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第肆章 終りゆく、日常――メフィスト編。
佰肆拾伍話 夢現、其の参。
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「全て軽くスルーですか。更に寝ますか? ――ホント、肝っ玉座ってますよね?」
寝てやり過ごす俺を卑下した目で見やり、呆れた風にモノを言う。
「コホン。改めて――初めまして。そう、儂が神に疑問符の原型です。君が言うところの未知なる好き友人? 外宇宙知的生命体? そんなナニかですね。ここは儂の中。とでも言っておきます」
寝てやり過ごしたいのをガン無視し、真面目極まりない口調で自己紹介的なことを始め、聴いてもいないのに俺が置かれている現状まで淡々と伝えてくる。
「――は? 儂? 儂っつったか、今っ⁉︎ 前は格好良く我じゃなかったか? まさか……その容姿で中身が爺さんってオチじゃねーよな? ――そんなだったら俺、ヤだぞ? まぢ泣くぞ?」
一人称が儂ってのもさることながら、不穏当な単語を耳にして、ここは華麗にスルーどころか喰いついてしまった。
上半身をガバッと起こし、神に疑問符の顔を覗き込み、誠に不本意ながらツッコミを入れてしまった。
そして、ツツツーっと目線を下げていき、これは良いものだ的な何ぞをガン見しつつ、ゴクリと息を呑んで押し黙る。
うん、とても良いモノをお持ちですね。
やっぱ素敵だよな~、眼福眼福。
「君、意外に細かいうえ、存外に失礼でえっち臭いですね? ――まぁ、一人称については色々あるんです! 容姿は君の好みに合わせたつもりでしたから、えっち臭いのは止むなしと目を瞑りましょう。でもね? 儂の中身については、君達の性別区分では意味をなさないって思いませんか?」
プリプリ怒りつつ胸元を正す、ちょっと可愛い仕草の神に疑問符。
不覚にもほっこりさせられた俺だったり。
「そだな。だったら俺的には中身も外見も、正しく美女? であって欲しいがな、うん」
絆される俺は呆れた顔で要求を述べる。
中身は何ぞなファンタジー物体だとしても、外見くらいは理想の美女が良いもんな。
ただ、次からは身嗜みもちゃんとして欲しい。
一応、美女に区分けされる外見なんだからさ。
「どうして美女に疑問符なんです? ――あ、この格好? 仕方ないです……大慌てで用意したので。今後はキチンと身嗜みを整え手から顕現します」
自分のダラしない格好云々に視線を落とし、合点がいった模様。
「あとは……今後、この姿を儂の標準とします。性別も見た目通りのそう言うことで。――疑問に思っては負けですよ? 腐腐腐」
自分を指差して悪戯っぽく笑いかける神に疑問符。
語尾のフフフが腐るの発音と抑揚ってのは如何なものでしょうか?
でもま、今後、邂逅する際は、常にエフエフの稲妻姉さんの容姿で固定してくれるって点は素直に嬉しい。
ただ口振りからすると、中身は大概な謎物体っぽいけども……。
実際、昭和時代の懐かしい特撮ヒーローに出てくる異星人――ダダッと吠える何ぞな異星人とか、フォッフォッフォッとか鳴く蝉星人とかだったなら馴染める。
だがしかし。
この容姿で中身が触手ウネウネのキモ物体、或いは見せられないよなテロップが流れるグロ物体何ぞだったらドン引き事案だ。
小さなお子様が泣いちゃうぞ?
んでトラウマ案件に発展だぞ?
コレは確かに疑問に思ったら負けだよな、うん。
言われた通り、中身については疑問に思わない方向でスルー確定事案だわ、コレ。
推定、地球外知的生命体が揃いも揃って馬鹿っぽいことには、内心、呆れるのな。
漆黒のクソ爺いのが真面に思えてきたわ。
「俺の口癖を……まぁいい。ところで、急にナニしに湧いてきたん?」
そんな失礼な考えを決して悟られないように普段通りの態度を心掛け、姿を晒した用件を尋ねることにした。
「湧いたって……あと君。今、凄い失礼なことを思考してませんでした?」
「ん? いや? 多分、気の所為だと思うよ、うん」
「実に怪しいですね……。何時だったか君が言っていたことでしょうに? ――酒でも酌み交わそうって」
そう言えば、リペアを授かった時に、いつか機会が有れば礼も兼ねてと誘ってたな?
