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Act.1《危険な香りの男性が、初めての男-ヒト-でした。》
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成城は雅楽と一緒にとある場所に訪れていた。
「ここは?」
成城は建物の前で壁に埋め込まれている看板を見る。
光の園保育園と書いてあった。
「あまり詮索しなくて良い。この土地と建物だけに用があるんだ」
雅楽は吸っていた煙草を投げ捨て革靴で踏んだ。
中に入ると老夫婦が雅楽と成城を応接室に案内した。
「子供たちは?」
「行政からの指導で、皆、他の保育園に」
成城は老夫婦を見つめながらなるほどと理解した。
経営が行き詰まり、土地建物を手離すことになったのかと。
「じゃあ、今日にでも立ち退いてくれ。あとのことはこっちで始末する」
雅楽の言葉に老夫婦は何も言えない。
成城はこの土地と建物に、いくらの抵当を付け、実際の価値はどのくらいかと頭の中で試算した。
建物はもう老朽化していたので、ほぼほぼ価値はない。
土地は、1億前後か。転売するとなれば、倍額。
「2億2,000で話が付いている」
建物から出ると雅楽は言った。
成城の試算はほぼ合っていたなと思った。
「5,500万の抵当権で2億2,000万。今回は美味しかったな」
ふふふと雅楽は笑う。
成城は何も言うことはない。
建物の影に、まだ幼い面影の高校の学制服を着た少女がいた。
成城と目が合うと、少女はビクンと反応して動けなくなった。
雅楽もその少女に気がついた。
「おい」
雅楽が少女に近づき少女の顎を手で掴む。
少女は怯えて、雅楽を震えながら見つめる。
「ここの孫か?」
少女は頷く。
「おじいちゃんとおばあちゃんが、心配で、毎日、様子を、様子を見に」
怯え震えながら少女は言う。
色白の幼い少女。
よく見ると可愛い顔をしている。
「へぇ。そりゃ良い子だねぇ」
雅楽は楽しそうに笑う。
「もうここには来るな。自分の身だけを心配するんだな」
雅楽がそう言った時だった。
門の前に黒塗りの車が止まった。
窓が開くと同時に、成城が雅楽を庇うように覆いかぶさり、頭を抱きしめた。
発砲された拳銃の弾が、建物の壁に当たる。
そばにいた少女は腰が抜けたのか、その場にしゃがみ込んだ。
成城は自動拳銃を腰から出すと、狙ってきた車に発砲した。
車のボディに弾が当たると、車は勢いよく走り去る。
「騒ぎになる前に!」
成城は雅楽を車に押し込んだ。
「お前は早く建物の中に入れ!」
成城がそう叫ぶが少女は腰が抜けて立ち上がれない。
グズグズしていたら警察が来る。
面倒になる前に成城は少女を抱え上げると雅楽の隣に押し込み、車を勢いよく走らせた。
成城は路駐すると、この件を伊丹に報告する。
「……ったく。松下組か。なんでもっと撃ち込んで身柄を押さえなかった?」
不満そうに雅楽は尋ねる。
「騒ぎを大きくしたら、伊丹会長に迷惑がかかります」
「んだと、ごらぁ!こっちはタマ狙われたんだぞ!お前が始末つけねぇからこっちのメンツ丸潰れだろが!」
雅楽は荒れて、運転席の後ろを思い切り蹴る。
「俺は用心棒です。ヒットマンじゃない。余計な血を流して落とし所を違えば、手打ちが難しくなるのは組長も分かってますよね」
成城が珍しく強く意見するのが雅楽には面白くない。
「随分生意気な口、利くじゃねぇか。会長のお気に入りだからってチョーシこいてんじゃねぇぞ!おらぁ!」
ゲシゲシと運転席を蹴りまくる。
雅楽の隣に座っている少女は怖くて雅楽が見れない。
怯えたまま震えている。
興奮している雅楽のしたい放題に運転席を蹴らせ、その振動に耐えながら成城は雅楽のマンションまで到着した。
その頃には雅楽の頭も冷えたようだった。
「着きました」
成城が車を地下の駐車場に止め、降りて後部座席のドアを開ける。雅楽は無言で少女の腕を掴んだ。
「こいつを部屋に上げろ。今から抱く」
少女は抵抗するが、雅楽に両手を掴まれる。
「お前、もう男知ってんのか?」
雅楽は楽しそうに少女に尋ねる。少女は恐怖で体を硬くして震え続ける。
「答えろや、おい」
睨む雅楽に少女は首を振る。
「いくつだ?」
「じ、じゅう、なな」
雅楽は楽しそうに怯える少女を見る。
「今ここで無理矢理ヤられるのと、部屋でヤられるのとどっちが良いか?」
いたぶるように雅楽は言う。少女は涙を流しながら首を振る。
「良いねぇ。怯えちゃって、ゾクゾクするわ。しかも現役JKの処女を抱くなんざ久しぶりだしな」
雅楽の手が少女のスカートの中に入ると、少女は身を硬くして成城に助けを求める。
成城は顔色を変えずただ雅楽と少女を見ている。
「俺が部屋まで運びます」
成城の冷静な声に雅楽は成城を見る。
「人が来ると面倒ですよ」
「……カーセックスは次回にとっとくか、嬢ちゃん」
雅楽が先に車から降りた。
成城は少女を車から出すと、逃げられないように体を腕で押さえた。
