110 / 135
2章 魔法使いとストッカー
45 ピンクちゃん再び
しおりを挟む
お兄様とロダンと夏休みでの私の過ごし方を話し合った。まさか例の人、ロッド先生がこんな辺境まで来ないだろうけど。念には念を!
と言うことで、領内では基本自由だが、部屋の外へ一歩でも出る際は護衛を必ず2人付けることになった。
「お兄様、私、やりたい事がたくさんあります! 魔法を使えるようになったので、まずは道路を整備したいのです!」
「道路? 他領への道の事か?」
「違います。馬車が通るような道ではなく、主に領民が使う道です」
「村と城下町を結ぶアレか……しかし必要か? 結構な距離があるが? どう整備するんだ? 今は作業員を雇う余裕はないぞ?」
えっへんと胸を張りながらずっと思っていた内容をレクチャーする。
「まずですね、私の魔力量を思い出して下さい。プラス家魔法の土魔法です!」
「はぁー? まさかとは思うがジェシーがするのか?」
「もちのろんです!」
お兄様とロダンは顔を見合わせて困り顔だ。
「いや~、出来ないことはないだろうが…… 何でそれをする必要が? つい最近魔力欠乏症で倒れたのを忘れたのか」
「ふっふっふっ。お兄様、心配には及びません。私は領民が使う道をきれいにならして、スルーボードを普及させたいのです!」
「あのおもちゃの乗り物か? おもちゃの為にやり過ぎじゃないか?」
「いえいえ。スルーボードが普及すれば村と城下町への行き来がとても楽になります。領民には必須です」
「……」
お兄様は眉間に皺を寄せて考えている。黙って聞いていたロダンが口を開く。
「お嬢様、具体的な計画書はあるんでしょうか? ご主人様、私はそれ次第と考えます」
「ロダン! お前まで!」
「ご主人様、よく考察なさって下さい。現在、領民は領の事業を担っています。作業員が効率よく動くのであれば領にとっては必要と言えるでしょう」
「う~ん。でもなぁ……本当に魔力は大丈夫なのか?」
「大丈夫よ。土をならすだけだもの。もし、一度に魔力が結構いるなら少しずつ道路整備すればいいんだし。夏はまだ始まったばかりよ?」
「……わかった。ロダンに計画書を渡すように」
「やった~!!!!」
むふふ、これでスルーボードでスイスイ出来る! ツーリングまでは行かないけど気分転換にお散歩できるぞ!
「まずやりたい事が道路整備とは……お前大丈夫か? 本当に年頃の女子だよな?」
「失礼な! ちゃんと女子です~だ!」
「あははは。ごめんごめん。では、本題だ。ロダン?」
ロダンは入り口の騎士に合図を送り、両手を後ろにし下を向いた少女を招き入れる。
「……」
アレってピンクちゃんだねぇ。う~ん。
「お嬢様、ルーベン様の案件です」
ロダンはピンクちゃんの斜め前で警戒しながら立つ。お兄様は『ふ~』と息を吐いてから立ち上がった。
「オーロラ、私はロンテーヌ領の領主のカイデールだ。この度、第一王子様よりそなたの身柄を引き継いだ。そして、今後だが我々の監視下に置かれることは承知しているな? あと、お前にはもう一人の主人がいる。私の妹のジェシカだ」
オーロラことピンクちゃんは鬱陶しそうに顔を上げると私を見た。
「あ、あんた!」
「勝手に話すな!」
ガシッと後ろ手を持っていた騎士がピンクちゃんの膝をつかせ抑え込んだ。
「お前はもう平民だ。私達と許可なく話すことは許されない」
「クッ……」
し~んとなった部屋に微妙な空気が流れる。
「お、お兄様。まぁまぁ。私が話しても?」
「ん? あぁ」
「お久しぶりね、オーロラさん」
ピンクちゃんはギラっと私を睨んで下唇を噛んでいる。
「なぜ怒っているかはわからないけど、今のあなたの状況はわかってるのかしら?」
ん? と尋ねるが話さない。あっ。
「話してもいいわよ。どうぞ」
すぐさま噛みついてくるかと思いきや、目を一度とじ落ち着いてから話し出した。
「わかってるわ。私は失敗して平民に落とされた。しかも魔法も封じられて、この先一生魔法が使えない。いろんな修道院をたらい回しにされて、どこにも行くあてがない。死んだも同然よ、こんな世界……どん底」
