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第六章
3.朝日の休息
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「は? 何だって? 朝日君」
「このクローン計画は失敗します」
神崎は度々不吉なことを言ってくる朝日を疎ましげに見た。
「これまで順調に事は進んできたじゃないか! 今更止めようとしても無駄だ。この研究はもう完成に近づいている」
「そうです。この研究は、予定ではもう明日にでも完成してしまいます。これが何を意味するか分かりませんか?」
ブレイン朝日は、神崎の目を見て言う。朝日に失敗は許されない。
何より、自分のプライドに傷がつくことは許せないのだ。
「朝日君……君はクビだ。先日、解雇通知を受け取っていないと言っていたが、今ここでこの研究を降りてもらう」
神崎の最期通告に、朝日は頷いた。
「はい、私もそれを望みます」
朝日はその場で研究衣を脱ぎ捨て、「軍事用クローン製造部」から出て行った。
「ようやく静かになった」
神崎は書類を手配すると、朝日の解雇通知を書き、ホームへと送った。
空しさが胸に残った。
――このクローン計画は失敗します
朝日の言葉が耳に残る。
「ここまできて、何が失敗だ!」
「あの……神埼先生」
神崎が壁に手をついて独り言を言っていると、研究員の一人が資料を持ってきて、神崎に声をかけた。
「何だ。何の用だ?」
「いえ、その、私はこのクローン成長速度について疑問が……いえ」
神崎に気押されて、研究員は「何でもありません!」と言って、その場から足早に離れた。
「全く、どいつもこいつも!」
☆
宇宙科学部のインターフォンが鳴り、橘が出てみれば、そこにいたのはブレイン朝日だった。
「白石十樹に用があります」
「十樹先生、どうなさいます?」
十樹が「ゴキブリ王国」への対応に追われている中のことだったが、ブレイン朝日は放っておくとやっかいな性格に思えて、十樹は立ち上がった。
「朝日君、どうかしたのかい?」
十樹は研究室のドアを開けて、朝日に直接応対した。
「神崎先生のブレインを解雇されました」
「君は、また神崎先生の自尊心を傷つける様な事でも言ったのでは?」
「それもありますが、私は貴方にまんまとはめられました。これは事実であり真実です」
「つまり、それを君は神崎先生に伝えたと?」
十樹は見透かしたように朝日に言う。
朝日は十樹の造ったディスクにコード不足がある事を見抜いていた。
あの数字の羅列からそれを見抜いたと言う事は、それまでの内容を理解しているという事だ。
「朝日君、残念だが、もうどうする事も出来ないよ。あとは時が経つのを待つだけだ」
神崎はそれを知ったとき、クローンの命を絶ってしまうような暴挙に出ない限り、このまま神崎の――いや、十樹の計画は進んでしまうだろう。
「やはり、貴方がディスクの制作者ですね」
「さあ、どうかな? 君がそう思いたいのであれば、そう思ってくれて構わない」
「貴方のおかげで解雇になりました。貴方には私の希望を叶える義務があります」
「義務?」
十樹はその言葉に首を傾げた。
「ホームでは、途中解雇、もしくは目的が達成出来なかった場合、ランクを下げられる他に、一日、食事が抜きになります」
朝日は淡々と十樹に説明する。
「それと、私のどんな関係があるんだい?」
「つまり、白石十樹には、私の食事の世話をする義務が生じます」
「……」
十樹は朝日に何も言えないでいると、朝日の腹部から「ぐー」と特有の音が鳴っているのを確認した。
その音を聞いて、十樹は「くっ」と笑う。
笑いを堪えていると、朝日は顔を赤く染めて、十樹に言う。
「これは人間のごく自然な現象であり、決して特別な事ではありませんっ!」
「あ、ああ、そうだね」
十樹は笑うのをやめて、朝日にどうぞ、と言って研究室の中に入れた。
「君はもう神崎先生のブレインではない。丁度、優秀な人材が欲しかったんだ。少し手伝って貰えないかい? その代価は、今晩の夕食でいいかな?」
「……おやつもつけて下さい」
