The Dead Crisis‐デスゲームに巻き込まれたけど生き残る!

Bastion

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序章「運命の時」

1話「終着地点」

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 ―――死んだ?


 いや、違う。
 まだ意識はハッキリと続いている。今、目を見開いた時、レイヤはまだ自分が生きている事を実感する。

 辺りはまだ暗闇に包まれている。まるで影と闇が全てを覆い尽くしている様にして、自分の肉眼では思う様に周囲の状況を捉える事が出来ない。


「ライト、ライト…」


 レイヤは、すぐさま周辺の状況を確認する為に闇を照らす為の小型のフラッシュライトを探す。
 戦闘用ズボンの後ろのポケットには非常用として赤い煙を発生させる事の可能としている発煙筒と一緒になって入っているはずだ。
 ズボンの中を素早くまさぐると、案の定一つのフラッシュライトがポケットの中に入っていた。

 すぐさまフラッシュライトを取り出したレイヤは、多少焦りを見せながらもライトのスイッチを入れて、暗闇に包まれた周囲を照らす。


「……椿!」


 周囲をある程度照らすと、すぐ近くに目覚めた時の自分と同じ様に、地に横たわる椿の姿があった。
 まだレイヤとは違って目覚めておらず、眠りから覚めぬ様にして横たわる美しい彼女の姿はさながら眠り姫の様だ。


「おい、しっかりしろ!」


「………あれ、レイヤ」


 どうやら、まだ死んではいなかった様であった。
 相棒的存在である椿の無事を確認し、レイヤは思わず表情筋を緩めてホッとした。

 椿の無事を確認したレイヤは、すぐさま彼女に駆け寄るとそのまま彼女の体を支える様にして抱え、優しく抱き起こした。


「大丈夫?」


「う、うん……/////私は大丈夫だから…」


 何故に頬を赤らめているのかは不明だが、彼女が無事と言う事に違いはなさそうであった。
 最初は、レイヤに自らの体を抱えられていた椿であったが、すぐに椿は自分で体を動かし、立ち上がった。

 横たわっていた際に、体に付着していた土などを払い落とすと、椿もレイヤ同様に周囲を見渡す。


「…え、何ここ?」


「僕にも分からん。僕達、確か戦場で死にかけてたんだよな?」


 確かに戦場で死にかけたはずだ。なのに、周囲は変な程に静かであった。


「じゃあもう戦闘が終わって誰もいなくなったんじゃないの?」


 確かに椿の言葉にも納得は出来る。見覚えのない場所ではあるが、それはあくまで周囲が暗闇に包まれていて何も見えないからだ。

 何も見えない以上見覚えもないし、そもそもどの様な場所なのかも分からない。

 また、今日は運が悪いのか星も月も空には出ていない為、明かりは全くと言って良い程皆無だった。


「いや、あの無人兵器のセンサーが僕達を逃すとは思わん。しかし、何も手掛かりが無いな…」


 周囲をフラッシュライトで照らすも、何も情報を得る為の存在は確認出来ない。

 少し前まで潜っていた塹壕、ではなさそうだし逆に何処かの施設かどうかも分からない。
 フラッシュライトで照らしたとて、先に延々と闇が続いているだけでその小さな光の道ではあまり効果があるとは言いづらい。


「けどレイヤ、静か過ぎないか?」


 椿の言葉にレイヤは首を縦に振る。
 彼女の言う通り、周辺が変に静か過ぎる。夜の時間とは言ってもここまで静かな事があるのだろうか?