「……そこまでではないわ。もっと悲惨な人は五万といるわよ? 日本が平和すぎたせいもあるでしょうけど、あなたはこの世界でもまだマシな方よ?」
「マシって……私は前世でもどん底だったんだよ! 働かない、育児しないシンママの長女で、学校にも行かず年誤魔化して働いて、2人の弟の世話してたんだ! やっと幸せになると思っていたのに……ゲームの世界のように……しんどい毎日から抜け出したのに……」
「そう……苦労したのね。よく頑張ったわ。でもね、生まれ変わったから、しかもゲームの世界だからと好き勝手はよろしくなかったわ。それは、今ではわかるわよね?」
ピンクちゃんは渋々ながらも『うん』と頷いた。
「よかったわ。後悔はちゃんとしてるのね。罪悪感、人としてまだ心は死んでないようね」
悲壮な顔のピンクちゃんを見ながら考える。
「オーロラさん、あなたこのロンテーヌ領で生まれ変わりなさい。それこそ新しいゲームをスタートさせるの」
「何言ってんのオバはん?」
「あはは、オバはんって。そりゃ~確かに前世はおばさんだけど、今は? よく見て? 同じぐらいの歳よ?」
「……」
「まぁ、いいわ。あなたは領民になってもらいます。そうね、名前も変えちゃう? オーロラなんて平民にはあまりいないし……ローラはどう?」
「……ローラ」
少し口の端が笑っている。気に入ったのかな?
「決まりね。で、王子様は教会へ入れて欲しいと言っていたのだけど、ウチは領民登録って言うのがあるから教会に閉じ込めなくても、領内であれば自由に過ごしてもらっても問題ないと思うの。どうかしら、ロダン?」
「問題ないかと」
「でね、前世も含めてでいいから、やりたい事か得意な事ってない?」
「はっ? 自由にしてくれるの?」
「ん~。領内限定だけど。得意なものは?」
「スマホゲーム」
「じゃぁ、やりたい事は?」
「……DIY。ウチ貧乏だったからボロくて部屋を改造したかった」
「DIY? なかなか渋いわね、中学生だったのよね? う~ん。じゃぁ、サムの弟子になってもらおうかな」
「サムって?」
話を見守っていたお兄様がようやく口を挟む。
「スルーボードの制作者です。城下町に店を構えてるのよ。弟子が足りないと言っていたから」
ふ~んとお兄様は特に興味がないようだ。
「ロダン、この子の領民登録をお願いね。あと、私から3つ仕事を与えるわ。もちろん給与も出す。それで自活できるようになるでしょう」
「……ありがとう」
下を向いて悔しそうだが、お礼を言ってるところを見ると、この領で生活することには抵抗はないみたいでよかった。
「1つ目『冬の領民学校で先生になる事』。2つ目『以前のオーロラの記憶は封印する事』。3つ目『休日は教会へ行って子供たちの世話をする事』。以上よ」
「わかった。3つ目の子供たちって? もしかして孤児とか?」
「うん。事故や病気で両親を亡くした子が4人ほどいるの」
「……ねぇ、あんた」
「おい」
騎士がローラの両手を締め上げた。
「いいの。私はジェシカよ。ローラ、今の自分を受け入れて、周りをよく見なさい。もう一度言うわ、私は領主一族の一人、ジェシカ。ジェシカお嬢様と呼びなさい」
「ジェ、ジェシカお嬢様。その教会に住んでもいいですか?」
「え? いいけど。でも教会に閉じ込めるつもりはないのだけど?」
「私も監禁されるつもりはないわ。子供だけではかわいそうだから、世話役として住むわ。前世で弟たちの世話をしていたと言ったでしょ? 放っておけない。仕事もそこから通うわ」
「まぁ、あなたがそれでいいのなら」
お兄様に目で合図を送る。お兄様もそれでいいようで『うん』とロダンに合図を送った。
「最後に、ジェシカお嬢様。ありがとう。普通に扱ってくれて」
「では、お嬢様。この者は以降私が処理しておきます」
と、騎士に命じてローラは部屋を出て行った。
「いいの。第2の人生がんばってね」
と言うことで、領内では基本自由だが、部屋の外へ一歩でも出る際は護衛を必ず2人付けることになった。
「お兄様、私、やりたい事がたくさんあります! 魔法を使えるようになったので、まずは道路を整備したいのです!」
「道路? 他領への道の事か?」
「違います。馬車が通るような道ではなく、主に領民が使う道です」
