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第陸章 混沌の発露――壊れた虚構世界編。

佰玖拾玖話 閑話――第弐回、斗家定例家族会議。+α

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「突然だが、第二回斗家定例家族会議を執り行う次第に御座います、だ。ちなみに第一回は既に第一部でやったからな。第二回で正しく合ってる」

「そーなん?」「お、お姉ちゃん⁉︎」

「ワタシ ハジメテ」「あらあら」

「貴女……最近、色々と悪化してない? 頭の構造とか性格とか」

「ホントなのよ? 未来ちゃんは元と違ってきてるのよ?」

「キャラっつーのは描いている内に、描いた本人もビックリするくらい、気付けば勝手に独り歩きするものなのだよ」

「へぇ……ボクがお馬鹿になっていくのは、そーゆーこと……へぇ……パパの所為か……へぇ……」

Wait待てだよ、お、お姉ちゃん、Stay留まって!」

「流石アイちゃんなのよ? 綺麗なEnglish英語なのよ? Word単語ってのが残念なのよ?」

「アリサ、ギャグなんだから……」

「チュイン!」「ウ、ウォン;」

「ハッハー!」「フン……」

「――さて。ダレる某ぐでだまのように、一話辺りを分割ショート化で伸ばしに伸ばし、次で遂に二百話を迎える。だがしかし、果たして――こうやって振り返ってみると、大失態は漢数字の大字だな。当時の俺はナニを思ってそうしたのか……クソ面倒臭い。せな良かったと今更に思うわ。ただただ痛い俺的黒歴史だよ」

「初っ端から自虐ネタって……こんな時、どんな顔をして祝えば良いのか……ボクには解らないよ」

「とりあえずメガネ、クイッ! 更にキラッ! でニヤリってしておけば良いんだよ、お姉ちゃん」

「貴女……不敵に笑うって言いなさいよ」

「グッジョブ、アイ。パパの真似でメガネ、クイッ! 更にキラッ!」

「未来ちゃん……その顔は不敵とは言わないと思うのよ?」

「アワワ ミライ オネェチャン コワイ」

「あらあら~」

「くっ……その似非美少女にあるまじきニヤケ顔が俺の真似ってのがすんげぇ嫌だが……まぁ良い。一年以上も前の怪文書だけに、意図しない誤字脱字もだが、ヘッタクソ極まるな。俺ながらヘソで茶を沸かし放題だわ」

「うーん……第一回でも宣ってたよね、パパ?」

「今回の会議、コピペネタでいくん? ――上達してるかって問われれば、微妙じゃね? 寧ろ悪化してね? ってボクは思うよ。パパだから、無ぅ理ぃ~」

「くっ……ネタバラシしやがって。コピペ止めじゃい。しっかしとことんまでやらしい顔しくさりやがって。絵面なくて良かったな、未来」

「ボカロの初音なミクさんが、いけない縞々の布地を盛大にこんにちはさせるうんち座りで、顎しゃくって睨むヤンキー面……ううん、顎が元からしゃくれてる某アントニオさんな『かかってこいやぁ、バカヤロー』的顔真似してるイメージ。――って書いとけば、大抵の人は解ると思うよ」

「アイっ!」「ヒィ⁉︎」

「長ぇ、長ぇよ」

「貴女……アイちゃんの言う通り、実際、酷い顔よ」

「顔よりも頭の方なのよ? 緊急手術が必要なのよ?」

「毒電波なアリサ叔母さんにだけは、言われたかないねっ!」

Heyおいっ! 未来ちゃん? 誰が叔母さんクソババァなのよ!」

「毒電波にはオコしないんだ……アリサさん……」

「あらあら」

「お前らちょっと喧しい! あと実名出すなや! 各方面から俺がオコ貰うだろうが! ま、書籍化やコミカライズ化、アニメ化を狙って晒してんぢゃねーから、このくらいは大目にみてくれるだろうけども」

「最近、パパはWebコンテンツ大賞にエントリーとか、調子ぶっこいて無謀なこともやらかすし。身の程を知れって声が各方面から届いてるんじゃないの? ミクさんのリズムゲームで『もうちょっと頑張ろうね』って言われる程度の文才なんだから、絶対に色々と、無ぅ理ぃ」

「存外、過酷な言われようだな、俺……」

「お、お姉ちゃん……実は良い歳ぶっこいてる脳筋ゴリラでも、一応ギリギリでヒロイン的美少女枠に留まってる身なんだからさ、その顔は良くないと思うよ。年齢相応に自重しようよ。僅かひと握りのファンが離脱してっちゃうよ?」

