9 / 38
Act.1《危険な香りの男性が、初めての男-ヒト-でした。》
9
しおりを挟む
オフィスを出ると成城の運転で雅楽を連れ、成城のマンションに到着した。
「すぐ戻ります」
成城がそう言うと雅楽は車の中からロックをかけた。
いつ何時、襲われるか分からないからだ。
成城が部屋に入るとゆあが出迎えた。
「お帰りなさい」
ゆあは成城に声をかける。
「お前の荷物を全て紙袋に入れろ」
成城の言葉に、やっと家に帰れるのかとゆあは喜ぶ。
「ママのところに行くの?」
笑顔でゆあは言う。
「お前は今日から組長の家に行くんだよ」
成城の言葉にゆあは凍りつく。
下を向いたまま動かない。
「さっさと支度しろ!下で組長待たせてんだよ。何か起これば面倒だ」
成城の言葉にゆあは首を振る。
「行きたくないです!ここに居させてください!ご飯もいらないです!床で寝ます!お願い!それがダメなら、家に帰してください!」
ゆあは涙を流して成城に懇願する。
「お前の所有者は組長だ。お前のじいさんの借金をお前が払うんだ。お前の自由にはならねぇんだよ」
成城の冷たい言い方にゆあは動けない。
やっとこの家にも慣れたのに、雅楽の元に行けば今までのような平和な生活を送れないのはゆあも分かっている。
「どうしてですか?私、お兄ちゃんと暮らしたいのに」
ゆあはボロボロ泣きはじめた。
「やめろ。俺はお前の兄貴でもねぇ」
冷たい言い方に、ゆあももうダメだと諦めた。
諦めて紙袋に荷物を入れると、成城に付いて雅楽の待つ車にゆあもついて行く。
「久しぶりだなぁ嬢ちゃん」
ゆあが雅楽の隣に座ると、成城は車をスタートさせた。
ゆあはもう何も考えられなかった。
雅楽が怖くて見れない。
憎しみもある。
雅楽の魔の手に堕ちることを想像するだけで身の毛がよだつ。
「随分嫌われたもんだな。無視かよ」
雅楽は怯えるゆあを見て楽しんでいる。どう可愛がろうかと想像する。
ゆあは雅楽のマンションに着かなければ良いのにと願って祈っていたが、無情にも、もう雅楽のマンションまで着いてしまった。
車から無理やり降ろされゆあは腕を掴む成城を見つめる。
どう足掻いても成城が助けてくれないのは分かっていた。
雅楽のマンションの部屋に入り、ゆあは直ぐに雅楽のベッドルームに押し込められ、キングサイズのベッドに押し倒された。
雅楽が笑いながらゆあの手首を握る。
ゆあは雅楽を見ないようにしていたが、怖くて涙が出てくる。
「成城、来い!」
成城がヤレヤレという顔でベッドルームに入ってきた。
「ネクタイを外してこいつの手首を縛れ」
ゆあは泣きながら成城を見つめる。
成城はネクタイを外すとゆあの手首を素早く縛った。
「やだッ!やあッ!」
体を丸めてゆあは抵抗する。
成城は泣き叫ぶゆあから目を逸らした。
雅楽はゆあの着ていたスウェットのパンツに手をかけズルッと一気に脱がした。
「いやぁ!やだ!やあッ!」
ゆあは悲鳴を上げて抵抗する。
「オイオイ、そう叫ぶなよ」
ネズミを追い詰めて生殺しにしている猫のように、雅楽はゆあを追い詰める。
ゆあは抵抗を止めない。
「暴れると痛いだけだぞ。少しは気を使って優しくしてやろうと思ってるんだからさぁ」
雅楽はそう言ってゆあの両膝を掴むと脚を開く。
「色気のねぇパンツ穿かせやがって。もっとそそるパンツ穿かせておけや」
雅楽は成城に笑いかける。
最後の砦のパンツに雅楽は手をかける。
「やめて!助けて!お兄ちゃん!」
ゆあが泣きながら成城を見て叫ぶ。
