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◇第二部◇
第三一話 アパートへと無事に帰還――だがしかし。
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日が暮れかけたその頃。俺たちの拠点たるアパートへと無事に帰還した。
今回は車でなく、一〇式戦車での帰還。
何ぞ脅かす悪戯もチラッと脳裏を過ったが、俺は数日も音沙汰なく行方不明となっていた身。
おそらく相当に心配させたことだろうと、流石に巫山戯るのはなしにしておき、ガレージ前へと普通に停車させた。
皆で集まって、緊急井戸端会議なるものでもやっつけてたのか、慌ててこちらにかけ寄ってくる。
何事かと一〇式戦車を見上げ、どっしり構える田中さん。
娘さんと抱き合って驚いている加藤さん親子。
いつも通り目玉ドーンでビックリしてる鈴木さん。
「よっこいしょ――済まん、ヘビーに遅くなった」
搭乗口の扉を開けて、上半身を乗り出す俺は、眼下に勢ぞろいの愉快なゾンビら住人に対し、申し訳なさ気に軽く手を振った。
そして――。
両手で口元を覆い涙する、佐藤さん改め俺嫁の姿を目にした。
一時は本気で死を覚悟したが、無事に帰ってこれたことに安堵する。
◇◇◇
「山田さんっ!」「――おわっ⁉︎」
搭乗口からキャタピラを経てトントンと降り、地面に着くか着かないかのところで、抱きついてきた俺嫁に押し倒された。
「馬鹿、馬鹿、馬鹿ぁ~っ! 無事で……本当に無事で……うわぁ~んっ!」
痛くも痒くもない駄々っ子パンチの応酬を打ちかましてくる俺嫁は、締め殺さんと言わんばかりにしっかり抱きついたその後、俺の胸で大泣きしてしまった。
「ただいま。心配させたな、本当に済まん」
「うわぁ~ん」
泣き噦る俺嫁を優しく抱き込み、愛おしくも優しく髪を撫でた。
「……!」
そんな俺の目の前には、継ぎ接ぎ兎の縫いぐるみを抱きしめ、頬っぺたぷっくりの可愛らしい加藤さんの娘さんが静かに立っていた。
どうやら相当に激おこのご様子。
声帯が潰れていて声が出せないだけに無言。お陰で威圧感が凄い。更に俺の罪悪感もパない。
「戦車で凱旋って、今まで何処で何やってたんですかっ! 何とドンパチやらかしてたんですか、山田さんっ!」
「うむ。儂は山田さんことだからと、心配はほどほどだったが……これは流石に儂の予想の遥か斜め上をいってるおるの。徴兵された戦時中、戦火の中を駆け巡っていた頃を思い出しておったわ」
目ん玉ドーンのまま駆け寄ってきた鈴木さんと、腕を組んで仁王立ちの田中さん。
「まーまーお二人とも。無事で良かったと言うことで――本当に無事で良……うううっ」
鈴木さんらを諌めてたと思えば、腐った顔をぐしゃぐしゃにして、目頭からは腐った汁を垂れ流しての男泣き。ま、加藤さんらしいな。
「今回は……まぢのご心配をめっさおかけしました。本気で済んませんでした」
もう一度皆を見渡したあと、深々と頭を下げてちゃんと謝っておく。
◇◇◇
積もる話しと言うよりか、具体的に決を取らねばならない重要案件たる相談事があるので、ちょいとばかり長話しになりそう。
疲れないゾンビら住人とはいえ、立ち話しも申し訳ないので、広いガレージの中へと移動してもらった。
そこで未だ俺の腕の中で泣いている俺嫁が落ち着くのを待ってから、こうなった経緯をかくかくしかじかと皆に順を追って、事細かく説明するのだが。
やはり全て伝え終わる頃には、すっかり夜も更けてしまっていた。
俺嫁は泣き疲れたのか、俺の腕に抱き込まれるように包まれて、静かに寝息を立てていた――?
