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1章 ロンテーヌ兄妹
79 それぞれの恋愛事情
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「ジェシカ、異なる世界では離婚に関してどのような法律がある?何か思い当たる事はないか?」
「そうですね。。。離婚はした事がないので、あまり詳しくはないのですが。。。婚前契約書みたいなのはないのでしょうか?万一、離婚した場合、これはこうする、あれはあーする、みたいな」
アダム様はう~んと考え、
「ない。結婚するのに、離婚を前提とした契約など結ばない。。。婚前契約書とは何だ?」
「はい。異なる世界では、離婚率が恐らくこちらよりは高いので、離婚した場合の子供の親権や財産の分割方法、年金の受取額の取決めなどなど、内容は様々ですが、資産が多い人ほど結婚前に結んでいましたね。離婚で双方が損をしないように。あとは、先立つモノがないから離婚ができないと言う人をなくす為でしょうか。。。すみません。あまり詳しくは。。。しかし、不貞行為や暴力など、離婚をする理由が相手方にある場合は、相手方の状況が不利になる場合がありましたね」
「離婚条件か。。。今回は王妃様が不利になるような理由はないのか?」
グレン様がエド様に確認する。
「。。。あるにはあるが。。。上位貴族では有って無いようなモノだしな。。。」
???なんだろう?
「愛人か。。。一度、王妃様の身辺と財務履歴を調べてみる」
アダム様はそこから切り崩すようだ。
「エド様は、なぜ離婚に踏み切ったのですか?フェルミーナ様の事だけじゃないですよね?」
「あぁ。。。もう10年程あいつを抱いていない。それぞれが夫婦を演じていた。愛人がいる事がわかってからは。。。妻として女性としても見れなくなった。しかし、『王妃』と言う責務を果たしているとそこは割り切っていたのだが。。。今回のあの審議の場での態度で見せかけのハリボテだったのだと感じたのだ。。。かすかに残っていた情もなくなってしまったんだ」
エド様は『ふー』と息を吐くと仰向けに仰け反った。
「叩けば埃が出るかもしれませんね。。。それに期待しましょう」
王子は自分の母親なのに、まるで他人のような口ぶりでひょうひょうと話す。
ちょっと引くな。。。王族ってこんな感じなの?それともこの親子関係だけ?
「もし、埃が出ればどのような事に?」
「そうだな、罪の種類にもよるが、今現状では『愛人』問題なので、不貞を理由に離縁する。そうしたら、実家に返すか修道院へ行かせるか。。。」
。。。みんな沈黙になってしまった。
修道院って。。。今更熟女にはキツくない?そんな事をしても罰にならないと思うけど。
「あの。。。」
「なんだ!」
「こちらの常識がわからないので、おかしかったら無視して下さいね。あくまで、私個人の意見ですよ。異なる世界とかもあまり関係ないのですが。。。」
「いい。言ってみろ」
「はい。その愛人とは『王妃』だから続いている関係ですか?それとも『ケリー様』ご自身を愛していらっしゃるのでしょうか?」
この問題は重要だ。その選択で全く違う結論になってしまう。
「どうだろう?10年も続くのだからケリーを愛しているのではないのか?」
エド様は、何でもないようで普通に答えている。。。ま~、質問したのは私だけど、結構傷つく微妙な質問だと思うんだけどなぁ。ははは。本当に冷めてるんだね。
「いや、エド。ジェシカの言う通りだ。もし『王妃』を愛しているのであれば『王妃』でなくなった後は用済みとばかりに捨てられる可能性はある。だから、少し調べてみる。ジェシカ、続きを」
アダム様もその点は納得しているみたいだ。
「ええ。もし『王妃』だった場合は、修道院とかでいいんじゃないですか?行く所がないのですよね?それがもし『ケリー』様だった場合、愛人と一緒になるように促しては?王様の命令で下げ渡し、強制的に結婚させてしまうのです。押し付けちゃえばいいのでは?そうすれば、貴族として監視もできますし、面倒ごとが片付きます。出来るのであればですよ!あとは、アダム様が今後調べて『埃』が出るならば、王族専用の塔や別宅に幽閉でいいんじゃないでしょうか?罪の段階にもよりますが。。。よっぽどであれば牢に入れればいいでしょうし」
「ほぉ~。下げ渡しか。。。確か相手は侯爵家領主の弟だったな。。。」
「そう言うエド様は『埃』はないんですよね?この問題はお互い様ですよ。愛人や横領なんかしてないですよね?」
「バカか。あるわけないだろう。王と言う職業は忙しいのだ。そんな事にかまけてられない」
エド様はニヤッと『職業』を強調して言っている。。。気に入ったのか?前に私が口走ったそのフレーズ。やっぱり変な人だな。
「では、王妃様を調べてからまた考えればいいのでは?王妃様は知っているのですか?離婚の事」
「いや。まだ話し合ってはいない。これからだ」
エド様は、問題解決とばかりに顔が晴れやかになっている。エド様の中で何となく方向性が見えたのかな?
