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scene1 弥一
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ノートパソコンをそっと閉じ、時計を確認する
定時の時間は少し過ぎてしまったが概ね予想通りだ。さっと身支度を整え周りの社員に一声入れ
退勤し会社を出ると外は雨が降っていた
口の中で小さな舌打ちをする
ついてないな。心の中で悪態をつきながら
鞄の中に折りたたみ傘がないか確認してみるも
手に伝わるのは固い紙の感触だけだった
今朝の天気予報では雨が降るなんて言っていなかったはずだが
雨雲を睨みつけ、小走りで目的地へ急いだ
荒く息を吐きながら目的のジュエリーショップへ辿り着くと足を踏み入れる前にハンカチで濡れた顔を拭い呼吸を整えた
若干の湿り気を帯びた革靴がとても気持ち悪い
これ以上気持ちが下がっていく前に店内へ入り
丁寧に迎え入れてくれた店員に名前を伝えると
しばらくして注文していた指輪が運ばれてくる
黒い手袋をした店員がリングケースの蓋を開けると、小ぶりだが確かに存在感のあるダイヤが店内の照明を浴びて輝きを放った
もしも、結婚するとしたら
そんな話をした時の思い出が蘇る
伏し目がちに照れる横顔を見て
この人しかいないと思った
君はいつも、幸せになる資格がないと言うが
それでも……奏美。必ず幸せにしてみせる
例え君が昔の事を何も思い出せなかったとしても
ゆっくり自分を取り戻していけばいい
そこにどんな過去があろうとも受け入れるし
辛い記憶なら一緒に乗り越えればいい
この気持ちは嘘じゃない
2人ならきっと大丈夫。そうだろう
料金を支払い、丁寧に梱包された箱を受け取ると紙袋が雨に濡れてしまわないようタクシーで帰ることにした
奏美はきっと驚くだろうし喜んでくれるだろう
もしかしたら、涙を流してくれるかもしれない
そんな事を考える度、また心は昂り
すれ違う人達全員にこの気持ちを言って回り
人目もはばからず小躍りしたくなるのを抑えた
先程まで心を満たしていた小さな憂いなど
些細なことに思えるほど体の芯から感情が踊っていた
今は1秒だって早く奏美の元へ帰りたい
バクバクと脈打つ心臓を抑えながら
エレベーターに揺られる
扉が開き、静かな廊下に濡れた革靴の音が響いた
玄関のドアの前に立ち、気持ちを整える
いつも通りを演じないと
奏美は妙に鋭い所があるからバレてはならない
いつも通り食事をして、風呂に入って
2人で落ち着いたら、言葉と共に指輪を贈ろう
無意識に上がる口角を戻して
無理矢理にポーカーフェイスを作ってから
ポケットから取り出した鍵を差し込む
解錠の感触を確かめ冷たくなったドアノブを回した
「ただいまーーー」
ーー?
いつもなら暖かく迎えてくれるシーリングライトが消えていて視界の大半を闇が覆っていた
ドアの隙間から差し込んだ廊下の蛍光灯がリビングへと続く扉を怪しく照らす
どうやらリビングの明かりも消えているようだ
「奏美?」
勿論、返事が返ってくる事はない
何処かに出掛けているのだろうか
いや、それは考えにくいだろう
奏美は近場のコンビニに行く時でも必ず連絡をする
そこでハッと気付き、スマホを取り出すが
俺が送った「今から帰る」にもまだ既読は付いていなかった。心の中にある一抹の不安が急速に広がっていく
バタンと大きな音を立てて閉まるドアに肝が冷える。完全な暗闇に取り残された事が心細くて
手にしたスマホのライトを付け
壁のスイッチを探した
リビングに入り明かりを付ける
いつもと変わらない様子に見えるが
いるはずの彼女の姿だけが無かった
トイレ、浴室、寝室
どこの部屋にもいない
残っているのは俺の自室のみだった
どうしてこんなにも不安なのだろう
分からない。ただ本能が警笛を鳴らす
もしや逆サプライズか?