え? 寝息を立てている……だと? なんでっ⁉︎
呼吸とは元来、生物が細胞に酸素を取り込み、細胞から出た老廃物である二酸化炭素を排出する役割を持つ動作。
新陳代謝の必要が全くない、腐って死んでいくだけのゾンビな身体である以上、呼吸運動も全く不用な筈なのに、だ。
俺に抱かれる俺嫁は、文字通り死んだように寝てる風に見える。
動揺するも静かに頬を触ってみるとやはり冷たく、柔らかい胸に手をあててみるも、やはり鼓動すらない。
ただ不思議なことに、呼吸運動のように胸や肩、腹の動きだけが僅かに感じ取れる。
それこそ密着しているからでこそ解る程度。
微弱な反応ではあるものの、ゾンビが呼吸運動とは……どう言うことだ?
「その軍の研究所っぽい地下施設とやらに未だ居残る幼女? いや、縮んだ女性だったか。山田さんは良いのか? その……放っておいて? ――山田さん?」
俺嫁のことで疑問に疑問が重なり、かなり焦っていた俺は殆ど聞いてなかった。
ただ田中さんが珍しく真顔で促してきたので、その声で我に返った。
「あ、すいません。一応、中村さんとはいつでも連絡が取れるようにと、軍の通信機を拝借してきた。周波数も合わせてきたから、電波干渉がない限りは大丈夫です」
もう一度、同じように問われたので、俺嫁のことは一旦スルーで、ちゃんと答えておく。
戦車で引っ張ってきたキャリッジ。それに積んできた武装諸々の中にいくつか入ってる。
「似非幼女とか言ってましたけども、それでも正しく生きた人なんでしょ? 僕らゾンビらと居るよりもそっちに居る方が……」
ガレージの窓から遠くを眺め、寂しそうに語る鈴木さんだった。
「一応、こっちかあっちに移住して、皆で集まろうと提案や打診もしてみた。ただ説明した通り、向こうは離れる気はないのよ」
缶コーヒーを軽く煽り、そう答えておく。
「引き篭もって研究ってやつかね? ならば設備のないこっちにくるメリットは少ないですな。残る選択肢は……私らがあちらへと赴く、一択ですな」
尤もな意見を出してくれた加藤さん。
「うーむ……思い出深いここを離れたくはない……そんな単なる儂の我儘はもう通せん状況だな。生き残りがいる以上、山田さんの為にも纏まって行動の方が良いだろう」
肩を落とし気味にそう田中さんが答えると。
「ですよね? 僕もそう思います。もう引越しする以外ないですよ」
何故か凄く嬉しそうに後押しする鈴木さんだったり。
「……♪」「ありがとう。優しいな」
そして意気消沈している田中さんの寂しそうな肩を、加藤さんの娘さんがポン。そして可愛いらしい笑顔で頷いた。
「私も鈴木さんに賛成です。あちらのお嬢さんが……その……私らゾンビを毛嫌いせず、受け入れてくれるなら、ですけど」
意見を出したのは良いが、本当に大丈夫だろうか――そう言う腐った顔の加藤さんが、皆に同意を求める。
「話を聞くに、三つ首のゾンビ犬? そんなのと住んでおるくらいだ。儂らがゾンビだからと言う理由で、無下に断らんであろうな」
「確かに。一人で居残るってくらい肝っ玉据わってる子みたいだし……僕がそうなら絶対に居残らず、帰る山田さんにべったりですね」
「満場一致で移住でも良いと言うことで纏める? 俺としても中村さんとハスターをそのまま放っておくのは……ちょいと気分が良くないと言うか……妥協してくれて助かります。ありがとう」
今は無事。あくまでも今は、だ。
何が起こるか全く解らないんだからな。
「何、礼など要らんよ。寧ろこちらが言う方だからな」
「そうそう。ゾンビだからって切り捨てず、こうやって戻ってきてくれたし。ちゃんと相談までしてくれる。有難いのは僕らの方」
「娘の恩をまだ全然返してない。私は命ある限り、山田さんに着いて行きますよ!」
腐った握り拳で熱く語る加藤さん。
「もう死んでおる身じゃないか?」
「おまけに腐ってますよ」
「ははは……違いない」
「いや、俺は一つだけ訂正したい。本当の意味では皆んな死んではいない。自我が残り心が生きている。それは完全な死とは根本的に違う。――ま、今後も冗談は腐るだけにしておいてほしい」
「「「ブハッ! 言えてる! はははは」」」
そんな冗談を言った当の本人たる俺は、この時、皆と一緒に笑えなかった。
俺に抱かれ、腐り死んでいる身体なのに寝息を立てている、そんな俺嫁の悲しい寝顔を、ただ静かに眺めていた――。
――――――――――
退廃した世界に続きはあるのか?