「。。。そうですか。健闘を祈ります」
「ぶはっ!」
と、紅茶を吹いたのは王子様だった。も~、汚いな。
「健闘を祈るって。。。あははははは。」
爆笑だ。
「だって、離婚って面倒なんですよ。異なる世界の友人が離婚した時『結婚する時より精神的に3倍疲れた』と言っていましたもん。それに、離婚の話し合いだけで1年近くかかったとも言ってましたしね」
ふ~んだ、とそっぽ向いて紅茶をすする。
「へ~。異なる世界ねぇ」
王子様は悪~い顔でニヤニヤこちらを見てくる。
うざいな。。。
「。。。エド様から、後で聞いて下さい」
「ルーベン様は今回の離婚の件で、王妃については問題ありませんか?」
グレン様はいくらか子供心を気遣ったのか心配そうに質問している。
「そうだな。。。母親らしい事は。。。乳母や家庭教師から愛情はもらったが。。。私にとって『あの人の息子』と言う肩書きでしかない」
。。。冷めてるね~。
「ごほん。他の皆様は家庭円満なんでしょうか?」
ちょっと空気がヒヤッとしたので、私は矛先を変えてみる。
「私は娘が産まれた時に亡くしている。そのまま、面倒なので居ない」
アダム様はすました顔で答えてくれた。
へ~。どうせ、女に時間を使うより、政務をしていた方が有意義だとか言うやつ?
「私は、妻と長男が私に代わり領を仕切ってくれている。。。そう言えば、5年ほど領に帰っていないな。。。」
うわ~。あかんやつじゃん。5年も?仮面夫婦なのか?それとも、妻と言うより、もう家族の域なのか。。。
「みなさん、寂しい夜をお過ごしなんですね。。。ご愁傷さまです」
ニコッと嫌味たっぷりに笑ってみせた。
「「お前に言われたくない!」小娘が!」
と、口を揃えて怒られた。
「あはははは。失礼しました」
「あなたは婚約者はいないのですか?」
。。。今聞く?王子様よ~。
「はい。私は将来、領へ引っ込むので、ついて来てくれる奇特な紳士を探す予定です。ウチは代々恋愛結婚ですから、学校での出会いに期待したいと思っています」
「へ~。ちなみにどんな方をお望みですか?」
え~。あんまり言いたくないな。。。
「私の好みはみなさんに関係ないでしょう?」
「いえ。ぜひ聞いてみたいです。ねぇ、アダム?」
「そうですね」
アダム様は全く関心がない様子だけど、王子様の話に乗っている。。。バカ!王様はちょっとだけニヤリとしている。
「笑わないで下さいね。一度リットに呆れられたんです」
「呆れる?どんな男性なのか。ぜひ聞きたいな!」
「はい。でも絶対笑わないで下さいよ!私の理想は、地味でいいので誠実な優しい方です。顔はキスができればカッコよくなくていいです。むしろ平凡な方と小さな幸せを噛み締めて人生を歩みたいと思っています」
。。。
ほら、みんな開いた口が塞がってないじゃん。。。『マジか!』って目で見てくるなよ。。。とほほ。
「ほら。。。だから言いたくなかったんですよ」
「ごほん。ジェシカにしては。。。いや、15歳の少女が夢見る理想像とはかけ離れていて。。。とても堅実な考えで立派だぞ!」
と、グレン様はフォローしてくれた。ありがとう、グレン様。
「平凡ですか。。。キスができればって、では、少々ブサイクでも構わないと?」
「そうですね。私の中の基準なので。。。普通のお顔で十分です」
「。。。」
王子様は目が点になった。ぷぷ。
「あははははは。お前らしい。そんな男こそ貴重だぞ!誠実で優しいか。。。ある意味、理想だな。もっと、男を知った方がいいぞ。騙されやすそうだな。ははははは」
エド様は笑い転げている。。。解せん。
「いいんです。学校で私は私の恋愛を探しますので」
ふんだ。いい男を捕まえてやるよ!その貴重な男性を!
