33 / 130
ゴールデンウィークが楽しみなんです。
2
しおりを挟む
旅行は5月4日からだが、美峰が4月29日から休みだと知り、明星はまた目を輝かせた。
「じゃあさ、じゃあさ、美峰君、29日からここに住めば良いじゃん!僕と毎日ご飯食べて、毎日お風呂入って、いっぱいいっぱい遊ぼ!」
明星はもう美峰を離さない勢いで鼻息も荒くなっていた。
「んー、凄く嬉しいけど、さすがにそれは無理だよ。明星君は学校があるでしょ?僕もやる事があるし」
本当は特にする事はなかったが、さすがにそこまで長期で明星と優星と過ごすわけにはいかないと思った。
明星はガッカリして俯く。
「うん、分かったぁ。4日まで、何回うちに来る?にーちゃんが休みの時は来てくれる?」
諦めきれずに明星は尋ねる。
「じゃあさ、旅行の前日の3日はここに泊まって、帰ってきた日もここに泊まって良いかな?だから、3日から6日まで一緒に過ごすのはどう?」
美峰がそう言うと明星はパッと顔を上げて優星を見る。
「にーちゃん、良いよね?美峰君、お泊まりしても良いよね!」
明星の熱意のこもった視線を見て優星は笑顔で頷く。
「本当に、そんなに来てもらって大丈夫ですか?」
心配そうに優星が聞く。
「僕は良いけど………」
美峰はそう言ったが、優星が本当は迷惑だと思っているのではと心配になった。
明星の手前、迷惑とも言えないだろうしと、色々考えてしまった。
「正直、すげー嬉しいです。俺も、本当は29日からいてもらいたいほど、柊木さんにそばにいて欲しいです」
頬を赤らめて、嬉しそうに優星は言う。
その顔を見て、美峰はドキドキして恥ずかしくなった。
「あ、じゃあ、3日から、一緒に、過ごそうね!」
ドキドキしたまま、上ずる声で美峰は言う。
大好きな優星と明星に、求められる自分が嬉しくてたまらない。
「あ、でも29日の水曜日もお泊まりしてね!水曜日はお泊まりの日だよ!」
明星がムキになって言う。そこは譲れないのだった。
「もちろん、水曜日はお泊まりするって約束だもん」
美峰が笑顔で言うと、明星は満足したのか美峰に抱きついた。
「良かったぁ。美峰君だーいすき。僕、美峰君がいれば……………」
そう言いかけて明星は優星を見る。
「美峰君とにーちゃんがいれば嬉しい!」
明星が言い直すと優星はムッとした。
「今、俺の存在無視しただろ!こいつー!明星め!」
優星はそう言うと明星をくすぐり始めた。
「やー!くすぐったい!美峰君!助けて!」
きゃーきゃー明星が声を上げる。優星は手加減なしでくすぐる。
美峰はそのふたりを見ながら楽しくて大笑いをした。
「じゃあさ、じゃあさ、美峰君、29日からここに住めば良いじゃん!僕と毎日ご飯食べて、毎日お風呂入って、いっぱいいっぱい遊ぼ!」
明星はもう美峰を離さない勢いで鼻息も荒くなっていた。
「んー、凄く嬉しいけど、さすがにそれは無理だよ。明星君は学校があるでしょ?僕もやる事があるし」
本当は特にする事はなかったが、さすがにそこまで長期で明星と優星と過ごすわけにはいかないと思った。
明星はガッカリして俯く。
「うん、分かったぁ。4日まで、何回うちに来る?にーちゃんが休みの時は来てくれる?」
諦めきれずに明星は尋ねる。
「じゃあさ、旅行の前日の3日はここに泊まって、帰ってきた日もここに泊まって良いかな?だから、3日から6日まで一緒に過ごすのはどう?」
美峰がそう言うと明星はパッと顔を上げて優星を見る。
「にーちゃん、良いよね?美峰君、お泊まりしても良いよね!」
明星の熱意のこもった視線を見て優星は笑顔で頷く。
「本当に、そんなに来てもらって大丈夫ですか?」
心配そうに優星が聞く。
「僕は良いけど………」
美峰はそう言ったが、優星が本当は迷惑だと思っているのではと心配になった。
明星の手前、迷惑とも言えないだろうしと、色々考えてしまった。
「正直、すげー嬉しいです。俺も、本当は29日からいてもらいたいほど、柊木さんにそばにいて欲しいです」
頬を赤らめて、嬉しそうに優星は言う。
その顔を見て、美峰はドキドキして恥ずかしくなった。
「あ、じゃあ、3日から、一緒に、過ごそうね!」
ドキドキしたまま、上ずる声で美峰は言う。
大好きな優星と明星に、求められる自分が嬉しくてたまらない。
「あ、でも29日の水曜日もお泊まりしてね!水曜日はお泊まりの日だよ!」
明星がムキになって言う。そこは譲れないのだった。
「もちろん、水曜日はお泊まりするって約束だもん」
美峰が笑顔で言うと、明星は満足したのか美峰に抱きついた。
「良かったぁ。美峰君だーいすき。僕、美峰君がいれば……………」
そう言いかけて明星は優星を見る。
「美峰君とにーちゃんがいれば嬉しい!」
明星が言い直すと優星はムッとした。
「今、俺の存在無視しただろ!こいつー!明星め!」
優星はそう言うと明星をくすぐり始めた。
「やー!くすぐったい!美峰君!助けて!」
きゃーきゃー明星が声を上げる。優星は手加減なしでくすぐる。
美峰はそのふたりを見ながら楽しくて大笑いをした。
0
お気に入りに追加
60
あなたにおすすめの小説
悩める文官のひとりごと
きりか
BL
幼い頃から憧れていた騎士団に入りたくても、小柄でひ弱なリュカ・アルマンは、学校を卒業と同時に、文官として騎士団に入団する。方向音痴なリュカは、マルーン副団長の部屋と間違え、イザーク団長の部屋に入り込む。
そこでは、惚れ薬を口にした団長がいて…。
エチシーンが書けなくて、朝チュンとなりました。
ムーンライト様にも掲載しております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
元体操のお兄さんとキャンプ場で過ごし、筋肉と優しさに包まれた日――。
立坂雪花
恋愛
夏休み、小日向美和(35歳)は
小学一年生の娘、碧に
キャンプに連れて行ってほしいと
お願いされる。
キャンプなんて、したことないし……
と思いながらもネットで安心快適な
キャンプ場を調べ、必要なものをチェックしながら娘のために準備をし、出発する。
だが、当日簡単に立てられると思っていた
テントに四苦八苦していた。
そんな時に現れたのが、
元子育て番組の体操のお兄さんであり
全国のキャンプ場を巡り、
筋トレしている動画を撮るのが趣味の
加賀谷大地さん(32)で――。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
イケメンに惚れられた俺の話
モブです(病み期)
BL
歌うことが好きな俺三嶋裕人(みしまゆうと)は、匿名動画投稿サイトでユートとして活躍していた。
こんな俺を芸能事務所のお偉いさんがみつけてくれて俺はさらに活動の幅がひろがった。
そんなある日、最近人気の歌い手である大斗(だいと)とユニットを組んでみないかと社長に言われる。
どんなやつかと思い、会ってみると……
次男は愛される
那野ユーリ
BL
ゴージャス美形の長男×自称平凡な次男
佐奈が小学三年の時に父親の再婚で出来た二人の兄弟。美しすぎる兄弟に挟まれながらも、佐奈は家族に愛され育つ。そんな佐奈が禁断の恋に悩む。
素敵すぎる表紙は〝fum☆様〟から頂きました♡
無断転載は厳禁です。
【タイトル横の※印は性描写が入ります。18歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい。】
12月末にこちらの作品は非公開といたします。ご了承くださいませ。
近況ボードをご覧下さい。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる