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第四一幕。
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「お、お遣いですか?」
「稀代の勇者たる若造なら、至極簡単な仕事だよ! ちょいと希少な材料を採取して来て欲しいんだ!」
「何処で何を見つけろと?」
「北の山脈地帯、その山頂にある洞窟から希少な鉱石を持ち帰って欲しい。ある筋から武具の製作を請け負ったのは良いが、そいつが品切れで先に進まん。洞窟の中には少々厄介な魔物が棲みついて邪魔をしててな? 冒険者でないと厳しいんだ」
燻らせてたパイプから灰を落とし、新しい葉に取り替えながら話を続ける鍛治師。
「自分で行けば良いが、他にもやらねばならん事があってだな、どうにも困っていたんだよ! 場所も場所だけに時間は掛かるし、希少故に高価で、信用筋にしか依頼も出来ん。その点、若造ならば信用面では安心だからな! 竜巫女様ならば山脈迄はひとっ飛びだし……報酬も弾むから助けると思って頼まれてくれ! な? これ、この通り、な?」
パイプを傍に退かし、机の上に両手をついて頭を下げる。
私が返事をする前に、無骨な鍛冶師らしからぬ上目遣いで媚びてきた。
いや、ドワーフのおっさんがそんな可愛い素振りをしてもだね、心に響くものは何も無いんだけど? ――と思ってしまったのは伏せておいたと付け加えておく。
無骨な鍛治師らしからぬ、珍しい態度が見れただけでも価値はあるかな?
「日頃から世話になってるのは私の方だし、別に構わない。報酬は金銭では無く、この勇者の証が収められる何かで手打ちって事にして貰って良いか?」
屋敷の事も気にはなるが……紅が常から言っている様に、急いては事をし損じる。
それに他ならぬ鍛治師たっての依頼なので私は引き受ける事にする。
魔物も出るらしいし、自分を試して把握するのに丁度良いかも知れないからだ。
「おう、願ったり叶ったりだよ、若造! 場所についてはこの地図に記されてる。こいつを持って行け!」
再びパイプを咥え直し、机の引き出しから一枚の羊皮紙を取り出して私に差し出した。
「了解だ。良いよな、紅?」
受け取って紅に承諾を取る。
と言っても、先に引き受けてしまったけど。
ま、紅はよっぽどで無ければ賛同するのみで、否定も肯定もしないから。
「聴くだけ愚問と言う言葉を知っておるか、主人よ?」
予想通りの返事だった。
「なるべく急ぎで頼む。勇者の証を収める装飾品について希望はあるか? 帰って来る迄に基礎を仕上げてやろう。どうせ手詰まりなんでな?」
満面の笑みでそう告げる鍛治師は、椅子に深く背を預け、踏ん反り返って机に脚を投げ出した。
しかし……やる事が一杯で手が離せないとか言ってたと思うんだが?
実は私同様の面倒臭がりなのかと、内心、勘ぐる私だったと付け加えておく。
「そうだな……無難に、鎖で首から吊り下げる装身具でお願いしよう」
私から希望を聴くなり、目を瞑り腕組みをしつつ、真剣に何かを考え始めてしまった鍛冶師。
多分、完成する造形に想いを募らせているんだろうな――職人さんらしいよ。
「行くか、紅」「良いぞ、主人よ」
屋敷の調査については、急ぎである鍛冶師の依頼を熟してから行う事とし、早速、紅と目的の山脈へと向かう事とした――。
良くある駆け出しの冒険者みたいだな。
とか思った事は伏せておく――。
――――――――――
気になる続きはCMの後!
チャンネルは、そのまま!(笑)
「稀代の勇者たる若造なら、至極簡単な仕事だよ! ちょいと希少な材料を採取して来て欲しいんだ!」
「何処で何を見つけろと?」
「北の山脈地帯、その山頂にある洞窟から希少な鉱石を持ち帰って欲しい。ある筋から武具の製作を請け負ったのは良いが、そいつが品切れで先に進まん。洞窟の中には少々厄介な魔物が棲みついて邪魔をしててな? 冒険者でないと厳しいんだ」
燻らせてたパイプから灰を落とし、新しい葉に取り替えながら話を続ける鍛治師。
「自分で行けば良いが、他にもやらねばならん事があってだな、どうにも困っていたんだよ! 場所も場所だけに時間は掛かるし、希少故に高価で、信用筋にしか依頼も出来ん。その点、若造ならば信用面では安心だからな! 竜巫女様ならば山脈迄はひとっ飛びだし……報酬も弾むから助けると思って頼まれてくれ! な? これ、この通り、な?」
パイプを傍に退かし、机の上に両手をついて頭を下げる。
私が返事をする前に、無骨な鍛冶師らしからぬ上目遣いで媚びてきた。
いや、ドワーフのおっさんがそんな可愛い素振りをしてもだね、心に響くものは何も無いんだけど? ――と思ってしまったのは伏せておいたと付け加えておく。
無骨な鍛治師らしからぬ、珍しい態度が見れただけでも価値はあるかな?
「日頃から世話になってるのは私の方だし、別に構わない。報酬は金銭では無く、この勇者の証が収められる何かで手打ちって事にして貰って良いか?」
屋敷の事も気にはなるが……紅が常から言っている様に、急いては事をし損じる。
それに他ならぬ鍛治師たっての依頼なので私は引き受ける事にする。
魔物も出るらしいし、自分を試して把握するのに丁度良いかも知れないからだ。
「おう、願ったり叶ったりだよ、若造! 場所についてはこの地図に記されてる。こいつを持って行け!」
再びパイプを咥え直し、机の引き出しから一枚の羊皮紙を取り出して私に差し出した。
「了解だ。良いよな、紅?」
受け取って紅に承諾を取る。
と言っても、先に引き受けてしまったけど。
ま、紅はよっぽどで無ければ賛同するのみで、否定も肯定もしないから。
「聴くだけ愚問と言う言葉を知っておるか、主人よ?」
予想通りの返事だった。
「なるべく急ぎで頼む。勇者の証を収める装飾品について希望はあるか? 帰って来る迄に基礎を仕上げてやろう。どうせ手詰まりなんでな?」
満面の笑みでそう告げる鍛治師は、椅子に深く背を預け、踏ん反り返って机に脚を投げ出した。
しかし……やる事が一杯で手が離せないとか言ってたと思うんだが?
実は私同様の面倒臭がりなのかと、内心、勘ぐる私だったと付け加えておく。
「そうだな……無難に、鎖で首から吊り下げる装身具でお願いしよう」
私から希望を聴くなり、目を瞑り腕組みをしつつ、真剣に何かを考え始めてしまった鍛冶師。
多分、完成する造形に想いを募らせているんだろうな――職人さんらしいよ。
「行くか、紅」「良いぞ、主人よ」
屋敷の調査については、急ぎである鍛冶師の依頼を熟してから行う事とし、早速、紅と目的の山脈へと向かう事とした――。
良くある駆け出しの冒険者みたいだな。
とか思った事は伏せておく――。
――――――――――
気になる続きはCMの後!
チャンネルは、そのまま!(笑)
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