子飼-秘密の共有-

依存からの共存

5

春夜は学校に着くと信行に声を掛けた。
「今日、またうち来る？」
春夜が信行を誘う。
「うん、良いよ。部活休むよ」
信行はそう言うと春夜と離れた。
放課後信行は春夜と共に春夜のマンションに到着した。
「先にシャワー浴びてくるから待っていて」
信行はいつもと違ってリビングに待たされて落ち着かない。
テレビを見ながら春夜を待つ。
「信行も浴びてくれば？」
春夜がバスタオルを腰に巻いた姿で信行の前に戻ってきた。
「あ、うん。部屋で待ってる？」
落ち着かなくて信行は言う。
「今日はここでシようよ。どうせ叔父さんは帰り遅いし」
春夜は嘘をついた。
「でも、なんか落ち着かないよ。いつもお前の部屋だし」
信行はモジモジしている。春夜は微笑んでバスタオルを巻いた姿のまま、ソファに座る信行に跨って膝に乗るとキスをした。
「ここが良い。たまには違う所でシよ。いつもと同じじゃ刺激が足りない」
魅惑的な春夜に信行は抗えない。
「大丈夫。ね？」
春夜に耳元で囁かれて、信行は身震いした。
信行も好奇心には勝てなかった。
信行がシャワーを浴びてリビングに戻ってくると、春夜は壁に掛けている時計を見た。
5時40分だった。

もう少しで戻ってくる？
真騎士さんは僕と信行の姿を見てどう思うかな。
自分がした事を後悔する？
ガッカリする？
でも、僕をこんな風にしたのは真騎士さんだ。
真騎士さんだけ、あの男と幸せとか許さない。

春夜はそう思いながらソファに腰掛けて信行を誘う。
「来て。信行」
信行は、ソワソワするものの、春夜に手招きされて拒絶できない。
春夜に覆いかぶさりキスをする。
「……………春夜。ヤバい。興奮してきた」
信行はそう言いながら春夜の乳首を吸い始めた。
「んんッ。……………僕も。……………信行、好きにして良いよ」
春夜がそう言うとスイッチが入ったように、信行は春夜の身体に舌を這わす。
春夜は背もたれに脚を引っ掛けて大きく開脚した。信行は春夜のモノに顔を埋め、しゃぶり始めた。
「あッ！……………信行……………気持ち……………良い」
ガチャッと、リビングの扉が少し開いた。
信行はドアに背を向け興奮して春夜に奉仕していたせいか、その開かれた音が聞こえなかった。
春夜はずっとドアを見つめていた。
今か今かと、扉が開くのを待っていたのだから。
いよいよ開かれたドアに真騎士が立っていた。
真騎士と春夜は見つめ合っている。
春夜はフッと微笑んだ。
真騎士はただ呆然と立ち尽くしていた。