「村と城下町を結ぶアレか……しかし必要か? 結構な距離があるが? どう整備するんだ? 今は作業員を雇う余裕はないぞ?」
えっへんと胸を張りながらずっと思っていた内容をレクチャーする。
「まずですね、私の魔力量を思い出して下さい。プラス家魔法の土魔法です!」
「はぁー? まさかとは思うがジェシーがするのか?」
「もちのろんです!」
お兄様とロダンは顔を見合わせて困り顔だ。
「いや~、出来ないことはないだろうが…… 何でそれをする必要が? つい最近魔力欠乏症で倒れたのを忘れたのか」
「ふっふっふっ。お兄様、心配には及びません。私は領民が使う道をきれいにならして、スルーボードを普及させたいのです!」
「あのおもちゃの乗り物か? おもちゃの為にやり過ぎじゃないか?」
「いえいえ。スルーボードが普及すれば村と城下町への行き来がとても楽になります。領民には必須です」
「……」
お兄様は眉間に皺を寄せて考えている。黙って聞いていたロダンが口を開く。
「お嬢様、具体的な計画書はあるんでしょうか? ご主人様、私はそれ次第と考えます」
「ロダン! お前まで!」
「ご主人様、よく考察なさって下さい。現在、領民は領の事業を担っています。作業員が効率よく動くのであれば領にとっては必要と言えるでしょう」
「う~ん。でもなぁ……本当に魔力は大丈夫なのか?」
「大丈夫よ。土をならすだけだもの。もし、一度に魔力が結構いるなら少しずつ道路整備すればいいんだし。夏はまだ始まったばかりよ?」
「……わかった。ロダンに計画書を渡すように」
「やった~!!!!」
むふふ、これでスルーボードでスイスイ出来る! ツーリングまでは行かないけど気分転換にお散歩できるぞ!
「まずやりたい事が道路整備とは……お前大丈夫か? 本当に年頃の女子だよな?」
「失礼な! ちゃんと女子です~だ!」
「あははは。ごめんごめん。では、本題だ。ロダン?」
ロダンは入り口の騎士に合図を送り、両手を後ろにし下を向いた少女を招き入れる。
「……」
アレってピンクちゃんだねぇ。う~ん。
「お嬢様、ルーベン様の案件です」
ロダンはピンクちゃんの斜め前で警戒しながら立つ。お兄様は『ふ~』と息を吐いてから立ち上がった。
「オーロラ、私はロンテーヌ領の領主のカイデールだ。この度、第一王子様よりそなたの身柄を引き継いだ。そして、今後だが我々の監視下に置かれることは承知しているな? あと、お前にはもう一人の主人がいる。私の妹のジェシカだ」
オーロラことピンクちゃんは鬱陶しそうに顔を上げると私を見た。
「あ、あんた!」
「勝手に話すな!」
ガシッと後ろ手を持っていた騎士がピンクちゃんの膝をつかせ抑え込んだ。
「お前はもう平民だ。私達と許可なく話すことは許されない」
「クッ……」
し~んとなった部屋に微妙な空気が流れる。
「お、お兄様。まぁまぁ。私が話しても?」
「ん? あぁ」
「お久しぶりね、オーロラさん」
ピンクちゃんはギラっと私を睨んで下唇を噛んでいる。
「なぜ怒っているかはわからないけど、今のあなたの状況はわかってるのかしら?」
ん? と尋ねるが話さない。あっ。
「話してもいいわよ。どうぞ」
すぐさま噛みついてくるかと思いきや、目を一度とじ落ち着いてから話し出した。
「わかってるわ。私は失敗して平民に落とされた。しかも魔法も封じられて、この先一生魔法が使えない。いろんな修道院をたらい回しにされて、どこにも行くあてがない。死んだも同然よ、こんな世界……どん底」
「……そこまでではないわ。もっと悲惨な人は五万といるわよ? 日本が平和すぎたせいもあるでしょうけど、あなたはこの世界でもまだマシな方よ?」
「マシって……私は前世でもどん底だったんだよ! 働かない、育児しないシンママの長女で、学校にも行かず年誤魔化して働いて、2人の弟の世話してたんだ! やっと幸せになると思っていたのに……ゲームの世界のように……しんどい毎日から抜け出したのに……」
「そう……苦労したのね。よく頑張ったわ。でもね、生まれ変わったから、しかもゲームの世界だからと好き勝手はよろしくなかったわ。それは、今ではわかるわよね?」
ピンクちゃんは渋々ながらも『うん』と頷いた。
