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2章 魔法使いとストッカー
12 マーサの研究
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「実は、この1年の休暇の間に大変な事が起きまして。。。私の事ではないのですが」
私はロンテーヌの問題を宰相様に相談する事にした。今、『檻』の中にいるのは私とアダム様だけだ。私の『檻』の範囲が小さいので、ロダンやケイトは円の外にいる。
「ん?私、アダムにか?それとも。。。宰相に相談か?」
アダム様の勘は鋭いな。。。
「宰相様にです。そこで今日は事のさわりを話しますので、一度持って帰って国の上層部と話をして下さい。それ程なので、何度か会議が必要です」
アダム様はムッツリ顔になった。
「それ程か。。。『魅了』の問題で少し先になるやもしれんぞ?」
「タイミングはお任せします」
『よし、話せ』とアダム様が身構える。私は思い切ってマーサの話を始めた。
「実は、ウチにいるマーサなのですが、生涯研究が先ほど完成しまして。その内容が国、他国も巻き込む程の世界の案件だと確信しています」
「マーサ女史?確か、付与魔法陣研究だったか?」
さっすが~、宰相様。
「ええ。その付与魔法陣は長年行き詰まっていたそうです。しかし、このロンテーヌ領で次の段階へ展開できました。本当に偶然が重なった結果ですが。しかし、その内容が。。。『特定の石に人の魔力が込められ、その石と魔法陣を使って魔力なしでも魔法が使える』です。。魔力量は基礎魔法の中の下ぐらいですが。。。本来は『魔力なしの者でも魔法が使えるように』が前提で開発された物です。しかし。。。ウチの上層部が『武器』に転化されたら大変だと。。。少し様子を見ていました」
「。。。」
アダム様は目を瞑って、私に手で合図する。話を続けろと。
「そこで、お願いなのですが、マーサの研究を開示するなら国で保護して欲しいのです。マーサは研究さえ出来ればいいと言う職人気質です。。。残念ですが、この研究結果はそうも言ってられないかと。。。ロンテーヌ領で秘匿し埋没させる事も考えましたが。。。この研究で貴族云々に関係なく国民が、そして領民の暮らしが豊かになると私は思うのです」
「。。。そうだな。石に込められる魔法量が少ないのが救いか。。。検証は済んでいるのか?」
「はい。。。マーサが1人で出した結論ですが。。。特別に部屋を用意し、研究資料等は領主の部屋で管理しています。他には漏れていません。ウチでも領の上層部だけの数人です。あと、肝心の石ですが西のロゼ領とカデナ領の境、大岩の近くの洞窟で見つけました。ウチの影からの情報です。我が国ではここだけだそうです」
「そこまで。。。そこにしかないとなると数も限られるのか。。。どうしたものか。。。研究レポートはあるのか?」
私は一旦『檻』から出て、ロダンからレポートを持け取る。
「こちらです。くれぐれもよろしくお願いしますね」
ふ~と一息吐いて、ちょっと休憩する。マーサの今後を考える。。。せっかく大喜びで研究が完成したのに。。。
「マーサ女史はこの事を?」
「いえ。。。本人は知りません。変な心労をかけたくなくて」
「そうか」
アダム様と私はテラスから見える庭を眺めている。穏やかな静かな時間が2人の間に流れる。
「話は理解した。一旦、研究レポートは私1人で精査してみるよ。この事でジェシカの希望はあるか?または今後の展望などは?」
「はい。恐れ多い事ですが。。。一つ提案はあります」
私は誰にも言っていないがマーサの事で考えていた事がある。ロダンをチラッとみる。相変わらず執事然と前を向いて無表情。
「言ってみろ」
「はい。これは誰にも言っていません。アダム様だからこそ言いますね。お願いしますよ。もし将来、我が国がこの研究を便利な道具を作る『魔道具』の方へ押し進めるのなら、マーサは発案者として有名になる一方で大変な事にもなると思うんです。それこそ歴史に名を残すでしょう?マーサ自身は子爵令嬢です。しかも、過去伯爵家に嫁いで離縁もしています。我が領の領民として今は過ごしていますが。。。現在の兄、ロンテーヌでは後ろ盾としては心許ないのが現状です。そこで、私の考えなのですが、王と再婚させてはいかがでしょうか?」
「はっ?」
私の提案にアダム様の目が点になった。ぷぷぷ。
「現在、王は離縁して独身です。いつまでも王妃の席が空いているのも良くないでしょう?多分、色々と話が来ているのではないでしょうか?そこで私は閃いたのです。歴史的な発明をした聡明なマーサなら王妃の位に相応しいのでは?と。マーサの事情をご存知かどうか知りませんが、前の旦那様とはマーサは死別した上に子がおりません。恐らくですが子が出来にくいのでしょうね。はっきりとはわかりませんが。。。ですので、今マーサと再婚しても後継ぎ争いにはなりません。しかも子爵位。派閥もクソもありませんしね。万一、王族に嫁ぐに当たって子爵位が低いのであれば、誰かの養子になった上で嫁いでもいいでしょう。その辺はどうにでもなるでしょう?」
「ジェシカ。。。そこまで読んでいたのか?ははははは。私の出番がないではないか」
「私は考えているだけで、実際は権力をお持ちのアダム様がする事ですよ。いかがですか?もしの話ですが」
「そうだな。。。まずはこの研究をどうするかだな。その後、マーサ女史の身柄の保護だ。。。しかし、エドとマーサか。。。ま~、マーサ女史は美人だし性格も良いのだろうが。。。権力や財力を持った途端、性格が変貌する事は多々あるが?大丈夫か?」
「大丈夫ですよ。マーサなら。国の事なので慎重なのはわかります。それなら、一度お茶会に呼びましょうか?またはエド様との謁見時に付き添いをさせましょうか?いくらでも本人を見る機会は作れますよ。マーサ自身の来歴は影に調べさせればいいでしょうし。ただ、心配なのはマーサ自身の好みですね。好きになるのかどうか。。。」
「そうだな。。。あのエドだぞ?先のケリー様の件で、政略結婚に懲りて再婚はいらんと言っておったしな~。いやしかし、この件で割り切って夫婦をしてもいいのか。まぁ好き嫌いの年でもないしな~」
『う~ん』と、おっさんの結婚を考えるおっさんと少女。でも、やっぱり結婚って幾つになっても好きな人としたいよね?女心としては。
「まぁ、結婚云々は後だな。まず、この事案を持って帰る。今後、研究はするなよ。あと、資料は領主の部屋で保管を続けてくれ」
「はい。研究は終えています。部屋も跡形なく改装済みです」
「そうか。。。この度のロンテーヌの忠誠、この宰相アダムがしかと受け取った。後は任せてくれ」
「よろしくお願いします」
私は立ち上がり最敬礼をする。
「よい。では、近いうちに招待状を出す。まずは、エドへの手紙を忘れるなよ」
「はい。わかってますよ。今日出します。。。あと、マーサの結婚話は内密に。もしそうなったらアダム様が考えた事にして下さいね。本当に領の誰にも言っていないので。。。後でめちゃくちゃ怒られてしまいます。マーサにも」
私はロダンを見てアダム様に目配せする。
「ははは。ロダン参謀にも言ってないのか?これは良い弱みを握ったな~」
と、アダム様はニヤリ。
「。。。これで勝ったと思わないで下さいね。ふん」
「ははははは。勝ったとか。。。では、またな」
私は『檻』を解錠した。ロダンは何か言いたそうだったけど、アダム様を玄関までお見送りする。
「アダム様、長々とお話しにお付き合い下さりありがとうございました。では、またお会いしましょう。本日はありがとうございました」
「ジェシカ嬢。元気な顔を見られて安心したよ。学校の方もがんばりたまえ。では、失礼する」
私達はエントランスでお別れし、アダム様の馬車を見送った。
「お嬢様。。。お話はしませんが、一つだけ」
ロダンがスススッと私の後ろに立つ。小さな声で耳打ちした。
「私は読唇術が使えます」
バッと振り返った私を上から見下ろすロダン。
怖い。
「「。。。。。」」
2人は無言で見つめ合う。
怖い。
私はロンテーヌの問題を宰相様に相談する事にした。今、『檻』の中にいるのは私とアダム様だけだ。私の『檻』の範囲が小さいので、ロダンやケイトは円の外にいる。
「ん?私、アダムにか?それとも。。。宰相に相談か?」
アダム様の勘は鋭いな。。。
「宰相様にです。そこで今日は事のさわりを話しますので、一度持って帰って国の上層部と話をして下さい。それ程なので、何度か会議が必要です」
アダム様はムッツリ顔になった。
「それ程か。。。『魅了』の問題で少し先になるやもしれんぞ?」
「タイミングはお任せします」
『よし、話せ』とアダム様が身構える。私は思い切ってマーサの話を始めた。
「実は、ウチにいるマーサなのですが、生涯研究が先ほど完成しまして。その内容が国、他国も巻き込む程の世界の案件だと確信しています」
「マーサ女史?確か、付与魔法陣研究だったか?」
さっすが~、宰相様。
「ええ。その付与魔法陣は長年行き詰まっていたそうです。しかし、このロンテーヌ領で次の段階へ展開できました。本当に偶然が重なった結果ですが。しかし、その内容が。。。『特定の石に人の魔力が込められ、その石と魔法陣を使って魔力なしでも魔法が使える』です。。魔力量は基礎魔法の中の下ぐらいですが。。。本来は『魔力なしの者でも魔法が使えるように』が前提で開発された物です。しかし。。。ウチの上層部が『武器』に転化されたら大変だと。。。少し様子を見ていました」
「。。。」
アダム様は目を瞑って、私に手で合図する。話を続けろと。
「そこで、お願いなのですが、マーサの研究を開示するなら国で保護して欲しいのです。マーサは研究さえ出来ればいいと言う職人気質です。。。残念ですが、この研究結果はそうも言ってられないかと。。。ロンテーヌ領で秘匿し埋没させる事も考えましたが。。。この研究で貴族云々に関係なく国民が、そして領民の暮らしが豊かになると私は思うのです」
「。。。そうだな。石に込められる魔法量が少ないのが救いか。。。検証は済んでいるのか?」
「はい。。。マーサが1人で出した結論ですが。。。特別に部屋を用意し、研究資料等は領主の部屋で管理しています。他には漏れていません。ウチでも領の上層部だけの数人です。あと、肝心の石ですが西のロゼ領とカデナ領の境、大岩の近くの洞窟で見つけました。ウチの影からの情報です。我が国ではここだけだそうです」
「そこまで。。。そこにしかないとなると数も限られるのか。。。どうしたものか。。。研究レポートはあるのか?」
私は一旦『檻』から出て、ロダンからレポートを持け取る。
「こちらです。くれぐれもよろしくお願いしますね」
ふ~と一息吐いて、ちょっと休憩する。マーサの今後を考える。。。せっかく大喜びで研究が完成したのに。。。
「マーサ女史はこの事を?」
「いえ。。。本人は知りません。変な心労をかけたくなくて」
「そうか」
アダム様と私はテラスから見える庭を眺めている。穏やかな静かな時間が2人の間に流れる。
「話は理解した。一旦、研究レポートは私1人で精査してみるよ。この事でジェシカの希望はあるか?または今後の展望などは?」
「はい。恐れ多い事ですが。。。一つ提案はあります」
私は誰にも言っていないがマーサの事で考えていた事がある。ロダンをチラッとみる。相変わらず執事然と前を向いて無表情。
「言ってみろ」
「はい。これは誰にも言っていません。アダム様だからこそ言いますね。お願いしますよ。もし将来、我が国がこの研究を便利な道具を作る『魔道具』の方へ押し進めるのなら、マーサは発案者として有名になる一方で大変な事にもなると思うんです。それこそ歴史に名を残すでしょう?マーサ自身は子爵令嬢です。しかも、過去伯爵家に嫁いで離縁もしています。我が領の領民として今は過ごしていますが。。。現在の兄、ロンテーヌでは後ろ盾としては心許ないのが現状です。そこで、私の考えなのですが、王と再婚させてはいかがでしょうか?」
