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125.という訳で

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「という訳でして……」
私はみんなの顔色を伺いながら、ここまで来た経緯を話した

多分ユミさんにはめちゃくちゃ怒られることを覚悟したんだけど、ユミさんは「ご無事で何よりです」と言っただけだった

「すみません」
私はユミさんに謝った


「知らない奴について行くなと言ったはずだったが?」
その代わり、カイリ殿下から、強めの口調でお小言が飛んできた

「いや~……知らない人では無いですし……ついて行ったと言うか……呼ばれた気がした……みたいな?」

私は苦し紛れの言い訳を説いた

「はぁ………」
深いため息とともに、 カイリ殿下はしゃがみ込んだ

なんか……すみません……
私、子供……でした

すると、私のおでこに少し冷たい手が当てられる
ヒヤッとした感覚に体がピクリと反応した

「何かの魔力的な影響を受けた形跡は無いし、呪法の類でもない。むしろ、この辺一体の魔力は浄化が行き届いていてキレイだ。この川のおかげ。かな」

トキ殿下は、私の額から手を離す
その手の行先を目で追うと、ポタポタと水が滴っている自身の前髪を艶やかに耳にかけた

水も滴る………

私がその光景に見とれていると、トキ殿下はその視線に気づいて、「ん?」と、首を傾げた

普段は束ねられている長めの髪の毛は解かれて、毛先からは太陽の光を反射して、キラキラ光る水滴がポタポタと垂れていた

その水滴に触れようと手を伸ばす

はっ!!いやいやいや。
見とれている場合じゃない!!
一体私は何を!!っ!!
我に返って手を引っ込め、プフプルと顔を横に振ると、カイリ殿下が立ち上がった

「風邪をひく」
カイリ殿下はトキ殿下の肩にポンと手を起き、次に、私の肩にもポンと手を置いた

すると、一瞬にして水が蒸発して、ずぶ濡れだった体が元通りになった

「とりあえず帰ろう」
カイリ殿下は私を抱き上げて歩き出した

「あの……。歩けます……」
なんか申し訳なくて控えめに主張してみたけど、答えはもちろんNOだった

私は、離れていく川の水を見つめながら、お姉様の声を思い返していた
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