「よかったわ。後悔はちゃんとしてるのね。罪悪感、人としてまだ心は死んでないようね」
悲壮な顔のピンクちゃんを見ながら考える。
「オーロラさん、あなたこのロンテーヌ領で生まれ変わりなさい。それこそ新しいゲームをスタートさせるの」
「何言ってんのオバはん?」
「あはは、オバはんって。そりゃ~確かに前世はおばさんだけど、今は? よく見て? 同じぐらいの歳よ?」
「……」
「まぁ、いいわ。あなたは領民になってもらいます。そうね、名前も変えちゃう? オーロラなんて平民にはあまりいないし……ローラはどう?」
「……ローラ」
少し口の端が笑っている。気に入ったのかな?
「決まりね。で、王子様は教会へ入れて欲しいと言っていたのだけど、ウチは領民登録って言うのがあるから教会に閉じ込めなくても、領内であれば自由に過ごしてもらっても問題ないと思うの。どうかしら、ロダン?」
「問題ないかと」
「でね、前世も含めてでいいから、やりたい事か得意な事ってない?」
「はっ? 自由にしてくれるの?」
「ん~。領内限定だけど。得意なものは?」
「スマホゲーム」
「じゃぁ、やりたい事は?」
「……DIY。ウチ貧乏だったからボロくて部屋を改造したかった」
「DIY? なかなか渋いわね、中学生だったのよね? う~ん。じゃぁ、サムの弟子になってもらおうかな」
「サムって?」
話を見守っていたお兄様がようやく口を挟む。
「スルーボードの制作者です。城下町に店を構えてるのよ。弟子が足りないと言っていたから」
ふ~んとお兄様は特に興味がないようだ。
「ロダン、この子の領民登録をお願いね。あと、私から3つ仕事を与えるわ。もちろん給与も出す。それで自活できるようになるでしょう」
「……ありがとう」
下を向いて悔しそうだが、お礼を言ってるところを見ると、この領で生活することには抵抗はないみたいでよかった。
「1つ目『冬の領民学校で先生になる事』。2つ目『以前のオーロラの記憶は封印する事』。3つ目『休日は教会へ行って子供たちの世話をする事』。以上よ」
「わかった。3つ目の子供たちって? もしかして孤児とか?」
「うん。事故や病気で両親を亡くした子が4人ほどいるの」
「……ねぇ、あんた」
「おい」
騎士がローラの両手を締め上げた。
「いいの。私はジェシカよ。ローラ、今の自分を受け入れて、周りをよく見なさい。もう一度言うわ、私は領主一族の一人、ジェシカ。ジェシカお嬢様と呼びなさい」
「ジェ、ジェシカお嬢様。その教会に住んでもいいですか?」
「え? いいけど。でも教会に閉じ込めるつもりはないのだけど?」
「私も監禁されるつもりはないわ。子供だけではかわいそうだから、世話役として住むわ。前世で弟たちの世話をしていたと言ったでしょ? 放っておけない。仕事もそこから通うわ」
「まぁ、あなたがそれでいいのなら」
お兄様に目で合図を送る。お兄様もそれでいいようで『うん』とロダンに合図を送った。
「最後に、ジェシカお嬢様。ありがとう。普通に扱ってくれて」
「では、お嬢様。この者は以降私が処理しておきます」
と、騎士に命じてローラは部屋を出て行った。
「いいの。第2の人生がんばってね」
35
お気に入りに追加
6,308
あなたにおすすめの小説
S級騎士の俺が精鋭部隊の隊長に任命されたが、部下がみんな年上のS級女騎士だった
ミズノみすぎ
ファンタジー
「黒騎士ゼクード・フォルス。君を竜狩り精鋭部隊【ドラゴンキラー隊】の隊長に任命する」
15歳の春。
念願のS級騎士になった俺は、いきなり国王様からそんな命令を下された。
「隊長とか面倒くさいんですけど」
S級騎士はモテるって聞いたからなったけど、隊長とかそんな重いポジションは……
「部下は美女揃いだぞ?」
「やらせていただきます!」
こうして俺は仕方なく隊長となった。
渡された部隊名簿を見ると隊員は俺を含めた女騎士3人の計4人構成となっていた。
女騎士二人は17歳。
もう一人の女騎士は19歳(俺の担任の先生)。
「あの……みんな年上なんですが」
「だが美人揃いだぞ?」
「がんばります!」
とは言ったものの。
俺のような若輩者の部下にされて、彼女たちに文句はないのだろうか?
と思っていた翌日の朝。
実家の玄関を部下となる女騎士が叩いてきた!
★のマークがついた話数にはイラストや4コマなどが後書きに記載されています。
※2023年11月25日に書籍が発売!
イラストレーターはiltusa先生です!
※コミカライズも進行中!
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
離縁してくださいと言ったら、大騒ぎになったのですが?
ネコ
恋愛
子爵令嬢レイラは北の領主グレアムと政略結婚をするも、彼が愛しているのは幼い頃から世話してきた従姉妹らしい。夫婦生活らしい交流すらなく、仕事と家事を押し付けられるばかり。ある日、従姉妹とグレアムの微妙な関係を目撃し、全てを諦める。
公爵家に生まれて初日に跡継ぎ失格の烙印を押されましたが今日も元気に生きてます!
小択出新都
ファンタジー
異世界に転生して公爵家の娘に生まれてきたエトワだが、魔力をほとんどもたずに生まれてきたため、生後0ヶ月で跡継ぎ失格の烙印を押されてしまう。
跡継ぎ失格といっても、すぐに家を追い出されたりはしないし、学校にも通わせてもらえるし、15歳までに家を出ればいいから、まあ恵まれてるよね、とのんきに暮らしていたエトワ。
だけど跡継ぎ問題を解決するために、分家から同い年の少年少女たちからその候補が選ばれることになり。
彼らには試練として、エトワ(ともたされた家宝、むしろこっちがメイン)が15歳になるまでの護衛役が命ぜられることになった。
仮の主人というか、実質、案山子みたいなものとして、彼らに護衛されることになったエトワだが、一癖ある男の子たちから、素直な女の子までいろんな子がいて、困惑しつつも彼らの成長を見守ることにするのだった。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
無関係だった私があなたの子どもを生んだ訳
キムラましゅろう
恋愛
わたし、ハノン=ルーセル(22)は術式を基に魔法で薬を
精製する魔法薬剤師。
地方都市ハイレンで西方騎士団の専属薬剤師として勤めている。
そんなわたしには命よりも大切な一人息子のルシアン(3)がいた。
そしてわたしはシングルマザーだ。
ルシアンの父親はたった一夜の思い出にと抱かれた相手、
フェリックス=ワイズ(23)。
彼は何を隠そうわたしの命の恩人だった。侯爵家の次男であり、
栄誉ある近衛騎士でもある彼には2人の婚約者候補がいた。
わたし?わたしはもちろん全くの無関係な部外者。
そんなわたしがなぜ彼の子を密かに生んだのか……それは絶対に
知られてはいけないわたしだけの秘密なのだ。
向こうはわたしの事なんて知らないし、あの夜の事だって覚えているのかもわからない。だからこのまま息子と二人、
穏やかに暮らしていけると思ったのに……!?
いつもながらの完全ご都合主義、
完全ノーリアリティーのお話です。
性描写はありませんがそれを匂わすワードは出てきます。
苦手な方はご注意ください。
小説家になろうさんの方でも同時に投稿します。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。