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2章 魔法使いとストッカー
04 答えあわせ
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「ジェシー様。1日目お疲れ様でした」
ニコニコユーリが馬車で待っていた。
「ええ。今日はオリエンテーションだから。疲れはないわ。でもありがとう」
私達は馬車に乗り込み帰路へつく。
「ロッシーニ、早速だけど、第二王子について教えてくれる?」
「はい。朝の件ですよね?第二王子は文芸科に在籍しています。我々の学年は殿下の影響か、文芸科の生徒が例年より多数います。ほとんどが女性ですが。。。その中に、オーロラ・ボード男爵令嬢もいます」
「へ~。王族が文芸科?男性でも珍しいのではない?」
「そうですね。。。成績についてはあまり上位で見かけた事はございません。殿下はバイオリンがお得意でして、それででしょう」
「ふ~ん。あのオーロラ様はクラスが一緒で仲良くなったと?」
「そのようです。彼女はピアノを専攻しています。あくまで、噂ですが。。。恋仲との噂があります。2学年時の対抗戦で共演されたのがきっかけだとか。それから、2人で居る所をよく見かけます。しかし、王族側は殿下の成人の義の際に、婚約者候補の方を発表しました。その方がエルメダ・ロスト公爵令嬢です」
「そう。エルメダ様は殿下がお好きじゃないみたいだったけど。。。って、私の勘よ」
ロッシーニは苦虫を潰した顔になる。
「。。。お察しの通り政略的な関係かと。加えて、まだ婚約者候補ですので。。。エルメダ様は殿下と違い大変優秀です。学年は違いますが、特進科へ進まれた21領主のご令嬢として有名です。そうですね、例えるならマーサのような感じでしょうか。エルメダ様は研究者気質で、砂漠の緑化について勉強をされるそうです」
「そうなんだ。それならばなぜ殿下と?公爵ってだけの理由じゃないよね?」
「はい。私が父から聞いた話では、現在、先の粛清で王族領が事実上なくなりました。次代の王以外の王族が降下して治める土地がないのです。もちろん王都は例外ですが。。。肝心のご本人は芸に長けていても、頭脳が乏しい。それでは次代の王の補佐も難しい。そこで、ロスト公爵家です。こちらは女性ばかりで婿が必要なんです。幸い長女のエルメダ様は頭脳明晰です。候補と言われていますが、事実上はほぼ決定しています。と言う感じですね」
「全くの政略ね。それならば、殿下は恋の盲目になっているだけ?どうするのかしら?あんなんじゃぁ、エルメダ様も結婚したくないでしょうに。。。ロスト領領主様もお怒りなんじゃない?」
「お嬢様!あんなのではありません。言葉には気をつけて下さい。そして皆が心の中で同じ事を思っています。ジェシーお嬢様も心に秘めて下さい。おっしゃる通り、ロスト領領主様にもお話は伝わっているでしょう。。。しかし私は管轄外です」
ロッシーニはプリプリ怒っているが同じ事じゃん。あんたも『同じ事を思ってる』って言っちゃってるし。
「はいはい。わかりました」
それからはニックの登校初日について話を聞いた。新しいクラスで隣の席になった子と友達になったそうだ。とてもうれしそう。よかった。
しばらくして屋敷へ到着した。馬車は私達を玄関前で下ろし、そのままその馬車でミーナは自宅へ帰って行った。
制服から簡単なワンピースに着替えた私はロダンに話しかける。
「ロダン、相談があるの。2人だけで」
「何事でしょう?」
ロダンはどう言った話か探ってくる。
「国に関わる系?」
「わかりました。では、ご主人様の執務室へ行きましょう」
ロダンはお兄様とイーグルにも話を通すみたい。。。まっ、いいけど。結局ロダンが報告するもんね。
私とロダンは執務室へ向かう。部屋の中には、お兄様、イーグル、クリス、ミランがいた。
「ご主人様、お嬢様から秘密のお話があるそうです。申し訳ございませんが、クリス殿とミランは退出を」
ロダンは一礼して2人を下がらせた。
「どうした?ジェシー?ちょうど一息つきたかったんだ。助かったよ。ふ~。。。学校は上手く行きそうか?」
私とお兄様がソファーに座り、イーグルとロダンは椅子の側に立つ。
「ええ。初日からお友達がたくさんできました。お兄様、お忙しいのに、お時間頂いて申し訳ございません。早速ですがよろしいでしょうか?皆は第二王子様の学校での女性関係はご存知ですか?」