「ははははは。お前についていける男なんぞ、それこそ貴重だろう。果たして、青臭い子供しかいない学校で見つかるかどうか」
アダム様は呆れながら助言?してくれた。
「居ますとも!居てくれなきゃ。。。最悪、領で独身を謳歌します!お爺様には了承を得てますから」
「えっ!独身でもいいと?へ~。ずいぶん理解のある保護者ですね。。。一度、ロンテーヌ領へ遊びに行ってもいいですか?」
「。。。」
嫌だ。。。どうしょうもなく嫌だ。
「まぁ、その話はまた今度でいいでしょう?ルーベン様もそろそろお決めにならなくては。。。」
「それこそ、今、関係ないよ。グレン」
鋭い目線がグレン様を射止める。さっと、グレン様は横を向いた。。。弱っ。
「あっ!それより、エド様だけにお願いがあるのです。アダム様よろしいでしょうか?」
「うん?おねだりか?それとも金子か?」
「全く違います。ランドの事です」
「あぁ。。。それは私も知っている。ランドも踏まえ魔法誓約済みだ。王は私的に乱用したりしない。魔法省へ帰属する事も強制しない事で合意した」
アダム様はランドの秘密を秘匿する方向へ持って行ってくれたようだ。
良かった~。いくら緊急だからと言って『転移』がバレたんだよね。今回。本当に良かった。
「それならいいのです。出過ぎたことを申しました」
と私は一礼する。エド様は横に手を振り『いい』とだけ言った。
「あと、もう来なくていいですよね?春の約束の件」
エド様はそれもいいと言ってくれた。でも、
「次は、そうだな。。。学校に慣れた頃の5月辺りか?」
『わかりました』と言って、私はお爺様達が待って居ることを理由に先に失礼させてもらった。
「そうですね。。。離婚はした事がないので、あまり詳しくはないのですが。。。婚前契約書みたいなのはないのでしょうか?万一、離婚した場合、これはこうする、あれはあーする、みたいな」
アダム様はう~んと考え、
「ない。結婚するのに、離婚を前提とした契約など結ばない。。。婚前契約書とは何だ?」
「はい。異なる世界では、離婚率が恐らくこちらよりは高いので、離婚した場合の子供の親権や財産の分割方法、年金の受取額の取決めなどなど、内容は様々ですが、資産が多い人ほど結婚前に結んでいましたね。離婚で双方が損をしないように。あとは、先立つモノがないから離婚ができないと言う人をなくす為でしょうか。。。すみません。あまり詳しくは。。。しかし、不貞行為や暴力など、離婚をする理由が相手方にある場合は、相手方の状況が不利になる場合がありましたね」
「離婚条件か。。。今回は王妃様が不利になるような理由はないのか?」
グレン様がエド様に確認する。
「。。。あるにはあるが。。。上位貴族では有って無いようなモノだしな。。。」
???なんだろう?
「愛人か。。。一度、王妃様の身辺と財務履歴を調べてみる」
アダム様はそこから切り崩すようだ。
「エド様は、なぜ離婚に踏み切ったのですか?フェルミーナ様の事だけじゃないですよね?」
「あぁ。。。もう10年程あいつを抱いていない。それぞれが夫婦を演じていた。愛人がいる事がわかってからは。。。妻として女性としても見れなくなった。しかし、『王妃』と言う責務を果たしているとそこは割り切っていたのだが。。。今回のあの審議の場での態度で見せかけのハリボテだったのだと感じたのだ。。。かすかに残っていた情もなくなってしまったんだ」
エド様は『ふー』と息を吐くと仰向けに仰け反った。
「叩けば埃が出るかもしれませんね。。。それに期待しましょう」
王子は自分の母親なのに、まるで他人のような口ぶりでひょうひょうと話す。
ちょっと引くな。。。王族ってこんな感じなの?それともこの親子関係だけ?
