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Act.1《危険な香りの男性が、初めての男-ヒト-でした。》
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男女の関係とはまた違う次元で、成城とゆあはお互いの存在が大切なものになっていた。
成城はゆあを今までとは違い甘やかせた。
ゆあは成城に守られるように、成城に包まれて毎晩眠った。
ゆあにとって成城は、初めて知るときめきの相手で、恋なのだと自覚があった。
だが、その気持ちを成城に知られて、成城が離れていくのが怖くて、自分の気持ちは固く封印していた。
「ゆあ。あったかいな、お前は」
ゆあを腕に入れて成城は言った。
「なんだろうな。今までだって、何人も女なんか抱いていたのに、なんでお前はこんなにあったかいのかな」
成城の言葉にゆあはムッとした。成城に抱かれる女達に嫉妬する。
「お兄ちゃんがいつも抱きしめている女の人と違って、私が子供だから体温高いんじゃない!」
機嫌の悪い声にも成城は動じない。
「あ、そうか」
すんなり納得されてゆあは余計に腹が立つ。
子供扱いされているのは分かっていたが、こうも素直に認められると悔しかった。
ゆあは成城から離れるとガバッと起き上がった。
「ん?」
どうしたのかと成城はゆあを見る。
ゆあは真っ赤になって成城を見つめる。
「そんなに………………私、子供っぽい?………………女の魅力………………ないの?」
ゆあが震えて成城を見つめ続ける。
成城はゆあの髪を指に絡ませた。
「子供だから良いんだよ。魅力はあるよ。俺にとって、お前が初めて守りたいって思った女かもな」
成城は髪を絡ませた指でゆあの頬に触れる。
「そんな言い方、わかんないよ。お兄ちゃんは、私をどう思ってるの?」
ゆあが目を潤ませる。泣きそうな顔になってる。
「…………あんま、刺激すんなよ。意識しないようにしてるんだからさ」
成城はフッと笑って指から髪を解いた。
ゆあは下唇を噛む。余裕の成城の顔に、もどかしい気持ちで胸が張り裂けそうになる。
「もう直ぐお前は俺の前から消えるんだ。今の感情なんてただの勘違いだ。目の前に俺がいて、ちょっと優しくされて、それで俺を意識してるだけだ」
成城は言い終えると目を瞑った。
ゆあはゆっくりと成城に被さるように抱きつく。
「……お兄ちゃんが意識しそうになってるって分かって嬉しい。消えるだなんて言わないで。私、元の生活に戻っても、お兄ちゃんから離れない」
ゆあが甘えると成城は優しく微笑む。
「ばぁか」
成城はゆあの髪を優しく撫でた。
心のどこかで離したくないと成城も思ってしまった。
成城はゆあを今までとは違い甘やかせた。
ゆあは成城に守られるように、成城に包まれて毎晩眠った。
ゆあにとって成城は、初めて知るときめきの相手で、恋なのだと自覚があった。
だが、その気持ちを成城に知られて、成城が離れていくのが怖くて、自分の気持ちは固く封印していた。
「ゆあ。あったかいな、お前は」
ゆあを腕に入れて成城は言った。
「なんだろうな。今までだって、何人も女なんか抱いていたのに、なんでお前はこんなにあったかいのかな」
成城の言葉にゆあはムッとした。成城に抱かれる女達に嫉妬する。
「お兄ちゃんがいつも抱きしめている女の人と違って、私が子供だから体温高いんじゃない!」
機嫌の悪い声にも成城は動じない。
「あ、そうか」
すんなり納得されてゆあは余計に腹が立つ。
子供扱いされているのは分かっていたが、こうも素直に認められると悔しかった。
ゆあは成城から離れるとガバッと起き上がった。
「ん?」
どうしたのかと成城はゆあを見る。
ゆあは真っ赤になって成城を見つめる。
「そんなに………………私、子供っぽい?………………女の魅力………………ないの?」
ゆあが震えて成城を見つめ続ける。
成城はゆあの髪を指に絡ませた。
「子供だから良いんだよ。魅力はあるよ。俺にとって、お前が初めて守りたいって思った女かもな」
成城は髪を絡ませた指でゆあの頬に触れる。
「そんな言い方、わかんないよ。お兄ちゃんは、私をどう思ってるの?」
ゆあが目を潤ませる。泣きそうな顔になってる。
「…………あんま、刺激すんなよ。意識しないようにしてるんだからさ」
成城はフッと笑って指から髪を解いた。
ゆあは下唇を噛む。余裕の成城の顔に、もどかしい気持ちで胸が張り裂けそうになる。
「もう直ぐお前は俺の前から消えるんだ。今の感情なんてただの勘違いだ。目の前に俺がいて、ちょっと優しくされて、それで俺を意識してるだけだ」
成城は言い終えると目を瞑った。
ゆあはゆっくりと成城に被さるように抱きつく。
「……お兄ちゃんが意識しそうになってるって分かって嬉しい。消えるだなんて言わないで。私、元の生活に戻っても、お兄ちゃんから離れない」
ゆあが甘えると成城は優しく微笑む。
「ばぁか」
成城はゆあの髪を優しく撫でた。
心のどこかで離したくないと成城も思ってしまった。
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