みんなは顔を合わせ頷く。
「そう。。。有名なのね。それで、今日、第二王子様とオーロラ男爵令嬢とエルメダ公爵令嬢の一悶着を見学してきたの」
「あはは、見学って。まだ、色々やってるのか?俺がいた時も、廊下や裏庭、教室などでちょっとした騒ぎを起こしていたな」
お兄様は懐かしそうに学校を思い出している。
「それでね、ちょっと思う事があって、『眼』を発動したらオーロラ様が特化を持っていたわ。『魅了』よ。ちょっときな臭くない?」
3人はニコニコ顔が反転。急に黙り込んで考えている。みんな黙ったままなので私は話を続ける。
「たまたまね、話を聞いていたら、ちょっとぶつかっただけで、あんな大げさに第二王子様がエルメダ様を糾弾するのはおかしいと思ったの。確かにオーロラ様が泣いて煽っていたのもあるけど。。。仮にも王子でしょう?それで試しに『眼』を発動させて、周囲を観察してみたのよ。そしたら、当事者、オーロラ様の頭に『魅了』と書いてあったの。しかもね、野次馬たち、他の貴族もオーロラ様に対して嫌悪感と言うか、貴族としての振る舞いに何も触れないのよ。何て言うか容認している?みたいな。こんな事ってある?他人事だとしても、彼女は男爵令嬢よ」
「まさか!!!ジェシー、その『魅了』とやらを模写したのか?」
お兄様はハッと考えを止め、おどろいた顔で聞いてくる。
「いえ。その時は発動はされていなかったわ」
「お嬢様。男爵令嬢は発動されていなかったのですね。。。確か、お二人が仲良くなったのは1年半前と報告を受けています。『魅了』と言う特化の内容によりますが。。。少し危険ですね」
ロダンは険しい顔になる。
「そうなのよ。エド様は『眼』を持ってるけど、男爵令嬢でしょう?成人の儀の後に謁見はしていないはずだから知らないんじゃない?ましてエド様本人が学校へ偵察に行かないでしょうし」
「そうだな。。。宰相様にチクってみるか?でもな~。第二王子様だろ?旨味がないな。我が領は王族派でも反王族派でもないからなぁ。。。」
「お兄様。。。旨味って。なんだか違う人みたい。ふふふ」
「俺も、ちっとは成長してるんだよ。イーグル、お前ならこの情報はどこに売る?」
イーグルは少し考えてからお兄様に賛同した。
「私も宰相様ですね。理由はお嬢様の『眼』でしか確認できていないからです。他領では売る為の信用が得られません」
ロダンも頷いている。
「直接、エド様に売るって言うか、教える事はしないの?」
3人は呆れ顔で私を見る。
「王族とは関わりたくない。それこそ王族派に間違われる。てか、そうしたら、お前が王様に報告しに行く事になるんだぞ?まだ会いたくないだろ?」
あ~。そうだな。。。学校が落ち着くまでは会いたくないな。王宮には第一王子様もいるしね。
「そうね。この件はお兄様に任せるわ」
私はスッキリしたので紅茶を飲む。ついでにお菓子も。
「おいおい、呑気にお菓子なんか食ってる場合じゃないぞ。ジェシーが宰相様に報告しろよ。お隣だしな。お茶に招くといい」
お兄様はニヤリと笑う。絶対、めんどくさいんだ。。。ずるい。
「え~。領主として成長したって言った所じゃない?」
「でもな~、ジェシーと宰相様は友人なんだろう?我々、ロンテーヌが接触しても自然に見える。その方がいい」
。。。何かずるいな。は~、しょうがない。
「わかりました~」
ロダンも頷いてニッコリしてくれた。私にはロダンが居るしどうにかなるか。よし。
「では、宰相様もお忙しでしょうから、時間を取って来週末の8日後にお茶にお招きします。理由は、王都へ来たご挨拶って事で。お兄様よろしいですね?ロダン、手紙をお願いね」
ロダンは『かしこまりました』と一礼する。
「それにしても『魅了』か。。。どんな特化なのか。。。魅力的に見せる?好きにさせる?感情をコントロールできる?それは持続するのか?感情は蓄積していくのか?」
お兄様は考えを声に出している。恐らくみんなの意見が欲しいのだろう。
「そうですね。心を操るとなると厄介です。しかし、今の所、標的が第二王子様で良かったですよ。。。1年半?経っても学校でのスキャンダルで止まっていますからね。外聞は悪いですが」
イーグルはニヤッとする。
「そうですね。。。ロスト領はどう出るか。。。お嬢様?エルメダ様はどのような感じでしたか?」
ロダンはエルメダ様が気になるのかな?
