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難関不落!?筆頭公爵に同意書への署名を頂きます!!
止められない衝動・・。ノアの暴走<作戦Ωは偶然ではない!!>②
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夫を信じていた私は、どんなに仕事でクタクタになっても弱音を吐かずに毎日ご飯を作り早起きをしてお弁当を毎朝作って渡した。
裏切られて1つだけ解った事がある。
自分はいつも彼の都合のいいように使われていて、私が彼に消費されていただけだった・・。
削られて最後に裏切りを知った私はもう自分の足で立つ力さえも失っていた。
腕や上半身が薔薇の棘で所々傷つき、身体は植え込みから全く動けなくなりながらもノアを睨み続けていた。
嫌がる私の胸に顔を埋めて来たノアが、柔らかな乳房に触れると恍惚とした表情を浮かべた。
「・・ああ柔らかい。それに、いい香りがする。
ふふっ・・。知っているかい?君の肌は・・。薔薇よりも甘い香りがするよ?」
変態の興奮した青い瞳にゾクリとした。
ノアのアイオライトの瞳が興奮に染まり、唇を歪めて私の胸のボタンへ手を近づけた時だった。
バシャッ・・!!
シャルロットが購入して来た飲み物を地面に落とした。
「エ、エメリア様っ!!?」
「ノア様!?何をしてるんですか、お辞め下さい。お願いです、お嬢様をどうかお放し下さい!!」
異変に気付いて戻ってきた悲壮な表情のシャルロットが叫んだ。
その時、シャルロットの横を凄まじい速さで風が駆け抜けた・・。
薔薇の茂みに放り出された私の身体目掛けて覆いかぶさろうとしていたノアは思い切り蹴り飛ばされて数メートル先の地面に倒れこんだ。
驚いたノアが、顔を上げて振り返った瞬間・・。
・・ガキンッ!!
再度腹をけり倒されて、赤い髪が数本パラッと地面へと落ちた。
カイルは銀色の細い長剣を構えてノアの顔の1cm横の地面に思い切り突き立てた。
金色の髪が舞い、風のような速さで騎士であるノアを引き倒した。
「・・・ノア=ライトゴールド。お前、エメリアに何をしたのか分かっているのか??」
カイル美しい深い蒼翠の瞳が激しく揺れていた。
金の刺繍が入った白い詰襟の正装姿でノアの真横に剣を地面に突き立てたままで怜悧な瞳で見下ろしている。
いつもは色気を醸し出している目の下の黒子は、カイルの怒りと凄味が倍増していた。
「カイル・・様、エイルアン団長にエリオス様まで・・。
何で貴方達がここにいるんですか??」
刺さった剣を見て驚いた表情のノアは、怒気を孕んでいる王子に問いかけた。
「エメリア様っ!!大丈夫ですか??」
カリーナと、クロエ、リリアが駆けつけて私を起き上がらせていたシャルロットを手伝った。
「お嬢様・・。私が傍を離れてしまったからこんな目に!!申し訳ありませんでした!!」
「大丈夫よ、心配かけてごめん・・。泣かないで、シャルロット」
私に抱きついたシャルロットは、顔がぐしゃぐしゃになるまで泣いていた。
「婚約者だからと言って・・。好きにしていい道理はありませんわ!!ノア様は外道です!!」
リリアは、苛立ちを隠せずノアを思い切り睨みつけていた。
「・・・お前、何かしそうだったから見張りを付けといたんだよ。カイルを目にすれば嫉妬にかられたように睨みつけるし、エメリアさんを見ても気色悪い顔で全身舐め廻すように見てるし、心底吐き気がするぜ・・。お前、俺の第二騎士団預かりにする許可を取ったからよ!!当分謹慎となるが・・。下僕のように扱き使ってやるからな」
「何でそうなるんですか・・!??自分の婚約者に触れただけでしょう!?婚前交渉だって、イムディーナの誓いに則った正式な婚約なんだから罪にならないはずだ!?」
ノアは、心底呆れたような表情でエイルアンを睨んだ。
ため息を吐きながら、身体を起こした。
「本人の同意がない場合は、婚約者と言えども、婚前交渉ではなくただの暴力と暴行になるだろう??