 そう思わせるぐらいには、音一つ存在しない静寂が周囲を支配していた。

 聞こえるのは、時折聞こえる小さな風が吹く様な音。

 しかし言ってしまえばそれだけしか聞こえない。
 他は何も聞こえない。もし近くに人がいるのなら何かしら他の音が聞こえてきてもおかしいはない。

 レイヤは険しい表情を崩す事なく、左手でフラッシュライトを握ると右手をすぐに装備していたホルスターに伸ばした。
 

「警戒しろ、最悪の場合撃っても大丈夫だ」


 レイヤは右腰に装備していたホルスターの中から護身用のハンドガンを抜くと、引き金に指をかけながら前に進む。

 敵地を進む様に、僅かに姿勢を低くして、摺り足になりながら一歩一歩確実に進んでいく。
 椿も同じく、レイヤと同じ様なやり方で進んでいた。
 右手でハンドガンを構え、左手に持ったフラッシュライトで周囲を照らす。


「私の耳が何も感知しないなんて、変ね…」


 一歩一歩進む中で、椿はそう呟く。

 椿の聴覚は普通の人間とは全く違っており、形状も普通の人間とは違う耳を持っている。

 言ってしまえば獣耳っ娘、頭部には狼を彷彿とさせる獣の様な耳が二つ生えているのだ。
 改造実験の果てに生み出されたらしいが、お陰で彼女の耳は普通の人間とは全く違う力を手に入れていた。

 普通の人間の何倍もの聴力を得ており、普通聞こえない様な音も簡単に聞き分ける事が出来る。

 更に、触り心地も良い。正に一石二鳥だ。一応言っておくが、耳も獣なら尻尾もちゃんと生えている事を忘れない様に。
 尾てい骨辺りから、しっかりと生えているからね。


 ◇◇


「……サーモグラフィー反応無し…」


 ヴィランが機械の様な無機質で生気の篭っていない声で言う。ヴィランが顔に装着しているガスマスクにはサーモグラフィーが搭載されており、生物の熱源を感知する事が出来る。

 たとえ暗闇の中であったとしても、サーモグラフィーがあれば敵が熱を持つ限りは見失う事はない。

 しかし、サーモグラフィーを起動しているにも関わらず、熱源反応は存在しない。
 少し前までは熱源は山の様に反応していたはずなのだが…。


「本部、こちらヴィラン。所在不明区域に単独で潜入した、応答を…」


 一度足を停止させ、ヴィランは耳に装着した通信機器を用いて本部に連絡を入れる。
 構えていた銃を一度下ろし、無線により通信を試みる。


「本部、応答を…」


 しかし無線には何も応答がない。人の声が聞こえる事はなく、ただ雑音の様な聞くに絶えないノイズ音が無情にも流れている。

 何度も応答を呼びかけるヴィランではあったが、何度応答を求めても返答が返ってくる事はなかった。


 全く想定出来ない展開に、ヴィランは僅かながら疑問を覚える。
 いつもなら、本部にこちら側から通信を入れれば数秒もしない内に返答が返ってくるはずなのだが…。


「本部、通信を行えない為、応答に応じない為メッセージを残させもらう」


 何度も呼びかけても、返答が返ってこない。
 返ってこないのなら埒が明かないのでヴィランは本部にボイスメッセージを残す事にした。

 暫くすればボイスメッセージを聞いて、何かしらの返答を返してくれるだろう。


「こちらヴィラン。不本意ながら応答を行わない為、ボイスメッセージを残させてもらう。現在、所在不明不明地域に単独で潜入している。所在不明地域の為、GPSを使用して座標位置を特定し、こちらに送信してもらいたい。現在時刻は深夜帯、周囲に敵性及び熱源はなし。出来る限り素早い対応を要求する……通信終了」


 そう言って、ヴィランは通信機器の起動を停止した。
 起動を停止させると同時に、ヴィランは再び顔に装着したガスマスクに搭載されたサーモグラフィーを起動させ、一度は下ろしていたアサルトライフルを再び構える。


「探索を開始する…」


 ヴィランは臆する事なく、一人この暗闇の中、足を進める。


 ◇◇


「……ん?」


 その後、暫く暗闇の中を恐怖する事なく闊歩していたヴィランであったが、暗闇の中を進んでいた最中、目線の先に何かがある事に気が付いた。

 ヴィランは、僅かながらに足を動かす速度を速めると同時に、目線の先のに一歩一歩近付いていく。


 そこには、一人誰か倒れていた。暗闇の中であるが為に若干視認性が悪いが確かに誰かが倒れているのは確かであった。


「…無事か…?」


 ヴィランは、倒れている誰かに駆け寄るとすぐさま倒れている人間の体に触れる。


「…死亡しているな」


 厚めの軍用手袋越しに、ヴィランは倒れている人間の首の付け根に触れる。
 生きているか死んでいるかの有無を確認する為に脈を確認するも、既に遅かった様だった。
 体はもう冷たくなっており、脈も完全に途絶えてしまっていた。

