91 / 135
2章 魔法使いとストッカー
27 失くした記憶
しおりを挟む
「あの、アダム様、マーサの事ですがびっくりしました。しかしありがとうございます」
私はお礼と学校でマーサのドッキリに会った事を話した。
「ははははは。余程腹に据えかねたのか?マーサ女史もやるな~。今後は本人の確認なしに物事は進めない事だな。そう言えば、エドにも経緯を説明したらちょっと拗ねていたな。『次は自分で見つける』と言っていたよ。でもあの様子じゃ、もう3年程は独身を謳歌しそうだけどな」
アダム様はちょっと困り顔でエド様の事を教えてくれた。
「ご苦労様です。お妃は何れは必要ですしね。エド様の趣味がよろしければいいでしょうが」
「は~。そこなんだ。頭が痛い。。。まぁ、娶る際は審査が必要だからそうそう変な者は選ばないだろうが。。。それよりも例のレポートはもう少し待ってくれ。ゴタゴタを解消してからになるから、夏の休暇あたりに話を一度聞きたいのだが?夏は領へ帰るのか?」
え~。夏休みは遊びたいのに。。。
「ええ、予定では。その話し合いですが、休暇の始めか終わり頃にして下さるとうれしいです」
「そうだな。考慮しよう。では、先程の続きだがこれより謁見がある。王宮へ移動になるがいいか?護衛と侍女はまた入れぬぞ」
私はロダンに目配せし、アダム様に向かって頷く。
「では、参ろうか。そろそろいい時間だ」
そうして私とアダム様は謁見の為、王宮へ移動した。
「王様、ご機嫌麗しゅう存じます。ロンテーヌ領よりジェシカが参上致しました」
一応、第二王子とピンクちゃんが要るので口上を述べカーテシーをする。
部屋のソファーには王様が座っている。1人用ソファーには第二王子がなんだかビクビクしてちょこんと座っている。その後ろにジェミニー様が立ち、グレン様はピンクちゃんの檻の横。私とアダム様は王様の対面のソファーに座った。
「よい。ジェシカ嬢、座ってくれ。ではグレン檻を」
ガシャン。
ほえ~。グレン様!ピンクちゃんとは別の檻が作れるんだ。すごい。
「は~。ジェシカ、ちと状況が変わってしまった。普通にしてくれて構わん。ジェシカ、第二王子、ジョージを知っているな?」
エド様は疲れているようだ。ん?
「ええ。学校のレクリエーションの時にお食事をご一緒しましたね」
「そうだったな。。。ジョージ、このご令嬢は知っているか?」
ビクビクビていた第二王子はビク~ンと背筋を伸ばし私を見て、首を横にめちゃくちゃ振る。
んん?どうゆう事?
私はハテナになっていると、ジェミニー様がなぜか私の隣に座ってきた。
「ジェシー。久しぶりだね。また一段と美しくなって。私のジェシーは困った顔も魅力的だ」
と、満面の笑みで微笑んでいる。
私はとっさにアダム様の方へ寄ってしまう。近い、近い。止めてくれ。今は対応できない。
「ジェミニー殿。ジェシカへは後でお願いします。エド、どうゆう事か?もしや記憶が無いのか?」
アダム様は第二王子の様子をそう言いながら観察している。
ジェミニー様はまだ私の横にニコニコして座っている。ふ~。
「あぁ。ジェミニーが治癒魔法を施したらそこのピンクと出会う前に戻ってしまった。記憶が丸っと失くなっている」
!!!うそ!どうするの?仮にも王子だよね?非常事態だよ!って、出会う前って1年生の頃って事?
「それで肝心の『呪』の文字は消えたのか?」
「あぁ。言動も私が知っているジョージだ。しかし、どうしたものか。。。は~」
エド様はソファーに仰向けに仰け反ってしまった。
「あの、いつの時点に戻っているのでしょう?」
「約2年前だ。学校の入学式の前日に戻っている」
そんな前から2人は出会っていたの?え~。予想外。てか、ピンクちゃんすごいな。あるあるネタなら、入学式の日に校門で、とか?
「しかしエド、これは好機だ。エルメダ様の件もあるし記憶が無いのなら色々と修正できるぞ」
修正って。。。アダム様、言葉を選んで。本人居るよ?
「オーロラ様はやけに大人しいですが、今後はどうなるのでしょう?」
グレン様の檻の中でじっとしているピンクちゃん。目がやさぐれている。逆に怖いんですけど。
「このピンクは、この後薬で眠らせ腹に魔法陣の入れ墨を施す事になっている。しょうもない内容だが、仮にも第二王子を、王族の心を操ったのだからな。罪人だ。魔法で罪を犯した者に施す『魔法封じ』がある。それをする。その後は山奥の修道院へ放り込む」
そんな物あるの?じゃぁ、今後は魔法が使えないって事?
「そうですか。。。話は出来ます?」
「あぁ。しかし、あまりお勧めはせん。何を言っているのか言葉がわからない。『リセット?』だと何度も言って。。。言い飽きたのか今はほれ、そんな感じでだんまりだ」
あ~。リセットですか。本当にかわいそうに。。。リセットボタンはないんだよ。
「ええ。同じ異なる世界の者同士、話せるなんてそうそうありませんからね。話してみたいです」
『そうか。。。』と怪訝な顔をしつつ、エド様はグレン様に合図を送った。グレン様がボソッと呪文を唱える。
「見た目は変わっていないが、会話が出来るようにした。話してもいいぞ」
すると、話が聞こえたピンクちゃんはいきなり立ち上がって話し出す。
「ねぇ、どうなってるの?もういいでしょう?全部話したわ。第二王子もあきらめるから早く家に返して!」
おぉっと。。。色々突っ込みたいけど、マナーはとりあえず置いておいて。
「ねぇ。私はジェシカ。あなたと同じで『日本』の記憶があるの」
ピンクちゃんは泣きながら喚いていたがピタッと止まり、私を上から下まで見た。
「あんた!あの時のモブ!『日本』って言ったわよね?じゃぁ、ここは乙女ゲームだって知ってる?てか、あんたは何役?きっちりシナリオ通りに進まないのよ。どうなってるの?」
「え~っと。まず、私はあなたが言っている乙女ゲーム自体を知らない。だから何役でもないの。あとね、リセットボタンはないわ。みんな生きてるの。現実世界なのよ。現にあなたもオーロラとして男爵家で生を受け、ご飯を食べ、家族がいて、毎日毎年歳を重ねてきたでしょう?ここは似た世界だけどゲームの様な『チート』も『フラグ回収』も『御都合主義』も存在しないの。それって現実では無理があるでしょう?」
「うそよ。。。もう一回やり直せば。大丈夫。今度は第二王子に近づかないから。お願いよ」
ピンクちゃんはわ~んと泣き出した。
「だから無理だって。時間は進むもの。『リターン』も『ループ』もないの。諦めなさい。それより、あなた15で死んだそうね。私は54よ」
「おばさんじゃん!!!おばはん、モブのくせにいい気になるなよ。説教なんて聞きたくないんだよ!早く出して!」
ピンクちゃんは泣き顔が一転、鬼の様な形相に変わって私を罵倒し始めた。
は~。
聞くに耐えないので、グレン様に目配せする。私は無言でソファーに戻った。
静かになった部屋で檻の中のピンクちゃんだけがじたばたと暴れている。
「ジェシカ。少しだけ補足してくれ。何が何だか。。。」
エド様はピンクちゃんについて訳がわからないそうだ。
「あっ!そうでした。先ほどアダム様に説明したのでエド様達も知っていると勘違いしてしまいました」
と、私はアダム様に話した事を再度復唱する。
「それで『乙女ゲーム』とは何だ?」
エド様は呆れながらピンクちゃんを見ている。
「異なる世界に、恋愛小説の様な物語を主人公になって体験できるカラクリ式の器械がありました。物語の中のイベント、わかりやすく言うと学校のレクリエーションや対抗戦などの行事を通じて、主人公は好きな相手と協力して乗り越え、愛を育んでいくんです。ただ、小説と違うのはイベント毎に話の進め方を決められる『選択肢』と言うものがあります。選択する内容次第で2人の未来が変わるんです。結末が違うので、色々な結末を体験したい人ややり直したい人は『リセット』と言って、最初に戻って、再度物語をやり直せる事が出来たのです。オーロラ様が言う結末は『下位貴族の男爵令嬢が王子様と劇的な大恋愛の末、溺愛されて結婚する』って所でしょうか。私はそのゲームを知らないので、一般的な結末はこんな感じです」
「やり直す小説。。。面白いな。それも商品で買う側か?」
エド様はやってみたいのかな?ちょっとワクワクしている。
「はい。残念な事に」
「ジェシー。では、この娘はその『乙女ゲーム』だと思い込んでジョージに近づき仲良くなったと?」
流石にジェミニー様も思う所があるのか、真剣な顔になっている。
「恐らくは。。。現実的に考えれば無理なのは理解できたでしょうが、オーロラ様は『魅了』が使えましたしね、現に王子を操れましたし。ゲームのような展開や結末を望んでいたのでしょう」