ノア、お前はそんな事も解らないのか??その愚鈍さに心底同情するよ」
「ノア=ライトゴールド、お前が第二騎士団預かりになった理由はこれだけではない。リリアさん、クロエさん、カリーナ、後は頼むな!!」
「・・あら、私だけ呼び捨てですの!?」
青い髪に白い騎士服姿のエイルアンに、ムッとした表情のカリーナは不貞腐れた表情を浮かべていた。
リリアと、落ち着かない様子のクロエが2人の様子を見て不安そうにしていた。
エイルアンが、何かに気づいてリリアに目配せをした。
「では私からお話致しますね・・。
ノア様には、社交界の私の友人である様々なご令嬢方から苦情が出ているのです。」
社交界の女帝であるリリアは、舞踏会以降令嬢達の情報収集をしていた。
蜘蛛の巣よりも穴がないと言われる膨大な人脈と、人望がある。
「この間の舞踏会で、門番をしていたノア様から連絡先の電話番号を書いた紙を渡され、隙を見ては逢瀬を重ねているご令嬢や、甘い言葉を囁かれ弄ばれてしまったご令嬢が沢山いらっしゃいますの!!
それでは、被害に合われたご令嬢の訴えをお聞きください!!」
年ごろの5~6人の令嬢がリリア達の後ろから現れた。
最初は表情を変えずに豹豹としていたノアだったが、令嬢達の顔を見ていく内に顔の表情が消えて行った。
「・・・ノア様とは、この薔薇園で初めてを捧げました。ですが、一度身体を繋げてからは連絡もないんです。乙女の心を弄ぶ最低な男ですわ!!」
「私は、満月の夜に邸の二階の部屋に木を登って会いに訪ねて来ましたの。甘く、賛辞の言葉を沢山並べて下さいました!!」
「私は・・。イムディーナの誓いの相手に捧げたいと言ったのですが、貴方は彼には勿体のないご令嬢だと・・。貴方以外の女性はいらないと・・。それ以来、何度も関係を持ちました・・」
「私は・・。イムディーナの誓いがなければ、貴方だけを妻にして生涯愛したいと!!
信じて、全てを捧げたのに!!うわぁぁぁぁ!!」
取り乱して泣き崩れた令嬢を、その他の令嬢がヨシヨシと慰めるこのプチ地獄絵図のシュールなこと・・。
ノアは、証拠の証言を浴びせられ何も言えずただ気まずそうにして視線を反らしていた。
カリーナと、クロエは令嬢達に同情の言葉を伝えながら一緒になって宥めていた。
本当にノアってクズで最低ね!!