「もし、埃が出ればどのような事に?」
「そうだな、罪の種類にもよるが、今現状では『愛人』問題なので、不貞を理由に離縁する。そうしたら、実家に返すか修道院へ行かせるか。。。」
。。。みんな沈黙になってしまった。
修道院って。。。今更熟女にはキツくない?そんな事をしても罰にならないと思うけど。
「あの。。。」
「なんだ!」
「こちらの常識がわからないので、おかしかったら無視して下さいね。あくまで、私個人の意見ですよ。異なる世界とかもあまり関係ないのですが。。。」
「いい。言ってみろ」
「はい。その愛人とは『王妃』だから続いている関係ですか?それとも『ケリー様』ご自身を愛していらっしゃるのでしょうか?」
この問題は重要だ。その選択で全く違う結論になってしまう。
「どうだろう?10年も続くのだからケリーを愛しているのではないのか?」
エド様は、何でもないようで普通に答えている。。。ま~、質問したのは私だけど、結構傷つく微妙な質問だと思うんだけどなぁ。ははは。本当に冷めてるんだね。
「いや、エド。ジェシカの言う通りだ。もし『王妃』を愛しているのであれば『王妃』でなくなった後は用済みとばかりに捨てられる可能性はある。だから、少し調べてみる。ジェシカ、続きを」
アダム様もその点は納得しているみたいだ。
「ええ。もし『王妃』だった場合は、修道院とかでいいんじゃないですか?行く所がないのですよね?それがもし『ケリー』様だった場合、愛人と一緒になるように促しては?王様の命令で下げ渡し、強制的に結婚させてしまうのです。押し付けちゃえばいいのでは?そうすれば、貴族として監視もできますし、面倒ごとが片付きます。出来るのであればですよ!あとは、アダム様が今後調べて『埃』が出るならば、王族専用の塔や別宅に幽閉でいいんじゃないでしょうか?罪の段階にもよりますが。。。よっぽどであれば牢に入れればいいでしょうし」
「ほぉ~。下げ渡しか。。。確か相手は侯爵家領主の弟だったな。。。」
「そう言うエド様は『埃』はないんですよね?この問題はお互い様ですよ。愛人や横領なんかしてないですよね?」
「バカか。あるわけないだろう。王と言う職業は忙しいのだ。そんな事にかまけてられない」
エド様はニヤッと『職業』を強調して言っている。。。気に入ったのか?前に私が口走ったそのフレーズ。やっぱり変な人だな。
「では、王妃様を調べてからまた考えればいいのでは?王妃様は知っているのですか?離婚の事」
「いや。まだ話し合ってはいない。これからだ」
エド様は、問題解決とばかりに顔が晴れやかになっている。エド様の中で何となく方向性が見えたのかな?
「。。。そうですか。健闘を祈ります」
「ぶはっ!」
と、紅茶を吹いたのは王子様だった。も~、汚いな。
「健闘を祈るって。。。あははははは。」
爆笑だ。
「だって、離婚って面倒なんですよ。異なる世界の友人が離婚した時『結婚する時より精神的に3倍疲れた』と言っていましたもん。それに、離婚の話し合いだけで1年近くかかったとも言ってましたしね」
ふ~んだ、とそっぽ向いて紅茶をすする。
「へ~。異なる世界ねぇ」
王子様は悪~い顔でニヤニヤこちらを見てくる。
うざいな。。。
「。。。エド様から、後で聞いて下さい」
「ルーベン様は今回の離婚の件で、王妃については問題ありませんか?」
グレン様はいくらか子供心を気遣ったのか心配そうに質問している。
「そうだな。。。母親らしい事は。。。乳母や家庭教師から愛情はもらったが。。。私にとって『あの人の息子』と言う肩書きでしかない」
。。。冷めてるね~。
「ごほん。他の皆様は家庭円満なんでしょうか?」
ちょっと空気がヒヤッとしたので、私は矛先を変えてみる。
「私は娘が産まれた時に亡くしている。そのまま、面倒なので居ない」
アダム様はすました顔で答えてくれた。
へ~。どうせ、女に時間を使うより、政務をしていた方が有意義だとか言うやつ?