「はっ?」
私の提案にアダム様の目が点になった。ぷぷぷ。
「現在、王は離縁して独身です。いつまでも王妃の席が空いているのも良くないでしょう?多分、色々と話が来ているのではないでしょうか?そこで私は閃いたのです。歴史的な発明をした聡明なマーサなら王妃の位に相応しいのでは?と。マーサの事情をご存知かどうか知りませんが、前の旦那様とはマーサは死別した上に子がおりません。恐らくですが子が出来にくいのでしょうね。はっきりとはわかりませんが。。。ですので、今マーサと再婚しても後継ぎ争いにはなりません。しかも子爵位。派閥もクソもありませんしね。万一、王族に嫁ぐに当たって子爵位が低いのであれば、誰かの養子になった上で嫁いでもいいでしょう。その辺はどうにでもなるでしょう?」
「ジェシカ。。。そこまで読んでいたのか?ははははは。私の出番がないではないか」
「私は考えているだけで、実際は権力をお持ちのアダム様がする事ですよ。いかがですか?もしの話ですが」
「そうだな。。。まずはこの研究をどうするかだな。その後、マーサ女史の身柄の保護だ。。。しかし、エドとマーサか。。。ま~、マーサ女史は美人だし性格も良いのだろうが。。。権力や財力を持った途端、性格が変貌する事は多々あるが?大丈夫か?」
「大丈夫ですよ。マーサなら。国の事なので慎重なのはわかります。それなら、一度お茶会に呼びましょうか?またはエド様との謁見時に付き添いをさせましょうか?いくらでも本人を見る機会は作れますよ。マーサ自身の来歴は影に調べさせればいいでしょうし。ただ、心配なのはマーサ自身の好みですね。好きになるのかどうか。。。」
「そうだな。。。あのエドだぞ?先のケリー様の件で、政略結婚に懲りて再婚はいらんと言っておったしな~。いやしかし、この件で割り切って夫婦をしてもいいのか。まぁ好き嫌いの年でもないしな~」
『う~ん』と、おっさんの結婚を考えるおっさんと少女。でも、やっぱり結婚って幾つになっても好きな人としたいよね?女心としては。
「まぁ、結婚云々は後だな。まず、この事案を持って帰る。今後、研究はするなよ。あと、資料は領主の部屋で保管を続けてくれ」
「はい。研究は終えています。部屋も跡形なく改装済みです」
「そうか。。。この度のロンテーヌの忠誠、この宰相アダムがしかと受け取った。後は任せてくれ」
「よろしくお願いします」
私は立ち上がり最敬礼をする。
「よい。では、近いうちに招待状を出す。まずは、エドへの手紙を忘れるなよ」
「はい。わかってますよ。今日出します。。。あと、マーサの結婚話は内密に。もしそうなったらアダム様が考えた事にして下さいね。本当に領の誰にも言っていないので。。。後でめちゃくちゃ怒られてしまいます。マーサにも」
私はロダンを見てアダム様に目配せする。
「ははは。ロダン参謀にも言ってないのか?これは良い弱みを握ったな~」
と、アダム様はニヤリ。
「。。。これで勝ったと思わないで下さいね。ふん」
「ははははは。勝ったとか。。。では、またな」
私は『檻』を解錠した。ロダンは何か言いたそうだったけど、アダム様を玄関までお見送りする。
「アダム様、長々とお話しにお付き合い下さりありがとうございました。では、またお会いしましょう。本日はありがとうございました」
「ジェシカ嬢。元気な顔を見られて安心したよ。学校の方もがんばりたまえ。では、失礼する」
私達はエントランスでお別れし、アダム様の馬車を見送った。
「お嬢様。。。お話はしませんが、一つだけ」
ロダンがスススッと私の後ろに立つ。小さな声で耳打ちした。
「私は読唇術が使えます」
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