「・・いや、そんな筈はないとは言えないけど?あはははっ・・。きっとみんな夢でも見ていたんじゃないのかなー??」
「お前・・。人をナメ過ぎだ。
人の痛みが解らないなら痛みが解るまで存分に味わってみるか??」
頭を掻きながら未だ笑顔を崩さないノアにカイルは苛立ちを募らせていた。
見たこともない冷たく暗い瞳で睨んでいた。
「いいぜ、カイル。丁度いい拷問具を叔父のサジタリアス男爵が隣国から手に入れたと噂を聞いた。
・・断頭台で使われる切れ味の良いやつな。肉の切れ味を知りたいからお前で実験してやろうか??」
エイルアンが、嬉しそうに野性味溢れる金色の瞳を細めた。
肉食獣であるライオンのように獲物を捕らえた瞳にノアは委縮していた。
「ふふっ。なるほど・・。
これを見せたくて祝日の今日も朝から多忙を極める私をこんな場所まで呼びつけたのですかな?」
カイルとエリオスの後ろから白髪交じりの銀髪の男性が現れた。
上等な漆黒の背広を着て眼鏡をかけていた宰相であるクレドール=フォルステクト
がゆっくりと近づいてきた。
「・・父上、お忙しいのは重々承知しておりますが聊か遅いですよ。
エイルアンが、ノア様に拷問具を試す流れでこの話は終わりかけなんです。
あいつの趣味に走って終わりは不味いでしょう?」
「そうだな・・。拷問具を試すのは今度にしなさい、エイルアン。」
エイルアンはつまらなそうに小さく返事をした。
エリオスが、父であり宰相でもあるクレドールに持ってきた書面を見せると、一瞬見ただけで同意書の内容を把握したようだった。
未だに怒りを収めていないカイルを見てフッと笑った。
「カイル様、この内容了解いたしました。このラグラバルトの宰相、クレドール=フォルステクト。
その名に誓って、ここに書かれた内容に同意致しましょう。私達の世代の頃も、この法は正しいのかと議論している者がおりました・・。
時代の変化や国の外交の進歩と共に、法の精査が必要になると私も常々考えておりましたよ」
「・・・流石だな、クレドール。
自分の大事な女性が傷つくのは二度と見たくない物だ。どうかお前の力を貸して欲しい・・。自分だけではどうにもならない問題を諦めずに、改善を諦めたくない!!」
カイルの決意を込めた瞳を見て、嬉しそうに笑った宰相は隣にいたエリオスの肩に手を置いた。
「完璧王子など、その秀逸な容姿を持てはやしただけかと思っておりましたが・・。
しっかりとその成長をこの目で見ながら、貴方の指し示す方向の正しさに目を光らせてきました。
今の私は貴方の考えに賛成しております。だから息子であるエリオスも貴方についていくのでしょうね・・」
いつも表情の変わらないエリオスも何だか嬉しそうだった。
意味を全く理解していない様子のノアは、薔薇園の外に停めてあった騎士団の馬車に放り込まれて騎士団の宿舎へと連行されて行った。
私はと言うと、何故かカイルの馬車に乗せられて王宮で白い壁と青い天井が広がるロココ調のお部屋でゆっくり休ませてもらっていた。
トントン・・。
部屋の扉をノックする音が聞こえた。
裏切られて1つだけ解った事がある。
自分はいつも彼の都合のいいように使われていて、私が彼に消費されていただけだった・・。
削られて最後に裏切りを知った私はもう自分の足で立つ力さえも失っていた。
腕や上半身が薔薇の棘で所々傷つき、身体は植え込みから全く動けなくなりながらもノアを睨み続けていた。
嫌がる私の胸に顔を埋めて来たノアが、柔らかな乳房に触れると恍惚とした表情を浮かべた。
「・・ああ柔らかい。それに、いい香りがする。
ふふっ・・。知っているかい?君の肌は・・。薔薇よりも甘い香りがするよ?」
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ノアのアイオライトの瞳が興奮に染まり、唇を歪めて私の胸のボタンへ手を近づけた時だった。
バシャッ・・!!
シャルロットが購入して来た飲み物を地面に落とした。
「エ、エメリア様っ!!?」
「ノア様!?何をしてるんですか、お辞め下さい。お願いです、お嬢様をどうかお放し下さい!!」
異変に気付いて戻ってきた悲壮な表情のシャルロットが叫んだ。
その時、シャルロットの横を凄まじい速さで風が駆け抜けた・・。
薔薇の茂みに放り出された私の身体目掛けて覆いかぶさろうとしていたノアは思い切り蹴り飛ばされて数メートル先の地面に倒れこんだ。
驚いたノアが、顔を上げて振り返った瞬間・・。
・・ガキンッ!!
