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2章 魔法使いとストッカー
46 夏休みのスケジュール
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領に帰ってきて数日は読書したり、宿題したり、部屋の中でのんびり過ごした。やっぱり我が家は落ち着く。ただただ居るだけでも癒される。
「お嬢様!」
現在、ロダンに怒られてる? 多分怒られている。
「え? 何? なんでそんな形相なの?」
「何じゃありません! 城から門への表参道をピカピカにしたのはお嬢様ですよね?」
「……」
私はどうしても道路整備をしたくて、昨日の夜中にこっそり練習したのだ。練習する小道が近くになくて…… 夜勤のアークに護衛してもらい領城の玄関から門までの200mを整備してみた。
「お嬢様!」
「ご、ごめんなさい。ちょっと練習がてら……てか、どうかした? 結構上手くいったのだけれど? きれいになってたでしょ?」
「上手くいったではありません! もし、刺客に狙われたらどうするんですか! アーク!!!」
急に呼ばれたアークが部屋の隅の観葉植物の影から無言で出て来た。下を向いている。ご、ごめんよ。
「ロ、ロダン。アークを怒らないで。私が無理やり連れ出したの。アークは私を止めたのよ?」
「それなら尚更です! 完全に阻止出来ないのであれば護衛の意味がありません。アーク、言い訳は?」
「……すみません」
「ダメよ、ロダン。アークを罰しないで。私が悪かったの。でも護衛が居たら自由にしていいと言ったのはロダンよ?」
「夜中に出歩くなど誰が予想つきますか? いや、普通は夜中に遊びに出ません!」
「いや、遊んでいるわけではないのだけれど……」
「お嬢様、せっかく領へ戻られたのに謹慎など嫌でしょう? 以降は考えて行動して下さい!」
「はい。すみませんでした」
「よろしい。では、ついでですので道路整備のお話です。計画書を精査しました。そして昨夜出来た道で実物も確認できましたし、いいでしょう。道路整備はお嬢様にお任せする事にします。ただし!」
「ただし?」
「リット、ランド、アーク、ユーリ、私が揃う日にして頂きます。よろしいですね?」
「わかった」
「ふ~。数日間は大人しくされていたのに……」
「だから、ごめんって。ロダン、まだ休みが始まったばかりなのに。楽しく行こうよ」
「はぁ~。本当にあなたと言う人は。では、この夏のスケジュールをお伝えします」
「え~、スケジュールって。休みなのに……」
「王都に残り社交しないだけマシです。まず今週中に宿題を済ませてもらいます。ケイトが勉強を見てくれるでしょう。来週はドレスを取りに王都へ。数日滞在してもいいですよ。再来週はサボン工場へお願いします」
「あ~。もう仕上がったの?」
「はい。あとは最終チェックです。ご主人様の代わりにお嬢様にお願いします」
「いいの? お兄様が直接すればいいのに」
「こう言った事は女性の方が細やかな所まで気が回りますので」
「そう? わかったわ。そっか~、いよいよね。お兄様とアンジェ様、やっとね」
「えぇ。本当にいいご縁になりました」
そう、やっとお兄様とアンジェ様の婚約式が行われる。婚約延期から1年半、ようやく結ばれる。本当によかった。
「ロゼ領とのコラボ商品! 香水で香り付けしたサボン。ふふふ。絶対ウケるわ!!! あ~、楽しみ。みんなの反応が目に浮かぶ!」
「そうですね。ロゼ領とだからこその商品ですから。こちらはサンプル品になります。他はありませんのであしからず」
ほのかに香る金木犀がアンジェ様を連想させる。う~ん、いいわ~。
「ロゼ領の領主も奮発したのね。この香りは一級品よ。上品な感じが漂うわ」
「何でも金木犀のエキスだけじゃないそうですよ。他にも少しづつですがいろいろな成分が含まれるとか」
「まぁ、元は香水の原料だし。そうでしょうね。その内訳とかわからないかな?」
「こればっかりはダメでしょう。あちらの特産品ですので」
「そうよね~。まぁ、このご縁でまた融通、と言うかコラボ商品が出来るのだし、いっか」
「ふふふふふ。そうですよ、これからは香水サボンで共同事業が展開されますから。ふふふ」
「ふふふふふ」
ロダンと一通り悪い笑顔で笑ったあとは、話を戻す。
