私を見てくれなくても……

五嶋樒榴

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俺と妙子さん4

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……。
びっくりした。
まさか、本当に妙子さんがしてくれるなんて。
だって妙子さんだって初めてだったでしょ?
そんなテク、どうやって習得したのッ?
中でイくまでは出来なかったけど、めっちゃ気持ち良かった。

「遼一さん。大丈夫?」

妙子さんの声に俺は一気に頭に血が昇る。
俺は、妙子さんに何てことを言ってしまったんだろう。
何てことをさせてしまったんだろう。
何て恥ずかしい姿を見せてしまったんだろう。

「……大丈夫。久しぶりだったから、少しだけ、恥ずかしくて」

本当に恥ずかしい。
俺は。
なんでこんなに妙子さんに甘えてる?
自分の快楽だけを求めている?

「……ううん。私でも気持ちよくなってくれたなら嬉しいよ。夫婦なんだから、色々チャレンジしようって言ってくれたんだし」

妙子さんは本当に綺麗な笑顔だな。
俺の欲で穢してはいけない人だって、冷静になると恥ずかしくなる。
俺のことを満足さてくれた、綺麗な指からゴムを外してティッシュで包み、濡れた俺の右手とお腹をティッシュで拭いて、そっとゴミ箱に妙子さんは捨ててくれた。

「遼一さんの気持ちよさそうな顔好き。私もゾクゾクしちゃった」

可愛い悪戯っ子の顔で妙子さんは言うけど、俺の中を責めていた時はかなりドSだったよ。男より男らしかった。意外とそっちの気が強かったんだね。
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