トライアングル

五嶋樒榴

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番外編 Step3・滋

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もうすぐ文化祭が始まる。
俺、相沢滋は、鉈賀久利と内野しほなと同じクラスメート。

「しほながウエイトレス?」

びっくりして変な声を出しているのは久利。

「だって、このクラスで一番ビジュアルいいのしほなしかいねーだろ」

他の女子に聞こえないように俺は言った。

「それは、わかるけどよ。でもどんなカッコさせるんだよ。まさかメイド服とかじゃねーだろーな」

機嫌悪く久利は言う。しほなのことになるとムキになるから、俺はてっきりしほなが好きだと思っていたんだけど、こいつは何人か付き合った女の子がいる。

「お前さ、すぐしほなのことでムキになるけどなんで?」

俺は疑問を投げかけた。
こんな態度したら、しほなだって辛いじゃん。
他に彼女いるのにしほなに対して過保護でさ。

「しほなは大事な友達なんだよ。変なカッコして、変な男が寄ってきたらどーすんだよ」

お前は父親か。

と、俺は思ってしまった。
でもしほながメイド服かー。背が小さいツンデレメイドか。
悪くないなーと思ってしまう。
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