「アイっ!」「ヒィ⁉︎」

「アワワ ミライ オネェチャン コワイ」

「あらあら」

「未来、俺が入賞なんぞできるわけあるまいて。当然、狙ってるわけでもないしな? だから真面目に評論しないで下さる。切ない涙で枕を濡らし殺しちゃうよ、俺」

「あらあら。単に今の自分がどの程度なのか知りたいのと、刺激が欲しいってところですのにね? 良ろしくってよ――極偶には」

「最妃、なんであらぬ方向を向く?」

「まぁまぁ義兄さん、参加することに意義があるのよ? 認めるのよ? 認めるのよ?」

「アリサもな、前回に引き続きまた二度言うの、ナニ? しかも傍点付きで」

「じゃあ、Never mind気にするななのよ? 優しいアリサはそう言っておいてあげるのよ?」

「チュイン!」「ウォウォン!」「ハッハ?」「フン……」

「ケル、優しい金眼で『どんまい』って間違った和製英語で言うな! ベロは『晩御飯まだかな?』ってなんじゃい! 参加しろ! スゥはそもそも『興味ない』ってどうなのよ」

「そう言えば、第一部でコミニケできるようになったんだっけ、パパ。ボクは相変わらずさっぱりだけど」

「アイも」「同意なのよ?」

「貴方に貴女……アタシは通訳できるわよ?」

「オバァチャン イイナ。ワタシモ オハナシ シタイ」

「貴女……言葉の勉強ついでに教えてあげるわよ」

「あらあら。良かったですわね」

「アリサもお願いするのよ? スゥちゃんともっと仲良くなりたいのよ?」

「アテレコで嘘を教えられるだけだっつーに。なんと言われよーが、俺は俺の道をただひたすらに行く! 下手くそで良いんだ、そんなで! ガッツだ、ガッツが重要なんだ!」

「血管切れて逝かないと良いね……」

「またそんな過酷な酷い言われようで締めんのかよっ⁉︎ ――∑(゚Д゚)」

「ん!」

「「「「「永遠も居たんっ⁉︎」」」」」

「ん!」

「「「「「ナニ言ってんのかすら解らんっ⁉︎」」」」」

 人数が多いと、台詞だけでも三千文字近く逃げ――ゲフンゲフン。いくんだなとか、存外、文字数が稼げ――ゲフンゲフン。喰ったなとか、地文入れてたら五千はいったなとか、小説ですらねーけど良いんかそんなで? とか、閑話休題だから良いんだよそんなでとか思ってしまった、実にしょーもない会議であった、まる。


 ――って、長ぇ、長ぇって。


 ◇◇◇


 斗家の面々が、似非TRPGリプレイ形式のように、台詞だけの漫――ゲフンゲフン。会議を続けていた頃の外野脇役らは――。


「我、呼ばれんかったの……祖母の立ち位置で参加しよるファウストが妬ましや」

「ふっ……そこの御仁、私もだよ。斗家定例家族会議だと言うのにも関わらず、伏木家のアリサが呼ばれていると言うに、だ。どうやら私はバブみ――と言うのだったか?」

「大佐、それを言うなら『はぶち』って言うんですよ。バブみって言うのは、母性を感じさせる女性かつ、自分よりも年下の女性、少女に対して使う言葉です。間違ってもボディビルダー真っ青の筋肉馬――クシュン。地位のある御方に使って良い言葉でありません。単に気色――クシュン。いえ、失礼致しました。バブみって妖女――クシュン。お嬢様ならギリギリありですけど。大佐、無理に脳味噌溶――クシュン。彼方さん達に合わさなくて良いかと」

「長い、長いよ、華奈子かなこ君。所々でディスられる――と言うんだったか? そんな気がして釈然としないが。まぁ、止むなしとでも言っておこうか」

「我も――」

「メフィストである貴方は、そもそも敵側でしょうにっ! 参加できるわけないじゃないですかっ! 私なんてね、この意味不明な閑話で初めて名前を披露するのよっ! 本編では未だ名前すら明かされてないって言うのにっ! 温泉と潜水艦の場面にチラ出だけなんですよっ! むっきー!」

「:(;゙゚'ω゚'): 激オコ――と言うんだったか? 華奈子君が怖い」

「:(;゙゚'ω゚'): 我もそれには激しく同意。別の怪文書にでよる、退っ引きならない癇癪持ちの真野まの真央まおのようだ。そう言えば……貴様は他三作にも出ておったではな――」

「うっさいわっ! 全部脇役じゃボケがっ! そこな爺ぃ、死ね、死んで詫びろっ!」

「ぬぅ、我はもう死んでいる――って、あべしぃ、ひでぶぅ、ぶぺぇらぁっ!」

「華奈子君……私は彼女を絶対に怒らせないように努めねばならんな……最妃同様に、うむ」



 ――――――――――
 閑話、おわり。本編は、つづく。
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