「お兄ちゃん?なんのことだ」
雅楽の手が止まって成城を見つめる。
「そいつが勝手に俺をそう呼んでるだけです」
成城が答えると雅楽はふふふと笑う。
「なになに?なんかのプレイか?」
雅楽はそう言うと、何かを思いついたのかゆあから手を離した。
「成城。お前がこのガキ抱けや。擬似近親相姦プレイってのも面白そうだな」
「勘弁してくださいよ」
ため息まじりに成城は言う。
「俺が女を抱いてるところ何度も見てんだろ?たまにはその逆もいいじゃねぇか」
勝手に見せるくせにと成城は思った。
ゆあは成城を見つめて大人しくなっている。
「ほらよ、このガキもお前なら良いみたいだぞ」
雅楽は笑って、ベッドの横のサイドチェストに置いてある煙草に手を伸ばす。
「ガキを抱く趣味はありません」
成城が頑なに拒むと雅楽は笑う。
「はぁッ?あー、興醒めだわ」
雅楽は自分で煙草に火を着け吸う。
ゆあは震えながら成城を見つめる。
「正直俺もこの手のガキを抱くのは面倒くせぇんだよ。下手にヤって自殺でもされたら余計に面倒だしな」
雅楽はゆあを見る。
保育園の相続人がゆあの以上、下手に追い詰められないと雅楽も分かっている。
「少しは楽しませてくれるかと思ったけど、ガッチガチの処女かよ」
面白くなさそうに雅楽は言う。
ゆあはジッと成城だけを見つめている。
「もうこいつに手は出さねぇよ。お前も子守をちゃんとやれよ。こいつは大事な金蔓だ」
雅楽は成城に笑う。
金蔓と言われては、成城もゆあの世話をするのは仕方ないと諦めた。
ゆあの手首からネクタイを外すと、成城とゆあはタクシーに乗って成城の部屋にまた戻った。
「すぐ戻ります」
成城がそう言うと雅楽は車の中からロックをかけた。
いつ何時、襲われるか分からないからだ。
成城が部屋に入るとゆあが出迎えた。
「お帰りなさい」
ゆあは成城に声をかける。
「お前の荷物を全て紙袋に入れろ」
成城の言葉に、やっと家に帰れるのかとゆあは喜ぶ。
「ママのところに行くの?」
笑顔でゆあは言う。
「お前は今日から組長の家に行くんだよ」
成城の言葉にゆあは凍りつく。
下を向いたまま動かない。
「さっさと支度しろ!下で組長待たせてんだよ。何か起これば面倒だ」
成城の言葉にゆあは首を振る。
「行きたくないです!ここに居させてください!ご飯もいらないです!床で寝ます!お願い!それがダメなら、家に帰してください!」
ゆあは涙を流して成城に懇願する。
「お前の所有者は組長だ。お前のじいさんの借金をお前が払うんだ。お前の自由にはならねぇんだよ」
成城の冷たい言い方にゆあは動けない。
やっとこの家にも慣れたのに、雅楽の元に行けば今までのような平和な生活を送れないのはゆあも分かっている。
「どうしてですか?私、お兄ちゃんと暮らしたいのに」
ゆあはボロボロ泣きはじめた。
「やめろ。俺はお前の兄貴でもねぇ」
冷たい言い方に、ゆあももうダメだと諦めた。
諦めて紙袋に荷物を入れると、成城に付いて雅楽の待つ車にゆあもついて行く。
「久しぶりだなぁ嬢ちゃん」
ゆあが雅楽の隣に座ると、成城は車をスタートさせた。
ゆあはもう何も考えられなかった。
雅楽が怖くて見れない。
憎しみもある。
雅楽の魔の手に堕ちることを想像するだけで身の毛がよだつ。
「随分嫌われたもんだな。無視かよ」
雅楽は怯えるゆあを見て楽しんでいる。どう可愛がろうかと想像する。
ゆあは雅楽のマンションに着かなければ良いのにと願って祈っていたが、無情にも、もう雅楽のマンションまで着いてしまった。
