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Act.2《これが、初恋なんだね。》
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朝早くから秀治のスマホに着信があった。
相手は母親だった。
『秀治?』
声が弱々しく、何があったかと秀治は焦った。
「どうした?何があった?」
秀治が尋ねると、母親は咳き込んだ。
『旦那が昨日からインフルエンザになって、私まで移ったようなのよ。熱が38℃以上でさぁ。あんた、美奈子をお願いできない?美奈子は予防注射受けてるせいか、まだインフルエンザの症状出てないのよ。4、5日あんたの家で預かって欲しいのよ』
母親の頼みに秀治はため息を付いた。
「俺も仕事あるから休めないんだけど、美奈子は夕方まで保育園預けられる?」
『この家に居なければ大丈夫だと思うから、いつも通り保育園にお願い』
母親の辛そうな声に嫌とも言えず、秀治は母親の店で美奈子を預かると、着替えを持って美奈子をまず保育園に連れて行った。
「と、言うことで、しばらく俺が送り迎えしますから。何かあれば、この連絡先に電話してください」
秀治は連絡先を書いた紙を実子に渡し、美奈子の目線にしゃがんだ。
「今日はなるべく早くに迎えに来るから。母さん達が元気になるまで我慢するんだぞ」
秀治はそう言って微笑むと、美奈子も不安ながら秀治に笑顔で頷いた。
「分かった。兄ちゃん、いってらっしゃい」
美奈子は手を振ると奥の教室に入っていった。
「では、お願いします」
秀治が立ち去ろうとすると実子は秀治を引き止めた。
「あのッ!何か困ったことがあればなんでも言ってください!お母さんとお父さんと離れる生活って、少しの間でも美奈子ちゃんの負担になると思うんです!」
実子が必死な顔で言うので、秀治は不謹慎だと思いながら笑ってしまった。
「あー、はい。短い間だから大丈夫だと思うけど、何かあればよろしくです」
秀治の笑顔と言葉に実子はドキドキとした。
どう見ても自分よりも年下の男にときめいてしまった。
「は、はいッ!」
実子が真っ赤になって言うと、秀治は会釈をして保育園を去った。
実子はついその後ろ姿を見送ってしまった。
「みーこ先生。美奈子ちゃんのお兄ちゃんに見惚れてないで仕事しようねー」
先輩保育士に言われて実子はハッと我に返る。
恥ずかしくなってバタバタと教室の中に走って入った。
相手は母親だった。
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声が弱々しく、何があったかと秀治は焦った。
「どうした?何があった?」
秀治が尋ねると、母親は咳き込んだ。
『旦那が昨日からインフルエンザになって、私まで移ったようなのよ。熱が38℃以上でさぁ。あんた、美奈子をお願いできない?美奈子は予防注射受けてるせいか、まだインフルエンザの症状出てないのよ。4、5日あんたの家で預かって欲しいのよ』
母親の頼みに秀治はため息を付いた。
「俺も仕事あるから休めないんだけど、美奈子は夕方まで保育園預けられる?」
『この家に居なければ大丈夫だと思うから、いつも通り保育園にお願い』
母親の辛そうな声に嫌とも言えず、秀治は母親の店で美奈子を預かると、着替えを持って美奈子をまず保育園に連れて行った。
「と、言うことで、しばらく俺が送り迎えしますから。何かあれば、この連絡先に電話してください」
秀治は連絡先を書いた紙を実子に渡し、美奈子の目線にしゃがんだ。
「今日はなるべく早くに迎えに来るから。母さん達が元気になるまで我慢するんだぞ」
秀治はそう言って微笑むと、美奈子も不安ながら秀治に笑顔で頷いた。
「分かった。兄ちゃん、いってらっしゃい」
美奈子は手を振ると奥の教室に入っていった。
「では、お願いします」
秀治が立ち去ろうとすると実子は秀治を引き止めた。
「あのッ!何か困ったことがあればなんでも言ってください!お母さんとお父さんと離れる生活って、少しの間でも美奈子ちゃんの負担になると思うんです!」
実子が必死な顔で言うので、秀治は不謹慎だと思いながら笑ってしまった。
「あー、はい。短い間だから大丈夫だと思うけど、何かあればよろしくです」
秀治の笑顔と言葉に実子はドキドキとした。
どう見ても自分よりも年下の男にときめいてしまった。
「は、はいッ!」
実子が真っ赤になって言うと、秀治は会釈をして保育園を去った。
実子はついその後ろ姿を見送ってしまった。
「みーこ先生。美奈子ちゃんのお兄ちゃんに見惚れてないで仕事しようねー」
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