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デビルバスターズ
第12話
しおりを挟むスズは、その国際連盟組織に所属しているみたいだった。
その人たちにしかつけられないピンバッジを、これ見よがしに見せつけてきて。
「じゃじゃーん」
「なに…これ…」
「W・R社(ワールド・ランディング社)のバッジだよ。見たことくらいあるでしょ?」
まさかと思った。
バッジのロゴやデザイン、それと、捕縛用の「銃」。
テレビやニュースでは見たことがあった。
直接は無いけど、警察と同じく街の人たちにとっては日常的な存在だったから、見た瞬間ハッとなった。
…でも、どうして??
「じつは、小学生の頃街を引っ越したのは、この“仕事”の関係」
「へ??」
「いずれ話そうとは思ってたんだ。この街に「デビルハンター」として雇われるまでは、内緒にしておこうと思ってね」
スズの言うデビルハンターというのは、正式な言い方をすれば、『常設軍事協力委員会』の委任する各地方(国毎に分担・管轄する特殊軍事連隊の部署)の“前線部隊“のことだ。
魔物化が進行した人たちを適正な手段で捕縛するには、特殊な訓練を受けた人たちでしか対処できない。
そのため、WR社を通じて「兵士」としての訓練を受けた人たちを世界各地へと派遣し、街の治安を守っているというシステムが、政治団体を通じて実施されていた。
その「一員」だと、スズは言うのだ。
「…そんな、まさか…」
私が驚いたのにはいくつか理由がある。
その中でもとくに大きかったのが、彼女が「兵士」になったということだった。
見た目上は、私と何ら変わらないただの”女の子”だ。
それなのに、国際的にも“危険な職業”として広く認知されている『SEALDs(平和維持部隊)』の職員になっていたこと。
そのことに。
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