僕と貴方と君と

五嶋樒榴

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★明星君と隆君★

その2

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ゴールデンウイーク中の6日の午後、明星がお昼ご飯を食べ終わった頃に、隆は明星のマンションに遊びに来た。

「明星、これお土産!」

隆は小さな紙袋に入ったお土産を渡す。

「ありがとう。隆、これ、僕から。水族館で買ったんだよ。たかくんって名前が入ってるキーホルダー」

ペンギンの形のプレートに名前が入ったキーホルダーを隆に渡す。

「ありがとう!明日からランドセルに付けていく!」

隆が嬉しそうに言う。

「僕のは、あっくんっていうやつ買ったの。お揃いだよ」

明星が見せると隆はお揃いなのが嬉しくてまた大喜び。

「僕には何買って来てくれたの?」

ワクワクしながら明星は紙袋を開けて見る。

「…………なに?これ」

丸いプレートに鳥のような絵が書いてあるストラップだった。

「これは真田幸村の家紋!俺のじいちゃんのご先祖は、真田幸村のじゅーゆーしって家臣だったんだって!」

自慢気に隆は言うが、明星には何のことか分からない。

「よく分かんないけどありがとう!」

真田幸村は分からないが、お土産を貰えたことが嬉しくて、笑顔で明星がお礼を言うと隆も嬉しそうに照れた。
明星が喜んでくれるのが隆は最高に嬉しい。


 貰ったのは嬉しいけど、これどうやって使うんだろう。
 ランドセルに付ければ良いのかな?


ストラップを見ながら明星は悩む。
明星はストラップが何なのかも分からないが、次の日、明星と隆は、お揃いのキーホルダーとストラップをランドセルにつけて仲良く学校に行ったのだった。
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