僕と貴方と君と

五嶋樒榴

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今度は夏休みの計画です。

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明星が寝ると、美峰はリビングに戻ってきた。

「お疲れ様」

優星は微笑むと、冷蔵庫からビールを出してきた。

「ありがとう」

美峰がソファで受け取ると優星は美峰の隣に座った。

「期待を裏切らないよな、明星の奴」

凄く嬉しがっていた姿を思い出して優星はそう言うと、美峰とビールで乾杯した。

「あんなに喜んでくれると、本当に連れて行くのが楽しみだよね」

美峰も明星の笑顔を思い出してほっこりとする。

「俺が美峰と付き合うようになって、3人で出掛けるようになって、明星が本当に楽しそうなんだ。俺だけじゃ補えなかったのを、美峰がしてくれて本当に感謝だよ」

優しい顔で優星が言うと、美峰は照れ臭くなる。

「僕こそ。ずっとひとりで過ごしていた休日が、優星君と明星君のおかげでいつも幸せなんだよ。寂しくないんだもん」

美峰はニコニコして優星を見つめる。

「本当にありがとう」

美峰がお礼を言うと、優星は美峰の髪に触れながら、自分の胸に美峰の顔を寄せた。

「俺こそありがとう。まだ付き合ってそんなに経ってないかもしれないけど、美峰がいるから仕事も明星の事も頑張れる。俺ひとりじゃないって思えるから。これからもずっとそばにいてね」

優星の言葉に美峰はキュンとなる。
求められて頼られるのが嬉しい。

「ずっとそばにいるよ。僕はふたりが大好きで、ふたりとずっと一緒にいたいんだ。だから、ずっと僕を好きでいて。離れないで」

優星は美峰の顎を指先で上げた。
唇が重なると、美峰は優星を離すまいと首に腕を回す。
クチュクチュと水音を響かせてキスを繰り返し、唇が離れてもまたすぐ欲するように唇を重ね合う。

「…………離れないよ。離さないのが本音。もう、どうしょもなく美峰が好きすぎる。会うたびに欲しくて止まらなくなる。今夜も欲しい」

優星が美峰の頬に優しく触れながら言う。
その熱い瞳に美峰は蕩ける。

「僕も優星君が欲しい。頭の中、優星君でいっぱいで、1週間が凄く長くて。会いたくて会いたくて仕方なかったんだから」

甘い声で美峰が言うと、優星は優しく微笑む。

「そう言う甘えん坊なところマジ好き。じゃあ、おねだりして?今夜もたっぷり美峰が俺を欲しがって」

優星が美峰に甘く囁く。
セクシーな声に美峰はドキドキして恥ずかしくなる。

「ズルい。そうやって僕を刺激する。僕が恥ずかしいって分かってて。すぐ意地悪になる」

真っ赤になって美峰が拗ねると、優星は優しく美峰を包み込むように抱きしめた。

「意地悪な俺が好きでしょ?美峰をいじめたい。ベッドの中で、いやらしく乱れて欲しい」

「ばかぁ」

優星の胸の中で美峰は呟く。

「意地悪な優星君も好き。でもいつも僕ばっかり余裕ないんだもん」

「それで良いの。だってエッチの時の美峰は凄く可愛いよ。あ、いつも可愛いけど、そう言うのとは別でさ。仕事中の美峰を見ると、やっぱり違うし」

余裕の笑みで優星は言う。

「最近、仕事で会う時は、だいぶ気を引き締めてるんだよ。仕事で会うのは月に一度ぐらいだけど、変に意識しないように頑張ってるんだから」

自分ばかりが余裕がないように思って美峰は悔しくなる。

「分かってる。だからふたりの時は、頑張らなくて良いでしょ?」

優星の余裕が憎らしくなってくる。

「もう!優星君ばっかり余裕があって悔しい」

美峰が膨れると優星はクスッと笑う。

「それぐらい余裕持たせてよ。本音は違うんだよ。美峰に子供扱いされたくないから頑張ってんの。特に仕事はね」

美峰は優星をギュッと抱きしめる。

「子供扱いしてないよ。優星君は全部僕より大人だよ。最近、本当にそう思う。悔しいほど、僕の方が子供だなって」

「嬉しいな。美峰がそう言ってくれるだけで自信になる」

優星は優しく美峰の頭をポンポンする。
それも気持ち良くて、美峰はさらに優星にギュッと抱きつく。

「大好きだよ」

「僕も大好き」

美峰は優星の腕の中が暖かくて気持ち良かった。
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