「「「。。。」」」
大人達は悲壮な顔になって黙ってしまった。
「ごほん。話は通じると思うので、罪状や諸々を教えてあげて下さいね。15歳で亡くなったそうなので、異なる世界でも学生です。技術者や職人ではないでしょうし、法律や世の中の仕組みもあまり知らないかと。しかし、幾ら何でも話は理解できるでしょうから」
「そうか。利用価値がないのか。。。修道院ではなく罪人らしく牢に入れるか。。。」
エド様はジョージ様を見ながらボソッと呟いた。
怖ぇ~。
「では、終わりのようですし。私は今日役に立ちましたでしょうか?」
「あぁ。ご苦労だった」
と、アダム様の一声で第二王子とピンクちゃんの会は終了した。
。。。予想通りと言えばそうかな。エルから王子との事後報告を聞いていないしな。。。色々ありそうだな。あちらから言って来るまでは傍観しよう。うん。そうしよう。首突っ込むとロクな事にならない予感。
てか、ロダン達が待っている入口までずっと着いて来たキラキラのジェミニー様がちょっとうざい。
私はお礼と学校でマーサのドッキリに会った事を話した。
「ははははは。余程腹に据えかねたのか?マーサ女史もやるな~。今後は本人の確認なしに物事は進めない事だな。そう言えば、エドにも経緯を説明したらちょっと拗ねていたな。『次は自分で見つける』と言っていたよ。でもあの様子じゃ、もう3年程は独身を謳歌しそうだけどな」
アダム様はちょっと困り顔でエド様の事を教えてくれた。
「ご苦労様です。お妃は何れは必要ですしね。エド様の趣味がよろしければいいでしょうが」
「は~。そこなんだ。頭が痛い。。。まぁ、娶る際は審査が必要だからそうそう変な者は選ばないだろうが。。。それよりも例のレポートはもう少し待ってくれ。ゴタゴタを解消してからになるから、夏の休暇あたりに話を一度聞きたいのだが?夏は領へ帰るのか?」
え~。夏休みは遊びたいのに。。。
「ええ、予定では。その話し合いですが、休暇の始めか終わり頃にして下さるとうれしいです」
「そうだな。考慮しよう。では、先程の続きだがこれより謁見がある。王宮へ移動になるがいいか?護衛と侍女はまた入れぬぞ」
私はロダンに目配せし、アダム様に向かって頷く。
「では、参ろうか。そろそろいい時間だ」
そうして私とアダム様は謁見の為、王宮へ移動した。
「王様、ご機嫌麗しゅう存じます。ロンテーヌ領よりジェシカが参上致しました」
一応、第二王子とピンクちゃんが要るので口上を述べカーテシーをする。
部屋のソファーには王様が座っている。1人用ソファーには第二王子がなんだかビクビクしてちょこんと座っている。その後ろにジェミニー様が立ち、グレン様はピンクちゃんの檻の横。私とアダム様は王様の対面のソファーに座った。
「よい。ジェシカ嬢、座ってくれ。ではグレン檻を」
ガシャン。
ほえ~。グレン様!ピンクちゃんとは別の檻が作れるんだ。すごい。
「は~。ジェシカ、ちと状況が変わってしまった。普通にしてくれて構わん。ジェシカ、第二王子、ジョージを知っているな?」
エド様は疲れているようだ。ん?
「ええ。学校のレクリエーションの時にお食事をご一緒しましたね」
「そうだったな。。。ジョージ、このご令嬢は知っているか?」
ビクビクビていた第二王子はビク~ンと背筋を伸ばし私を見て、首を横にめちゃくちゃ振る。
んん?どうゆう事?
私はハテナになっていると、ジェミニー様がなぜか私の隣に座ってきた。
「ジェシー。久しぶりだね。また一段と美しくなって。私のジェシーは困った顔も魅力的だ」
と、満面の笑みで微笑んでいる。
私はとっさにアダム様の方へ寄ってしまう。近い、近い。止めてくれ。今は対応できない。
「ジェミニー殿。ジェシカへは後でお願いします。エド、どうゆう事か?もしや記憶が無いのか?」
アダム様は第二王子の様子をそう言いながら観察している。
ジェミニー様はまだ私の横にニコニコして座っている。ふ~。
「あぁ。ジェミニーが治癒魔法を施したらそこのピンクと出会う前に戻ってしまった。記憶が丸っと失くなっている」
!!!うそ!どうするの?仮にも王子だよね?非常事態だよ!って、出会う前って1年生の頃って事?
