バンパイア・ガールズ 〜コンビニ強盗から救った店員は、絶賛片思い中のアイドルだった〜


『オリジナルズ』と呼ばれる始祖バンパイアたちの配下の1人、天ヶ瀬結花は、自らがバンパイヤであることを隠しながら、何気ない学校生活を送っていた。

しかし、それと同時に、バンパイヤ特有の「空腹」に苛まされる日常を送っており、人間の血を吸う環境を求め、バンパイヤたちが集うガールズバー、『ルミナス』のバイト生になることを決意する。

ルミナスでは、催眠の効果によって言いなりになった男性客の血を吸いながら、人間生活の中に自然と溶け込めるシステムが構築されていた。

人間とは比べ物にならないほどの身体能力と、不死身の肉体を持つバンパイヤであっても、社会的に自らの存在を晒すわけにはいかなかった。

それは、バンパイヤたちが住んでいるとされる区域、「東京一番街」からの監視が厳しいためであった。

そう。

「東京」は、始祖バンパイヤと呼ばれる13人のバンパイヤたちによって支配されていたのだ。

そして、天ヶ瀬結花は、始祖バンパイヤに殺された少女の1人だった。


結花は、元々働いていたコンビニのバイト先で、バーの客であったある男と口論になっていた。

男はただの会社員であり、バーの常連客でもあったが、好みのタイプであった結花のバイト先を突き止め、ストーカー行為を働いていた。

困り果てた結花は、男性に「催眠」をかける。

ナイフを持たせ、自分を襲う。

そうすることで、“社会的に抹殺しよう”と企んでいたのだ。

計画はうまくいくはずだった。

同じ学校に通うクラスメイトが、コンビニに来るまでは——
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