The Dead Crisis‐デスゲームに巻き込まれたけど生き残る!

Bastion

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一章「GAME START」

19話「相容れぬ者」

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「クソ、ヴィラス……貴様ァ!」 


 Defenderは珍しく落ち着きがあり、焦らない風貌を崩していた。
 表情こそ、仮面で全てが隠れていて分からないが、口調は強い怒りが籠ったものへと変化を見せていた。
 そして、口調が強まると同時に彼の体は地面に押し付けられる様にして密着してしまう。
 下へ、下へ強く引っ張られてる様な気分で体が異常な程までの重くなってしまう。
 Defenderはすぐに、こうなってしまった元凶であるヴィラスの方をすぐさま見つめる。

 最早、見つめると言うよりは睨むと言った方が近いのだが。


「ふふ、これは裁きなんだ…貴様ら人間は…滅ぶべきなんだよ!」


 突然、ヴィラスが口走る意味の分からない人を殺す大義名分。
 裁き、そして人間は滅ぶべきと。ヴィラスはどこか狂気に満ちているかの様な表情で言葉を並べる。
 そして、表情から優しさと慈悲が消えてしまっていた。あるのは完璧と言える憎悪と憎しみだけだった。


「意味が…分からんぞ…自分が、お前に殺される理由なんて…」


 ご最もな事を、Defenderはヴィラスに対して言う。
 体が重くなる様な感覚に陥り、言葉もまともに言えない状況ではあったが、彼は何とか言葉を口から紡ぎ出した。
 しかし、殺される理由等ないとDefenderが言っても、ヴィラスは怒りと憎悪を抑える様子は一切見せなかった。
 寧ろ、Defenderの言った事が気に食わなかったのか、ヴィラスは先程よりも更に強い苛立ちを見せる。


「貴様ら人間のせいで、一体何人の魔族が死んだと思っている!?お前ら人間さえいなければ、俺達魔族は…!」


 しかし、ここまでも人間を嫌悪するのも仕方ない事だった。
 ヴィラスがそこまでしてと言う存在を強く嫌う理由。
 まだ、魔族を誰一人として殺していない人間であるDefenderですら、ここまで嫌悪して命を奪おうとしている理由。


「な、何を言っている!?」


 ヴィラスの言葉は、Defenderにとっては下らない妄言にしか聞こえなかった。
 Defenderはなんて存在は知らないし、目の前のヴィラスと言う男に殺される理由もない。
 それに、人間等滅べば良い等と言っている理由も分からない。

 確かに滅べば良い奴もいるが、今の自分がこの男に殺されるぐらいに恨まれる事をしただろうか。
 残念な事に、Defenderは目の前の男を今まで見た事もなかった。それに何かした訳でもなかった。

 なのに何故、彼に殺される羽目にならなければならないのだろうか。
 全くもって、理解不能だ。


「ハデスさん、嬉しいですよね!?貴方が嫌いな人間が死ぬんですよ!」


 ヴィラスは嬉しげな口調で、Defenderを拘束しながらハデスの方を見つめる。
 ヴィラスがDefenderを不意打ちで拘束した時から、ハデスは何も言わず、何もせずに人形の様にしてその場に立ち尽くし、ただ静かに彼らの事を傍観していた。

 ヴィラスはハデスが、この人間の処理を自分に任せてくれたと思い、愉悦に浸りながらハデスに対して、やけに嬉しげな表情を見せる。


「…………」


 しかし、ハデスは何も言わない。
 ヴィラスが愉悦の表情を見せ、まるで自慢する様にしてハデスに話しかけても、ハデスは何も言葉を返そうとはしない。
 返すどころか、体を動かす様な事もしない。頷いて会釈をしたり、拍手をする様な動きを見せる事すらもせず、まるで石像にして硬直して、一切の動きを見せようとはしない。