 地面に血を流しながら倒れる一人の人間。ヴィランは死亡を確認すると、すぐにその死体を確認する。


(性別は男性、死因は失血死か…。まだ血が温かい、死亡してまだあまり時間は経過していない様だな…)


 ヴィランは冷静に男性の死因等を判断する。まだ死亡した男性の血は温かく、死亡してまだ時間はあまり経過していない様であった。


 周辺に争った後はない。特に場が荒れていると言った事はなく、どちらかと言うと一方的に殺されてしまったかの様に見えてくる。

 そして死んだ男性の手には、一つの拳銃が握られていた。
 死んでしまった事で力が抜けてしまったのか、強く握ってはいなかったが。

 ヴィランは、死んだ男が拳銃を持っている事に気が付くと他の事は気にせず、すぐにその拳銃に手を伸ばす。


(全弾装填されている、やはりか…)


 拳銃内のマガジンを引き抜き、ヴィランは銃の装填数をすぐに確認する。

 装填数は全部で八発。もし双方が敵の存在に気が付いて戦闘が起こっていたのなら、弾が当たる当たらないにしろ何発かは撃っているはずだ。

 しかし、死んだ男が握っていたであろう拳銃は全装填数八発から一発の消費されていなかった。
 戦闘が起こっていたのなら撃っているはず。

 だが弾は一発も消費されていない。

 他の武器を持っていて、それを使ったかもしれないがそれなら周囲に武器が散乱していない事が疑問に残る。
 ヴィランは、幾つも存在している道筋の中からどれが本当に正しいのか考える。

 何故握られた拳銃の銃弾が一発も消費されていないのか。

 一番無難な考えは、戦闘を行う前に不意打ちによる攻撃で抵抗虚しく殺害されたと言う答えだろう。
 この暗闇の中で武器も持たずに歩くなんて警戒心が無さ過ぎるにも程がある。

 恐怖から拳銃を握っていたが、背後からの奇襲で一撃。
 暗闇の中、敵からの奇襲に気が付けず、握っていた拳銃で射撃する事が出来ないまま為す術なく殺られた。

 そんな所だろうか。しかし奇妙だ、男はまだ死亡してからあまり時間は経過していないだろう。

 つまり、それが意味する事。この男を殺した敵は近くにまだいるのではないだろうか。
 まだ、近くにいる。死亡して時間はまだあまり経過していない。

 それはこの男を殺した敵がまだ近くを徘徊しているのではないだろうか。
 ヴィランは一層警戒心を強め、引き金を引く右手も、フォアグリップを握る左手に強く力を込める。


 ―――ガサッ…。


 草木が揺れる様な、何かが道を通って草が揺れるかの様な音が周囲に小さいながらも響いた。
 音が聞こえたのは、自分の正面の立ち位置が十二時だとしたら、音が聞こえたのは四時方向だ。
 ヴィランはすぐさまその方向に向き直り、銃を構えてエイムを合わせる。

 近接での銃撃戦にも対応出来る一倍スコープを覗き、ヴィランは警戒心を緩めない。


 草木が揺れる様な音が響いた方向に、ヴィランは銃を向ける。

 しかし、ソコニハナニモナイ。


「ニンゲン、ヲハッケン」


 嫌な気分になった。この機械的な声には聞き覚えがある。
 あまり聞きたくはない様な、あまり思い出したくない声ではあるのだが…。


「Start elimination immediately.(すぐさま消去を開始する)」


「そうか、そう言う事か……」


 ヴィランはアサルトライフルの引き金に指をかけ、そのまま声の方向へと走り出した。


 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「……始まったか」


 闇の空の下で、誰かはそう一言空を見上げながら呟いた。
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