「その次の週は、婚約式ですので、その週は全て王都で過ごして頂きます。その後の10日間は自由です。お嬢様のお好きに夏休みを満喫して下さい」
「え? いいの? 10日か……ないよりはいいのか。え~何しよう! やっぱり色々やりたい事をやるのがいいよね? 時計塔でしょ、あと古代語の研究もしたいな。あ~!!!」
「ん? どうされました?」
「エド様! 私、私ね、魔力切れで倒れたからすっかり忘れてた!」
ロダンはスケジュールが書かれた紙に加筆していたので、驚いて線が少しぶれた様子。ちょっと眉間に皺が寄っている。
「私、借りを返してもらわなくちゃ!」
「……神竜との対面の件ならば対価は頂いています」
「え!!! 何で?」
「王の部屋の半壊事件です」
「え~!!!!!」
しまった! 嘘だ。ショック。
「がっかりされていると言う事は、何かお目当てがあったのですよね? お嬢様は何をお願いされるつもりでしたんでしょうか?」
「古代魔法についての本。しかも、賢者と言われる昔の魔法使いの日記とかあれば見せてもらいたかったの」
「古代魔法……ご学友のフィン様とお話しされていた古代文字ですか? 本当に解読できそうなんですか?」
「うん、多分。文字がわかるから。あとは、その賢者が私と同じ国の記憶がある可能性があるの」
「そうですか……まだ、王はその事はご存じないのですよね?」
「そうね、まだ言ってないわ。だってお願いすらまだしてないもの。でも困ったわね。当てにしていたから違う方法で手に入らないかな」
「私も考えておきます。しかし、今回のお嬢様の『借り』を勝手に利用してしまって申し訳ございませんでした」
「いいのよ。王の部屋を半壊だもの。しょうがないわ。何があったかは知らないけどよっぽどの事があったんでしょう?」
「……お嬢様が倒れたのが、王族と結婚云々で皆が殺気立っていた矢先だったので」
「あぁ」
「小僧2人が暴走をしてしまいました。私の監督不行き届きです」
しれっと謝ってはいるけど、ロダンが特に罰しないと言うことはロダンも心の中ではその2人と同意見なんじゃない? ふ~、みんな過保護だな。
「まぁ、いいよ。また何かあった時にでもお願いしてみるわ」
「婚約式でアダム様にお会いできるでしょうから、そちらからアプローチしてもいいでしょうね」
「そうね。ちょっと考えるわ」
古代魔法、古代文字。せっかく時間があるんだし、研究したかったな~。
「お嬢様!」
現在、ロダンに怒られてる? 多分怒られている。
「え? 何? なんでそんな形相なの?」
「何じゃありません! 城から門への表参道をピカピカにしたのはお嬢様ですよね?」
「……」
私はどうしても道路整備をしたくて、昨日の夜中にこっそり練習したのだ。練習する小道が近くになくて…… 夜勤のアークに護衛してもらい領城の玄関から門までの200mを整備してみた。
「お嬢様!」
「ご、ごめんなさい。ちょっと練習がてら……てか、どうかした? 結構上手くいったのだけれど? きれいになってたでしょ?」
「上手くいったではありません! もし、刺客に狙われたらどうするんですか! アーク!!!」
急に呼ばれたアークが部屋の隅の観葉植物の影から無言で出て来た。下を向いている。ご、ごめんよ。
「ロ、ロダン。アークを怒らないで。私が無理やり連れ出したの。アークは私を止めたのよ?」
「それなら尚更です! 完全に阻止出来ないのであれば護衛の意味がありません。アーク、言い訳は?」
「……すみません」
「ダメよ、ロダン。アークを罰しないで。私が悪かったの。でも護衛が居たら自由にしていいと言ったのはロダンよ?」
「夜中に出歩くなど誰が予想つきますか? いや、普通は夜中に遊びに出ません!」
「いや、遊んでいるわけではないのだけれど……」
「お嬢様、せっかく領へ戻られたのに謹慎など嫌でしょう? 以降は考えて行動して下さい!」
「はい。すみませんでした」
「よろしい。では、ついでですので道路整備のお話です。計画書を精査しました。そして昨夜出来た道で実物も確認できましたし、いいでしょう。道路整備はお嬢様にお任せする事にします。ただし!」
「ただし?」
「リット、ランド、アーク、ユーリ、私が揃う日にして頂きます。よろしいですね?」
「わかった」
「ふ~。数日間は大人しくされていたのに……」
「だから、ごめんって。ロダン、まだ休みが始まったばかりなのに。楽しく行こうよ」