だがしかし、珠玉関連の皆さんは揃いも揃ってエスパー集団なんですかね?
――って、今ツッコむべき点は、そこじゃ~ない、そこじゃ~ないんだよ、俺!
「なして今なんっ⁉︎ 漆黒のクソ爺いの所為で、現在進行形のエラいことになってんだぞ!」
そう。悠長な漫才何ぞをやっつけてる場合じゃなかったんだよ!
俺の記憶が間違ってなければ、漆黒のクソ爺いと相対してる真っ最中だった筈だ!
意味不明な場所でのんびりし過ぎて、すっかり忘れてたわ!
「まぁまぁ、慌てない慌てない、一休み一休み」
何ぞ宣い大袈裟に肩を竦める神に疑問符。
「何処ぞの丁稚坊主かーー! って、ツッコんで欲しいんだろうがあえてスルーだ。……暢気なことを宣ってないで、早よ皆んなの所へ戻せ!」
「――安心なさい。此処は君の世界の時間の流れとは全く異なる場所なのです。此処での時間は現実ではたった数瞬――戻れば即、先ほどの元の時間軸と場所です――と言う、ご都合設定」
「時間の流れが違う……だと⁉︎ まぢに⁉︎」
「くっ……設定って戯言は軽くスルーですか。中々にドSですね? ――至って、まぢですよ? 腐腐腐」
いや、だってさ、いちいちツッコミ入れてたらキリねぇし面倒臭いんだもん。
設定って、厨二病拗らしたんかー! 腐る腐腐腐で薄ら笑うのナニ⁉︎ とかなんとかってな?
エンドレスで漫才繰り広げるのが必至だろ?
―――――――――― つづく。
寝てやり過ごす俺を卑下した目で見やり、呆れた風にモノを言う。
「コホン。改めて――初めまして。そう、儂が神に疑問符の原型です。君が言うところの未知なる好き友人? 外宇宙知的生命体? そんなナニかですね。ここは儂の中。とでも言っておきます」
寝てやり過ごしたいのをガン無視し、真面目極まりない口調で自己紹介的なことを始め、聴いてもいないのに俺が置かれている現状まで淡々と伝えてくる。
「――は? 儂? 儂っつったか、今っ⁉︎ 前は格好良く我じゃなかったか? まさか……その容姿で中身が爺さんってオチじゃねーよな? ――そんなだったら俺、ヤだぞ? まぢ泣くぞ?」
一人称が儂ってのもさることながら、不穏当な単語を耳にして、ここは華麗にスルーどころか喰いついてしまった。
上半身をガバッと起こし、神に疑問符の顔を覗き込み、誠に不本意ながらツッコミを入れてしまった。
そして、ツツツーっと目線を下げていき、これは良いものだ的な何ぞをガン見しつつ、ゴクリと息を呑んで押し黙る。
うん、とても良いモノをお持ちですね。
やっぱ素敵だよな~、眼福眼福。
「君、意外に細かいうえ、存外に失礼でえっち臭いですね? ――まぁ、一人称については色々あるんです! 容姿は君の好みに合わせたつもりでしたから、えっち臭いのは止むなしと目を瞑りましょう。でもね? 儂の中身については、君達の性別区分では意味をなさないって思いませんか?」
プリプリ怒りつつ胸元を正す、ちょっと可愛い仕草の神に疑問符。
不覚にもほっこりさせられた俺だったり。
「そだな。だったら俺的には中身も外見も、正しく美女? であって欲しいがな、うん」
絆される俺は呆れた顔で要求を述べる。
中身は何ぞなファンタジー物体だとしても、外見くらいは理想の美女が良いもんな。
ただ、次からは身嗜みもちゃんとして欲しい。
一応、美女に区分けされる外見なんだからさ。
「どうして美女に疑問符なんです? ――あ、この格好? 仕方ないです……大慌てで用意したので。今後はキチンと身嗜みを整え手から顕現します」
自分のダラしない格好云々に視線を落とし、合点がいった模様。
「あとは……今後、この姿を儂の標準とします。性別も見た目通りのそう言うことで。――疑問に思っては負けですよ? 腐腐腐」
自分を指差して悪戯っぽく笑いかける神に疑問符。
語尾のフフフが腐るの発音と抑揚ってのは如何なものでしょうか?
