上 下
24 / 34
バンパイヤたちの家

第24話

しおりを挟む


 「信じられない?」


 はっきりさせておきたかった。

 それは事実だ。

 信じるも信じないも、今の俺にはできそうにない。

 とにかく、ちゃんと理解したかった。

 目の前で起こってることなんて二の次だった。

 “理解したい”っていうのは、そういうことじゃなかった。

 もっと近いところに“それ”はあった。

 足元がふわふわしたんだ。

 ふわふわして、視線も覚束なくて、なにから整理すればいいかもさっぱりで。

 なんでもよかった。

 冷静になれるものが、一つでもあれば。

 例えば、ちょっとでも身近に感じられる言葉とか?

 わかんないけど、…でも


 「行くよ」


 八王子駅に着いて、俺たちは歩いた。

 八王子市は一応「東京」っていう括りにはなってるが、23区外の地区で、都内からはだいぶ離れてる。

 華やかな東京の都市部に比べれば、ここらへんはだいぶ田舎だ。

 県外に住む親戚によく言われるけど、八王子は東京であって東京じゃない。

 いや、まあ、市内は商業施設も交通機関も整備されてるし、わりとなんでも揃ってる。

 高速道路を使えば都心はもちろん、山や海にもあっという間だ。

 キャンプやスキー、サーフィンもたっぷり楽しめて、テーマパークや公園も。

 「田舎」っていうのは、あくまで東京都市部を基準にしたら、って感じで、ぶっちゃけそこまで田舎だとも思わない。

 俺が住んでる地域とか、高尾山口駅の周りとか、そういうのは別にして。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。

矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。 女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。 取って付けたようなバレンタインネタあり。 カクヨムでも同内容で公開しています。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

 女を肉便器にするのに飽きた男、若返って生意気な女達を落とす悦びを求める【R18】

m t
ファンタジー
どんなに良い女でも肉便器にするとオナホと変わらない。 その真実に気付いた俺は若返って、生意気な女達を食い散らす事にする

就職面接の感ドコロ!?

フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。 学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。 その業務ストレスのせいだろうか。 ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

校長先生の話が長い、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。 学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。 とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。 寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ? なぜ女子だけが前列に集められるのか? そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。 新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。 あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。

【R18】僕の筆おろし日記(高校生の僕は親友の家で彼の母親と倫ならぬ禁断の行為を…初体験の相手は美しい人妻だった)

幻田恋人
恋愛
 夏休みも終盤に入って、僕は親友の家で一緒に宿題をする事になった。  でも、その家には僕が以前から大人の女性として憧れていた親友の母親で、とても魅力的な人妻の小百合がいた。  親友のいない家の中で僕と小百合の二人だけの時間が始まる。  童貞の僕は小百合の美しさに圧倒され、次第に彼女との濃厚な大人の関係に陥っていく。  許されるはずのない、男子高校生の僕と親友の母親との倫を外れた禁断の愛欲の行為が親友の家で展開されていく…  僕はもう我慢の限界を超えてしまった… 早く小百合さんの中に…

処理中です...