「う~ん。あくまで私の印象よ。好きではないわね、多分。ご自身でも王子とオーロラ様の事は興味がないと言っていたわ」
私はあのバトルの会話を思い出す。
「へぇ~、興味がないですか。。。公爵家からは王族にお断りができませんし、まだ、候補ですからね。強くも出られないのでしょうね。どのような契約をされているのか。。。しかし王も人が悪い」
ロダンは『けっ』とした顔をした。。。エド様、相当ロダンに嫌われてるよ。。。
「ま~、この件は宰相様に丸投げって事で。『魅了』を知った以上報告はしよう。中々、癖のある魔法だろうし。一応、国に忠誠心を見せて損はない」
お兄様のこの一言で解散となった。みんなはまだ思う事があるんだろうけど、直接はロンテーヌ領には関係ないしね。
私は8日後のお茶会をケイトに伝え、セッティングを相談する。エリは、春の暖かい日差しを感じながら、テラスはどうかと提案してくる。相手はおじさんだけど、ケイトもエリもお茶会を企画するのが楽しいようだ。それからしばらくはお茶会の話で持ちきりになった。
アダム様ハゲてないかな?
ニコニコユーリが馬車で待っていた。
「ええ。今日はオリエンテーションだから。疲れはないわ。でもありがとう」
私達は馬車に乗り込み帰路へつく。
「ロッシーニ、早速だけど、第二王子について教えてくれる?」
「はい。朝の件ですよね?第二王子は文芸科に在籍しています。我々の学年は殿下の影響か、文芸科の生徒が例年より多数います。ほとんどが女性ですが。。。その中に、オーロラ・ボード男爵令嬢もいます」
「へ~。王族が文芸科?男性でも珍しいのではない?」
「そうですね。。。成績についてはあまり上位で見かけた事はございません。殿下はバイオリンがお得意でして、それででしょう」
「ふ~ん。あのオーロラ様はクラスが一緒で仲良くなったと?」
「そのようです。彼女はピアノを専攻しています。あくまで、噂ですが。。。恋仲との噂があります。2学年時の対抗戦で共演されたのがきっかけだとか。それから、2人で居る所をよく見かけます。しかし、王族側は殿下の成人の義の際に、婚約者候補の方を発表しました。その方がエルメダ・ロスト公爵令嬢です」
「そう。エルメダ様は殿下がお好きじゃないみたいだったけど。。。って、私の勘よ」
ロッシーニは苦虫を潰した顔になる。
「。。。お察しの通り政略的な関係かと。加えて、まだ婚約者候補ですので。。。エルメダ様は殿下と違い大変優秀です。学年は違いますが、特進科へ進まれた21領主のご令嬢として有名です。そうですね、例えるならマーサのような感じでしょうか。エルメダ様は研究者気質で、砂漠の緑化について勉強をされるそうです」
「そうなんだ。それならばなぜ殿下と?公爵ってだけの理由じゃないよね?」
「はい。私が父から聞いた話では、現在、先の粛清で王族領が事実上なくなりました。次代の王以外の王族が降下して治める土地がないのです。もちろん王都は例外ですが。。。肝心のご本人は芸に長けていても、頭脳が乏しい。それでは次代の王の補佐も難しい。そこで、ロスト公爵家です。こちらは女性ばかりで婿が必要なんです。幸い長女のエルメダ様は頭脳明晰です。候補と言われていますが、事実上はほぼ決定しています。と言う感じですね」
「全くの政略ね。それならば、殿下は恋の盲目になっているだけ?どうするのかしら?あんなんじゃぁ、エルメダ様も結婚したくないでしょうに。。。ロスト領領主様もお怒りなんじゃない?」
