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春の夜の夢
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自分は女に感じることがないので騙される事はないが、麻人が可哀想だと真騎士は思った。
でも、今は奥さん子供いるんだよね?
今は幸せなのかな?
「なんか、考えてること分かっちゃった。子供作ったぐらいだから、今は円満だとか思ってる?」
妖しい笑みで麻人が言う。
真騎士はその顔を見てドキッとした。
美しい顔に凄味があった。
「騙されたことを全て話して離婚したいと言ったら、妻はなんて言ったと思う?あなたの子供が欲しかったのって。僕に似た子供が欲しかったって。妻に似たらどうするんだろうね?それに僕は種馬じゃない」
悲しそうな瞳で麻人は言う。
「結婚後、離婚を視野に入れて僕は妻と一切性交渉を持たなくなった。もう抱けないよ。嘘つきなオンナなんて。妻が言ったんだ。子供が出来たらいつか離婚をするからって。それで僕は体外受精に協力した。結婚より離婚は本当に大変だよ」
現実味のない話に真騎士は固まった。
「なんでそんな大事な話、俺みたいなやつに話したんですか?俺が誰かに話すかもしれないのに」
真騎士が言うと麻人はフッと笑った。
「なんでかな。僕の悔しさを誰かに話したかったのかも。誰にも話したことがない僕の秘密。内緒にしてくれる?」
今のことは内緒だよ。お兄ちゃんも春夜がおねしょをしたことは内緒にしてあげるからね。
春夜の小さなモノを口に含んでしまった時のことを思い出して、真騎士は背筋がゾクゾクしてきた。
目の前の美しい男に、そのことを知られてしまっている錯覚に陥る。
「誰にも言いません!」
真騎士はそう言って俯いた。
麻人の顔を恥ずかしくて見れなかった。
「うん。信じてる。そろそろ帰ろうか」
麻人はそう言うと立ち上がりどんどん支払いも済ませた。
「タクシー拾うのに時間かかるかも。遅くまで付き合わせてごめんよ」
麻人はそう言うと真騎士に近づいてきた。
「いえ。大丈夫です」
真騎士は微笑みながら言った。
「波山君、背が高いね。何センチ?」
「……………えーと、178だったかな。180は欲しかったです」
真騎士が笑うと麻人も笑う。
「その気持ち分からなくもないな。あ、ちょっとこっち来て」
麻人に言われるまま真騎士は建物の影に連れて行かれ、麻人に頭を引き寄せられキスをされた。
でも、今は奥さん子供いるんだよね?
今は幸せなのかな?
「なんか、考えてること分かっちゃった。子供作ったぐらいだから、今は円満だとか思ってる?」
妖しい笑みで麻人が言う。
真騎士はその顔を見てドキッとした。
美しい顔に凄味があった。
「騙されたことを全て話して離婚したいと言ったら、妻はなんて言ったと思う?あなたの子供が欲しかったのって。僕に似た子供が欲しかったって。妻に似たらどうするんだろうね?それに僕は種馬じゃない」
悲しそうな瞳で麻人は言う。
「結婚後、離婚を視野に入れて僕は妻と一切性交渉を持たなくなった。もう抱けないよ。嘘つきなオンナなんて。妻が言ったんだ。子供が出来たらいつか離婚をするからって。それで僕は体外受精に協力した。結婚より離婚は本当に大変だよ」
現実味のない話に真騎士は固まった。
「なんでそんな大事な話、俺みたいなやつに話したんですか?俺が誰かに話すかもしれないのに」
真騎士が言うと麻人はフッと笑った。
「なんでかな。僕の悔しさを誰かに話したかったのかも。誰にも話したことがない僕の秘密。内緒にしてくれる?」
今のことは内緒だよ。お兄ちゃんも春夜がおねしょをしたことは内緒にしてあげるからね。
春夜の小さなモノを口に含んでしまった時のことを思い出して、真騎士は背筋がゾクゾクしてきた。
目の前の美しい男に、そのことを知られてしまっている錯覚に陥る。
「誰にも言いません!」
真騎士はそう言って俯いた。
麻人の顔を恥ずかしくて見れなかった。
「うん。信じてる。そろそろ帰ろうか」
麻人はそう言うと立ち上がりどんどん支払いも済ませた。
「タクシー拾うのに時間かかるかも。遅くまで付き合わせてごめんよ」
麻人はそう言うと真騎士に近づいてきた。
「いえ。大丈夫です」
真騎士は微笑みながら言った。
「波山君、背が高いね。何センチ?」
「……………えーと、178だったかな。180は欲しかったです」
真騎士が笑うと麻人も笑う。
「その気持ち分からなくもないな。あ、ちょっとこっち来て」
麻人に言われるまま真騎士は建物の影に連れて行かれ、麻人に頭を引き寄せられキスをされた。
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