「はぁ~。本当にあなたと言う人は。では、この夏のスケジュールをお伝えします」
「え~、スケジュールって。休みなのに……」
「王都に残り社交しないだけマシです。まず今週中に宿題を済ませてもらいます。ケイトが勉強を見てくれるでしょう。来週はドレスを取りに王都へ。数日滞在してもいいですよ。再来週はサボン工場へお願いします」
「あ~。もう仕上がったの?」
「はい。あとは最終チェックです。ご主人様の代わりにお嬢様にお願いします」
「いいの? お兄様が直接すればいいのに」
「こう言った事は女性の方が細やかな所まで気が回りますので」
「そう? わかったわ。そっか~、いよいよね。お兄様とアンジェ様、やっとね」
「えぇ。本当にいいご縁になりました」
そう、やっとお兄様とアンジェ様の婚約式が行われる。婚約延期から1年半、ようやく結ばれる。本当によかった。
「ロゼ領とのコラボ商品! 香水で香り付けしたサボン。ふふふ。絶対ウケるわ!!! あ~、楽しみ。みんなの反応が目に浮かぶ!」
「そうですね。ロゼ領とだからこその商品ですから。こちらはサンプル品になります。他はありませんのであしからず」
ほのかに香る金木犀がアンジェ様を連想させる。う~ん、いいわ~。
「ロゼ領の領主も奮発したのね。この香りは一級品よ。上品な感じが漂うわ」
「何でも金木犀のエキスだけじゃないそうですよ。他にも少しづつですがいろいろな成分が含まれるとか」
「まぁ、元は香水の原料だし。そうでしょうね。その内訳とかわからないかな?」
「こればっかりはダメでしょう。あちらの特産品ですので」
「そうよね~。まぁ、このご縁でまた融通、と言うかコラボ商品が出来るのだし、いっか」
「ふふふふふ。そうですよ、これからは香水サボンで共同事業が展開されますから。ふふふ」
「ふふふふふ」
ロダンと一通り悪い笑顔で笑ったあとは、話を戻す。
「その次の週は、婚約式ですので、その週は全て王都で過ごして頂きます。その後の10日間は自由です。お嬢様のお好きに夏休みを満喫して下さい」
「え? いいの? 10日か……ないよりはいいのか。え~何しよう! やっぱり色々やりたい事をやるのがいいよね? 時計塔でしょ、あと古代語の研究もしたいな。あ~!!!」
「ん? どうされました?」
「エド様! 私、私ね、魔力切れで倒れたからすっかり忘れてた!」
ロダンはスケジュールが書かれた紙に加筆していたので、驚いて線が少しぶれた様子。ちょっと眉間に皺が寄っている。
「私、借りを返してもらわなくちゃ!」
「……神竜との対面の件ならば対価は頂いています」
「え!!! 何で?」
「王の部屋の半壊事件です」
「え~!!!!!」
しまった! 嘘だ。ショック。
「がっかりされていると言う事は、何かお目当てがあったのですよね? お嬢様は何をお願いされるつもりでしたんでしょうか?」
「古代魔法についての本。しかも、賢者と言われる昔の魔法使いの日記とかあれば見せてもらいたかったの」
「古代魔法……ご学友のフィン様とお話しされていた古代文字ですか? 本当に解読できそうなんですか?」
「うん、多分。文字がわかるから。あとは、その賢者が私と同じ国の記憶がある可能性があるの」
「そうですか……まだ、王はその事はご存じないのですよね?」
「そうね、まだ言ってないわ。だってお願いすらまだしてないもの。でも困ったわね。当てにしていたから違う方法で手に入らないかな」
「私も考えておきます。しかし、今回のお嬢様の『借り』を勝手に利用してしまって申し訳ございませんでした」
「いいのよ。王の部屋を半壊だもの。しょうがないわ。何があったかは知らないけどよっぽどの事があったんでしょう?」
「……お嬢様が倒れたのが、王族と結婚云々で皆が殺気立っていた矢先だったので」
「あぁ」
「小僧2人が暴走をしてしまいました。私の監督不行き届きです」
しれっと謝ってはいるけど、ロダンが特に罰しないと言うことはロダンも心の中ではその2人と同意見なんじゃない? ふ~、みんな過保護だな。
「まぁ、いいよ。また何かあった時にでもお願いしてみるわ」
「婚約式でアダム様にお会いできるでしょうから、そちらからアプローチしてもいいでしょうね」
「そうね。ちょっと考えるわ」
古代魔法、古代文字。せっかく時間があるんだし、研究したかったな~。
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