ブレインの要望に十樹が頷くと、朝日は研究室に入った。
朝日が研究室に入って、一番先に目に映ったのは、白石十樹の造った宇宙だった。強化ガラスの向こうに見える宇宙を見て、朝日の目は輝いていた。
「亜樹、朝日君に何か食べ物を用意してくれないか? 彼女、お腹が空いているようだから」
「じゃ、パンケーキでも用意しましょうか? 朝日ちゃん、食べる?」
朝日は、ちゃん付けで呼ばれることに腹を立てたが、こくん、と頷くのみだった。
橘は朝日のためにホットミルクをつくり、熱すぎないかを確認してから、朝日にそれを手渡す。
無機質なホームや神崎の研究室と違い、朝日が初めて感じるアットホームな場所だった。
パンケーキを口に運んでいる時、十樹が朝日に言った。
「君は情報操作のスキルを持っていると思うが、この大学内で今にもデモが起こりそうなんだ。私と手分けして、デモを回避してくれないだろうか?」
「それには、ある条件があります。このパンケーキのおかわりを要求します」
亜樹はくすくすと笑いながら、それに応じた。
☆
――このクローン研究は失敗します。
神崎亨は、朝日の一言が脳裏に焼きついて、なかなか眠ることが出来なかった。
神崎は寝付けない身体をのそりと起こして、「軍事用クローン製造部」へと足を運んだ。
朝日や研究員達の不安を真に受けたわけではないが、予想より成長の遅いクローンを見て神崎は思う。
(明日、明日には、きっと幼児ぐらいに成長するさ)
クローンは、これからすぐに成長すると、ディスクには説明書きがあった。
明後日には白石亜樹のように記憶を持ったクローンが目を覚まし、神崎を安心させてくれるはずだ。
不吉な予想ばかりしてくる、ブレインや研究員はいらない。
青白く光るクローンのポッドに手を当てて、しばらく自らのDNAから出来た自分を見ていた。
☆
「ゴキブリ王国に反対する者達が起こすデモ行進ですか……」
ブレイン朝日は、パソコン画面を見て呆れた様子で言った。
「デモ行進の起こりそうな呼びかけを、裏側から消していく作業だが、この手の知識を持っているのは、この研究所では私だけでね」
「くだらないですね。ですが、私にはパンケーキやミルクを頂いた恩があります。力を貸しましょう」
十樹は朝日に苦手意識を持っていたが、話してみれば中身は十歳の女の子だ。
そういえば、自分達も十歳で幾何学大学に入った経歴がある。
周囲の大人達には、随分生意気な子供に見えただろう。
「じゃ、ここは任せていいかな?」
「はい」
朝日はパソコン画面を見て、パチパチと指を動かし始めた。
「デモ行進が行われないように、心理的操作を行います」
「頼もしい味方が出来ましたね」
橘が言うと、十樹は頷いて、自身も忙しくパソコンのキーボードを叩いた。
その画面を見て橘は驚いていたが、十樹は構わず続けた。
☆
「神崎教授、君の息子のクローン計画は上手くいっているようだね」
「はい。これも学長が私の息子を高く評価してくれたお陰だと……」
学長に呼ばれた神崎保は、機嫌を伺いながらそう答えた。
「いや、ここまでの成果は、あの白石十樹がいたからだろうと私は思っている」
「しかし、白石十樹はクローン製造部には顔を見せに来る程度だと、息子から聞いております」
全ての手柄を神崎チームのものにしようとした神崎保に学長は言った。
「――ディスクだよ。君の息子は言っていたじゃないか。あれは白石十樹が造ったものだと……」
学長は席から立ち、背後に神崎保を置いて言う。
「造った者は確かに天才頭脳を持つ、白石十樹であるかもしれません。ですが、私の息子はそれを実行しています。明らかに功績は息子の方にあると」
「君は随分、子煩悩なようだが――以前、私は君に言った。責任の全てを神崎亨になすりつければいい、と」
「はい」
神崎保は、手で拳を握る。その手は少し汗ばんでいた。
「この研究が成功したら、君の息子は名声を得ることが出来るだろう。だが、失敗した時には、以前言った通り、全ての責任を負ってもらうよ」
「分かりました。息子には、そう伝えます」
保は、学長の言葉に内心ほっとしていた。
軍事用クローン製造部の成功はもう目前にある。
