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うっかり神様の贖罪転生。

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あれ?

・・・・ここ、どこ??

あ、あそこに川が見える!!

白い砂漠のような砂が敷き詰められた庭と、そこを挟んで流れる川が見えた。

さっき、トラックに轢かれてふっ飛ばされて死んだはず?

恥ずかしいことに、私の人生最後の台詞は断末魔の叫びだった。

「ぎぃおおやああびややあああ!!!」

これ、一生の不覚。

セーラー服で今まで倒れていたので、パンパンと膝を掃う。

さぁ、誰か探すか・・・。

すうと息を吸い込み。。。。

「おーーーーい!!!誰かいますかーーー???」

あれ、後ろには日本家屋のような縁側がある。

ここは他人の家の庭なのでしょうか・・・。

・・・誰もいないのかな・・・。

私の後ろにあった襖が急に「スパーーーーーン」と開いた。

「こんにちわー・・・・。」と声が聞こえた。

座布団の上に白い髭を蓄えた7~80歳ぐらいに見えるお爺さんが湯飲みを持って座ってる。
一旦こちらを見て固まり静止した。
また、こちらを恐る恐る見上げながら、気まずそうにプルプルしている。

「すみません。・・・・間違えましたー・・・。」

「スパーーーーン」と襖が閉じられた。

「は?!」

私は目の前に烏が横切ったような描写を入れたい!!

え?だれ?

そんで、ここは、どこ?

突っ込みたい所しかないんですけど!!!

「ちょっと!!・・・ここは何処ですか??!今の何??」

閉まった襖をこじ開け、中に入るとさっきのお爺さんが青い顔で○PADで何やら調べものをしていた。

「なんでじゃ!!!人違いは不味いだろう!!」

誰かに電話して怒り出す。

きっと、この人の慌てっぷりから、私を間違えて殺したのだ・・・。

「・・・ねえ、間違えちゃったの?」凄みを聞かせて問い詰める。

「部下が名前を間違えたみたいじゃ!!なつみだったのに。使えんやつじゃ!!」


一字間違いか・・・。
よくある。

しかし、この間違いはあかん!ムっとした顔で睨むと、お爺ちゃんは更に焦る。

「分かった!!良いことを思いついた。死んだ物は仕方がないので、好きな世界に転生はどうじゃ?!」

「好きな世界?嫌いな世界で、納得出来なくて、ヒロインをボコボコにしてやりたい世界なら、あるけど?」

お爺ちゃんは、ニヤリと笑った。

「少々のアイテムとスキルを授けるのでな、思う存分戦うといい。」

「そうなんですか?!そんな後押しがあれば
泡エンドの回避に勝算ありますか?」

「儂が味方をすれば、どんな世界の悪役ヒロインだって、正規のヒロインに格上げじゃ!納得行くまで、性根を叩き直してやりなさい!!」


・・乗りました!!!

「間違って殺された贖罪に人魚姫の世界へ転生いたします!!
王子を取り返し、ヒロインの隣国の王女と、助けた振りをした修道女もついでに戦って
嘘をついたことを後悔させ、土下座をさせてみせます!!」

反省は猫でも出来ます!!

人魚姫のお話を悲劇ではなく、彼女が報われる話にしたい。

そう決意をしたのだった。
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