でもま、今後、邂逅する際は、常にエフエフの稲妻姉さんの容姿で固定してくれるって点は素直に嬉しい。
ただ口振りからすると、中身は大概な謎物体っぽいけども……。
実際、昭和時代の懐かしい特撮ヒーローに出てくる異星人――ダダッと吠える何ぞな異星人とか、フォッフォッフォッとか鳴く蝉星人とかだったなら馴染める。
だがしかし。
この容姿で中身が触手ウネウネのキモ物体、或いは見せられないよなテロップが流れるグロ物体何ぞだったらドン引き事案だ。
小さなお子様が泣いちゃうぞ?
んでトラウマ案件に発展だぞ?
コレは確かに疑問に思ったら負けだよな、うん。
言われた通り、中身については疑問に思わない方向でスルー確定事案だわ、コレ。
推定、地球外知的生命体が揃いも揃って馬鹿っぽいことには、内心、呆れるのな。
漆黒のクソ爺いのが真面に思えてきたわ。
「俺の口癖を……まぁいい。ところで、急にナニしに湧いてきたん?」
そんな失礼な考えを決して悟られないように普段通りの態度を心掛け、姿を晒した用件を尋ねることにした。
「湧いたって……あと君。今、凄い失礼なことを思考してませんでした?」
「ん? いや? 多分、気の所為だと思うよ、うん」
「実に怪しいですね……。何時だったか君が言っていたことでしょうに? ――酒でも酌み交わそうって」
そう言えば、リペアを授かった時に、いつか機会が有れば礼も兼ねてと誘ってたな?
だがしかし、珠玉関連の皆さんは揃いも揃ってエスパー集団なんですかね?
――って、今ツッコむべき点は、そこじゃ~ない、そこじゃ~ないんだよ、俺!
「なして今なんっ⁉︎ 漆黒のクソ爺いの所為で、現在進行形のエラいことになってんだぞ!」
そう。悠長な漫才何ぞをやっつけてる場合じゃなかったんだよ!
俺の記憶が間違ってなければ、漆黒のクソ爺いと相対してる真っ最中だった筈だ!
意味不明な場所でのんびりし過ぎて、すっかり忘れてたわ!
「まぁまぁ、慌てない慌てない、一休み一休み」
何ぞ宣い大袈裟に肩を竦める神に疑問符。
「何処ぞの丁稚坊主かーー! って、ツッコんで欲しいんだろうがあえてスルーだ。……暢気なことを宣ってないで、早よ皆んなの所へ戻せ!」
「――安心なさい。此処は君の世界の時間の流れとは全く異なる場所なのです。此処での時間は現実ではたった数瞬――戻れば即、先ほどの元の時間軸と場所です――と言う、ご都合設定」
「時間の流れが違う……だと⁉︎ まぢに⁉︎」
「くっ……設定って戯言は軽くスルーですか。中々にドSですね? ――至って、まぢですよ? 腐腐腐」
いや、だってさ、いちいちツッコミ入れてたらキリねぇし面倒臭いんだもん。
設定って、厨二病拗らしたんかー! 腐る腐腐腐で薄ら笑うのナニ⁉︎ とかなんとかってな?
エンドレスで漫才繰り広げるのが必至だろ?
―――――――――― つづく。
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