この研究に疑問を持っていたのは、この時、数名の研究員とブレイン朝日だけだったのである。
「このクローン計画は失敗します」
神崎は度々不吉なことを言ってくる朝日を疎ましげに見た。
「これまで順調に事は進んできたじゃないか! 今更止めようとしても無駄だ。この研究はもう完成に近づいている」
「そうです。この研究は、予定ではもう明日にでも完成してしまいます。これが何を意味するか分かりませんか?」
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何より、自分のプライドに傷がつくことは許せないのだ。
「朝日君……君はクビだ。先日、解雇通知を受け取っていないと言っていたが、今ここでこの研究を降りてもらう」
神崎の最期通告に、朝日は頷いた。
「はい、私もそれを望みます」
朝日はその場で研究衣を脱ぎ捨て、「軍事用クローン製造部」から出て行った。
「ようやく静かになった」
神崎は書類を手配すると、朝日の解雇通知を書き、ホームへと送った。
空しさが胸に残った。
――このクローン計画は失敗します
朝日の言葉が耳に残る。
「ここまできて、何が失敗だ!」
「あの……神埼先生」
神崎が壁に手をついて独り言を言っていると、研究員の一人が資料を持ってきて、神崎に声をかけた。
「何だ。何の用だ?」
「いえ、その、私はこのクローン成長速度について疑問が……いえ」
神崎に気押されて、研究員は「何でもありません!」と言って、その場から足早に離れた。
「全く、どいつもこいつも!」
☆
宇宙科学部のインターフォンが鳴り、橘が出てみれば、そこにいたのはブレイン朝日だった。
「白石十樹に用があります」
「十樹先生、どうなさいます?」
十樹が「ゴキブリ王国」への対応に追われている中のことだったが、ブレイン朝日は放っておくとやっかいな性格に思えて、十樹は立ち上がった。
「朝日君、どうかしたのかい?」
十樹は研究室のドアを開けて、朝日に直接応対した。
「神崎先生のブレインを解雇されました」
「君は、また神崎先生の自尊心を傷つける様な事でも言ったのでは?」
「それもありますが、私は貴方にまんまとはめられました。これは事実であり真実です」
「つまり、それを君は神崎先生に伝えたと?」
十樹は見透かしたように朝日に言う。
朝日は十樹の造ったディスクにコード不足がある事を見抜いていた。
あの数字の羅列からそれを見抜いたと言う事は、それまでの内容を理解しているという事だ。
「朝日君、残念だが、もうどうする事も出来ないよ。あとは時が経つのを待つだけだ」
神崎はそれを知ったとき、クローンの命を絶ってしまうような暴挙に出ない限り、このまま神崎の――いや、十樹の計画は進んでしまうだろう。
「やはり、貴方がディスクの制作者ですね」
「さあ、どうかな? 君がそう思いたいのであれば、そう思ってくれて構わない」
「貴方のおかげで解雇になりました。貴方には私の希望を叶える義務があります」
「義務?」
十樹はその言葉に首を傾げた。
「ホームでは、途中解雇、もしくは目的が達成出来なかった場合、ランクを下げられる他に、一日、食事が抜きになります」
朝日は淡々と十樹に説明する。
「それと、私のどんな関係があるんだい?」
「つまり、白石十樹には、私の食事の世話をする義務が生じます」
「……」
十樹は朝日に何も言えないでいると、朝日の腹部から「ぐー」と特有の音が鳴っているのを確認した。
その音を聞いて、十樹は「くっ」と笑う。
笑いを堪えていると、朝日は顔を赤く染めて、十樹に言う。
「これは人間のごく自然な現象であり、決して特別な事ではありませんっ!」
「あ、ああ、そうだね」
十樹は笑うのをやめて、朝日にどうぞ、と言って研究室の中に入れた。
「君はもう神崎先生のブレインではない。丁度、優秀な人材が欲しかったんだ。少し手伝って貰えないかい? その代価は、今晩の夕食でいいかな?」
「……おやつもつけて下さい」
ブレインの要望に十樹が頷くと、朝日は研究室に入った。
