僕と貴方と君と

五嶋樒榴

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3人でとっても幸せすぎます。

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優星は待ち合わせ場所に到着すると、男3人、女2人が優星に手を振る。 

「来てくれて良かったよ。優星にも会いたかったからさ」

高校時代、1番仲が良かった男友達が優星に言う。

「優星は弟君の世話もあるし、なかなか飲みに誘えないしさ」

女友達ふたりもそう言って、ひとりは優星に腕を組んでくる。
優星はやんわりとそれを外すとにっこり笑う。

「今夜は恋人が弟を見てくれてるさ。だからそっちの家に泊まりに行ってる」

優星の恋人発言にみんなが驚く。しかも弟の事まで頼むとなるとかなり深い仲だと察した。

「えー!だって前に別れていないって言ってたじゃん!」

腕を組んできた女友達がムッとしながら優星に迫る。

「今年の4月から付き合い始めたんだよ。まだ3ヶ月ちょっとかな」

嬉しそうに優星がノロケると、女友達2人はガッカリして無口になる。

「そっか!そっか!よし!その彼女の話をたっぷり聞いてやる!」

男友達3人はもう興味津々で優星に白状させる気満々だった。

「えー。マジムカつくほどノロケるけど良いの?」

優星が余裕の顔で言うと、男友達3人は盛り上がり、女友達2人はつまらなそうに男どもの後を付いて、予約してある居酒屋に向かった。
居酒屋に着いて再会の乾杯をすると、早速優星の話で盛り上がる。

「どこで知り合ったんだよ!」

「仕事先だよ」

「どんな人?」

これはもちろん女友達の1人。

「綺麗で可愛くて、めっちゃ優しくて、甘えん坊で、弟の事も大事にしてくれて、とにかく素敵すぎる人。今、すげー幸せ。いつか一緒に住むために色々考え中」

嬉しそうに優星が語ると、女友達2人はやってられんわと呆れ顔になった。

「写真は?見せてよ」

言われると思っていたが、もちろん見せるつもりはなかった。
美峰が男だと言って、自分が偏見を持たれるのが嫌なのではなく、美峰に偏見を持たれるのが嫌だった。しかも、美峰に了解も得てはいない。

「今度、見せて良いか確認しておくよ」

優星はにっこり笑ってそう言うと、優星の性格を知っている仲間達はしつこく催促はしなかった。
その後はみんなの近況や、恋人の話、他の同級生の話に花が咲いた。
優星は懐かしい気持ちになり楽しんでいたが、つい上の空になっては美峰と明星が気になっていた。
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