「………まぁ、いい。ここでお前はお終いだ…お前も、横にいたあの女も探し出してお前と同じ様に殺してやる」


 ハデスに何も反応されなかった事に対して、多少嫌悪している様な素振りを見せるも、ヴィラスはすぐに向き直って、動けなくなってしまっているDefenderを睨み付け、自分だけではなく、相棒的存在であるKillerも殺すと言い出したのだ。
 同じ人間である以上、同じ理由で同じ大義名分で殺すと言う事なのだろうか。


「何を、馬鹿げた事を……!」


 しかし、Defenderの言葉はヴィラスに届く事は決してなかった。
 この長々しい茶番劇にも飽きてしまったのか、ヴィラスはとうとうDefenderにトドメを刺そうとする。


「これで一人減りましたね……」


 ヴィラスがそう言った。
 動けない敵を殺すなんて、造作もない事。ヴィラスは完全に慢心し、虫を甚振いたぶる子供の様にして、Defenderの命を完全に奪い取れると感じていた。
 しかし、それは自分から見ればの話だ。今のヴィラスはDefenderを殺す事だけに集中してしまっていて、周りの事なんて一切見えていなかったのだ。


「低脳なヤツだ……」


 Defenderは苦し紛れに、ヴィラスに対して、低脳なヤツと言い放つ。
 Defenderにとってのこの言葉は、ヴィラスを笑う皮肉の様な言葉であったが、ヴィラスはそのままこのを受け取ってしまったのか、彼の言葉に乗せられてしまう。


「動けないくせに、口だけは達者だな!まぁ安心しろ、俺は優しいからな。苦しまずにすぐに逝かせてやるよ、ハッハッ……」


 愉悦と、快楽の表情に満ちたヴィラスの憎たらしい尊顔。
 そんな彼に対して、Defenderは彼の顔に唾を吐きかける様な言葉を投げる。
 だが、彼はDefenderの言葉の真意を理解してはいなかった。 


 ◇◇


(……今だ!)


「全く、世話が焼けるよ……アンタは!」


 ◇◇


 刹那、銃声と轟音が静寂の場を斬り裂いた。まるで、全てを刺し穿ち、貫く勢いで鳴り響いた銃声。

 そしてヴィラスの体を、彼の胸を一切の躊躇なく貫いた一発の

 この場にいたヴィラスとペアスティーネの二人は、空を斬り裂く勢いで突如として鳴り響いた銃声に思わず強く反応する。


「…………え…?……ゴハッ!!」


 銃声と轟音が鳴り止むと同時のタイミング、僅かにだけたがいした一瞬。
 ヴィラスは突如として、口から強く吐血する。

 薄暗く陰気な水色の血が、口から多量に零れ落ちると同時に、自身の胸には炎で直に焼かれる様な痛々しく、尋常ではない程の痛みの感覚に襲われる。

 しかし不思議なものだ。
 撃たれて直後の数秒間は何も感じなかった。痛みも、違和感を覚える事も感じる事もなかったと言うのに、いざ気が付けば、襲い来るのは異常とも呼べる程の、焼ける様な強い痛みだった。


「あ、あ……あぁ…あ」


 異常な程の痛みが襲いかかると同時に、彼の体から力は徐々に抜けていってしまう。
 そして次第にヴィラスは立っている事すらも出来なくなって崩れ落ち、地面に両膝を着いてしまう。
 地面には、絶えず流れ続けている陰気な水色の血が小さな池を作る勢いで広がり続けている。
 止血して血を止めようにも、腕が何故か動かなかった。

 どうやっても、体が一切言う事を聞いてくれなかった。
 腕を動かして、詠唱をして回復魔法を使えば良いのに、口から言葉が出てこない。

 痛みが強過ぎて、痛みを消す事以外に何も考えられそうになかった。
 ただ、ヴィラスは生気の抜けてしまった表情で絶えずに血が流れゆく自分の体を呆然と両膝を着いたまま見つめていた。