そんな馬鹿な考えを思い浮かべても
額を伝う汗が止まることはない
ゆっくりと扉を開ける。人の気配は感じない
恐る恐る明かりのスイッチを押した
だが、そこにも奏美の姿はなかった
もしや何かの事件に巻き込まれたのだろうか
だが、玄関は確かに施錠されていた
ここはマンションの7階だ
何者かが窓から侵入したとも出たとも考えにくい
奏美への電話番号を押す
1回、また1回
永遠とも思える程に長い呼び出し
じっとしている事が出来なくて
つい部屋の中央をなぞるようにしてぐるぐると回ってしまう
だが一向にその呼び出し音がなり止む事はなく
思わず目に入った椅子を蹴り飛ばす
その時、今朝は机になかった物が増えていることに気付いた
携帯をソファーに向けて投げると
それに向かって近付いていく
どうやら1枚の小さな紙が置いてあるようだ
裏返しになった紙を裏返した
そこにあったのは短く、少し震えた文字
「さようなら。今までありがとう」
見違える訳がない。間違いなく彼女の字だ
ただただ立ち尽くす事しか出来ず、心を滲ませる
あんなにも浮き足立っていた自分は恐ろしく滑稽だ
追いつかない感情が頭の中を支配して
目の前の文字から目を離す事が出来ない
その意味を理解した時、身体の芯から湧き上る怒りと
自分じゃない誰が産まれる感覚
雄叫びを上げ、気が済むまで目につくものを壊した
そんな事をした所で彼女が帰ってくることはないと
本当は分かっているが、そうする事以外
次々に湧き上がってくる激情を消費する術を持ち合わせていなかった
改めて少し気持ちが落ち着いた頃
冷静になって部屋を見て回ると
もともと少なかった奏美の持ち物が全て綺麗になくなっていた
まるで初めから存在していなかったのではないかと錯覚するほどに
寧ろ、全て妄想だったという結末の方が
しっくりくるかもしれない
だが玄関ドアの新聞入れに入っていた合鍵が
それが現実だと、無惨にも突きつけた
ちゅん、ちゅんと
小鳥の囀りが聞こえる
窓から差す鬱陶しい光が朝を告げていた
合鍵を見付けてから昨夜の記憶がほとんど思い出せない
だけど奏美が俺の元を去っていった事だけは理解していた
もしも、何も知らない人が今この部屋の状況を見れば空き巣か何かに入られたと勘違いするほど、悲惨な状況だろう
そんな部屋の状況を見て罪悪感に苛まれる
ひとしきり怒りを放出して果てた俺の中には何も残ってはおらずただ息をするだけの抜け殻だけが座っていた
嫌に静かな部屋が苦しくて
地面に落ちているリモコンを拾いテレビの電源を付ける
ジジっとノイズが入った後、ニュース番組が表示される
昨日物を投げつけた部分の液晶にヒビが入っているが何とか辛うじで見れないことは無さそうだ
~~地方は風が強く吹き、実際の気温より寒く感じられるでしょう
お出かけの際は暖かくして外出して下さい
本当なら今から仕事の時間だ
突きつけられた事実は酷く苦しいもののはずなのにどこか他人事かのように感じられた
だが何事もなく会社に出られるほど気丈ではない。迷惑をかけると分かっていても
身体は動かなかった
そのまま数時間が経ち
眠っていたのか起きていたのか
それすらも分からないまま
半ば停止したままの思考で、スマホの検索画面を開く
失踪者 探す方法
上から順に表示されていたページを順にタップする。だが有用そうな情報は多くなかった
捜索願いを出す
勤務先に連絡する
探偵に依頼
見つけた順に何も考える事なく実行していく
捜索願いは案の定と言うべきか
居なくなったのが昨日である事や20歳を越えていたことから警察はあまり協力的ではなかった
最初から期待などしていなかったが
余りに想像通りの回答に乾いた笑いが零れる
勤務先も、当然無断欠勤をしていた
最後に望みをかけた探偵
胡散臭いが、これが1番可能性があると感じた
入念に入念に調べを入れ
人探しに定評のある探偵を探し、依頼した
連絡が来る1ヶ月間、期待していなかったとはいえ、気が気ではなかった
だが、探偵が提示して来た答えは自分の予想とは裏腹に呆気なく見つかったと連絡が来たのだ
急いで近所の喫茶店で待ち合わせをし
調査結果を受け取り、それを確認する
マニュアルを読み込ませた機械のように抑揚のない声で調査結果を読み上げていく探偵の言葉を耳に入れながら渡された写真1枚1枚めくっていった
調査結果としては、奏美は今、静岡県にいて
郊外のアパートに良く訪れており
誰かを探しているような様子が見られたと言う
浮気ーーー。そんなことが頭に浮かぶ
怒りが込み上げていくのには充分過ぎる事柄であったが
それよりも気になったのはそこではなかった
最後に探偵は、奏美が自分の名前を花木 奏美ではなく、鉢川 美結と名乗っていた事から
偽名を使っていた可能性があると話した
鈍器で頭を殴られたような衝撃
そしてどす黒い感情が牡丹雪のように
ゆっくり、ゆっくりと心に降り積もった
定時の時間は少し過ぎてしまったが概ね予想通りだ。さっと身支度を整え周りの社員に一声入れ
退勤し会社を出ると外は雨が降っていた
口の中で小さな舌打ちをする
ついてないな。心の中で悪態をつきながら
鞄の中に折りたたみ傘がないか確認してみるも
手に伝わるのは固い紙の感触だけだった
今朝の天気予報では雨が降るなんて言っていなかったはずだが
雨雲を睨みつけ、小走りで目的地へ急いだ
荒く息を吐きながら目的のジュエリーショップへ辿り着くと足を踏み入れる前にハンカチで濡れた顔を拭い呼吸を整えた
若干の湿り気を帯びた革靴がとても気持ち悪い
これ以上気持ちが下がっていく前に店内へ入り
丁寧に迎え入れてくれた店員に名前を伝えると
しばらくして注文していた指輪が運ばれてくる
黒い手袋をした店員がリングケースの蓋を開けると、小ぶりだが確かに存在感のあるダイヤが店内の照明を浴びて輝きを放った
もしも、結婚するとしたら
そんな話をした時の思い出が蘇る
伏し目がちに照れる横顔を見て
この人しかいないと思った
君はいつも、幸せになる資格がないと言うが
それでも……奏美。必ず幸せにしてみせる
例え君が昔の事を何も思い出せなかったとしても
ゆっくり自分を取り戻していけばいい
そこにどんな過去があろうとも受け入れるし
辛い記憶なら一緒に乗り越えればいい
この気持ちは嘘じゃない
2人ならきっと大丈夫。そうだろう
料金を支払い、丁寧に梱包された箱を受け取ると紙袋が雨に濡れてしまわないようタクシーで帰ることにした
奏美はきっと驚くだろうし喜んでくれるだろう
もしかしたら、涙を流してくれるかもしれない
そんな事を考える度、また心は昂り
すれ違う人達全員にこの気持ちを言って回り
人目もはばからず小躍りしたくなるのを抑えた
先程まで心を満たしていた小さな憂いなど
些細なことに思えるほど体の芯から感情が踊っていた
今は1秒だって早く奏美の元へ帰りたい
バクバクと脈打つ心臓を抑えながら
エレベーターに揺られる
扉が開き、静かな廊下に濡れた革靴の音が響いた
玄関のドアの前に立ち、気持ちを整える
いつも通りを演じないと
奏美は妙に鋭い所があるからバレてはならない
いつも通り食事をして、風呂に入って
2人で落ち着いたら、言葉と共に指輪を贈ろう
無意識に上がる口角を戻して
無理矢理にポーカーフェイスを作ってから
ポケットから取り出した鍵を差し込む
解錠の感触を確かめ冷たくなったドアノブを回した
「ただいまーーー」
ーー?
いつもなら暖かく迎えてくれるシーリングライトが消えていて視界の大半を闇が覆っていた
ドアの隙間から差し込んだ廊下の蛍光灯がリビングへと続く扉を怪しく照らす
どうやらリビングの明かりも消えているようだ
「奏美?」
勿論、返事が返ってくる事はない
何処かに出掛けているのだろうか
いや、それは考えにくいだろう
奏美は近場のコンビニに行く時でも必ず連絡をする
そこでハッと気付き、スマホを取り出すが
俺が送った「今から帰る」にもまだ既読は付いていなかった。心の中にある一抹の不安が急速に広がっていく
バタンと大きな音を立てて閉まるドアに肝が冷える。完全な暗闇に取り残された事が心細くて
手にしたスマホのライトを付け
壁のスイッチを探した
リビングに入り明かりを付ける
いつもと変わらない様子に見えるが
いるはずの彼女の姿だけが無かった
トイレ、浴室、寝室
どこの部屋にもいない
残っているのは俺の自室のみだった
どうしてこんなにも不安なのだろう
分からない。ただ本能が警笛を鳴らす
もしや逆サプライズか?
