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新しい時が流れる
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8月に入り、東堂ホールディングスへの初出勤の日、美紅は駅まで龍彦と並んで歩いていた。
「なんか緊張しちゃうよ」
美紅はつい弱音を龍彦に吐く。龍彦はフッと微笑むと美紅の手を握った。
「大丈夫だよ。美紅なら」
龍彦の笑顔に美紅は気持ちが落ち着いて来る。
「ありがとう。たっ君のおかげで落ち着いた」
付き合い始めて、どうしても龍彦と呼べずに、美紅はたっ君と呼ぶことにした。
「そう?俺は美紅と手を繋いで歩けてラッキーだし」
龍彦の言葉に美紅は照れ臭くて仕方ない。
同期で仲間だった時は、こんな風に甘い言葉をもちろん言われたこともない。
「もうッ。なんか女の子慣れしてるッ!」
照れ隠しに美紅が抗議すると、龍彦はニヤニヤする。
「それ、嫉妬?」
嬉しそうな龍彦の顔に美紅は頬を膨らます。
「違うもんッ!だって、たっ君がそんなに女子に甘いって知らなかったもんッ!」
真っ赤になって美紅はムキになる。
「バーカ。こんなに甘やかしたいの美紅だけですー」
絶対そんなことはないと分かっていても、龍彦の過去の彼女にまで嫉妬するのは違うと思い、美紅はキュッと手を握り返した。
「嬉しい。ありがとう」
素直な美紅が可愛くて、龍彦も頬を赤らめる。
「っとに。朝から煽るなよ。もう限界なんだからッ。あー!早く週末にならねーかなッ!」
耳まで赤くして龍彦が言うと、美紅も真っ赤になった。
付き合い始めて1ヶ月以上になるが、まだ二人はキス以上の関係にはなっていなかった。
流石にシェアハウスの中で、肌を重ねることにお互い抵抗がある。
龍彦は美紅の転職祝いを二人でしようと持ちかけ、この週末に一泊でデートすることになっているのだった。
「叔父さんが車貸してくれるから、たっぷりドライブもしような」
龍彦の笑顔に美紅はドキドキが止まらない。
本当に龍彦が好きなんだと思った。
「うん。楽しみにしてる」
美紅はこんなに幸せで良いのかとたまに考える。
あれほど離婚するまで色々悩んでいたが、ずっと龍彦に救われて来た。
全て包んでくれた龍彦に感謝しながら、今度は美紅が龍彦を幸せにしたいと思った。
「なんか緊張しちゃうよ」
美紅はつい弱音を龍彦に吐く。龍彦はフッと微笑むと美紅の手を握った。
「大丈夫だよ。美紅なら」
龍彦の笑顔に美紅は気持ちが落ち着いて来る。
「ありがとう。たっ君のおかげで落ち着いた」
付き合い始めて、どうしても龍彦と呼べずに、美紅はたっ君と呼ぶことにした。
「そう?俺は美紅と手を繋いで歩けてラッキーだし」
龍彦の言葉に美紅は照れ臭くて仕方ない。
同期で仲間だった時は、こんな風に甘い言葉をもちろん言われたこともない。
「もうッ。なんか女の子慣れしてるッ!」
照れ隠しに美紅が抗議すると、龍彦はニヤニヤする。
「それ、嫉妬?」
嬉しそうな龍彦の顔に美紅は頬を膨らます。
「違うもんッ!だって、たっ君がそんなに女子に甘いって知らなかったもんッ!」
真っ赤になって美紅はムキになる。
「バーカ。こんなに甘やかしたいの美紅だけですー」
絶対そんなことはないと分かっていても、龍彦の過去の彼女にまで嫉妬するのは違うと思い、美紅はキュッと手を握り返した。
「嬉しい。ありがとう」
素直な美紅が可愛くて、龍彦も頬を赤らめる。
「っとに。朝から煽るなよ。もう限界なんだからッ。あー!早く週末にならねーかなッ!」
耳まで赤くして龍彦が言うと、美紅も真っ赤になった。
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「叔父さんが車貸してくれるから、たっぷりドライブもしような」
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本当に龍彦が好きなんだと思った。
「うん。楽しみにしてる」
美紅はこんなに幸せで良いのかとたまに考える。
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