それは望み薄……。
今回は車でなく、一〇式戦車での帰還。
何ぞ脅かす悪戯もチラッと脳裏を過ったが、俺は数日も音沙汰なく行方不明となっていた身。
おそらく相当に心配させたことだろうと、流石に巫山戯るのはなしにしておき、ガレージ前へと普通に停車させた。
皆で集まって、緊急井戸端会議なるものでもやっつけてたのか、慌ててこちらにかけ寄ってくる。
何事かと一〇式戦車を見上げ、どっしり構える田中さん。
娘さんと抱き合って驚いている加藤さん親子。
いつも通り目玉ドーンでビックリしてる鈴木さん。
「よっこいしょ――済まん、ヘビーに遅くなった」
搭乗口の扉を開けて、上半身を乗り出す俺は、眼下に勢ぞろいの愉快なゾンビら住人に対し、申し訳なさ気に軽く手を振った。
そして――。
両手で口元を覆い涙する、佐藤さん改め俺嫁の姿を目にした。
一時は本気で死を覚悟したが、無事に帰ってこれたことに安堵する。
◇◇◇
「山田さんっ!」「――おわっ⁉︎」
搭乗口からキャタピラを経てトントンと降り、地面に着くか着かないかのところで、抱きついてきた俺嫁に押し倒された。
「馬鹿、馬鹿、馬鹿ぁ~っ! 無事で……本当に無事で……うわぁ~んっ!」
痛くも痒くもない駄々っ子パンチの応酬を打ちかましてくる俺嫁は、締め殺さんと言わんばかりにしっかり抱きついたその後、俺の胸で大泣きしてしまった。
「ただいま。心配させたな、本当に済まん」
「うわぁ~ん」
泣き噦る俺嫁を優しく抱き込み、愛おしくも優しく髪を撫でた。
「……!」
そんな俺の目の前には、継ぎ接ぎ兎の縫いぐるみを抱きしめ、頬っぺたぷっくりの可愛らしい加藤さんの娘さんが静かに立っていた。
どうやら相当に激おこのご様子。
声帯が潰れていて声が出せないだけに無言。お陰で威圧感が凄い。更に俺の罪悪感もパない。
「戦車で凱旋って、今まで何処で何やってたんですかっ! 何とドンパチやらかしてたんですか、山田さんっ!」
「うむ。儂は山田さんことだからと、心配はほどほどだったが……これは流石に儂の予想の遥か斜め上をいってるおるの。徴兵された戦時中、戦火の中を駆け巡っていた頃を思い出しておったわ」
目ん玉ドーンのまま駆け寄ってきた鈴木さんと、腕を組んで仁王立ちの田中さん。
「まーまーお二人とも。無事で良かったと言うことで――本当に無事で良……うううっ」
鈴木さんらを諌めてたと思えば、腐った顔をぐしゃぐしゃにして、目頭からは腐った汁を垂れ流しての男泣き。ま、加藤さんらしいな。
「今回は……まぢのご心配をめっさおかけしました。本気で済んませんでした」
もう一度皆を見渡したあと、深々と頭を下げてちゃんと謝っておく。
◇◇◇
積もる話しと言うよりか、具体的に決を取らねばならない重要案件たる相談事があるので、ちょいとばかり長話しになりそう。
疲れないゾンビら住人とはいえ、立ち話しも申し訳ないので、広いガレージの中へと移動してもらった。
そこで未だ俺の腕の中で泣いている俺嫁が落ち着くのを待ってから、こうなった経緯をかくかくしかじかと皆に順を追って、事細かく説明するのだが。
やはり全て伝え終わる頃には、すっかり夜も更けてしまっていた。
俺嫁は泣き疲れたのか、俺の腕に抱き込まれるように包まれて、静かに寝息を立てていた――?
え? 寝息を立てている……だと? なんでっ⁉︎
呼吸とは元来、生物が細胞に酸素を取り込み、細胞から出た老廃物である二酸化炭素を排出する役割を持つ動作。
新陳代謝の必要が全くない、腐って死んでいくだけのゾンビな身体である以上、呼吸運動も全く不用な筈なのに、だ。
俺に抱かれる俺嫁は、文字通り死んだように寝てる風に見える。
動揺するも静かに頬を触ってみるとやはり冷たく、柔らかい胸に手をあててみるも、やはり鼓動すらない。
ただ不思議なことに、呼吸運動のように胸や肩、腹の動きだけが僅かに感じ取れる。
それこそ密着しているからでこそ解る程度。
微弱な反応ではあるものの、ゾンビが呼吸運動とは……どう言うことだ?