車から無理やり降ろされゆあは腕を掴む成城を見つめる。
どう足掻いても成城が助けてくれないのは分かっていた。
雅楽のマンションの部屋に入り、ゆあは直ぐに雅楽のベッドルームに押し込められ、キングサイズのベッドに押し倒された。
雅楽が笑いながらゆあの手首を握る。
ゆあは雅楽を見ないようにしていたが、怖くて涙が出てくる。
「成城、来い!」
成城がヤレヤレという顔でベッドルームに入ってきた。
「ネクタイを外してこいつの手首を縛れ」
ゆあは泣きながら成城を見つめる。
成城はネクタイを外すとゆあの手首を素早く縛った。
「やだッ!やあッ!」
体を丸めてゆあは抵抗する。
成城は泣き叫ぶゆあから目を逸らした。
雅楽はゆあの着ていたスウェットのパンツに手をかけズルッと一気に脱がした。
「いやぁ!やだ!やあッ!」
ゆあは悲鳴を上げて抵抗する。
「オイオイ、そう叫ぶなよ」
ネズミを追い詰めて生殺しにしている猫のように、雅楽はゆあを追い詰める。
ゆあは抵抗を止めない。
「暴れると痛いだけだぞ。少しは気を使って優しくしてやろうと思ってるんだからさぁ」
雅楽はそう言ってゆあの両膝を掴むと脚を開く。
「色気のねぇパンツ穿かせやがって。もっとそそるパンツ穿かせておけや」
雅楽は成城に笑いかける。
最後の砦のパンツに雅楽は手をかける。
「やめて!助けて!お兄ちゃん!」
ゆあが泣きながら成城を見て叫ぶ。
「お兄ちゃん?なんのことだ」
雅楽の手が止まって成城を見つめる。
「そいつが勝手に俺をそう呼んでるだけです」
成城が答えると雅楽はふふふと笑う。
「なになに?なんかのプレイか?」
雅楽はそう言うと、何かを思いついたのかゆあから手を離した。
「成城。お前がこのガキ抱けや。擬似近親相姦プレイってのも面白そうだな」
「勘弁してくださいよ」
ため息まじりに成城は言う。
「俺が女を抱いてるところ何度も見てんだろ?たまにはその逆もいいじゃねぇか」
勝手に見せるくせにと成城は思った。
ゆあは成城を見つめて大人しくなっている。
「ほらよ、このガキもお前なら良いみたいだぞ」
雅楽は笑って、ベッドの横のサイドチェストに置いてある煙草に手を伸ばす。
「ガキを抱く趣味はありません」
成城が頑なに拒むと雅楽は笑う。
「はぁッ?あー、興醒めだわ」
雅楽は自分で煙草に火を着け吸う。
ゆあは震えながら成城を見つめる。
「正直俺もこの手のガキを抱くのは面倒くせぇんだよ。下手にヤって自殺でもされたら余計に面倒だしな」
雅楽はゆあを見る。
保育園の相続人がゆあの以上、下手に追い詰められないと雅楽も分かっている。
「少しは楽しませてくれるかと思ったけど、ガッチガチの処女かよ」
面白くなさそうに雅楽は言う。
ゆあはジッと成城だけを見つめている。
「もうこいつに手は出さねぇよ。お前も子守をちゃんとやれよ。こいつは大事な金蔓だ」
雅楽は成城に笑う。
金蔓と言われては、成城もゆあの世話をするのは仕方ないと諦めた。
ゆあの手首からネクタイを外すと、成城とゆあはタクシーに乗って成城の部屋にまた戻った。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!

ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。


【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる