トライアングル

五嶋樒榴

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久利・接近

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茉莉花がなんて返事をしてくるかもう何も予想すらするつもりも無かった。
断るようなら、もう全て拒否しようと決めていた。
それで茉莉花がおかしな行動を選択しても、今はもう疲れすぎて先のことなど何も考えられなかった。

『嬉しい。やっと会える。初めてデートしたカフェ覚えてる?あたし支度してから行くから、2時ぐらいはどう?』

弾む可愛い声がなぜか遠くから聞こえる。

「ああ、分かった」

そう返事をして電話を切ると、脱力感に襲われ、スマホをベッドに投げた。

キッチンに向かい、冷蔵庫から500mlの炭酸水を出すと、ペットボトルのままゴクゴク飲んだ。
全くの2人きりになるわけじゃないが、カフェの修羅場を想像するとゾッとした。
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