「私は、妻と長男が私に代わり領を仕切ってくれている。。。そう言えば、5年ほど領に帰っていないな。。。」
うわ~。あかんやつじゃん。5年も?仮面夫婦なのか?それとも、妻と言うより、もう家族の域なのか。。。
「みなさん、寂しい夜をお過ごしなんですね。。。ご愁傷さまです」
ニコッと嫌味たっぷりに笑ってみせた。
「「お前に言われたくない!」小娘が!」
と、口を揃えて怒られた。
「あはははは。失礼しました」
「あなたは婚約者はいないのですか?」
。。。今聞く?王子様よ~。
「はい。私は将来、領へ引っ込むので、ついて来てくれる奇特な紳士を探す予定です。ウチは代々恋愛結婚ですから、学校での出会いに期待したいと思っています」
「へ~。ちなみにどんな方をお望みですか?」
え~。あんまり言いたくないな。。。
「私の好みはみなさんに関係ないでしょう?」
「いえ。ぜひ聞いてみたいです。ねぇ、アダム?」
「そうですね」
アダム様は全く関心がない様子だけど、王子様の話に乗っている。。。バカ!王様はちょっとだけニヤリとしている。
「笑わないで下さいね。一度リットに呆れられたんです」
「呆れる?どんな男性なのか。ぜひ聞きたいな!」
「はい。でも絶対笑わないで下さいよ!私の理想は、地味でいいので誠実な優しい方です。顔はキスができればカッコよくなくていいです。むしろ平凡な方と小さな幸せを噛み締めて人生を歩みたいと思っています」
。。。
ほら、みんな開いた口が塞がってないじゃん。。。『マジか!』って目で見てくるなよ。。。とほほ。
「ほら。。。だから言いたくなかったんですよ」
「ごほん。ジェシカにしては。。。いや、15歳の少女が夢見る理想像とはかけ離れていて。。。とても堅実な考えで立派だぞ!」
と、グレン様はフォローしてくれた。ありがとう、グレン様。
「平凡ですか。。。キスができればって、では、少々ブサイクでも構わないと?」
「そうですね。私の中の基準なので。。。普通のお顔で十分です」
「。。。」
王子様は目が点になった。ぷぷ。
「あははははは。お前らしい。そんな男こそ貴重だぞ!誠実で優しいか。。。ある意味、理想だな。もっと、男を知った方がいいぞ。騙されやすそうだな。ははははは」
エド様は笑い転げている。。。解せん。
「いいんです。学校で私は私の恋愛を探しますので」
ふんだ。いい男を捕まえてやるよ!その貴重な男性を!
「ははははは。お前についていける男なんぞ、それこそ貴重だろう。果たして、青臭い子供しかいない学校で見つかるかどうか」
アダム様は呆れながら助言?してくれた。
「居ますとも!居てくれなきゃ。。。最悪、領で独身を謳歌します!お爺様には了承を得てますから」
「えっ!独身でもいいと?へ~。ずいぶん理解のある保護者ですね。。。一度、ロンテーヌ領へ遊びに行ってもいいですか?」
「。。。」
嫌だ。。。どうしょうもなく嫌だ。
「まぁ、その話はまた今度でいいでしょう?ルーベン様もそろそろお決めにならなくては。。。」
「それこそ、今、関係ないよ。グレン」
鋭い目線がグレン様を射止める。さっと、グレン様は横を向いた。。。弱っ。
「あっ!それより、エド様だけにお願いがあるのです。アダム様よろしいでしょうか?」
「うん?おねだりか?それとも金子か?」
「全く違います。ランドの事です」
「あぁ。。。それは私も知っている。ランドも踏まえ魔法誓約済みだ。王は私的に乱用したりしない。魔法省へ帰属する事も強制しない事で合意した」
アダム様はランドの秘密を秘匿する方向へ持って行ってくれたようだ。
良かった~。いくら緊急だからと言って『転移』がバレたんだよね。今回。本当に良かった。
「それならいいのです。出過ぎたことを申しました」
と私は一礼する。エド様は横に手を振り『いい』とだけ言った。
「あと、もう来なくていいですよね?春の約束の件」
エド様はそれもいいと言ってくれた。でも、
「次は、そうだな。。。学校に慣れた頃の5月辺りか?」
『わかりました』と言って、私はお爺様達が待って居ることを理由に先に失礼させてもらった。
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◇ ◇ ◇
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※設定ふんわり
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