「声を出すな。目ぇつぶって我慢しておけばすぐ済む」
成城の言葉に少女は諦めの表情だった。
自分がこれから受ける辱めを思うともう何も考えたくなかった。
「ここは?」
成城は建物の前で壁に埋め込まれている看板を見る。
光の園保育園と書いてあった。
「あまり詮索しなくて良い。この土地と建物だけに用があるんだ」
雅楽は吸っていた煙草を投げ捨て革靴で踏んだ。
中に入ると老夫婦が雅楽と成城を応接室に案内した。
「子供たちは?」
「行政からの指導で、皆、他の保育園に」
成城は老夫婦を見つめながらなるほどと理解した。
経営が行き詰まり、土地建物を手離すことになったのかと。
「じゃあ、今日にでも立ち退いてくれ。あとのことはこっちで始末する」
雅楽の言葉に老夫婦は何も言えない。
成城はこの土地と建物に、いくらの抵当を付け、実際の価値はどのくらいかと頭の中で試算した。
建物はもう老朽化していたので、ほぼほぼ価値はない。
土地は、1億前後か。転売するとなれば、倍額。
「2億2,000で話が付いている」
建物から出ると雅楽は言った。
成城の試算はほぼ合っていたなと思った。
「5,500万の抵当権で2億2,000万。今回は美味しかったな」
ふふふと雅楽は笑う。
成城は何も言うことはない。
建物の影に、まだ幼い面影の高校の学制服を着た少女がいた。
成城と目が合うと、少女はビクンと反応して動けなくなった。
雅楽もその少女に気がついた。
「おい」
雅楽が少女に近づき少女の顎を手で掴む。
少女は怯えて、雅楽を震えながら見つめる。
「ここの孫か?」
少女は頷く。
「おじいちゃんとおばあちゃんが、心配で、毎日、様子を、様子を見に」
怯え震えながら少女は言う。
色白の幼い少女。
よく見ると可愛い顔をしている。
「へぇ。そりゃ良い子だねぇ」
雅楽は楽しそうに笑う。
「もうここには来るな。自分の身だけを心配するんだな」
雅楽がそう言った時だった。
門の前に黒塗りの車が止まった。
窓が開くと同時に、成城が雅楽を庇うように覆いかぶさり、頭を抱きしめた。
発砲された拳銃の弾が、建物の壁に当たる。
そばにいた少女は腰が抜けたのか、その場にしゃがみ込んだ。
成城は自動拳銃を腰から出すと、狙ってきた車に発砲した。
車のボディに弾が当たると、車は勢いよく走り去る。
「騒ぎになる前に!」
成城は雅楽を車に押し込んだ。
「お前は早く建物の中に入れ!」
成城がそう叫ぶが少女は腰が抜けて立ち上がれない。
グズグズしていたら警察が来る。
面倒になる前に成城は少女を抱え上げると雅楽の隣に押し込み、車を勢いよく走らせた。
成城は路駐すると、この件を伊丹に報告する。
「……ったく。松下組か。なんでもっと撃ち込んで身柄を押さえなかった?」
不満そうに雅楽は尋ねる。
「騒ぎを大きくしたら、伊丹会長に迷惑がかかります」
「んだと、ごらぁ!こっちはタマ狙われたんだぞ!お前が始末つけねぇからこっちのメンツ丸潰れだろが!」
雅楽は荒れて、運転席の後ろを思い切り蹴る。
「俺は用心棒です。ヒットマンじゃない。余計な血を流して落とし所を違えば、手打ちが難しくなるのは組長も分かってますよね」
成城が珍しく強く意見するのが雅楽には面白くない。
「随分生意気な口、利くじゃねぇか。会長のお気に入りだからってチョーシこいてんじゃねぇぞ!おらぁ!」
ゲシゲシと運転席を蹴りまくる。
雅楽の隣に座っている少女は怖くて雅楽が見れない。
怯えたまま震えている。
興奮している雅楽のしたい放題に運転席を蹴らせ、その振動に耐えながら成城は雅楽のマンションまで到着した。
その頃には雅楽の頭も冷えたようだった。
「着きました」
成城が車を地下の駐車場に止め、降りて後部座席のドアを開ける。雅楽は無言で少女の腕を掴んだ。
「こいつを部屋に上げろ。今から抱く」
少女は抵抗するが、雅楽に両手を掴まれる。
「お前、もう男知ってんのか?」
雅楽は楽しそうに少女に尋ねる。少女は恐怖で体を硬くして震え続ける。
「答えろや、おい」
睨む雅楽に少女は首を振る。
「いくつだ?」
「じ、じゅう、なな」
雅楽は楽しそうに怯える少女を見る。
「今ここで無理矢理ヤられるのと、部屋でヤられるのとどっちが良いか?」
いたぶるように雅楽は言う。少女は涙を流しながら首を振る。
「良いねぇ。怯えちゃって、ゾクゾクするわ。しかも現役JKの処女を抱くなんざ久しぶりだしな」
雅楽の手が少女のスカートの中に入ると、少女は身を硬くして成城に助けを求める。
成城は顔色を変えずただ雅楽と少女を見ている。
「俺が部屋まで運びます」
成城の冷静な声に雅楽は成城を見る。
「人が来ると面倒ですよ」
「……カーセックスは次回にとっとくか、嬢ちゃん」
雅楽が先に車から降りた。
成城は少女を車から出すと、逃げられないように体を腕で押さえた。
「声を出すな。目ぇつぶって我慢しておけばすぐ済む」
成城の言葉に少女は諦めの表情だった。
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