「どうだ、形勢逆転と言った所か…」
 

 呆然と両膝を着いて、自分の傷を見つめるヴィラスの前に五体満足で現れるDefender。
 力を抜いてしまった事により、Defenderのによる
 拘束は完全に解かれてしまい、Defenderはゆっくりとヴィラスの元に歩み寄ると、まるで見下すかの様にして、上から目線でヴィラスを仮面越しに見つめる。


「な、何でなんだよ!……お前は殺されて当然なんだ、なのに!…………ハデス、何を見ている?この男を殺せ!貴様も人間を嫌う者だろうが!」


 血を吐いて、撃たれた所から血を流して、意識もだんだんと朦朧になっていくヴィラス。
 その最中、血反吐すらも噛み切る勢いでヴィラスは強い怒声を上げる。


「I certainly don't like people. But I have no obligation to lend a hand to a man like you, who acts recklessly and primitively without knowing the power of his enemies.(確かに私は人間が嫌いだ。だが、貴様の様に敵の力も知らずに無謀で原始的な行動をする貴様に手を貸す義理はない。)」


「何を意味の分からない事をぉ!今すぐ人間を殺せ!今すぐに!」


「さっきからギャーギャーうるせぇんだよ!」


 遂にヴィラスの世迷言に我慢が出来なくなってしまったのだろうか。
 Defenderも珍しく冷静さを欠いて、ヴィラスの右頬を思いっきり殴りつけた。
 泣きっ面に蜂とはこの事だ。銃で撃たれて死にも等しい程の痛みを感じていると言うのに、そこに更に加えられるDefenderの拳。
 拳に込められた力は異常な程までに高く、ヴィラスはすぐに彼の拳によって吹き飛ばされてしまう。

 ヴィラスの右頬に鈍い痛みが走る。先程、撃ち抜かれた時の痛みとまではいかないが、この拳による打撃も耐え難い痛みで、思わず泣き叫んでしまいそうになってしまう。


「大体、俺はお前に恨まれる様な事はしてないぞ?人間が嫌いだ?滅べばいいだ?この現状を見てまだそんな事が言えるのか?」


「黙れ!黙れ!この下等で劣等で醜悪な人間共がぁ!ここで俺が死し果てた所で、俺達魔族は延々と貴様ら人間を根絶やしにする!誇りも慈悲もない種族共よ、自らの生を…俺の血で穢してしまえ!貴様ら人間の末路に呪いあれ!貴様らの人間の道に災いがある事を!そしていつか地獄の業火に身を焼かれながら、永遠とわに襲い来る魔族の怨恨に苦しみ続けるが……」


 ヴィラスが死に際に放った、数多の呪詛。人間である彼らに呪いあれと、災いが来たれとヴィラスは最後の最後まで叫び続けようとした。
 しかしながら、ただ一人。命尽きる最後の叫びすらも許さない人物がいた。


「もういいよ、眠って」


 刹那、彼の腹部に追い討ちをかける様にして、銃声が響き、もう一発の弾丸が撃ち込まれた。
 両膝を着きながら叫んでいたヴィラスは、腹部に撃ち込まれた弾丸によって、遂にその場に俯いてしまい、そのまま倒れ込む。


「Killer…」


 Defender達の前に現れたのは、暫くの間姿を消していたKillerだった。
 彼女はこのフィールドに転送されるなり、愛用している狙撃銃を持ち、廃墟街の一角に建てられていた廃墟化した高層ビルの中に隠れていたのだ。

 無論、隠れていた理由はおめおめと逃げ隠れする為ではなく、敵の視覚外から狙撃で一匹一匹ずつ排除する為であったが。
 実際、先程Defenderはヴィラスの重力魔法の前に危うく命ごと奪われてしまいそうになったが、Killerが遠方から狙撃したお陰で難を逃れたのだ。


「Defender、マジで耳障りなんだわコイツ。狙撃ポイントに隠れてたけど、そこまで聞こえてきたし…もういいよね?トドメ、刺すよ」


「くっ、くっ……ぐはっ!」


 しかし、胸と腹部を撃ち抜かれても尚、ヴィラスは歯を噛み締めながら、苦痛と倦怠感に襲われながらも、不屈の精神と人間と言う種族に対する憎悪を原動力に、俯いて倒れてしまった状態でも何とかして立ち上がろうとする。
 地面には血溜まりが広がっていき、絶えずして彼の体からはポタポタと何滴もの血が雫となって垂れ続けていた。


「何か言いたい事ある?」


 Killerはヴィラスに歩み寄ると童子に、彼の頭部にサブウェポンとして使用しているハンドガンの銃口を押し付ける勢いで向ける。
 最後に遺言を、と言う意味を込めて、Killerはその言葉を発した。

 勿論の事ではあるが、ヴィラスの言葉が負け惜しみの言葉であったとしても、命乞いの言葉であったとしても、その命を奪う事に変わりはなかった。
 はなから殺すつもりだ、そればかりは決定事項だった。


「……Dacă o ceri, ghinionul va veni la el.」


 Killerは何も表情を変える事なく、そのままハンドガンの引き金を引く。
 勿論、そのハンドガンのマガジンには弾が込められている。
 次の瞬間、銃声が響くと同時に彼の頭部が薄暗い水色の血に染まる。

 ドシャリと、音を立てながらヴィラスと言う名の男は地面に倒れ、そのまま目を静かに閉じてしまった。
 即ち、それは彼の明確な死を意味していたのだった。

 もう二度と彼は動かない。目を覚まさない。体は冷たくなっていき、体が持っていた熱は完全に消えてしまった。


「ヴィラス………ヴィラス!」


 そして、陰でヴィラス達の様子を伺っていたペアスティーネが、目の前で死んだ同族を目の当たりにした事で、我慢出来なくなってしまったのか、Defenderやヴィラスを殺した張本人であるKillerを前にしても、一切二人の事を気にせずに涙を流しながら飛び出してきた。


「死んでないよね!?よね?」


 ペアスティーネは、ヴィラスの死を認めようとはしない。
 必死になって、地面に横たわる彼の体を何度も揺すり、彼の重い体を抱き起こそうとする。


「い、今回復魔法使うから、お願い死なないで!」


「何言ってんのお前?もう死んだよ、そいつ」


「死んでない!死んでなんて!」


 ペアスティーネは、一向にヴィラスの死を認めず、遂には怪我人には効果があるが、死人には効果のない回復魔法を使用しようとする。


「馬鹿かお前?そこのガキは…」


 一切理解を示さないペアスティーネに腹が立ったのか、Killerはペアスティーネの綺麗な髪を千切る勢いで強く掴むと、そのまま自分の元に引き寄せる様にして持ち上げる。
 そして、掴んだ彼女の髪を自分の本へ引き寄せ、殺気と怒りを込めた双眸でKillerはペアスティーネを強く睨み付ける。
 瞬きすらもしない勢いで睨みつけられ、ペアスティーネの全身は震えてしまっていた。


「煩い、人間!死んでない、死んでないのよ!」


 一向に認めないペアスティーネ。寂寞した姿を晒しても尚、彼女はヴィラスの死を認めようとはしなかった。
 Killerも流石に無駄と感じたのか、殺気を込めた睨む様な表情から、急にやる気のない表情へと変わってしまい、強く掴んでいた彼女の髪から手を離す。


