6 / 6
友達編
この指とまれ
しおりを挟む
春が、もう時期終わる···。
「こらー!お前ら本鈴なってんだから早く席つけー」
朝から、ガタガタと椅子が忙しく動く音がする週初めの朝。この日、東斗咲高校に新しい風が吹く。
「今日は、1-1組に転校生がきた。入れ。」
教室には、さっきとは全く違う静かな空気が漂う。
「黒板に名前を書いて自己紹介してくれ。」
「はーい。」
転校生は、黒板に散らばった短いチョークたちの中から一つつまみ、丁寧に文字を書いていった。
「西宮 宇佐見です。東京から来ました。よろしくお願いします。」
自己紹介とホームルームが終わり、1-1組はいつも以上に騒がしくなった。
「なあなあ!西宮!お前の名前ウサギみたいだなー!」
「かわいい名前だよねー!ねね!下の名前で呼んでもいーいー?」
西宮 宇佐見の周りは、他クラスの女子もいる。すると、西宮の後ろの席の1人が席を立ち、教室を出ていった。
その子は、教室を出たあと屋上に向かって歩き出した。
階段を登りきり、重い扉を開けると清々しい風が吹き抜けていった。
「あーぁ。転校生ごときでばからしい。あんなに騒がなくてもいいじゃない。大体!あの転校生下向き気味で顔見えなかったし意味わかんない人だなー。」
屋上でこんなことを言ってるのは、凪野 桜である。
桜は、クラスでは大人しいが、家や1人になれる場所だとこうして話す。ここには、桜は朝だけ来る。ちょうど、この時期は春が終わり、夏に変わる瞬間だけ感じられる風が横を通る。
しばらくの間、桜は手すりに身を預け風邪を浴びていた。すると、予鈴を伝える放送が学校中に響き渡った。
「もう戻らなきゃ行けないのか~。まぁ、欠点取りたくないし行きますかっ!」
桜は、扉に向き直り思い扉に向かって歩き出した。だが…。
「わあぁ?!?!」
桜が前を歩いていたら、いきなり前の扉が私に向かって開き、驚いて後ろに倒れた。
「いっったあーー!!いきなり開けないで!ていうかもう授業始ま···。」
前にいたのは、さっき囲まれていた西宮だった。
「君!転校生の西宮宇佐見!」
「え、そうだけど···。俺のこと知ってんの?」
「さっき自己紹介した凪野 桜ですけど···。」
「あー。俺の後ろの人か。」
この人絶対忘れてる。まぁ、さすがについさっきで全員覚えられる訳ないか。
「そうです。というか、予鈴なったので一限もうすぐ始まりますよ。」
「あー。今日は出ないかな。囲まれすぎて疲れた。」
ですよねー。あんなに囲まれたらそりゃあ疲れますよねー。
「分かりました。先生には適当に理由を付けておきます。では。」
西宮と別れ、教室に向かって階段を降りていた時、足物に何か感触があった。よく見ると、私が知っているアニメのストラップだった。
「え、これって限定版の···。私が持ってないやつ···。」
え、待って、これ上がってくる時はなかったのに、階段に落ちてるってことは···。
西宮 宇佐見はオタクなの?!?!
『この指とまれ2話』お楽しみに~(続)
「こらー!お前ら本鈴なってんだから早く席つけー」
朝から、ガタガタと椅子が忙しく動く音がする週初めの朝。この日、東斗咲高校に新しい風が吹く。
「今日は、1-1組に転校生がきた。入れ。」
教室には、さっきとは全く違う静かな空気が漂う。
「黒板に名前を書いて自己紹介してくれ。」
「はーい。」
転校生は、黒板に散らばった短いチョークたちの中から一つつまみ、丁寧に文字を書いていった。
「西宮 宇佐見です。東京から来ました。よろしくお願いします。」
自己紹介とホームルームが終わり、1-1組はいつも以上に騒がしくなった。
「なあなあ!西宮!お前の名前ウサギみたいだなー!」
「かわいい名前だよねー!ねね!下の名前で呼んでもいーいー?」
西宮 宇佐見の周りは、他クラスの女子もいる。すると、西宮の後ろの席の1人が席を立ち、教室を出ていった。
その子は、教室を出たあと屋上に向かって歩き出した。
階段を登りきり、重い扉を開けると清々しい風が吹き抜けていった。
「あーぁ。転校生ごときでばからしい。あんなに騒がなくてもいいじゃない。大体!あの転校生下向き気味で顔見えなかったし意味わかんない人だなー。」
屋上でこんなことを言ってるのは、凪野 桜である。
桜は、クラスでは大人しいが、家や1人になれる場所だとこうして話す。ここには、桜は朝だけ来る。ちょうど、この時期は春が終わり、夏に変わる瞬間だけ感じられる風が横を通る。
しばらくの間、桜は手すりに身を預け風邪を浴びていた。すると、予鈴を伝える放送が学校中に響き渡った。
「もう戻らなきゃ行けないのか~。まぁ、欠点取りたくないし行きますかっ!」
桜は、扉に向き直り思い扉に向かって歩き出した。だが…。
「わあぁ?!?!」
桜が前を歩いていたら、いきなり前の扉が私に向かって開き、驚いて後ろに倒れた。
「いっったあーー!!いきなり開けないで!ていうかもう授業始ま···。」
前にいたのは、さっき囲まれていた西宮だった。
「君!転校生の西宮宇佐見!」
「え、そうだけど···。俺のこと知ってんの?」
「さっき自己紹介した凪野 桜ですけど···。」
「あー。俺の後ろの人か。」
この人絶対忘れてる。まぁ、さすがについさっきで全員覚えられる訳ないか。
「そうです。というか、予鈴なったので一限もうすぐ始まりますよ。」
「あー。今日は出ないかな。囲まれすぎて疲れた。」
ですよねー。あんなに囲まれたらそりゃあ疲れますよねー。
「分かりました。先生には適当に理由を付けておきます。では。」
西宮と別れ、教室に向かって階段を降りていた時、足物に何か感触があった。よく見ると、私が知っているアニメのストラップだった。
「え、これって限定版の···。私が持ってないやつ···。」
え、待って、これ上がってくる時はなかったのに、階段に落ちてるってことは···。
西宮 宇佐見はオタクなの?!?!
『この指とまれ2話』お楽しみに~(続)
0
お気に入りに追加
7
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
13歳女子は男友達のためヌードモデルになる
矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。
親戚のおじさんに犯された!嫌がる私の姿を見ながら胸を揉み・・・
マッキーの世界
大衆娯楽
親戚のおじさんの家に住み、大学に通うことになった。
「おじさん、卒業するまで、どうぞよろしくお願いします」
「ああ、たっぷりとかわいがってあげるよ・・・」
「・・・?は、はい」
いやらしく私の目を見ながらニヤつく・・・
その夜。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
あすたか?
\Yes!!/