「その軍の研究所っぽい地下施設とやらに未だ居残る幼女? いや、縮んだ女性だったか。山田さんは良いのか? その……放っておいて? ――山田さん?」
俺嫁のことで疑問に疑問が重なり、かなり焦っていた俺は殆ど聞いてなかった。
ただ田中さんが珍しく真顔で促してきたので、その声で我に返った。
「あ、すいません。一応、中村さんとはいつでも連絡が取れるようにと、軍の通信機を拝借してきた。周波数も合わせてきたから、電波干渉がない限りは大丈夫です」
もう一度、同じように問われたので、俺嫁のことは一旦スルーで、ちゃんと答えておく。
戦車で引っ張ってきたキャリッジ。それに積んできた武装諸々の中にいくつか入ってる。
「似非幼女とか言ってましたけども、それでも正しく生きた人なんでしょ? 僕らゾンビらと居るよりもそっちに居る方が……」
ガレージの窓から遠くを眺め、寂しそうに語る鈴木さんだった。
「一応、こっちかあっちに移住して、皆で集まろうと提案や打診もしてみた。ただ説明した通り、向こうは離れる気はないのよ」
缶コーヒーを軽く煽り、そう答えておく。
「引き篭もって研究ってやつかね? ならば設備のないこっちにくるメリットは少ないですな。残る選択肢は……私らがあちらへと赴く、一択ですな」
尤もな意見を出してくれた加藤さん。
「うーむ……思い出深いここを離れたくはない……そんな単なる儂の我儘はもう通せん状況だな。生き残りがいる以上、山田さんの為にも纏まって行動の方が良いだろう」
肩を落とし気味にそう田中さんが答えると。
「ですよね? 僕もそう思います。もう引越しする以外ないですよ」
何故か凄く嬉しそうに後押しする鈴木さんだったり。
「……♪」「ありがとう。優しいな」
そして意気消沈している田中さんの寂しそうな肩を、加藤さんの娘さんがポン。そして可愛いらしい笑顔で頷いた。
「私も鈴木さんに賛成です。あちらのお嬢さんが……その……私らゾンビを毛嫌いせず、受け入れてくれるなら、ですけど」
意見を出したのは良いが、本当に大丈夫だろうか――そう言う腐った顔の加藤さんが、皆に同意を求める。
「話を聞くに、三つ首のゾンビ犬? そんなのと住んでおるくらいだ。儂らがゾンビだからと言う理由で、無下に断らんであろうな」
「確かに。一人で居残るってくらい肝っ玉据わってる子みたいだし……僕がそうなら絶対に居残らず、帰る山田さんにべったりですね」
「満場一致で移住でも良いと言うことで纏める? 俺としても中村さんとハスターをそのまま放っておくのは……ちょいと気分が良くないと言うか……妥協してくれて助かります。ありがとう」
今は無事。あくまでも今は、だ。
何が起こるか全く解らないんだからな。
「何、礼など要らんよ。寧ろこちらが言う方だからな」
「そうそう。ゾンビだからって切り捨てず、こうやって戻ってきてくれたし。ちゃんと相談までしてくれる。有難いのは僕らの方」
「娘の恩をまだ全然返してない。私は命ある限り、山田さんに着いて行きますよ!」
腐った握り拳で熱く語る加藤さん。
「もう死んでおる身じゃないか?」
「おまけに腐ってますよ」
「ははは……違いない」
「いや、俺は一つだけ訂正したい。本当の意味では皆んな死んではいない。自我が残り心が生きている。それは完全な死とは根本的に違う。――ま、今後も冗談は腐るだけにしておいてほしい」
「「「ブハッ! 言えてる! はははは」」」
そんな冗談を言った当の本人たる俺は、この時、皆と一緒に笑えなかった。
俺に抱かれ、腐り死んでいる身体なのに寝息を立てている、そんな俺嫁の悲しい寝顔を、ただ静かに眺めていた――。
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