「はぁ、Defender。こいつどうする?」


「お前の好きにしろ」


 すると、Killerは死したヴィラスの屍に話しかけるペアスティーネの方を見つめる。


「お前、結構良い顔と体してんな…Defender、お前コイツ性奴隷にすりゃいいんじゃない?結構良いと思うんだけど?」


「……もう飽きたぞそのネタ。俺が飽きたらお前がペットとして使う気だろ?」


「あ、バレちゃった?」


 Killerは、ほんの軽い感じで言っただけなのだがDefenderは簡単に却下してしまった様だった。


「ま、仕方ないか。なら、別に利用価値はないしさっさとトドメを……って、銃がない?」


 Killerも飽きてしまったのか、ヴィラスと同様にペアスティーネに対しても鉛玉を撃ち込もうとしたのだった。
 彼女を始末する為に、Killerは一度ホルスターに収納していたサブウェポンのハンドガンを再び取り出して、彼女を殺害しようとする。

 しかし、彼女がホルスターに手を伸ばした時、もうそのホルスターは空であったのだ。
 この短時間で、誰かに銃を奪われる様な事はしていない。
 無論、Defenderとは少し離れて会話をしていたので彼が銃を奪い取る事は不可能に近い。

 だが、彼と陽気に話していた時、Killerはペアスティーネに対して完全に背を向けていた。
 即ち、銃を取られてしまっても気が付かなかった可能性がある。
 まさか、と思い、Killerはすぐさま後ろを振り返る。


「なっ!」


 後ろを振り返ると、自らの目線の先に見えるのは自分が使用しているハンドガンを右手に持ったペアスティーネの姿があった。

 Killerは冷や汗を流しながら、目の前で弾の込められた銃を持った敵をどうやって制圧するかを画策する。
 この距離では発射された弾丸を瞬時に見切るのは簡単な事ではない。
 銃撃戦に慣れているとは言っても、弾丸を躱す技術は完璧に持ち合わせている訳では無かった。


「……撃てるのか?」 


 しかし相手はまだ人を、誰かの命を奪った事のある者には見えなかった。
 初めて人を殺す時と言うのは、異常な程の恐怖と動揺、そして葛藤に見舞われるものだ。
 彼女に人を殺す勇気は、殺す大義はあるのだろうか。


「撃てますよ、少なくとも…」


「なっ!」


「やめろ……」


 Killerは思わず驚きの声を、Defenderは腕を組みながら冷静な声で呟く。


「生き恥を晒し、人間の慰み物となるぐらいなら…潔い死を…」


 ペアスティーネは泣き顔を晒しながら、KillerとDefenderと見つめる。その表情には、強い悲壮が漂っている。
 最早、生きる希望を失い、愛する人を失い、全てにおいて完全に絶望してしまったかの様な表情を見せていた。

 そして、互いに見つめ合った時、二人は気が付く。
 彼女のこめかみにはKillerから奪った銃を自らの手で突き付けていた。

 そして、最後の言葉を言った時、ペアスティーネは引き金をすぐに引いたのだった。

 刹那、響くのは銃声。そして銃口から発射される銃弾。
 こめかみに押し付けられた銃口から発射された銃弾の狙いは狂う事は一切ない。
 正確で、絶対に外れる事のない射撃。

 銃声が響くと同時に、ヴィラスと同様に頭部から薄暗い水色の血を吹き出しながら、彼女は一発の弾丸によって、する。
 生き恥を晒すのなら、彼女は潔い死を選んだ。人間の手によって殺される事となった愛する人と共に。


「アホが……」


「また、自分達より若い命が二つ消えたな…」


 Killerの手によって葬られたヴィラス、そして彼の後を追う為に自らの手で死を選んだペアスティーネ。


 ◇◇


『ヴィラス・ハウンデロッド=死亡』


『ペアスティーネ・アングネスド=死亡』


 ◇◇


『ミッションが終了しました。これより転送を開始します』
 

 二人の死が明確となった時、頭の中に響く合成音声の様な声。

「ま、これで終わりって訳か」


「生き残ったんだ、問題はない」


「Man, you still look useful. I like it.(人間、まだ使える様だな。気に入った)」


「I'm glad to hear that.(それは嬉しいな)」


「I'll be the last one to kill you.(殺すのは最後にしてやる)」


 その言葉にDefenderは仮面の下で、軽く笑みを見せたと言う。
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