そんな馬鹿な考えを思い浮かべても
額を伝う汗が止まることはない
ゆっくりと扉を開ける。人の気配は感じない
恐る恐る明かりのスイッチを押した
だが、そこにも奏美の姿はなかった
もしや何かの事件に巻き込まれたのだろうか
だが、玄関は確かに施錠されていた
ここはマンションの7階だ
何者かが窓から侵入したとも出たとも考えにくい
奏美への電話番号を押す
1回、また1回
永遠とも思える程に長い呼び出し
じっとしている事が出来なくて
つい部屋の中央をなぞるようにしてぐるぐると回ってしまう
だが一向にその呼び出し音がなり止む事はなく
思わず目に入った椅子を蹴り飛ばす
その時、今朝は机になかった物が増えていることに気付いた
携帯をソファーに向けて投げると
それに向かって近付いていく
どうやら1枚の小さな紙が置いてあるようだ
裏返しになった紙を裏返した
そこにあったのは短く、少し震えた文字
「さようなら。今までありがとう」
見違える訳がない。間違いなく彼女の字だ
ただただ立ち尽くす事しか出来ず、心を滲ませる
あんなにも浮き足立っていた自分は恐ろしく滑稽だ
追いつかない感情が頭の中を支配して
目の前の文字から目を離す事が出来ない
その意味を理解した時、身体の芯から湧き上る怒りと
自分じゃない誰が産まれる感覚
雄叫びを上げ、気が済むまで目につくものを壊した
そんな事をした所で彼女が帰ってくることはないと
本当は分かっているが、そうする事以外
次々に湧き上がってくる激情を消費する術を持ち合わせていなかった
改めて少し気持ちが落ち着いた頃
冷静になって部屋を見て回ると
もともと少なかった奏美の持ち物が全て綺麗になくなっていた
まるで初めから存在していなかったのではないかと錯覚するほどに
寧ろ、全て妄想だったという結末の方が
しっくりくるかもしれない
だが玄関ドアの新聞入れに入っていた合鍵が
それが現実だと、無惨にも突きつけた
ちゅん、ちゅんと
小鳥の囀りが聞こえる
窓から差す鬱陶しい光が朝を告げていた
合鍵を見付けてから昨夜の記憶がほとんど思い出せない
だけど奏美が俺の元を去っていった事だけは理解していた
もしも、何も知らない人が今この部屋の状況を見れば空き巣か何かに入られたと勘違いするほど、悲惨な状況だろう
そんな部屋の状況を見て罪悪感に苛まれる
ひとしきり怒りを放出して果てた俺の中には何も残ってはおらずただ息をするだけの抜け殻だけが座っていた
嫌に静かな部屋が苦しくて
地面に落ちているリモコンを拾いテレビの電源を付ける
ジジっとノイズが入った後、ニュース番組が表示される
昨日物を投げつけた部分の液晶にヒビが入っているが何とか辛うじで見れないことは無さそうだ
~~地方は風が強く吹き、実際の気温より寒く感じられるでしょう
お出かけの際は暖かくして外出して下さい
本当なら今から仕事の時間だ
突きつけられた事実は酷く苦しいもののはずなのにどこか他人事かのように感じられた
だが何事もなく会社に出られるほど気丈ではない。迷惑をかけると分かっていても
身体は動かなかった
そのまま数時間が経ち
眠っていたのか起きていたのか
それすらも分からないまま
半ば停止したままの思考で、スマホの検索画面を開く
失踪者 探す方法
上から順に表示されていたページを順にタップする。だが有用そうな情報は多くなかった
捜索願いを出す
勤務先に連絡する
探偵に依頼
見つけた順に何も考える事なく実行していく
捜索願いは案の定と言うべきか
居なくなったのが昨日である事や20歳を越えていたことから警察はあまり協力的ではなかった
最初から期待などしていなかったが
余りに想像通りの回答に乾いた笑いが零れる
勤務先も、当然無断欠勤をしていた
最後に望みをかけた探偵
胡散臭いが、これが1番可能性があると感じた
入念に入念に調べを入れ
人探しに定評のある探偵を探し、依頼した
連絡が来る1ヶ月間、期待していなかったとはいえ、気が気ではなかった
だが、探偵が提示して来た答えは自分の予想とは裏腹に呆気なく見つかったと連絡が来たのだ
急いで近所の喫茶店で待ち合わせをし
調査結果を受け取り、それを確認する
マニュアルを読み込ませた機械のように抑揚のない声で調査結果を読み上げていく探偵の言葉を耳に入れながら渡された写真1枚1枚めくっていった
調査結果としては、奏美は今、静岡県にいて
郊外のアパートに良く訪れており
誰かを探しているような様子が見られたと言う
浮気ーーー。そんなことが頭に浮かぶ
怒りが込み上げていくのには充分過ぎる事柄であったが
それよりも気になったのはそこではなかった
最後に探偵は、奏美が自分の名前を花木 奏美ではなく、鉢川 美結と名乗っていた事から
偽名を使っていた可能性があると話した
鈍器で頭を殴られたような衝撃
そしてどす黒い感情が牡丹雪のように
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