「お嬢様!あんなのではありません。言葉には気をつけて下さい。そして皆が心の中で同じ事を思っています。ジェシーお嬢様も心に秘めて下さい。おっしゃる通り、ロスト領領主様にもお話は伝わっているでしょう。。。しかし私は管轄外です」
ロッシーニはプリプリ怒っているが同じ事じゃん。あんたも『同じ事を思ってる』って言っちゃってるし。
「はいはい。わかりました」
それからはニックの登校初日について話を聞いた。新しいクラスで隣の席になった子と友達になったそうだ。とてもうれしそう。よかった。
しばらくして屋敷へ到着した。馬車は私達を玄関前で下ろし、そのままその馬車でミーナは自宅へ帰って行った。
制服から簡単なワンピースに着替えた私はロダンに話しかける。
「ロダン、相談があるの。2人だけで」
「何事でしょう?」
ロダンはどう言った話か探ってくる。
「国に関わる系?」
「わかりました。では、ご主人様の執務室へ行きましょう」
ロダンはお兄様とイーグルにも話を通すみたい。。。まっ、いいけど。結局ロダンが報告するもんね。
私とロダンは執務室へ向かう。部屋の中には、お兄様、イーグル、クリス、ミランがいた。
「ご主人様、お嬢様から秘密のお話があるそうです。申し訳ございませんが、クリス殿とミランは退出を」
ロダンは一礼して2人を下がらせた。
「どうした?ジェシー?ちょうど一息つきたかったんだ。助かったよ。ふ~。。。学校は上手く行きそうか?」
私とお兄様がソファーに座り、イーグルとロダンは椅子の側に立つ。
「ええ。初日からお友達がたくさんできました。お兄様、お忙しいのに、お時間頂いて申し訳ございません。早速ですがよろしいでしょうか?皆は第二王子様の学校での女性関係はご存知ですか?」
みんなは顔を合わせ頷く。
「そう。。。有名なのね。それで、今日、第二王子様とオーロラ男爵令嬢とエルメダ公爵令嬢の一悶着を見学してきたの」
「あはは、見学って。まだ、色々やってるのか?俺がいた時も、廊下や裏庭、教室などでちょっとした騒ぎを起こしていたな」
お兄様は懐かしそうに学校を思い出している。
「それでね、ちょっと思う事があって、『眼』を発動したらオーロラ様が特化を持っていたわ。『魅了』よ。ちょっときな臭くない?」
3人はニコニコ顔が反転。急に黙り込んで考えている。みんな黙ったままなので私は話を続ける。
「たまたまね、話を聞いていたら、ちょっとぶつかっただけで、あんな大げさに第二王子様がエルメダ様を糾弾するのはおかしいと思ったの。確かにオーロラ様が泣いて煽っていたのもあるけど。。。仮にも王子でしょう?それで試しに『眼』を発動させて、周囲を観察してみたのよ。そしたら、当事者、オーロラ様の頭に『魅了』と書いてあったの。しかもね、野次馬たち、他の貴族もオーロラ様に対して嫌悪感と言うか、貴族としての振る舞いに何も触れないのよ。何て言うか容認している?みたいな。こんな事ってある?他人事だとしても、彼女は男爵令嬢よ」
「まさか!!!ジェシー、その『魅了』とやらを模写したのか?」
お兄様はハッと考えを止め、おどろいた顔で聞いてくる。
「いえ。その時は発動はされていなかったわ」
「お嬢様。男爵令嬢は発動されていなかったのですね。。。確か、お二人が仲良くなったのは1年半前と報告を受けています。『魅了』と言う特化の内容によりますが。。。少し危険ですね」
ロダンは険しい顔になる。
「そうなのよ。エド様は『眼』を持ってるけど、男爵令嬢でしょう?成人の儀の後に謁見はしていないはずだから知らないんじゃない?ましてエド様本人が学校へ偵察に行かないでしょうし」
「そうだな。。。宰相様にチクってみるか?でもな~。第二王子様だろ?旨味がないな。我が領は王族派でも反王族派でもないからなぁ。。。」