再度腹をけり倒されて、赤い髪が数本パラッと地面へと落ちた。
カイルは銀色の細い長剣を構えてノアの顔の1cm横の地面に思い切り突き立てた。
金色の髪が舞い、風のような速さで騎士であるノアを引き倒した。
「・・・ノア=ライトゴールド。お前、エメリアに何をしたのか分かっているのか??」
カイル美しい深い蒼翠の瞳が激しく揺れていた。
金の刺繍が入った白い詰襟の正装姿でノアの真横に剣を地面に突き立てたままで怜悧な瞳で見下ろしている。
いつもは色気を醸し出している目の下の黒子は、カイルの怒りと凄味が倍増していた。
「カイル・・様、エイルアン団長にエリオス様まで・・。
何で貴方達がここにいるんですか??」
刺さった剣を見て驚いた表情のノアは、怒気を孕んでいる王子に問いかけた。
「エメリア様っ!!大丈夫ですか??」
カリーナと、クロエ、リリアが駆けつけて私を起き上がらせていたシャルロットを手伝った。
「お嬢様・・。私が傍を離れてしまったからこんな目に!!申し訳ありませんでした!!」
「大丈夫よ、心配かけてごめん・・。泣かないで、シャルロット」
私に抱きついたシャルロットは、顔がぐしゃぐしゃになるまで泣いていた。
「婚約者だからと言って・・。好きにしていい道理はありませんわ!!ノア様は外道です!!」
リリアは、苛立ちを隠せずノアを思い切り睨みつけていた。
「・・・お前、何かしそうだったから見張りを付けといたんだよ。カイルを目にすれば嫉妬にかられたように睨みつけるし、エメリアさんを見ても気色悪い顔で全身舐め廻すように見てるし、心底吐き気がするぜ・・。お前、俺の第二騎士団預かりにする許可を取ったからよ!!当分謹慎となるが・・。下僕のように扱き使ってやるからな」
「何でそうなるんですか・・!??自分の婚約者に触れただけでしょう!?婚前交渉だって、イムディーナの誓いに則った正式な婚約なんだから罪にならないはずだ!?」
ノアは、心底呆れたような表情でエイルアンを睨んだ。
ため息を吐きながら、身体を起こした。
「本人の同意がない場合は、婚約者と言えども、婚前交渉ではなくただの暴力と暴行になるだろう??
ノア、お前はそんな事も解らないのか??その愚鈍さに心底同情するよ」
「ノア=ライトゴールド、お前が第二騎士団預かりになった理由はこれだけではない。リリアさん、クロエさん、カリーナ、後は頼むな!!」
「・・あら、私だけ呼び捨てですの!?」
青い髪に白い騎士服姿のエイルアンに、ムッとした表情のカリーナは不貞腐れた表情を浮かべていた。
リリアと、落ち着かない様子のクロエが2人の様子を見て不安そうにしていた。
エイルアンが、何かに気づいてリリアに目配せをした。
「では私からお話致しますね・・。
ノア様には、社交界の私の友人である様々なご令嬢方から苦情が出ているのです。」
社交界の女帝であるリリアは、舞踏会以降令嬢達の情報収集をしていた。
蜘蛛の巣よりも穴がないと言われる膨大な人脈と、人望がある。
「この間の舞踏会で、門番をしていたノア様から連絡先の電話番号を書いた紙を渡され、隙を見ては逢瀬を重ねているご令嬢や、甘い言葉を囁かれ弄ばれてしまったご令嬢が沢山いらっしゃいますの!!
それでは、被害に合われたご令嬢の訴えをお聞きください!!」
年ごろの5~6人の令嬢がリリア達の後ろから現れた。
最初は表情を変えずに豹豹としていたノアだったが、令嬢達の顔を見ていく内に顔の表情が消えて行った。
「・・・ノア様とは、この薔薇園で初めてを捧げました。ですが、一度身体を繋げてからは連絡もないんです。乙女の心を弄ぶ最低な男ですわ!!」
「私は、満月の夜に邸の二階の部屋に木を登って会いに訪ねて来ましたの。甘く、賛辞の言葉を沢山並べて下さいました!!」
「私は・・。イムディーナの誓いの相手に捧げたいと言ったのですが、貴方は彼には勿体のないご令嬢だと・・。貴方以外の女性はいらないと・・。それ以来、何度も関係を持ちました・・」
「私は・・。イムディーナの誓いがなければ、貴方だけを妻にして生涯愛したいと!!