朝日が研究室に入って、一番先に目に映ったのは、白石十樹の造った宇宙だった。強化ガラスの向こうに見える宇宙を見て、朝日の目は輝いていた。
「亜樹、朝日君に何か食べ物を用意してくれないか? 彼女、お腹が空いているようだから」
「じゃ、パンケーキでも用意しましょうか? 朝日ちゃん、食べる?」
朝日は、ちゃん付けで呼ばれることに腹を立てたが、こくん、と頷くのみだった。
橘は朝日のためにホットミルクをつくり、熱すぎないかを確認してから、朝日にそれを手渡す。
無機質なホームや神崎の研究室と違い、朝日が初めて感じるアットホームな場所だった。
パンケーキを口に運んでいる時、十樹が朝日に言った。
「君は情報操作のスキルを持っていると思うが、この大学内で今にもデモが起こりそうなんだ。私と手分けして、デモを回避してくれないだろうか?」
「それには、ある条件があります。このパンケーキのおかわりを要求します」
亜樹はくすくすと笑いながら、それに応じた。
☆
――このクローン研究は失敗します。
神崎亨は、朝日の一言が脳裏に焼きついて、なかなか眠ることが出来なかった。
神崎は寝付けない身体をのそりと起こして、「軍事用クローン製造部」へと足を運んだ。
朝日や研究員達の不安を真に受けたわけではないが、予想より成長の遅いクローンを見て神崎は思う。
(明日、明日には、きっと幼児ぐらいに成長するさ)
クローンは、これからすぐに成長すると、ディスクには説明書きがあった。
明後日には白石亜樹のように記憶を持ったクローンが目を覚まし、神崎を安心させてくれるはずだ。
不吉な予想ばかりしてくる、ブレインや研究員はいらない。
青白く光るクローンのポッドに手を当てて、しばらく自らのDNAから出来た自分を見ていた。
☆
「ゴキブリ王国に反対する者達が起こすデモ行進ですか……」
ブレイン朝日は、パソコン画面を見て呆れた様子で言った。
「デモ行進の起こりそうな呼びかけを、裏側から消していく作業だが、この手の知識を持っているのは、この研究所では私だけでね」
「くだらないですね。ですが、私にはパンケーキやミルクを頂いた恩があります。力を貸しましょう」
十樹は朝日に苦手意識を持っていたが、話してみれば中身は十歳の女の子だ。
そういえば、自分達も十歳で幾何学大学に入った経歴がある。
周囲の大人達には、随分生意気な子供に見えただろう。
「じゃ、ここは任せていいかな?」
「はい」
朝日はパソコン画面を見て、パチパチと指を動かし始めた。
「デモ行進が行われないように、心理的操作を行います」
「頼もしい味方が出来ましたね」
橘が言うと、十樹は頷いて、自身も忙しくパソコンのキーボードを叩いた。
その画面を見て橘は驚いていたが、十樹は構わず続けた。
☆
「神崎教授、君の息子のクローン計画は上手くいっているようだね」
「はい。これも学長が私の息子を高く評価してくれたお陰だと……」
学長に呼ばれた神崎保は、機嫌を伺いながらそう答えた。
「いや、ここまでの成果は、あの白石十樹がいたからだろうと私は思っている」
「しかし、白石十樹はクローン製造部には顔を見せに来る程度だと、息子から聞いております」
全ての手柄を神崎チームのものにしようとした神崎保に学長は言った。
「――ディスクだよ。君の息子は言っていたじゃないか。あれは白石十樹が造ったものだと……」
学長は席から立ち、背後に神崎保を置いて言う。
「造った者は確かに天才頭脳を持つ、白石十樹であるかもしれません。ですが、私の息子はそれを実行しています。明らかに功績は息子の方にあると」
「君は随分、子煩悩なようだが――以前、私は君に言った。責任の全てを神崎亨になすりつければいい、と」
「はい」
神崎保は、手で拳を握る。その手は少し汗ばんでいた。
「この研究が成功したら、君の息子は名声を得ることが出来るだろう。だが、失敗した時には、以前言った通り、全ての責任を負ってもらうよ」
「分かりました。息子には、そう伝えます」
保は、学長の言葉に内心ほっとしていた。
軍事用クローン製造部の成功はもう目前にある。
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