「お兄様。。。旨味って。なんだか違う人みたい。ふふふ」
「俺も、ちっとは成長してるんだよ。イーグル、お前ならこの情報はどこに売る?」
イーグルは少し考えてからお兄様に賛同した。
「私も宰相様ですね。理由はお嬢様の『眼』でしか確認できていないからです。他領では売る為の信用が得られません」
ロダンも頷いている。
「直接、エド様に売るって言うか、教える事はしないの?」
3人は呆れ顔で私を見る。
「王族とは関わりたくない。それこそ王族派に間違われる。てか、そうしたら、お前が王様に報告しに行く事になるんだぞ?まだ会いたくないだろ?」
あ~。そうだな。。。学校が落ち着くまでは会いたくないな。王宮には第一王子様もいるしね。
「そうね。この件はお兄様に任せるわ」
私はスッキリしたので紅茶を飲む。ついでにお菓子も。
「おいおい、呑気にお菓子なんか食ってる場合じゃないぞ。ジェシーが宰相様に報告しろよ。お隣だしな。お茶に招くといい」
お兄様はニヤリと笑う。絶対、めんどくさいんだ。。。ずるい。
「え~。領主として成長したって言った所じゃない?」
「でもな~、ジェシーと宰相様は友人なんだろう?我々、ロンテーヌが接触しても自然に見える。その方がいい」
。。。何かずるいな。は~、しょうがない。
「わかりました~」
ロダンも頷いてニッコリしてくれた。私にはロダンが居るしどうにかなるか。よし。
「では、宰相様もお忙しでしょうから、時間を取って来週末の8日後にお茶にお招きします。理由は、王都へ来たご挨拶って事で。お兄様よろしいですね?ロダン、手紙をお願いね」
ロダンは『かしこまりました』と一礼する。
「それにしても『魅了』か。。。どんな特化なのか。。。魅力的に見せる?好きにさせる?感情をコントロールできる?それは持続するのか?感情は蓄積していくのか?」
お兄様は考えを声に出している。恐らくみんなの意見が欲しいのだろう。
「そうですね。心を操るとなると厄介です。しかし、今の所、標的が第二王子様で良かったですよ。。。1年半?経っても学校でのスキャンダルで止まっていますからね。外聞は悪いですが」
イーグルはニヤッとする。
「そうですね。。。ロスト領はどう出るか。。。お嬢様?エルメダ様はどのような感じでしたか?」
ロダンはエルメダ様が気になるのかな?
「う~ん。あくまで私の印象よ。好きではないわね、多分。ご自身でも王子とオーロラ様の事は興味がないと言っていたわ」
私はあのバトルの会話を思い出す。
「へぇ~、興味がないですか。。。公爵家からは王族にお断りができませんし、まだ、候補ですからね。強くも出られないのでしょうね。どのような契約をされているのか。。。しかし王も人が悪い」
ロダンは『けっ』とした顔をした。。。エド様、相当ロダンに嫌われてるよ。。。
「ま~、この件は宰相様に丸投げって事で。『魅了』を知った以上報告はしよう。中々、癖のある魔法だろうし。一応、国に忠誠心を見せて損はない」
お兄様のこの一言で解散となった。みんなはまだ思う事があるんだろうけど、直接はロンテーヌ領には関係ないしね。
私は8日後のお茶会をケイトに伝え、セッティングを相談する。エリは、春の暖かい日差しを感じながら、テラスはどうかと提案してくる。相手はおじさんだけど、ケイトもエリもお茶会を企画するのが楽しいようだ。それからしばらくはお茶会の話で持ちきりになった。
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