なぁ陽葵。他にプレゼントするとしたら何にしてたんだ?」
「ん~。マフラーとかキーホルダーとかかな」
なぜか僕は陽葵にそんなことを聞いていた。
僕と陽葵はショッピングモールぶらぶら歩いて帰ることにした。
「ねえ!このマフラーえー君に似合うんじゃない?」
「そーか?」
このマフラー結夏ならもっと似合うだろーな…
「すみません。これください」
僕はもらってくれるかどうかも分からないのに結夏へのプレゼントを買っていた。
「えー君、そのシロとピンクのチェック柄マフラーとエビ寿司のキーホルダー誰かにあげるの?」
「いや僕が使うんだ」
家に帰りリビングに入ると結夏がキッチンで夜食を作っていた。
僕は勇気を振り絞り声をかけた。
「この間はごめん、勝手なこと言って」
「……ごめんなさい。私もムキになっちゃって」
「今日クリスマスプレゼント買ってきたんだ。よかったら使って」
「あ、マフラーだ!私が欲しかった柄だし。エビ寿司キーホルダーも可愛い!」
僕はプレゼントを買っていて良かったと思った。
「あのね…実は私もプレゼント買ってるんだ。よかったら受け取って…」
紙袋の中を見ると小麦色と黒のチェック柄マフラーが入っていた。
その後は美味しい料理を食べながら沢山会話し楽しいクリスマスになった。
結夏を探しているという男性が訪ねてきた。
一軒一軒聞いて回っていると言う。
その男性は結夏の母の秘書をしているという。
僕はなぜ結夏を探しているのかを聞いてみた。
すると秘書さんは半年前の出来事について話してくれた。
半年前結夏には婚約している男性がいたらしい。
その婚約は結夏の母親が用意したもので、相手は40代の有名会社の社長。
ある日結夏はその婚約についての書類を見つけ母親を問い詰めたらしい。
そして自分の知らない間に婚約させられていたことを知り、結夏は翌日に家出したらしい。
僕は結夏の過去を知り胸が痛くなった。
もしも自分が結夏と同じ立場だったら気が狂ってしまうと思う。
そして秘書さんに「ここには居ない」と嘘をついた。
まだあまり頭の整理できてなく、結夏とも色々と話し合いたかったので今「いる」と答えるわけにはいかなかった。
僕は今日学校から帰ってから話し合おうと決めた。
「おはよぉーえー君!なんか今日元気ないね」
「そんなことないだろ」
朝のことがあって今日はあまり元気が出ない。
もうすぐ結夏との生活も終わってしまうのではと思うと少し寂しいから。
「で、なんで陽葵はそんなに元気なんだ?」
「今日は半年に1度の席替え日だよ!!。覚えてないの?えー君」
ヒャッハー!席替えだァ!!
今まで後ろの方の席だったから、黒板が前の奴の頭で見えにくくて勉強が捗らなかった。
これで席が前の方になれば…
6時間目までの授業が放課後クジでの席替えが始まり、結果は…
「え・・・」
一番後ろじゃないか!
前の方のヤツ達が羨ましそうに見てくる。
それに……。
……横に結夏がいる!?
「き、桐花さんよろしく」
「よろしく天野くん…」
一番後ろの席でもって隣はクラス人気NO.1美少女。
男子みんな僕への圧が半端ない。
僕は前の方の席がよかったのに…
席替えも終わり家に帰宅し結夏の帰りを待っていた。
少しすると結夏が帰ってきた。
「ただいま」
「おかえり、ちょっと大事な話があるから来てくれ」
「う、うん」
結夏は水を汲んでテーブルに置き椅子に座った。
そして僕は今日の朝あったこと聞いたことをすべて話した。
「私はあそこには一生帰らないと決めてるの。
「でも心配してるんじゃないのか?」
「心配?、あの人は私を会社のための道具としか見てない!。おかしなこと言わないで!」
彼女はそう言って自分の部屋に行ってしまった。
僕は彼女のふれてはいけない部分にふれてしまったのだと思った。
その夜彼女が寝室に来ることはなかった。
次の日の朝。
結夏はいつもどうり僕に美味しい朝食を作ってくれた。
そしていつもどうり学校へ行った。
でもいつものように楽しく会話をすることはなかった。
そんな日も長く続き、気づけば1ヶ月以上まともに喋っていなかった。
今日は土曜日のクリスマス。
写真部の活動が終わり僕は陽葵(七海陽葵)と陽葵の妹へのプレゼント選びに付き合うことになった。
「ねぇ~えー君!私にもプレゼント買ってよ~」
「私もって、僕にプレゼントをあげる予定はない」
あ、でも…もし結夏にプレゼントをあげたら喜んでくれるだろうか。
そんなわけないよな…。
「えー君!。えー君!」
「なんだよ」
「今は私以外のこと考えないで」
「なんでだよ」
「…知らない」
結夏といい陽葵といいホントに何考えてるのかわからん。
高校生男子の僕には女子の攻略は難しいようだ。
そして陽葵は妹に手袋とアロマキャンドルを買った。
ほんといい姉だと僕は思う。
「なぁ陽葵。他にプレゼントするとしたら何にしてたんだ?」
「ん~。マフラーとかキーホルダーとかかな」
なぜか僕は陽葵にそんなことを聞いていた。
僕と陽葵はショッピングモールぶらぶら歩いて帰ることにした。
「ねえ!このマフラーえー君に似合うんじゃない?」
「そーか?」
このマフラー結夏ならもっと似合うだろーな…
「すみません。これください」
僕はもらってくれるかどうかも分からないのに結夏へのプレゼントを買っていた。
「えー君、そのシロとピンクのチェック柄マフラーとエビ寿司のキーホルダー誰かにあげるの?」
「いや僕が使うんだ」
家に帰りリビングに入ると結夏がキッチンで夜食を作っていた。
僕は勇気を振り絞り声をかけた。
「この間はごめん、勝手なこと言って」
「……ごめんなさい。私もムキになっちゃって」
「今日クリスマスプレゼント買ってきたんだ。よかったら使って」
「あ、マフラーだ!私が欲しかった柄だし。エビ寿司キーホルダーも可愛い!」
僕はプレゼントを買っていて良かったと思った。
「あのね…実は私もプレゼント買ってるんだ。よかったら受け取って…」
紙袋の中を見ると小麦色と黒のチェック柄マフラーが入っていた。
その後は美味しい料理を食べながら沢山会話し楽しいクリスマスになった。
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