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しほな・テキーラサンライズ
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店に入るまでは緊張したけど、思いって切って重厚なドアを開けたら、不思議なほど普通に店の中に入れた。そして私は妖しく美しいマスターの顔を見た。
「いらっしゃいませ」
前回と同じ佇まい。この店に来るのは、久利に連れてきてもらってから今日が二度目。
一人で来るのは初めてだった。
別空間のこの場所に身を置くと、日常の生活の方がパラレルなのではと思うほど、なぜか私の心は癒された。
「今夜はお一人ですか?」
少し探るように妖しくマスターは言った。
「残念ながらお一人様です」
笑いながら私は言った。
「お一人様もいいものですよ。私もいつもお一人様です」
他のお客のカクテルを作りながらマスターは言った。
ミキシンググラスを操る、長く美しい指に見惚れる。
「マスターがお一人様だなんて、ちょっと信じられないわ」
この魅惑的な男性なら、どんな女も虜になるはず。
マスターに、手の届かない高嶺の花など無いと私は思ってしまう。
「それは買いかぶりです。私なんて気難しいですから、女性は寄り付きませんよ」
美しい笑み。何をするにも無駄はなく美しすぎる。
「いらっしゃいませ」
前回と同じ佇まい。この店に来るのは、久利に連れてきてもらってから今日が二度目。
一人で来るのは初めてだった。
別空間のこの場所に身を置くと、日常の生活の方がパラレルなのではと思うほど、なぜか私の心は癒された。
「今夜はお一人ですか?」
少し探るように妖しくマスターは言った。
「残念ながらお一人様です」
笑いながら私は言った。
「お一人様もいいものですよ。私もいつもお一人様です」
他のお客のカクテルを作りながらマスターは言った。
ミキシンググラスを操る、長く美しい指に見惚れる。
「マスターがお一人様だなんて、ちょっと信じられないわ」
この魅惑的な男性なら、どんな女も虜になるはず。
マスターに、手の届かない高嶺の花など無いと私は思ってしまう。
「それは買いかぶりです。私なんて気難しいですから、女性は寄り付きませんよ」
美しい笑み。何をするにも無駄はなく美しすぎる。
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