信じて、全てを捧げたのに!!うわぁぁぁぁ!!」
取り乱して泣き崩れた令嬢を、その他の令嬢がヨシヨシと慰めるこのプチ地獄絵図のシュールなこと・・。
ノアは、証拠の証言を浴びせられ何も言えずただ気まずそうにして視線を反らしていた。
カリーナと、クロエは令嬢達に同情の言葉を伝えながら一緒になって宥めていた。
本当にノアってクズで最低ね!!
「・・いや、そんな筈はないとは言えないけど?あはははっ・・。きっとみんな夢でも見ていたんじゃないのかなー??」
「お前・・。人をナメ過ぎだ。
人の痛みが解らないなら痛みが解るまで存分に味わってみるか??」
頭を掻きながら未だ笑顔を崩さないノアにカイルは苛立ちを募らせていた。
見たこともない冷たく暗い瞳で睨んでいた。
「いいぜ、カイル。丁度いい拷問具を叔父のサジタリアス男爵が隣国から手に入れたと噂を聞いた。
・・断頭台で使われる切れ味の良いやつな。肉の切れ味を知りたいからお前で実験してやろうか??」
エイルアンが、嬉しそうに野性味溢れる金色の瞳を細めた。
肉食獣であるライオンのように獲物を捕らえた瞳にノアは委縮していた。
「ふふっ。なるほど・・。
これを見せたくて祝日の今日も朝から多忙を極める私をこんな場所まで呼びつけたのですかな?」
カイルとエリオスの後ろから白髪交じりの銀髪の男性が現れた。
上等な漆黒の背広を着て眼鏡をかけていた宰相であるクレドール=フォルステクト
がゆっくりと近づいてきた。
「・・父上、お忙しいのは重々承知しておりますが聊か遅いですよ。
エイルアンが、ノア様に拷問具を試す流れでこの話は終わりかけなんです。
あいつの趣味に走って終わりは不味いでしょう?」
「そうだな・・。拷問具を試すのは今度にしなさい、エイルアン。」
エイルアンはつまらなそうに小さく返事をした。
エリオスが、父であり宰相でもあるクレドールに持ってきた書面を見せると、一瞬見ただけで同意書の内容を把握したようだった。
未だに怒りを収めていないカイルを見てフッと笑った。
「カイル様、この内容了解いたしました。このラグラバルトの宰相、クレドール=フォルステクト。
その名に誓って、ここに書かれた内容に同意致しましょう。私達の世代の頃も、この法は正しいのかと議論している者がおりました・・。
時代の変化や国の外交の進歩と共に、法の精査が必要になると私も常々考えておりましたよ」
「・・・流石だな、クレドール。
自分の大事な女性が傷つくのは二度と見たくない物だ。どうかお前の力を貸して欲しい・・。自分だけではどうにもならない問題を諦めずに、改善を諦めたくない!!」
カイルの決意を込めた瞳を見て、嬉しそうに笑った宰相は隣にいたエリオスの肩に手を置いた。
「完璧王子など、その秀逸な容姿を持てはやしただけかと思っておりましたが・・。
しっかりとその成長をこの目で見ながら、貴方の指し示す方向の正しさに目を光らせてきました。
今の私は貴方の考えに賛成しております。だから息子であるエリオスも貴方についていくのでしょうね・・」
いつも表情の変わらないエリオスも何だか嬉しそうだった。
意味を全く理解していない様子のノアは、薔薇園の外に停めてあった騎士団の馬車に放り込まれて騎士団の宿舎へと連行されて行った。
私はと言うと、何故かカイルの馬車に乗せられて王宮で白い壁と青い天井が広がるロココ調のお部屋でゆっくり休ませてもらっていた。
トントン・・。
部屋の扉をノックする音が聞こえた。
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