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見上げた青に導かれて
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翌日。頭上を見上げると、澄み切った気持ちのいい空が広がっている。
だけど、心が落ち着かないのは、昨日断り切れず優香のお願いを引き受けてしまったからだろう。実は、昨夜は緊張のあまりほぼ眠れなかった。
心臓が早鐘を打つなか、駅前で優香と待ち合わせをしてカラオケ店に向かう。
店に着くと、すでに優香の友達の女の子ふたりと向こう側の男子四人がその場にいて、楽しげに会話をしているところだった。
服装は制服でいいと言われたから悩むことはなかったけれど、優香を含め他の女の子たちはスタイルがよくてかわいい。私だけが完全に浮いているように見えるのは、きっと気のせい……じゃないと思う。
男の子たちも、優香が言っていたとおり長身のイケメン揃いだ。みんなキラキラしているように見え、場違い感が否めない。
ここに来たことに後悔の念を抱き始めながら静かに息を吐き、部屋の時計をチラッと見上げた。
「亜美ちゃん、食べ物頼むけれどなにか食べたいものある?」
隣に座る男子に声をかけられそちらを向く。すぐにやんわりと笑う爽やか系のイケメンと目が合った。
確か柏原くんって名前だったはず。
さっき自己紹介をしたばかりだというのに、名前もろく覚えていない始末だ。戸惑っていると、彼がメニュー表を開いた。自然とこちらに身体を寄せられ、板のように身体を固まらせてしまった。
思わず距離、近くないですか? なんて心の声が漏れそうになる。
「えっと、私はその……」
「亜美ちゃん、もしかしてこういう場、あんまり慣れてない?」
目を丸くしながら彼を見つめる。
「今からふたりでここ抜けようよ」
ふわりと鼻を掠めた彼から放たれるホワイトムスクの香り。耳元で囁かれた言葉に身体が嫌悪感を覚え、気づけば立ち上がっていた。
みんなの視線が一気に私に集中し、身体が紅潮していくのが分かる。
「わ、私、家から連絡が来て……急用ができたのですみませんがお先に失礼します!」
次の瞬間、テーブルの上にそっと自分の分のお金を置き、部屋を飛び出した。
だけど、心が落ち着かないのは、昨日断り切れず優香のお願いを引き受けてしまったからだろう。実は、昨夜は緊張のあまりほぼ眠れなかった。
心臓が早鐘を打つなか、駅前で優香と待ち合わせをしてカラオケ店に向かう。
店に着くと、すでに優香の友達の女の子ふたりと向こう側の男子四人がその場にいて、楽しげに会話をしているところだった。
服装は制服でいいと言われたから悩むことはなかったけれど、優香を含め他の女の子たちはスタイルがよくてかわいい。私だけが完全に浮いているように見えるのは、きっと気のせい……じゃないと思う。
男の子たちも、優香が言っていたとおり長身のイケメン揃いだ。みんなキラキラしているように見え、場違い感が否めない。
ここに来たことに後悔の念を抱き始めながら静かに息を吐き、部屋の時計をチラッと見上げた。
「亜美ちゃん、食べ物頼むけれどなにか食べたいものある?」
隣に座る男子に声をかけられそちらを向く。すぐにやんわりと笑う爽やか系のイケメンと目が合った。
確か柏原くんって名前だったはず。
さっき自己紹介をしたばかりだというのに、名前もろく覚えていない始末だ。戸惑っていると、彼がメニュー表を開いた。自然とこちらに身体を寄せられ、板のように身体を固まらせてしまった。
思わず距離、近くないですか? なんて心の声が漏れそうになる。
「えっと、私はその……」
「亜美ちゃん、もしかしてこういう場、あんまり慣れてない?」
目を丸くしながら彼を見つめる。
「今からふたりでここ抜けようよ」
ふわりと鼻を掠めた彼から放たれるホワイトムスクの香り。耳元で囁かれた言葉に身体が嫌悪感を覚え、気づけば立ち上がっていた。
みんなの視線が一気に私に集中し、身体が紅潮していくのが分かる。
「わ、私、家から連絡が来て……急用ができたのですみませんがお先に失礼します!」
次の瞬間、テーブルの上にそっと自分の分のお金を置き、部屋を飛び出した。
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