「それで肝心の『呪』の文字は消えたのか?」
「あぁ。言動も私が知っているジョージだ。しかし、どうしたものか。。。は~」
エド様はソファーに仰向けに仰け反ってしまった。
「あの、いつの時点に戻っているのでしょう?」
「約2年前だ。学校の入学式の前日に戻っている」
そんな前から2人は出会っていたの?え~。予想外。てか、ピンクちゃんすごいな。あるあるネタなら、入学式の日に校門で、とか?
「しかしエド、これは好機だ。エルメダ様の件もあるし記憶が無いのなら色々と修正できるぞ」
修正って。。。アダム様、言葉を選んで。本人居るよ?
「オーロラ様はやけに大人しいですが、今後はどうなるのでしょう?」
グレン様の檻の中でじっとしているピンクちゃん。目がやさぐれている。逆に怖いんですけど。
「このピンクは、この後薬で眠らせ腹に魔法陣の入れ墨を施す事になっている。しょうもない内容だが、仮にも第二王子を、王族の心を操ったのだからな。罪人だ。魔法で罪を犯した者に施す『魔法封じ』がある。それをする。その後は山奥の修道院へ放り込む」
そんな物あるの?じゃぁ、今後は魔法が使えないって事?
「そうですか。。。話は出来ます?」
「あぁ。しかし、あまりお勧めはせん。何を言っているのか言葉がわからない。『リセット?』だと何度も言って。。。言い飽きたのか今はほれ、そんな感じでだんまりだ」
あ~。リセットですか。本当にかわいそうに。。。リセットボタンはないんだよ。
「ええ。同じ異なる世界の者同士、話せるなんてそうそうありませんからね。話してみたいです」
『そうか。。。』と怪訝な顔をしつつ、エド様はグレン様に合図を送った。グレン様がボソッと呪文を唱える。
「見た目は変わっていないが、会話が出来るようにした。話してもいいぞ」
すると、話が聞こえたピンクちゃんはいきなり立ち上がって話し出す。
「ねぇ、どうなってるの?もういいでしょう?全部話したわ。第二王子もあきらめるから早く家に返して!」
おぉっと。。。色々突っ込みたいけど、マナーはとりあえず置いておいて。
「ねぇ。私はジェシカ。あなたと同じで『日本』の記憶があるの」
ピンクちゃんは泣きながら喚いていたがピタッと止まり、私を上から下まで見た。
「あんた!あの時のモブ!『日本』って言ったわよね?じゃぁ、ここは乙女ゲームだって知ってる?てか、あんたは何役?きっちりシナリオ通りに進まないのよ。どうなってるの?」
「え~っと。まず、私はあなたが言っている乙女ゲーム自体を知らない。だから何役でもないの。あとね、リセットボタンはないわ。みんな生きてるの。現実世界なのよ。現にあなたもオーロラとして男爵家で生を受け、ご飯を食べ、家族がいて、毎日毎年歳を重ねてきたでしょう?ここは似た世界だけどゲームの様な『チート』も『フラグ回収』も『御都合主義』も存在しないの。それって現実では無理があるでしょう?」
「うそよ。。。もう一回やり直せば。大丈夫。今度は第二王子に近づかないから。お願いよ」
ピンクちゃんはわ~んと泣き出した。
「だから無理だって。時間は進むもの。『リターン』も『ループ』もないの。諦めなさい。それより、あなた15で死んだそうね。私は54よ」
「おばさんじゃん!!!おばはん、モブのくせにいい気になるなよ。説教なんて聞きたくないんだよ!早く出して!」
ピンクちゃんは泣き顔が一転、鬼の様な形相に変わって私を罵倒し始めた。
は~。
聞くに耐えないので、グレン様に目配せする。私は無言でソファーに戻った。
静かになった部屋で檻の中のピンクちゃんだけがじたばたと暴れている。
「ジェシカ。少しだけ補足してくれ。何が何だか。。。」
エド様はピンクちゃんについて訳がわからないそうだ。
「あっ!そうでした。先ほどアダム様に説明したのでエド様達も知っていると勘違いしてしまいました」
と、私はアダム様に話した事を再度復唱する。
「それで『乙女ゲーム』とは何だ?」
エド様は呆れながらピンクちゃんを見ている。
「異なる世界に、恋愛小説の様な物語を主人公になって体験できるカラクリ式の器械がありました。物語の中のイベント、わかりやすく言うと学校のレクリエーションや対抗戦などの行事を通じて、主人公は好きな相手と協力して乗り越え、愛を育んでいくんです。ただ、小説と違うのはイベント毎に話の進め方を決められる『選択肢』と言うものがあります。選択する内容次第で2人の未来が変わるんです。結末が違うので、色々な結末を体験したい人ややり直したい人は『リセット』と言って、最初に戻って、再度物語をやり直せる事が出来たのです。オーロラ様が言う結末は『下位貴族の男爵令嬢が王子様と劇的な大恋愛の末、溺愛されて結婚する』って所でしょうか。私はそのゲームを知らないので、一般的な結末はこんな感じです」
「やり直す小説。。。面白いな。それも商品で買う側か?」
エド様はやってみたいのかな?ちょっとワクワクしている。
「はい。残念な事に」
「ジェシー。では、この娘はその『乙女ゲーム』だと思い込んでジョージに近づき仲良くなったと?」
流石にジェミニー様も思う所があるのか、真剣な顔になっている。
「恐らくは。。。現実的に考えれば無理なのは理解できたでしょうが、オーロラ様は『魅了』が使えましたしね、現に王子を操れましたし。ゲームのような展開や結末を望んでいたのでしょう」
「「「。。。」」」
大人達は悲壮な顔になって黙ってしまった。
「ごほん。話は通じると思うので、罪状や諸々を教えてあげて下さいね。15歳で亡くなったそうなので、異なる世界でも学生です。技術者や職人ではないでしょうし、法律や世の中の仕組みもあまり知らないかと。しかし、幾ら何でも話は理解できるでしょうから」
「そうか。利用価値がないのか。。。修道院ではなく罪人らしく牢に入れるか。。。」
エド様はジョージ様を見ながらボソッと呟いた。
怖ぇ~。
「では、終わりのようですし。私は今日役に立ちましたでしょうか?」
「あぁ。ご苦労だった」
と、アダム様の一声で第二王子とピンクちゃんの会は終了した。
。。。予想通りと言えばそうかな。エルから王子との事後報告を聞いていないしな。。。色々ありそうだな。あちらから言って来るまでは傍観しよう。うん。そうしよう。首突っ込むとロクな事にならない予感。
てか、ロダン達が待っている入口までずっと着いて来たキラキラのジェミニー様がちょっとうざい。
46
よろしければお気に入り&感想お願いします!
お気に入りに追加
6,375
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
本日、貴方を愛するのをやめます~王妃と不倫した貴方が悪いのですよ?~
なか
恋愛
私は本日、貴方と離婚します。
愛するのは、終わりだ。
◇◇◇
アーシアの夫––レジェスは王妃の護衛騎士の任についた途端、妻である彼女を冷遇する。
初めは優しくしてくれていた彼の変貌ぶりに、アーシアは戸惑いつつも、再び振り向いてもらうため献身的に尽くした。
しかし、玄関先に置かれていた見知らぬ本に、謎の日本語が書かれているのを見つける。
それを読んだ瞬間、前世の記憶を思い出し……彼女は知った。
この世界が、前世の記憶で読んだ小説であること。
レジェスとの結婚は、彼が愛する王妃と密通を交わすためのものであり……アーシアは王妃暗殺を目論んだ悪女というキャラで、このままでは断罪される宿命にあると。
全てを思い出したアーシアは覚悟を決める。
彼と離婚するため三年間の準備を整えて、断罪の未来から逃れてみせると……
この物語は、彼女の決意から三年が経ち。
離婚する日から始まっていく
戻ってこいと言われても、彼女に戻る気はなかった。
◇◇◇
設定は甘めです。
読んでくださると嬉しいです。

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。
婚約破棄?王子様の婚約者は私ではなく檻の中にいますよ?
荷居人(にいと)
恋愛
「貴様とは婚約破棄だ!」
そうかっこつけ王子に言われたのは私でした。しかし、そう言われるのは想定済み……というより、前世の記憶で知ってましたのですでに婚約者は代えてあります。
「殿下、お言葉ですが、貴方の婚約者は私の妹であって私ではありませんよ?」
「妹……?何を言うかと思えば貴様にいるのは兄ひとりだろう!」
「いいえ?実は父が養女にした妹がいるのです。今は檻の中ですから殿下が知らないのも無理はありません」
「は?」
さあ、初めての感動のご対面の日です。婚約破棄するなら勝手にどうぞ?妹は今日のために頑張ってきましたからね、気持ちが変わるかもしれませんし。
荷居人の婚約破棄シリーズ第八弾!今回もギャグ寄りです。個性な作品を目指して今回も完結向けて頑張ります!
第七弾まで完結済み(番外編は生涯連載中)!荷居人タグで検索!どれも繋がりのない短編集となります。
表紙に特に意味はありません。お疲れの方、猫で癒されてねというだけです。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。